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contact3.そして、その手を掴むのは
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希望の部署じゃなくても仕事は毎日ある。
智紀さんと話して少しだけ前向きに考えれるようになった。
新入社員の俺は覚えることがたくさんで日々があっという間で、先のことはわからないけどいまは目の前の仕事をこなしていくので精いっぱいだ。
それでも休みはちゃんとあるし、帰りもそんなに遅くはない。
疲れながらも平日たまに智紀さんとごはんを食べにいったり、週末になればいつものように会って一緒に過ごすというのは変わらなかった。
会えば仕事の話や他愛ない話をして、セックスをして。
智紀さんはいつもと変わらずで、俺は仕事のことでいっぱいで、だから―――。
だから、俺は。
***
【ごめん。ちょっと店に立ち寄ることになったんだ。ちーくん、よかったら店のほうに来ない? 食事に行こうと思っていたところがわりと近いから】
智紀さんからメールが来たのは7時を過ぎたころだった。
俺は会社を出たばかりで、そのメールを眺めて了解の返信をする。
智紀さんの言う店っていうのは、智紀さんが経営しているワインバーだ。
輸入しているワインを直接販売していて店の一角が立ち飲みのワインバーになっている。
会社を経営してるのは知っていたけど店も持っているというのを知ったのは出会ってしばらくしてからでかなり驚いた。
俺が智紀さんの歳になったとき―――絶対平社員だなって自信ある。
純粋にスゴイよなって感心する。
変わってる人だけど。言うと調子に乗るから絶対言わないけど。
あとエロすぎるし。
なんてことを考えながら、智紀さんの店についた。
店の手前がショップで奥がバーだ。
智紀さんはショップのほうにいて男性ふたりと喋っていた。
仕事というよりプライベートな感じで楽しそうに笑っている。
知り合いなのかもしれない。
俺は店に入ったほうがいいんだろうか。でも邪魔しちゃ悪いしな。
でも、メールで来るように誘ってきたってことは入ったほうが―――と店先で悩んでたら不意に目があった。
智紀さんが店内から俺に笑顔を向けて手招きする。
仕方なく店内へと入ることにした。
「こんばんは。奥で待ってていいよ。好きなの飲んでて」
「こんばんは……」
智紀さんが声をかけてきて、そばにいた二人も俺をみる。
ひとりはスーツ姿で智紀さんと同じくらいかもしれない。
そしてもうひとりは……すごい美少年だ。
高校生くらいか?
男の子だけど、かわいい……し、かっこいいとも言える綺麗な子。
智紀さんと俺が知り合いだと知ったからか、そのふたりも俺に会釈してきた。
俺も会釈を返し、言われたままに奥のバーカウンターへ向かう。
「俺やっぱこのワインがいーな」
「捺くんがいいなら、これにしよう」
「ほんと、優斗くん捺くんに甘いねー」
「俺と優斗さんラブラブだからいーの!」
「そうだね。でも捺くん未成年だから飲んだらだめだよ」
「えー!」
三人が喋り出して―――途中足が止まりそうになったけどなんとかカウンターに辿りつく。
こんにちは、と笑顔を向けてきた店員さんに何を頼もうかと迷えば「コーヒーもご用意できますよ?」と訊かれてそれをと頷いた。
事前に智紀さんが俺が来ることを伝えておいたのかもしれない。
カウンターに身を寄せながらそっと智紀さんたちの方を見る。
買うワインが決まったか会計をしているようだった。
―――というか……ラブラブって……どういう意味だろう。
あの美少年が言ってた言葉が引っかかる。
そのまま捉えると……もしかして付き合ってる?のか?
あのスーツの男性と?
そう考えて見ればふたりはとても仲が良さそうで……親密そうに見える。
でも―――若いよな? 高校生くらいに……って、あれ?
「どうぞ」
コーヒーが出てきてお礼を言ってカップを手にする。
熱いだろうコーヒーに息を吹きかけながら脳裏に浮かんだのは智紀さんと出会ったときのことだ。
あのとき確か智紀さんも"失恋"していて、俺はその話を聞いた。
三角関係で、好きな子は年下で……。
「……」
ちらり、ともう一度智紀さんのほうを見る。
三人とも楽しそうで、美少年くんがなにか智紀さんに向かって言ってて、それに智紀さんが吹きだしていた。
「……」
もしかしてあの男の子が失恋相手だったり、するんだろうか。
なんとなくだけどそんな気がしてつい美少年くんを見てしまう。
「……智紀さんって面食い……?」
いやあれだけ綺麗な子なら。
じゃあ―――やっぱり、ないな。
忘れていた、いや単純に考えないようにしていたあのことを思い出して、また目を逸らした。
スマホをいじりながらぼーっとしていると、しばらくして智紀さんがやってきた。
「ごめんね、ちーくん。お待たせ」
いつの間にかあのふたりは店を出ていったらしい。
「いえ」
「コーヒーでよかったの? 俺待ってる間に酔いつぶれてもよかったのに」
軽く笑いながら言う智紀さんに、ため息をつく。
「酔いつぶれるほど待ってる時間もなかったでしょ……」
そうだけどさー、とにやにやしてる智紀さんに、俺は店員さんの目が気になってさりげなく視線を向ければ特に俺たちを気にする様子もなく仕事している。
俺が別に気にすることもないんだけど……。
「行こうか、ちーくん」
「はい」
俺と智紀さんの関係てどういう風に見えるんだろ、友だち?
コーヒーを飲み干しながら、思い浮かんだ考えを無視する。
コーヒーのお礼言って智紀さんの後に続いた。
―――あの二人は……やっぱりそうなのかな。
さっきまで智紀さんが相手をしていたふたのことを思い出していたら。
「あ……」
「智紀」
智紀さんの声と、智紀さんの名を呼ぶ声が重なった。
「なんだ、いま帰りなのか?」
俺でもわかる高そうな質の良さそうなスーツを着た男性。
一見して穏やかで優しいだろう人柄がわかる眼鏡のそのひとは、智紀さんを見て笑いかけた。
「ええ。紘一さんは売上に貢献しにきてくれたんですか?」
「そうなるかな」
苦笑する紘一さんと呼ばれた男性が、智紀さんのそばにいる俺に気づいたように微笑みかけてきて、あわてて会釈する。
「オススメでも聞こうと思ったが、出かけるのなら八木さんに聞こう」
八木さんって確かこのお店の店長だったはず。
智紀さんのことを呼び捨てだし、よく知っている人みたいだし、もしかして得意さんだったりするのか?
それなら、と智紀さんに声をかけようとした。
「先週いいワインが入ったのでぜひどうぞ。八木さん―――」
智紀さんが振りむき、同じようにすればすでに店長が待機していた。
あとはよろしく、と、ごゆっくり、と智紀さんが笑顔を向け、ああ、と紘一さんというひとが俺たちの横を通り過ぎていく。
同時に智紀さんも歩き出して、そのあとを追いながら、
「いいんですか?」
と店を肩越しに振り返りつつ聞いてみる。
「なにが?」
「さっきのひと、智紀さんが接客したほうがよかったんじゃないんですか?」
「んー? 別にいいよ、気にしなくても」
「でも」
「あれ、晄人の兄貴なんだよ」
晄人、といえば智紀さんの会社の共同経営者の松原さんのことだ。
一度だけ会ったことのある松原さんはさっきのひととは正反対なイメージだ。
静と動みたいに対照的というか。
「そうなんですね。あんまり似てないですね」
ふたりのことをよく知ってるわけじゃないからただの見た目の印象だけだけれど。
兄弟だからって雰囲気まで似てるってわけじゃないしな。
「―――そうだね」
でも、松原さんのお兄さんならなおさら智紀さんが対応しなくてよかったんだろうか。
そのまえのふたりは智紀さんが接客してたのに。
「あー腹減った。ちーくん、早く行こう」
店を気にする俺の手を智紀さんが掴んでひっぱりながら指を絡めてくる。
「……街中ですよ」
振りほどこうとするけど平気平気と笑ったまま繋いでいるのを誤魔化すように仕方なくひっぱられていった。
***
智紀さんと話して少しだけ前向きに考えれるようになった。
新入社員の俺は覚えることがたくさんで日々があっという間で、先のことはわからないけどいまは目の前の仕事をこなしていくので精いっぱいだ。
それでも休みはちゃんとあるし、帰りもそんなに遅くはない。
疲れながらも平日たまに智紀さんとごはんを食べにいったり、週末になればいつものように会って一緒に過ごすというのは変わらなかった。
会えば仕事の話や他愛ない話をして、セックスをして。
智紀さんはいつもと変わらずで、俺は仕事のことでいっぱいで、だから―――。
だから、俺は。
***
【ごめん。ちょっと店に立ち寄ることになったんだ。ちーくん、よかったら店のほうに来ない? 食事に行こうと思っていたところがわりと近いから】
智紀さんからメールが来たのは7時を過ぎたころだった。
俺は会社を出たばかりで、そのメールを眺めて了解の返信をする。
智紀さんの言う店っていうのは、智紀さんが経営しているワインバーだ。
輸入しているワインを直接販売していて店の一角が立ち飲みのワインバーになっている。
会社を経営してるのは知っていたけど店も持っているというのを知ったのは出会ってしばらくしてからでかなり驚いた。
俺が智紀さんの歳になったとき―――絶対平社員だなって自信ある。
純粋にスゴイよなって感心する。
変わってる人だけど。言うと調子に乗るから絶対言わないけど。
あとエロすぎるし。
なんてことを考えながら、智紀さんの店についた。
店の手前がショップで奥がバーだ。
智紀さんはショップのほうにいて男性ふたりと喋っていた。
仕事というよりプライベートな感じで楽しそうに笑っている。
知り合いなのかもしれない。
俺は店に入ったほうがいいんだろうか。でも邪魔しちゃ悪いしな。
でも、メールで来るように誘ってきたってことは入ったほうが―――と店先で悩んでたら不意に目があった。
智紀さんが店内から俺に笑顔を向けて手招きする。
仕方なく店内へと入ることにした。
「こんばんは。奥で待ってていいよ。好きなの飲んでて」
「こんばんは……」
智紀さんが声をかけてきて、そばにいた二人も俺をみる。
ひとりはスーツ姿で智紀さんと同じくらいかもしれない。
そしてもうひとりは……すごい美少年だ。
高校生くらいか?
男の子だけど、かわいい……し、かっこいいとも言える綺麗な子。
智紀さんと俺が知り合いだと知ったからか、そのふたりも俺に会釈してきた。
俺も会釈を返し、言われたままに奥のバーカウンターへ向かう。
「俺やっぱこのワインがいーな」
「捺くんがいいなら、これにしよう」
「ほんと、優斗くん捺くんに甘いねー」
「俺と優斗さんラブラブだからいーの!」
「そうだね。でも捺くん未成年だから飲んだらだめだよ」
「えー!」
三人が喋り出して―――途中足が止まりそうになったけどなんとかカウンターに辿りつく。
こんにちは、と笑顔を向けてきた店員さんに何を頼もうかと迷えば「コーヒーもご用意できますよ?」と訊かれてそれをと頷いた。
事前に智紀さんが俺が来ることを伝えておいたのかもしれない。
カウンターに身を寄せながらそっと智紀さんたちの方を見る。
買うワインが決まったか会計をしているようだった。
―――というか……ラブラブって……どういう意味だろう。
あの美少年が言ってた言葉が引っかかる。
そのまま捉えると……もしかして付き合ってる?のか?
あのスーツの男性と?
そう考えて見ればふたりはとても仲が良さそうで……親密そうに見える。
でも―――若いよな? 高校生くらいに……って、あれ?
「どうぞ」
コーヒーが出てきてお礼を言ってカップを手にする。
熱いだろうコーヒーに息を吹きかけながら脳裏に浮かんだのは智紀さんと出会ったときのことだ。
あのとき確か智紀さんも"失恋"していて、俺はその話を聞いた。
三角関係で、好きな子は年下で……。
「……」
ちらり、ともう一度智紀さんのほうを見る。
三人とも楽しそうで、美少年くんがなにか智紀さんに向かって言ってて、それに智紀さんが吹きだしていた。
「……」
もしかしてあの男の子が失恋相手だったり、するんだろうか。
なんとなくだけどそんな気がしてつい美少年くんを見てしまう。
「……智紀さんって面食い……?」
いやあれだけ綺麗な子なら。
じゃあ―――やっぱり、ないな。
忘れていた、いや単純に考えないようにしていたあのことを思い出して、また目を逸らした。
スマホをいじりながらぼーっとしていると、しばらくして智紀さんがやってきた。
「ごめんね、ちーくん。お待たせ」
いつの間にかあのふたりは店を出ていったらしい。
「いえ」
「コーヒーでよかったの? 俺待ってる間に酔いつぶれてもよかったのに」
軽く笑いながら言う智紀さんに、ため息をつく。
「酔いつぶれるほど待ってる時間もなかったでしょ……」
そうだけどさー、とにやにやしてる智紀さんに、俺は店員さんの目が気になってさりげなく視線を向ければ特に俺たちを気にする様子もなく仕事している。
俺が別に気にすることもないんだけど……。
「行こうか、ちーくん」
「はい」
俺と智紀さんの関係てどういう風に見えるんだろ、友だち?
コーヒーを飲み干しながら、思い浮かんだ考えを無視する。
コーヒーのお礼言って智紀さんの後に続いた。
―――あの二人は……やっぱりそうなのかな。
さっきまで智紀さんが相手をしていたふたのことを思い出していたら。
「あ……」
「智紀」
智紀さんの声と、智紀さんの名を呼ぶ声が重なった。
「なんだ、いま帰りなのか?」
俺でもわかる高そうな質の良さそうなスーツを着た男性。
一見して穏やかで優しいだろう人柄がわかる眼鏡のそのひとは、智紀さんを見て笑いかけた。
「ええ。紘一さんは売上に貢献しにきてくれたんですか?」
「そうなるかな」
苦笑する紘一さんと呼ばれた男性が、智紀さんのそばにいる俺に気づいたように微笑みかけてきて、あわてて会釈する。
「オススメでも聞こうと思ったが、出かけるのなら八木さんに聞こう」
八木さんって確かこのお店の店長だったはず。
智紀さんのことを呼び捨てだし、よく知っている人みたいだし、もしかして得意さんだったりするのか?
それなら、と智紀さんに声をかけようとした。
「先週いいワインが入ったのでぜひどうぞ。八木さん―――」
智紀さんが振りむき、同じようにすればすでに店長が待機していた。
あとはよろしく、と、ごゆっくり、と智紀さんが笑顔を向け、ああ、と紘一さんというひとが俺たちの横を通り過ぎていく。
同時に智紀さんも歩き出して、そのあとを追いながら、
「いいんですか?」
と店を肩越しに振り返りつつ聞いてみる。
「なにが?」
「さっきのひと、智紀さんが接客したほうがよかったんじゃないんですか?」
「んー? 別にいいよ、気にしなくても」
「でも」
「あれ、晄人の兄貴なんだよ」
晄人、といえば智紀さんの会社の共同経営者の松原さんのことだ。
一度だけ会ったことのある松原さんはさっきのひととは正反対なイメージだ。
静と動みたいに対照的というか。
「そうなんですね。あんまり似てないですね」
ふたりのことをよく知ってるわけじゃないからただの見た目の印象だけだけれど。
兄弟だからって雰囲気まで似てるってわけじゃないしな。
「―――そうだね」
でも、松原さんのお兄さんならなおさら智紀さんが対応しなくてよかったんだろうか。
そのまえのふたりは智紀さんが接客してたのに。
「あー腹減った。ちーくん、早く行こう」
店を気にする俺の手を智紀さんが掴んでひっぱりながら指を絡めてくる。
「……街中ですよ」
振りほどこうとするけど平気平気と笑ったまま繋いでいるのを誤魔化すように仕方なくひっぱられていった。
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