Triangle

雲乃みい

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そのいち。高校生編

第3話

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宗二に呼ばれて立て膝で傍に行って―――自分の目を疑った。
だ、だって!
「んなビビんなよ」
宗二は俺に口角を上げて言ってくるけど、宗二の片手が!指が……美千の……ア、ア、ア。
言えねーし!!!
宗二の指が美千のアナルに入ってるなんて言えねーもん、俺ー!!!
って、言ってるー!!!
その上、ガン見してる俺に、妖しい笑みを浮かべた宗二は指をわざとらしく動かして見せる。
「……んっあ」
そのたびに美千からヤらしー喘ぎがこぼれる。
射精でぐったりしてた身体はよく見ればびくびく痙攣しつづけてた。
ほんの少し腰も揺れてる気がする。
「そ、そ、宗二くん」
「なに」
「なにして……るんですか」
テンパりまくって、緊張して声上擦るし、敬語になっちまうし!!
ああああ、しかもドキがムネムネじゃねー、胸がドキドキドキドキしまくっててハンパないんですけども!
「ナニだろ」
だからナニー!?
「京」
「は、はいぃ!」
「お前、童貞だよな」
「……」
ニヤって笑う宗二がいつもの宗二と違う。
いつもはもっとクールだろ、無口だろ。
なのになんで今日はそんなに意地悪っぽいわけー!
しかも二人とは違って、はいそうです、童貞です!な俺の傷口抉るようなことなんで言うわけだよ!!
「……そうですけど」
「拗ねんなよ。つーか、なんで敬語」
言いながら宗二が俺の腕を掴んで引っ張ってきた。
うわっ、って思わず叫んで前のめりに宗二のところに倒れ込んだ。
胡坐かいた宗二の足元に。
「す、すねてねーよ」
慌てて起きあがろうとしたら肩を押さえつけられる。
「な、なんだよ」
「お前も気持ちいいことしたくない?」
「へ、はぁ?!」
な、なに言ってんだ宗二は!
焦って宗二の手を振りほどいて起きあがった。
「でもお前だって、もう勃ってんだろ」
「はぁああ!? んなわけあるかー!!!! ……ひゃぁ!!」
そう叫んだはいいけど、宗二がいきなり身体を寄せてきて俺の股間を空いてた手で押してきた。
「な、な、な!!!」
「ほら、勃ってるじゃん」
「……」
えええええええ、そんなはずなー……い、こともなく。
宗二に言われて、そんでもって美千のエロい視線を感じて自分の股間見下したらばっちりがっつりテント張ってました……。
「ち、違う! これは!」
「いーじゃん、別に。俺ら友達だし。な、美千ー?」
「……んっ……ぁん」
みっちゃん、頷いてんの、喘いでんのどっち!?
いや、つーか友達だとか言う問題!?
頭ん中疑問と混乱ばっかりで、目を白黒させてると――また宗二に腕をひっぱられた。
そして今度は口に、なんか触れてきた。
――え。
驚いて声をあげかけたら、そこからぬるっとざらついたものが侵入してきて俺の舌に絡まって。
俺は俺の目の前も目の前にいる宗二に驚いて。
そんでもってなんですかこのテクっていう宗二くんのベロチューに犯されていったのだった。






***






俺が知る限り京太は女と付き合ったことがない。
ということはセックスはおろかキスもまだだってことだ。
童貞をまず捨てさせてやるとして、もちろん処女は俺がもらうけど、そのまえにファーストキスだ。
この状況にビビってんのか挙動不審で視線もきょろきょろさせて顔真っ赤にして、あげく俺相手に敬語まで使いだす京太の腕をひっぱってその唇を塞いだ。
いきなりすぎてなにが起こったのかわかっていないらしい京太は目を見開いて叫ぼうと口を開いた。
ばーか。
笑いが浮かぶのを感じながら、開いたそこから舌を差し込む。
委縮しきってる舌に舌を絡めて、吸って甘噛みして、咥内を荒らしてやった。
「……っん……ふ」
だんだんと京太の身体から力が抜けていってしばらく開いたままだった目も閉じて、ぎこちなく舌が動きだす。
初めて聞く京太の熱っぽい喘ぎにぞくぞくとする。
「……ん…ん……ッ、ンン!!!」
京太の初めてひとつゲット、と内心ニヤニヤしながら咥内を蹂躙していたら京の身体が震えて舌がまた縮こまった。
なんだ?
不思議に思って一旦顔を離すといつのまに動き出したのか美千がソファから下りて京の股間をズボン越しに揉んでいた。
「……ひっ!」
「……」
「京……くん、気持ちいい?」
おずおずと美千が京太の顔色伺いながら京のズボンに手をかけた。
――……おいこら、美千。てめー……。
「みっちゃん、ストップ」
すかさず美千の腕を掴んで止める。
一番最初に京太のに触るのは俺なんだよ、とやんわり美千を睨みながらその手を退けて、かわりに京太の手をつかんだ。
「京。みっちゃんが物足りないからシてくれだって」
「……へ?」
初めてのキスに股間攻撃にぼうっと快感にそまってる京太は意味がわからない様子で俺を見る。
美千に好き勝手させられても困るから、とりあえず。
「ほら、ココ。弄ってやれ」
そう京太の指を美千のアナルに突っ込ませた。
「あ……んっっ」
突っ込まれただけでよがる美千と呆然とする京太。
「動かせ」
京太の耳元で囁くと、ぜんまい仕掛けの玩具のように京はぎこちなく指を上下に動かしだした。
そして俺は、
「そのままずっと動かしてろよ?」
念を押すように言ってから京太のズボンに手をかけて、前をくつろがせた。
「な、な、宗二っ!?」
「気持ちいいことするだけだから」
「え、ええ、ええええ?」
焦りまくってる京を無視して下着の中から京太の半身を取り出し、握りこんだ。
初めて他人に触られたソレは熱く脈打ち硬くなっていて俺は口元が緩むのを感じながら京太のモノに唇を寄せた。



***



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