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第3章 Iランク冒険者
3-36 Iランク中層探索⑧
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「くぐっ!? (全然、制御出来ねぇ!? でも、知った事かよ! それにしても、あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛っ!! 腕が痛ぇえええ!)」
あまりの痛みに思わず、くぐもった悲鳴を上げる。集中力が欠けている状態、戦闘疲労、初の魔法同時発動による身体への負担で俺の思考は、自分でも訳が分からないくらいに支離滅裂だった。
両腕から放たれた2つのラジエイトソイル。
普段、片方の腕で放つ時は、訓練によって制御が出来ている為に、身体への負担は気にするほどでも無い痛みだ。しかし、現在の状態は、制御なんて全くせず全力全開で魔法を放っている。
敵に対して照準は合わず、両腕が上下左右に激しくブレる。敵にも当たるが、そのほとんどは、密林に衝突して多くの木々が折れる。結果的に倒れた木の下敷きになり、鼠達の進行を阻んだ。それは、時間稼ぎが目的なのだから全然良い。しかし、問題は身体負担の方にあった。
魔法を放った両腕は、まるで筋肉が、強制的に膨張と収縮を高速で繰り返して、爆発するんじゃ無いかと思う程の痛みを感じていた。足は、全力で地面を踏ん張らないと直ぐに、魔法を放った勢いで、身体が後方へ吹き飛びそうになる。
さらに、魔法発動後は、戦闘中に多用した魔法と魔纏撃で魔力が空になった様だ。つまり、体外魔力(ゴド)の強制吸収である魔力酔い状態になっている。
激しい頭痛と吐き気、怠慢感、寒気が俺を襲う。意識が飛びそうになり、身体がふらつく。普段から訓練で、魔力酔いの耐性を上げているにも関わらずこの有様だ。如何やら、迷宮内の魔力濃度が濃すぎて、普段の魔力酔いよりも症状が重い様だ。
「はぁ……はぁ……あがっ! うっ! はぁ……」
「リオ、良くやったにゃ!」
地面へ倒れるそうになる俺をナートが支える。
俺の青ざめた顔色と焦点の合っていない目、震えた身体、力が入らない様子にナートは、俺が魔力酔いになっていると察した。そして、敵が来ない内に俺を背負ったナートは、出せる全力で草原地帯に駆け出し、俺は意識を途切れさせない様に必死に耐えた。
密林を抜けて、草原地帯に出た。しばらく走って、ナートは後ろを振り向くが、鼠達は追ってきていない。如何やら撤退に成功した様だ。
「ナート?! リオ君は、如何したんだにゃっ!?」
(あの短時間の間に、一体何があったにゃ!?)
転移陣(メタスタシスゲート)の近くにある草原の安全地帯で俺達と合流したラートは、ナートに背負われ顔色がとても悪い俺を見て、頭が真っ白になっていた。
「魔力酔いにゃっ! リオ、敵はもう追ってきていないにゃ! しばらく、ここで身体を休めるにゃ!!」
(魔力酔いの症状が酷いにゃ……もしかして、迷宮内の魔力濃度に充てられた事が原因かにゃ……!? そう言えば、リオは中層に入ってから魔力が濃厚だの、芳醇だの言っていたにゃ!)
背負った俺をナートは、ゆっくりと地面へ下ろしながら、必死な様子で俺が、魔力酔いだとみんなに伝えた。
「あ……りが、っ?! ウプッ! ウゲェエエ~~!!」
「(頭が、割れそうだ……!? ああ~気持ち悪い! 腕が痛い……! 意識が……途切れ……)」
「キャーッ?! リオが吐いた!? リオ、しっかりして! リオ! ーー!」
(リオがヤバい……!? アタイは、一体どうすれば良いの……!)
重度の魔力酔い、背負われて走った時の振動、緊張からの解放などが重なり、地面に下ろされた俺は、その場で涙を浮かべながら嘔吐する。胃液と共に、昼食の未消化分が吐き出され、周囲にツンッとした酸っぱい匂いが広がった。
四つん這いになりながらも、地面へ向かって吐き終えた俺は、そのまま横へ倒れ込む様に気を失った。体力の限界、重度の魔力酔いで気絶したのだ。俺が嘔吐した時に、肩を抱いていたメルルの叫び声が、聞こえた様な気がしたが、グルンと目が上向きそのまま地面へ倒れ気絶した。
"パチッ! パチッ! パチッ!"
「う……うん……?」
どのくらいの時間が経っただろうか。後頭部に感じる硬く程よい柔らかさの何か、甘い香り、パチッパチッと甲高い聞き慣れた火花が散る音に、俺の意識は覚醒した。
「あ、リオ、起きた~? 体調はどう~? 大丈夫~?」
メルルは、俺の顔を覗き込む様に見て安心した様な笑みを浮かべた。その手には、乾燥リゴンが握られており、それを1口、2口と摘んでいた。如何やら甘い香りの正体は、俺の大好きなリゴンだった。
「あ、えっ? メルル、ちゃん……? 何、してんの?」
「何って……膝枕だよ~」
「何で、また、そんな、事を?」
「(と言うより、俺何で寝てたんだっけ……? って言うか、ここ何処だっけ……?)」
訳が分からないと言った表情を浮かべて俺は、この状況を理解出来ずにいた。いや、男なら好きでは無いとは言え、幼馴染の美少女に膝枕されるこの状況は、最高だと言える。しかし、戦闘疲労と重度の魔力酔いから気絶した俺は、その前後の記憶を思い出せずにいた。
「覚えてないの~? リオは、嘔吐して気絶したんだよ~。頭を高くして休まなくちゃ、窒息しちゃうよ~?」
「あ……そう言えば、そうだっけ……? ありが、とう。今、退く、よ」
メルルに言われて初めて、自身の体調不良を自覚する。頭が重く、鈍い痛みが続く。身体が怠い。お腹と言うか胃がまだムカムカと落ち着かない。口の中が胃液で酸っぱく、喉が焼けた様なヒリヒリとした気持ち悪さを感じる。
それでも、ここは迷宮内だ。本当なら、このまま膝枕で休んでいたい衝動を抑え込み、無理矢理起きあがろうとする。いつ何があるか分からない為に俺だけが休み、メルルの行動を制限する膝枕は悪手だと思った。しかし、起きあがろうとする時にメルルは、俺の両肩を抑えて膝枕を継続させた。
「おい、リオ! 無理すんなよな! お前は、良いから黙ってメルルの膝枕で寝てろ!」
「そうだにゃ。その顔を見れば、まだ、体調が戻ってないにゃ。リオ君はメルルちゃんに膝枕されているにゃ」
「でも……メルルちゃん、疲れない?」
「アタイは別に~。それに、リオは、あの時アタイを守ってくれたでしょ~? 膝枕(これ)は、その借りだよ~。アタイは友達に借りを作りたく無いからね~。リオは、黙ってアタイに膝枕されてよ~」
「借り……か。なら、喜んで、休ませて、もらうよ」
「リオ、ご飯が出来たら起こすにゃ。それまで、ゆっくり休むと良いにゃ」
「うん……みんな、あり、が……と……」
俺は、目を瞑り体力回復に努めると、直ぐに意識を手放した。
あまりの痛みに思わず、くぐもった悲鳴を上げる。集中力が欠けている状態、戦闘疲労、初の魔法同時発動による身体への負担で俺の思考は、自分でも訳が分からないくらいに支離滅裂だった。
両腕から放たれた2つのラジエイトソイル。
普段、片方の腕で放つ時は、訓練によって制御が出来ている為に、身体への負担は気にするほどでも無い痛みだ。しかし、現在の状態は、制御なんて全くせず全力全開で魔法を放っている。
敵に対して照準は合わず、両腕が上下左右に激しくブレる。敵にも当たるが、そのほとんどは、密林に衝突して多くの木々が折れる。結果的に倒れた木の下敷きになり、鼠達の進行を阻んだ。それは、時間稼ぎが目的なのだから全然良い。しかし、問題は身体負担の方にあった。
魔法を放った両腕は、まるで筋肉が、強制的に膨張と収縮を高速で繰り返して、爆発するんじゃ無いかと思う程の痛みを感じていた。足は、全力で地面を踏ん張らないと直ぐに、魔法を放った勢いで、身体が後方へ吹き飛びそうになる。
さらに、魔法発動後は、戦闘中に多用した魔法と魔纏撃で魔力が空になった様だ。つまり、体外魔力(ゴド)の強制吸収である魔力酔い状態になっている。
激しい頭痛と吐き気、怠慢感、寒気が俺を襲う。意識が飛びそうになり、身体がふらつく。普段から訓練で、魔力酔いの耐性を上げているにも関わらずこの有様だ。如何やら、迷宮内の魔力濃度が濃すぎて、普段の魔力酔いよりも症状が重い様だ。
「はぁ……はぁ……あがっ! うっ! はぁ……」
「リオ、良くやったにゃ!」
地面へ倒れるそうになる俺をナートが支える。
俺の青ざめた顔色と焦点の合っていない目、震えた身体、力が入らない様子にナートは、俺が魔力酔いになっていると察した。そして、敵が来ない内に俺を背負ったナートは、出せる全力で草原地帯に駆け出し、俺は意識を途切れさせない様に必死に耐えた。
密林を抜けて、草原地帯に出た。しばらく走って、ナートは後ろを振り向くが、鼠達は追ってきていない。如何やら撤退に成功した様だ。
「ナート?! リオ君は、如何したんだにゃっ!?」
(あの短時間の間に、一体何があったにゃ!?)
転移陣(メタスタシスゲート)の近くにある草原の安全地帯で俺達と合流したラートは、ナートに背負われ顔色がとても悪い俺を見て、頭が真っ白になっていた。
「魔力酔いにゃっ! リオ、敵はもう追ってきていないにゃ! しばらく、ここで身体を休めるにゃ!!」
(魔力酔いの症状が酷いにゃ……もしかして、迷宮内の魔力濃度に充てられた事が原因かにゃ……!? そう言えば、リオは中層に入ってから魔力が濃厚だの、芳醇だの言っていたにゃ!)
背負った俺をナートは、ゆっくりと地面へ下ろしながら、必死な様子で俺が、魔力酔いだとみんなに伝えた。
「あ……りが、っ?! ウプッ! ウゲェエエ~~!!」
「(頭が、割れそうだ……!? ああ~気持ち悪い! 腕が痛い……! 意識が……途切れ……)」
「キャーッ?! リオが吐いた!? リオ、しっかりして! リオ! ーー!」
(リオがヤバい……!? アタイは、一体どうすれば良いの……!)
重度の魔力酔い、背負われて走った時の振動、緊張からの解放などが重なり、地面に下ろされた俺は、その場で涙を浮かべながら嘔吐する。胃液と共に、昼食の未消化分が吐き出され、周囲にツンッとした酸っぱい匂いが広がった。
四つん這いになりながらも、地面へ向かって吐き終えた俺は、そのまま横へ倒れ込む様に気を失った。体力の限界、重度の魔力酔いで気絶したのだ。俺が嘔吐した時に、肩を抱いていたメルルの叫び声が、聞こえた様な気がしたが、グルンと目が上向きそのまま地面へ倒れ気絶した。
"パチッ! パチッ! パチッ!"
「う……うん……?」
どのくらいの時間が経っただろうか。後頭部に感じる硬く程よい柔らかさの何か、甘い香り、パチッパチッと甲高い聞き慣れた火花が散る音に、俺の意識は覚醒した。
「あ、リオ、起きた~? 体調はどう~? 大丈夫~?」
メルルは、俺の顔を覗き込む様に見て安心した様な笑みを浮かべた。その手には、乾燥リゴンが握られており、それを1口、2口と摘んでいた。如何やら甘い香りの正体は、俺の大好きなリゴンだった。
「あ、えっ? メルル、ちゃん……? 何、してんの?」
「何って……膝枕だよ~」
「何で、また、そんな、事を?」
「(と言うより、俺何で寝てたんだっけ……? って言うか、ここ何処だっけ……?)」
訳が分からないと言った表情を浮かべて俺は、この状況を理解出来ずにいた。いや、男なら好きでは無いとは言え、幼馴染の美少女に膝枕されるこの状況は、最高だと言える。しかし、戦闘疲労と重度の魔力酔いから気絶した俺は、その前後の記憶を思い出せずにいた。
「覚えてないの~? リオは、嘔吐して気絶したんだよ~。頭を高くして休まなくちゃ、窒息しちゃうよ~?」
「あ……そう言えば、そうだっけ……? ありが、とう。今、退く、よ」
メルルに言われて初めて、自身の体調不良を自覚する。頭が重く、鈍い痛みが続く。身体が怠い。お腹と言うか胃がまだムカムカと落ち着かない。口の中が胃液で酸っぱく、喉が焼けた様なヒリヒリとした気持ち悪さを感じる。
それでも、ここは迷宮内だ。本当なら、このまま膝枕で休んでいたい衝動を抑え込み、無理矢理起きあがろうとする。いつ何があるか分からない為に俺だけが休み、メルルの行動を制限する膝枕は悪手だと思った。しかし、起きあがろうとする時にメルルは、俺の両肩を抑えて膝枕を継続させた。
「おい、リオ! 無理すんなよな! お前は、良いから黙ってメルルの膝枕で寝てろ!」
「そうだにゃ。その顔を見れば、まだ、体調が戻ってないにゃ。リオ君はメルルちゃんに膝枕されているにゃ」
「でも……メルルちゃん、疲れない?」
「アタイは別に~。それに、リオは、あの時アタイを守ってくれたでしょ~? 膝枕(これ)は、その借りだよ~。アタイは友達に借りを作りたく無いからね~。リオは、黙ってアタイに膝枕されてよ~」
「借り……か。なら、喜んで、休ませて、もらうよ」
「リオ、ご飯が出来たら起こすにゃ。それまで、ゆっくり休むと良いにゃ」
「うん……みんな、あり、が……と……」
俺は、目を瞑り体力回復に努めると、直ぐに意識を手放した。
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