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第2部
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ドアが開く音。
カーテンが開く音。
ドアが閉まる音。
カーテンが閉まる音。
ワンテンポ遅れてその音が続いて、話声が始まる。
「ごめんなさいね、葛城先生」
「いえ。さっき目を覚ましました」
「あら、よかったわ。それで様子は?」
「大丈夫そうです。寝不足だったらしくてぼうっとしていたところでボールが当たったそうです。タンコブが出来てましたが本人はとくに吐き気などもないようで―――……」
先生が保健の宮崎先生に話している声を頭から布団にかぶった状態で聞く。
先生は僕のけががたいしたことはなさそうだっていうことと、寝不足だからあともう1時間寝せてやってほしいってことを宮崎先生に伝えていた。
宮崎先生は笑って仕方ないわねぇ、って言いながら了承してくれて、そのあといくつかのやりとりをしてドアの開閉する音が響いた。
部屋から消えた先生の気配。
椅子が軋む音がしてカサカサと書類をめくっているような音が響きだす。
それ以外は静かで、静かすぎて―――僕の心臓の音が聞こえるんじゃないかって思うくらいに静かだ。
どうしよう。
布団の中でぎゅっと目を閉じて体操服を握りしめる。
ほんの少し体操服越しに触れた自分の肌。
それだけでびくりと震えてしまう。
どうしよう。
さっき、先生に―――イかされたばっかりだっていうのに。
もう先生はいないのに、反応しそうになってる半身にどうすればいいかわからなくて。
だけど頭の中はついさっきまで確かに僕に触れていた先生のことばかりで、身体はどうしようもなく熱い。
『―――っ』
先生の手を掴んだのは僕で、だけど、僕に落ちた影の先は予想もしてなくて。
*
「―――っ」
唇が塞がれて驚いて僕は目を見開いた。
先生の手を掴んだのは僕で、だけどまさか先生が僕に触れるなんてことないと思っていた。
だってここは学校だ。
先生はいつも学校では僕を見てくれないのに。
頭の片隅でそう考えながらも押し付けられた唇に思考は飛んでく。
触れるだけじゃイヤで薄く唇を開いてしまえば、ぬるりと先生の舌が入り込んできた。
先生の手を掴んだままの僕はされたかったけど絡んでくる舌にドキドキして震える。
咥内を熱く這う舌。
授業中の学校は静かで、一般の教室と別の棟にある保健室はもっと静かで唾液の交わる音が響いてくると外へと聞こえてるんじゃないかってそんなことあるはずないのに思ってしまう。
「……ふ、……っ、ん」
舌を甘噛みされて、ゆっくりだけど深いキスに唇が離れていくと銀糸がひく。
細すぎるそれがぷつんと切れるのを目で追いながら熱くなってる顔で先生を見る。
僕からなにかする―――なんて今までなかった。
だって、僕が何かして先生の気に障ったらって怖かった。
でも、でも。
学校で先生が僕を見ている。
その事実が嬉しくて先生の手を掴んだ手に力を込める。
無表情な先生の目が一瞬揺らめいて、また唇は塞がれた。
「……ン……っ」
さっきよりも激しいキスにくらくらしながら僕も必死に舌を動かす。
頭の芯が熱くてぼうっとなる。
粘膜を舌先でくすぐられるのが気持ちよくて、先生の舌と交わるのが気持ちよくて、ここが学校だってことも頭から飛んでしまう。
掴んでいた手をほどかれ、先生が僕の手を掴み直してベッドに押し倒された。
パイプベッドの軋む金属音に羞恥と理性の欠片が浮上しかけたけど体操服の中にもぐりこんできた手に真っ白になる。
「っ……ぁ」
胸の先端に触れた指先がぐにぐにと捏ねまわしてきて身体中に走る刺激に咥内を犯されながら熱い吐息をこぼした。
いつもより敏感になってしまってる気がする僕の身体は胸を弄られるだけで急速に下半身に熱が集まって、そして後孔が疼くのを感じた。
「……せ、ん……せ」
息継ぎの合間に小さすぎる声で呟くと、キスは続けたまま先生の手が僕の下肢に触れてきた。
とっくに完勃ちしている僕のもの。
その形をなぞるように先生の指が動く。
―――直接触ってほしい。
そんなことを考えてしまうなんて僕はきっとおかしい。
だけど布越しに感じる先生の指がじれったくて思わず腰を揺らせば下唇を甘噛みされ、その直後にズボンの中へと手が入り込んできた。
先生の大きな手に握りこまれる僕のもの。
「……ん、……っぁ」
先生の手が上下に動くたびにぬるりとした感触がして先走りが溢れてるってことを実感する。
予想外の状況だからか、僕は容易くイってしまいそうなくらいに張りつめていた。
「――……どうするんだ。お前」
ココ、こんなにして。
ほんの少しだけ離れた唇から紡がれた言葉。
僕の半身の先端を指先でぐりぐりと押されて眉を寄せる。
どうすればいいか、なんてわからなくて生理的な涙が浮かぶのを感じながら分からないという意味を込めて首を振った。
先生の部屋ならこのまま最後まで出来る。
でもここは学校。
どうしよう。
身体は疼いて仕方ないけどどうすればいいのかわからないで固まっていると先生の手が動き出す。
腰を撫でた手が僕のズボンをトランクスごとずり下げる。
空気にさらされる半身を先生の手が包み込んで、
「お前、いまティッシュ……持ってるわけないな」
と呟くと僕のを扱きながら体操服を捲りあげた上半身に唇を落とし始めた。
「ン、っ」
肌に這う舌、と押しつけられる唇。
まさか、って戸惑うけどそれよりも触れてほしい欲求のほうが勝ってしまう。
先生の唇は僕の胸の先端をひとしきり食んで、そして下へ下へと降りていく。
お腹から、さらに下へ。
「……っだ……」
だめです、って言いかけた言葉は強烈な刺激に消えた。
先生の手に包まれていた半身、その先端に先生の舌が触れてくる。
「んっあ」
つい出てしまった声に慌てて手で口を塞ぐ。
先生がちらり僕を見て、僕は荒い吐息を吐きだして、息を飲んだ。
先っぽだけじゃなくて半身全体がゆっくりと先生の咥内に飲みこまれる。
深く咥え込まれて半身に巻きついてくる舌。
唾液と僕の先走りが混ざったせいか水音がやけに大きく耳に響いてくる。
止めないと、っていう気持ちはわくけれど、与えられる刺激が大きすぎて声を押さえることしかできない。
「……ッ、ん、せんっ……せ……ッぁ」
先生の口に犯されながら、後孔に触れてきた指。
なんの滑りもない指がほんの少しづつ中へと侵入してくる。
生々しく感じる指の進んでくる感触。
生温かい咥内に包まれ舐めまわされ吸われる感触。
押さえようとしても抑えきれない声を両手で必死で押さえて耐えようとするけど吐射感はあっというまに押し寄せてくる。
「……ん、っ……も……っ」
後孔に埋まった指があっさりと前立腺に辿りつく。
ローションを使っていないせいですごくダイレクトに前立腺を擦られる感覚に身体が大きく震えて。
同時にしゃぶられ吸い上げられて急激に目の前がチカチカしてきた。
「っ……ぁ……ッ……ふ……ッ」
腰が跳ね、達する衝撃にきつく目を閉じる。
宙に投げ出されたような浮遊感と抑えきれない解放感。
半身から白濁が吐き出されていく感覚に小刻みに身体を震わせた。
「……ひ、ぁ……だ……めっ」
同時に解放されることなく先生の咥内に収まったままだってことに気づく。
先生の口の中に全部吐き出してようやく僕のは咥内から抜かれた。
後孔からも指が引き抜かれ喪失感に疼く。
「……っ」
吐精の余韻で脱力した僕はぼんやり先生を見る。
先生は立ちあがって僕が吐き出した白濁を―――飲んでしまう。
口元をぬぐう仕草に羞恥を覚えながらも―――喜んでる。
先生から目が離せないでいると僕の顔の真横に手がつかれ、顔をのぞきこまれたと思ったらまた唇を塞がれた。
僕が吐き出した白濁の生臭さが鼻につく。
だけど、イヤではなくて。
だけど、不意にキスは終わり先生が布団を僕にかぶせてきた。
「着直せ」
短く聞こえてきた声。
まだ快感に呆然としていた僕は理解できずにいたら、ドアが開く音が響いた。
一瞬先生が僕を見て、ワンテンポ遅れてカーテンが開く音が響く。
そしてドアが閉まる音。
カーテンが閉まる音。
連続した音のあと先生と保健の先生の話声が聞こえてきたのだ。
*
こっそりとベッドの中でズボンを上げる。
そんな些細な動作の衣擦れの音さえ保健の先生に聞こえてるんじゃないかって不安になる。
でも動く気配はなさそうだったからほっとした。
ほんの数分前までの出来事は過去じゃなくまだリアルに僕の身体を燻ぶらせてる。
全身に残ったままの熱。
先生のキス、指の感触、咥内の熱さ。
いつもなら、先生の家ならこれからが本番で。
だから―――どうしようもなく身体が疼いて僕はそっと下肢に手を伸ばした。
やっぱりさっき吐精したのに緩く反応しかけてる僕のもの。
もの足りないとずくずく疼いている後孔。
卑しいって思うけど、先生が足りない。
でも―――ひとりでこの状況で身体を慰めるなんて僕に出来る筈もなくて必死で目を閉じて熱を宥めた。
ただ身体はひどく焦れていたけど、心は妙に浮ついていて。
先生に言った『寝不足』っていうのは実際嘘ではなかったから、連日寝不足気味だった僕は先生の手や唇の感触を思い出しながらいつの間にか眠りに落ちてしまっていた。
――――――
――――
―――
カーテンが開く音。
ドアが閉まる音。
カーテンが閉まる音。
ワンテンポ遅れてその音が続いて、話声が始まる。
「ごめんなさいね、葛城先生」
「いえ。さっき目を覚ましました」
「あら、よかったわ。それで様子は?」
「大丈夫そうです。寝不足だったらしくてぼうっとしていたところでボールが当たったそうです。タンコブが出来てましたが本人はとくに吐き気などもないようで―――……」
先生が保健の宮崎先生に話している声を頭から布団にかぶった状態で聞く。
先生は僕のけががたいしたことはなさそうだっていうことと、寝不足だからあともう1時間寝せてやってほしいってことを宮崎先生に伝えていた。
宮崎先生は笑って仕方ないわねぇ、って言いながら了承してくれて、そのあといくつかのやりとりをしてドアの開閉する音が響いた。
部屋から消えた先生の気配。
椅子が軋む音がしてカサカサと書類をめくっているような音が響きだす。
それ以外は静かで、静かすぎて―――僕の心臓の音が聞こえるんじゃないかって思うくらいに静かだ。
どうしよう。
布団の中でぎゅっと目を閉じて体操服を握りしめる。
ほんの少し体操服越しに触れた自分の肌。
それだけでびくりと震えてしまう。
どうしよう。
さっき、先生に―――イかされたばっかりだっていうのに。
もう先生はいないのに、反応しそうになってる半身にどうすればいいかわからなくて。
だけど頭の中はついさっきまで確かに僕に触れていた先生のことばかりで、身体はどうしようもなく熱い。
『―――っ』
先生の手を掴んだのは僕で、だけど、僕に落ちた影の先は予想もしてなくて。
*
「―――っ」
唇が塞がれて驚いて僕は目を見開いた。
先生の手を掴んだのは僕で、だけどまさか先生が僕に触れるなんてことないと思っていた。
だってここは学校だ。
先生はいつも学校では僕を見てくれないのに。
頭の片隅でそう考えながらも押し付けられた唇に思考は飛んでく。
触れるだけじゃイヤで薄く唇を開いてしまえば、ぬるりと先生の舌が入り込んできた。
先生の手を掴んだままの僕はされたかったけど絡んでくる舌にドキドキして震える。
咥内を熱く這う舌。
授業中の学校は静かで、一般の教室と別の棟にある保健室はもっと静かで唾液の交わる音が響いてくると外へと聞こえてるんじゃないかってそんなことあるはずないのに思ってしまう。
「……ふ、……っ、ん」
舌を甘噛みされて、ゆっくりだけど深いキスに唇が離れていくと銀糸がひく。
細すぎるそれがぷつんと切れるのを目で追いながら熱くなってる顔で先生を見る。
僕からなにかする―――なんて今までなかった。
だって、僕が何かして先生の気に障ったらって怖かった。
でも、でも。
学校で先生が僕を見ている。
その事実が嬉しくて先生の手を掴んだ手に力を込める。
無表情な先生の目が一瞬揺らめいて、また唇は塞がれた。
「……ン……っ」
さっきよりも激しいキスにくらくらしながら僕も必死に舌を動かす。
頭の芯が熱くてぼうっとなる。
粘膜を舌先でくすぐられるのが気持ちよくて、先生の舌と交わるのが気持ちよくて、ここが学校だってことも頭から飛んでしまう。
掴んでいた手をほどかれ、先生が僕の手を掴み直してベッドに押し倒された。
パイプベッドの軋む金属音に羞恥と理性の欠片が浮上しかけたけど体操服の中にもぐりこんできた手に真っ白になる。
「っ……ぁ」
胸の先端に触れた指先がぐにぐにと捏ねまわしてきて身体中に走る刺激に咥内を犯されながら熱い吐息をこぼした。
いつもより敏感になってしまってる気がする僕の身体は胸を弄られるだけで急速に下半身に熱が集まって、そして後孔が疼くのを感じた。
「……せ、ん……せ」
息継ぎの合間に小さすぎる声で呟くと、キスは続けたまま先生の手が僕の下肢に触れてきた。
とっくに完勃ちしている僕のもの。
その形をなぞるように先生の指が動く。
―――直接触ってほしい。
そんなことを考えてしまうなんて僕はきっとおかしい。
だけど布越しに感じる先生の指がじれったくて思わず腰を揺らせば下唇を甘噛みされ、その直後にズボンの中へと手が入り込んできた。
先生の大きな手に握りこまれる僕のもの。
「……ん、……っぁ」
先生の手が上下に動くたびにぬるりとした感触がして先走りが溢れてるってことを実感する。
予想外の状況だからか、僕は容易くイってしまいそうなくらいに張りつめていた。
「――……どうするんだ。お前」
ココ、こんなにして。
ほんの少しだけ離れた唇から紡がれた言葉。
僕の半身の先端を指先でぐりぐりと押されて眉を寄せる。
どうすればいいか、なんてわからなくて生理的な涙が浮かぶのを感じながら分からないという意味を込めて首を振った。
先生の部屋ならこのまま最後まで出来る。
でもここは学校。
どうしよう。
身体は疼いて仕方ないけどどうすればいいのかわからないで固まっていると先生の手が動き出す。
腰を撫でた手が僕のズボンをトランクスごとずり下げる。
空気にさらされる半身を先生の手が包み込んで、
「お前、いまティッシュ……持ってるわけないな」
と呟くと僕のを扱きながら体操服を捲りあげた上半身に唇を落とし始めた。
「ン、っ」
肌に這う舌、と押しつけられる唇。
まさか、って戸惑うけどそれよりも触れてほしい欲求のほうが勝ってしまう。
先生の唇は僕の胸の先端をひとしきり食んで、そして下へ下へと降りていく。
お腹から、さらに下へ。
「……っだ……」
だめです、って言いかけた言葉は強烈な刺激に消えた。
先生の手に包まれていた半身、その先端に先生の舌が触れてくる。
「んっあ」
つい出てしまった声に慌てて手で口を塞ぐ。
先生がちらり僕を見て、僕は荒い吐息を吐きだして、息を飲んだ。
先っぽだけじゃなくて半身全体がゆっくりと先生の咥内に飲みこまれる。
深く咥え込まれて半身に巻きついてくる舌。
唾液と僕の先走りが混ざったせいか水音がやけに大きく耳に響いてくる。
止めないと、っていう気持ちはわくけれど、与えられる刺激が大きすぎて声を押さえることしかできない。
「……ッ、ん、せんっ……せ……ッぁ」
先生の口に犯されながら、後孔に触れてきた指。
なんの滑りもない指がほんの少しづつ中へと侵入してくる。
生々しく感じる指の進んでくる感触。
生温かい咥内に包まれ舐めまわされ吸われる感触。
押さえようとしても抑えきれない声を両手で必死で押さえて耐えようとするけど吐射感はあっというまに押し寄せてくる。
「……ん、っ……も……っ」
後孔に埋まった指があっさりと前立腺に辿りつく。
ローションを使っていないせいですごくダイレクトに前立腺を擦られる感覚に身体が大きく震えて。
同時にしゃぶられ吸い上げられて急激に目の前がチカチカしてきた。
「っ……ぁ……ッ……ふ……ッ」
腰が跳ね、達する衝撃にきつく目を閉じる。
宙に投げ出されたような浮遊感と抑えきれない解放感。
半身から白濁が吐き出されていく感覚に小刻みに身体を震わせた。
「……ひ、ぁ……だ……めっ」
同時に解放されることなく先生の咥内に収まったままだってことに気づく。
先生の口の中に全部吐き出してようやく僕のは咥内から抜かれた。
後孔からも指が引き抜かれ喪失感に疼く。
「……っ」
吐精の余韻で脱力した僕はぼんやり先生を見る。
先生は立ちあがって僕が吐き出した白濁を―――飲んでしまう。
口元をぬぐう仕草に羞恥を覚えながらも―――喜んでる。
先生から目が離せないでいると僕の顔の真横に手がつかれ、顔をのぞきこまれたと思ったらまた唇を塞がれた。
僕が吐き出した白濁の生臭さが鼻につく。
だけど、イヤではなくて。
だけど、不意にキスは終わり先生が布団を僕にかぶせてきた。
「着直せ」
短く聞こえてきた声。
まだ快感に呆然としていた僕は理解できずにいたら、ドアが開く音が響いた。
一瞬先生が僕を見て、ワンテンポ遅れてカーテンが開く音が響く。
そしてドアが閉まる音。
カーテンが閉まる音。
連続した音のあと先生と保健の先生の話声が聞こえてきたのだ。
*
こっそりとベッドの中でズボンを上げる。
そんな些細な動作の衣擦れの音さえ保健の先生に聞こえてるんじゃないかって不安になる。
でも動く気配はなさそうだったからほっとした。
ほんの数分前までの出来事は過去じゃなくまだリアルに僕の身体を燻ぶらせてる。
全身に残ったままの熱。
先生のキス、指の感触、咥内の熱さ。
いつもなら、先生の家ならこれからが本番で。
だから―――どうしようもなく身体が疼いて僕はそっと下肢に手を伸ばした。
やっぱりさっき吐精したのに緩く反応しかけてる僕のもの。
もの足りないとずくずく疼いている後孔。
卑しいって思うけど、先生が足りない。
でも―――ひとりでこの状況で身体を慰めるなんて僕に出来る筈もなくて必死で目を閉じて熱を宥めた。
ただ身体はひどく焦れていたけど、心は妙に浮ついていて。
先生に言った『寝不足』っていうのは実際嘘ではなかったから、連日寝不足気味だった僕は先生の手や唇の感触を思い出しながらいつの間にか眠りに落ちてしまっていた。
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