俺の人生をめちゃくちゃにする人外サイコパス美形の魔性に、執着されています

フルーツ仙人

文字の大きさ
上 下
70 / 154
番外 十四 魔女の家事件 ダリオの家族編

1

しおりを挟む

 教会事件は終わってみれば、そういうこともあったよね、といつもの調子でダリオは数日も経過すると消化した。
 ダリオにはこういうところが多々ある。
 彼のこのような人格形成は、幼少期に怪異から追い回された特異な状況も原因だが、彼の飼い犬と両親も無関係ではない。
 かつてダリオたちロータス一家は、一匹の犬を飼っていた。名前はテオドール。ダリオにとってこの犬のテオドールは生活の中心で、精神的支柱だった。それから両親、ダリオの三人だ。だいすきなテオドールと両親、ダリオの四名(一匹と三人)。やがて、ロータス一家は、櫛の歯の欠けるようにひとりずついなくなっていく。まずテオドールが死んだ。次にいろいろあって父親が家を出て行き、母親としばらくふたりで暮らしたが、この母親も最終的に蒸発した。
 その後は施設暮らしである。ついで里親を転々とし、最後はまた施設に帰って来た。施設での年齢制限に当たる十八歳になると、奨学金をもらって独り立ちしている。
 両親は探せばたぶん見つかるかもなーとは思っているが、今のところダリオは彼らに会いたいとはみじんも考えていない。
 などといったことを、日中、ダリオ・ロータスは思い出していた。ちなみに、彼は現在、クラブ・ラビット・ホールでミニスカートメイドのかっこうをしている。つまり、アルバイトの給仕中だった。
 その彼に対して、ブロンドのまとめ髪をした中年女性客が――根元から別の色が出ているので、染めているのだろう――「久しぶりね」「ホームページで見たの」と穏やかな声で話しかけて来たのだ。彼女はグリーンアイをきらめかせる。
「抜け出せないかしら」
 ダリオはもう少しであがるので、とひとまず頷いた。
 女性は、見知らぬ一見客ではない。幼少時に蒸発した母親のデリアだった。
 クラブに突如現れ、ダリオに懐かしそうに声をかけてきたのだ。
 ダリオが返事すると、心得ているように微笑を浮かべ、お代を置いて外のカフェで待っていると言う。
 見るところ、目元や口元に多少年相応の痕跡があるが、年齢的にはずいぶん若く見える。服装も小ぎれいで、特に経済的に問題はなさそうだ。その点はダリオもほっとした。
「お先に失礼します」
 ひとまずアルバイトを終えてから着替え、指定のカフェに向かった。その足取りはのろのろしている。
 ダリオは気が重かった。
 カフェテラスの外付けパラソルの下で、デリアはコーヒーを注文して、手をつけずにいたらしい。ダリオに気づいて笑った。
 一気にダリオは更に気が重くなる。席を進められて、ダリオも適当に注文し、サーブされると話が始まった。
「元気だった?」
「まあ、頑丈が取り柄なんで、なんとか」
「よかった。心配していたのよ」
 デリアはまつげを伏せ、「しらじらしいわよね」と悲しそうに目を細めた。
「ごめんね、お母さんが出てったのに」
 ダリオは何と答えたものか黙り込む。変になった空気を取り消すように、デリアは声のトーンを上げた。
「ホームページでダリオを見つけて、訪ねてみようと思って」
「あー、たぶんそれ盗撮じゃないかな……」
「え、そうなの?」
「店では、アルバイトの写真は出してないんで。ところで何の用?」
 デリアは顔面の笑みを消した。
「やっぱり母さんのこと恨んでるのね」
「恨んでないよ」
 真面目にダリオはデリアのことは恨んでいない。
「あの、用がないなら俺帰るけど」
 ひとまず義理は果たしたよなとダリオはリング紙幣を置いて席を立とうとした。
「待って」
 デリアが引き留める。
「ダリオ、本当のこと言って。母さんのことが憎いのね。だから話してくれないんでしょ」
「ええと、そういう話なら恨んでないし憎んでもいないよ」
 うまく言えないなーとダリオは内心困ったが、他に言いようがなかった。
「そのへん話しても不毛だし、本当にそれはいいから。とりあえず俺は元気なんで、母さんも自分のことに集中してもらって。そういう感じでいいと思う」
 デリアはダリオの気が全然利かないというように目元を波立たせた。しかし、すかさず無理やりひねり出したように微笑を浮かべると、テーブルの上で手を組んだ。
「母さん。再婚するのよ」
「あ、そうなんだ。おめでとう」
 軽い祝いの言葉に、デリアの目にいら立ちのようなものが浮かぶ。
「とてもよい方なの。家柄も立派で、ある企業の重役なのよ」
「へー、よかったね」
 嫌味ではない。ダリオは本心からよかったねと思って言った。これは、犬は動物、というくらいの語調である。ダリオは近所の人が再婚すると言っても、同じような感じに「よかったですね」と言っただろう。その人が喜んでいるのに合わせての「よかったですね」だ。デリアが家柄も立派で、ある企業の重役と再婚すると誇らしげなので、そうなのか、よかったね、であった。
 デリアが気を取り直したように咳払いする。
「その、再婚に当たって、先方の家柄から身上調査があったのよ。それで、ダリオのこと母さんも隠すわけじゃないから、話すことになって、先方はダリオに興味があって会ってみたいとおっしゃってるの」
 あーなるほどーとダリオは思った。デリアがあまりにもデリアらしいので、なんというか腑に落ちる感がある。
「そうなんだ。俺は別に会いたくないし、断っといて。俺がそう言ってるって伝えてもらって構わないし」
 ダリオ、とデリアは声を落とした。優しい顔が一転、鬼のような形相になっている、
「あなたって、本当に情がない子ね」
 それは決めつけるような言い方だった。
「昔からそうやって常識がない。そういうところがあんたは子供の頃から冷たいのよ。母さん、ひとりでダリオを育てるの大変だったのよ。少しは親に報いようとは思わないの。いつまでも置いて行ったのを恨んで、仕返しするつもりなんでしょ。性格が悪い……」
 ダリオは、内心あんぐりと口を開けた。
「母さんのお相手がダリオに会いたいと言ってるの。母さん困ってるのよ。いくら母さんが憎いからって、母さんの幸せを邪魔するの? 過去のことは水に流して、母さんのこと助けてあげようとは思わないの?」
 なんだろな、とダリオは体が重くなる。
 ダリオとしては、本当に再婚を祝福している。お相手の人に母親とうまくやってもらいたい。うまくいってる限り、ダリオに害はないはずだ。
 一回我慢して会った方がいいのか、断ってしまった方がいいのか。変に恨み買いたくねーなあ、そっちのが面倒か、とダリオは損得勘定で考えた。
「あのさ、会ってもいいけど、一回きりにしてくれないか。あと、うまいこと仲良しな感じにするのはかまわないが、もうその後は関わらないでほしいんだよな。それ念書? 書いてくれるならいいけど……」
 デリアは瞬時に激昂した。
「そうやって屁理屈をこね回す……!」
「その、割と真面目なんだけど」
「屁理屈を言うな!」
 遮られ、お得意の台詞来たなぁとダリオは黙った。デリアの怒りは止まらない。
「少しはましになったかと思ったら、相変わらず素直じゃない! 口ばっかり達者になって、なんのために大学に行ってるの⁉ そういう人を小ばかにすることするために大学行ってるなら行くだけ無駄! 世の中には、もう立派に働いている子もいるのよ! あんたはそうやって母さんを馬鹿にするためなら、大学なんか行くんじゃなかったわよ! 少しは素直になれないの! 本当にあんたは昔から――」
 先ほどまでデリアは曲がりなりにも、久しぶりに会う息子に優しい顔をしていたのだが、こうなってはいつものあれだな~とダリオは思った。別にダリオはデリアを馬鹿にしてるわけではないのだが、彼女は人にどう思われているかを気にする人で、特に馬鹿にされたと思う沸点が異様に低かった。そのあたりは、まったく変わっていないようだ。
 なんというか、父も母も、あんまり人の親に向いていない人たちだったのである。
 最近、ある女性作家のベストセラーで広まった『毒親』というやつだ。
 犬がいたころはまだダリオ的に状況はマシだったのだが、それもそんなに蜜月は長く続かなかった。とにかく彼らは親に向いていなかったのだ。
 殴る蹴るような肉体的虐待はそんなになかったと思う。しかし、ダリオは小さい頃から『異常者』『嘘つき』『屁理屈ばかり言う』などありとあらゆる否定の言葉を浴びせられて育ち、犬だけがダリオの常の味方だった。
 父も母も優しいときは優しいが、ダリオには理解不能な理由で突如彼らの息子に当たりだすことが多かった。ダリオが一家で一番ウィークネスだったからだろう。もっともよわい存在に、ストレスの鬱憤晴らしが向けられただけだ。言動は機嫌次第で、まったく一貫性がなく、先ほどまで白と言っていたものを急に黒と言いだす。それは白だとダリオが言えば、屁理屈を言うなと怒鳴られ、あらゆる人格否定を受けた。
 ふつうなら、愛していると言った口で、産むんじゃなかったと罵られ、それが交互にジェットコースターのように向けられれば、子どもは混乱してしまうところだ。怒鳴られて育った子供は、脳も委縮する。
 なんやかんやあって父が出て行き、母も蒸発し、経済的に苦しいことにはなったが、早々に両親と離別できてよかったなーとダリオは思っている。
 もちろん、里親のところでも、結局怪異関連で問題を起こし、長くはいられず、異様なものを見る目で忌避されることもあった。しかし、別にここまで支離滅裂な人たちっていなかったもんなーとダリオはドライに考えていた。
 両親がダリオにしてくれた一番いいことは、犬を与えてくれた点をのぞくなら、ダリオの育児を放棄してくれたことだろう。
 あの両親のもとでずっと育っていたら、自分の脳は委縮しきっていたかもしれない。
 その点、彼らが育児放棄してくれたおかげで、ダリオの世界は開かれたとも言える。施設や里親のところでうまくいかないことも、将来への不安から売春行為に走りそうになったこともあったが、色んな『まともな』大人たちと関われたのはダリオにとって完全に幸運なことだったのだ。まともな大人と関われば関わるほど、両親たちが異常だったんだなあ、とはっきりわかって、すっきりしたダリオである。
 恨んじゃいないが、関わりたくねーんだよなーというのがダリオの正直すぎる本音だった。
 自分は両親に愛されていなかった。両親は嫌な奴らだった。そう認めることはダリオにとって、自分が自分を不幸せにするループを断ち切るのに必要なことだったのだ。
 しかし、ダリオが断ち切っても、向こうから絡んでこられると、いやどうするかね、というのが現状である。
「あと、さっきは母さんも黙ってたけれど、あのかっこうは何⁉ あなたには恥ってものがないの⁉ ああいう水商売は今すぐ辞めなさい‼」
「……はあ」
「はあって、親を馬鹿にしてこの子は。あなたは昔から屁理屈ばかりで、嘘つきで、恥ってものがない! ああ、ほんとうにまともなグレーテとは大違い……自分のことを恥ずかしいとは思わないの⁉ お母さんの父さんが生きてたら、情けないって頬を張り飛ばしていたわ‼ 少しは男らしくきちんとしなさい‼ 母さんの再婚相手にも恥ずかしくて」
「グレーテ?」
 急に出て来た名前に、ダリオが聞き返すと、さっとデリアは顔色を変えた。
「……なんでもないから、親の揚げ足取りは止めなさい!」
「ごめん」
 ダリオは謝った。
「前言撤回して悪いけど、やっぱり母さんとは縁を切りたいから、俺、再婚相手に会うのは止めとくよ」
「……は?」
「母さんって、他のまともな大人と関わるほどに、絶対関わりたくねー性格してるよなあってつくづく思ってさ。久々に会って、その辺俺も鈍っててさ、協力してもいいかなって血迷ったけど、中途半端に関わる方がはるかに面倒そうだ」
 ダリオは本当に申し訳なさそうに、きっぱりと告げた。
「母さんも、自分で自分を幸せにしてくれよな。それは本心だから。あ、支払いは自分の分払っとくから、好きなだけここにいてくれ。それから、嫌がらせして来たら、俺周囲に助けてもらって、法的に迎え撃つから、変なこと考えない方がいいよ。それじゃあ」
 言いたいだけ言うと、ダリオはデリアを置き去りにしてカフェテラスを出た。
 やっぱり、途中で協力する姿勢を見せたのがよくなかったよなあ、とダリオは思う。
 最初、利用するために優しい顔をして、協力をとりつけられそうになると、ダリオが下手に出たと思って、昔のように支配できると思ったのだろう。否定して弱らせ、ああしろこうしろとアルバイトにまで口を出して来たのは過去の成功体験から洗練化した手法であり、序の口だ。
 関わるほどにもっと凄まじいことになるのは目に見えていた。
「はあ」
 感動の親子再会までは夢見ていなかったが、もう少し穏やかにお互いの近況報告とか、それぞれ元気で幸せにやっていこうとか、そういう感じのはちょっと思い描いてしまっていた。
 少しでも譲ると、あの手の人たちには、関係性は上か下かしかないから、ダリオが下にへりくだったと思ってああなってしまう。
 会わない間はよかったが、こうして会ってしまうとどうにもいけない。
 本当はやさしくしたかったんだけどなあ、とダリオは思った。やさしくすると、下手に出たと思って、理不尽を強いてくる人には、やさしくしたくてもリスクがあり過ぎる。
 それでも、やさしくできたらよかったのに。
 自分を酷い目に合わせない方向で、やさしくできればよかったのに。
 だが、そうしていたら、結局、デリアはダリオを自分の自我の延長のように扱っただろう。
 どーしよもねーことってあるんだな、とダリオは家にまっすぐ帰る気になれず、セントラルパークの料金所で鳩の餌を買って、適当に餌やりして時間を潰した。
 勉強する気にもなれなかった。



 母親と久々に再会して不和だろうがなんだろうが、日常は回っていく。翌日もダリオは通常通り講義に出ていた。
 実のところ、ダリオは犯罪心理学の講義も専門科目を受講している。奨学生の彼は、多岐にわたって受講可能な授業を取りまくっていた。クラブ・ラビット・ホールでのアルバイトは実際時給が高いために入っているのであって、拘束時間はかなり短いものである。ダリオの目的は大学で学ぶことであって、アルバイトを優先するのは本末転倒だった。
 午前の講義室は満席に程遠いが、それなりに学生たちが思い思いに着席している。ダリオは最も前方が見やすい席に座っていた。
 講師のブラッドリー・ヤンがスクリーンに町の写真を投影する。
「犯人は被害者の血液を飲用した形跡が認められ——この事件は実際に性行為が行われたわけではないが、異常な性的興奮を奮起するセックス殺人の一種である。犯行現場の凄まじい暴力の後に、地元警察はおぞましさと同時に無意味で不可解であるとし——実際の事件はこれより遥かに凄惨なものだったが、当時市民への影響を考えて、事件の詳細な情報は公開を差し控えられた」
 南部州で実際に起きた吸血鬼事件を元に、当時導入された捜査方法が紹介されていく。
「当時のデータでも、セックス殺人における犯人は、一般的に男性で、加害者と被害者は同じ人種である場合が多いことがわかっていた」
 スクリーンは若い白人男性の写真に切り替わった。
「セックス殺人における犯人は、およそ大半が二十代と三十代の白人男子である。更に言えば、セックス殺人の犯人は三十五歳以下がほとんどだ。この点から、人口のかなりの部分を除外することができる。つまり、前述の被害者と同人種、二十代から三十代白人男性の犯人像の可能性がより高まったといえる」
 ヤンは催眠術でもかけているように、滑らかな話し口調で続ける。
「——吸血鬼殺人事件の犯人は、プロファイリングと一致する形で、当時五、六人いた容疑者の中からすぐに逮捕されている。また、この事件は一件目の殺人ではなく、当時未解決とされていた他の殺人事件においても犯人であることがわかり、連続殺人事件となった。更に、彼の住居の近くから、行方不明となっていた子供の遺体が発見されたが、この点について彼は証言を拒否している。後に犯人は求刑通り死刑を宣告され、電気椅子送りとなった。しかし、彼は最後までこの子どものことについては黙秘している」
 ひと段落下ところで、学生の一人が手を上げた。
「ヤン先生。現在も捕まっていないシリアルキラーとかって東部州……特にイーストシティ周辺にもいるんですか?」
 黒髪短髪で、やぼったいセーターから中のシャツの襟がのぞくヤンは、薄い唇で少し考え込んでいるようだった。思いつかないというより、『どこまで言うか』と言った思料のようだ。
「君たちは、イーストシティのセントラル・リバーやドラゴンズヘッドのグレート・ネックなどから、毎年、行方不明の子どもの遺体が引き上げられているのは知っているだろうか?」
「あー、はい。悲しいですが、毎年溺死事故のニュースはありますよね」
 質問者の学生は頭を掻いた。ヤンは頷く。
「イーストシティでは年間一万五千人の行方不明者が出る。だが、その大半は数時間から一年以内には発見されるものだ」
「だから、捜索願を警察に出しても、しぶってなかなか捜査してくれないんですよね?」
 今度は別の学生が声を上げ、ヤンは同じく頷いた。
「そのとおり。イーストシティは東部州最大の都市だが、イーストシティ警察の人数は四万人弱。最短数時間で見つかる行方不明者全員を探していたら警察の機能は麻痺してしまうということなのだろう。だが、場合によっては早期に捜索開始されることもある。君たちのような『真面目で』『いい子』が自主的に失踪するとは考えられないようなケースだ」
 真面目で、いい子、の言葉に、講義室内をくすくすと笑いが起きた。これはヤン先生流の皮肉であろう。
「子どもたちも当然ながら捜索願が出されたが、ご遺体で発見されるといういたましいことになった。水中死体について、生前に水に入ったかどうかは、プランクトン検査を行う。腎臓や肺の珪藻類の有無や密度を検査することで、溺死かどうかわかる。そしてわかったのは、ご遺体は、生前に性的暴行を受け、死後に水中に沈められたということだ」
 ざわざわと講義室内が生徒たちの驚きや嫌悪に満ちる。
「イーストシティ警察ではこれらの事件を連続殺人事件と紐づけてはいない。だが、私は少なくとも、ここ十年間のある五名のご遺体については、なんらかの関連性があるのではないかと見ている。被害者学の観点から見ると、年齢は三歳から七歳、全員人種は白人の女児で、ブロンドにグリーンアイだ。捜索願を出した状況は似通っていて、公衆トイレなどの公共施設使用時に行方不明となっている」
 あのう、と最初に質問した生徒が手を上げた。
「つまり、ブロンドの小さい女の子を、レイプ目的で糞野郎が誘拐して、川とか海とかに遺棄しているってことですか?」
「私は少なくともその可能性はあると思っているね。本日の講義はここまで」
しおりを挟む
感想 40

あなたにおすすめの小説

そばかす糸目はのんびりしたい

楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。 母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。 ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。 ユージンは、のんびりするのが好きだった。 いつでも、のんびりしたいと思っている。 でも何故か忙しい。 ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。 いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。 果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。 懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。 全17話、約6万文字。

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる

塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった! 特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。

いじめっこ令息に転生したけど、いじめなかったのに義弟が酷い。

えっしゃー(エミリオ猫)
BL
オレはデニス=アッカー伯爵令息(18才)。成績が悪くて跡継ぎから外された一人息子だ。跡継ぎに養子に来た義弟アルフ(15才)を、グレていじめる令息…の予定だったが、ここが物語の中で、義弟いじめの途中に事故で亡くなる事を思いだした。死にたくないので、優しい兄を目指してるのに、義弟はなかなか義兄上大好き!と言ってくれません。反抗期?思春期かな? そして今日も何故かオレの服が脱げそうです? そんなある日、義弟の親友と出会って…。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

弱すぎると勇者パーティーを追放されたハズなんですが……なんで追いかけてきてんだよ勇者ァ!

灯璃
BL
「あなたは弱すぎる! お荷物なのよ! よって、一刻も早くこのパーティーを抜けてちょうだい!」 そう言われ、勇者パーティーから追放された冒険者のメルク。 リーダーの勇者アレスが戻る前に、元仲間たちに追い立てられるようにパーティーを抜けた。 だが数日後、何故か勇者がメルクを探しているという噂を酒場で聞く。が、既に故郷に帰ってスローライフを送ろうとしていたメルクは、絶対に見つからないと決意した。 みたいな追放ものの皮を被った、頭おかしい執着攻めもの。 追いかけてくるまで説明ハイリマァス ※完結致しました!お読みいただきありがとうございました! ※11/20 短編(いちまんじ)新しく書きました! ※12/14 どうしてもIF話書きたくなったので、書きました!これにて本当にお終いにします。ありがとうございました!

【完】僕の弟と僕の護衛騎士は、赤い糸で繋がっている

たまとら
BL
赤い糸が見えるキリルは、自分には糸が無いのでやさぐれ気味です

処理中です...