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第3章 Iランク冒険者
3-13 飛竜の酒盛り
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不穏な空気を漂わせる。
酔っ払い達は、黙り、此方に鋭い眼光を向ける。
そして、立ち上がり俺たちの前まで歩いてくる。
だけど、俺達は逃げずそのまま睨み返す。
遂に酔っ払い達との距離が1mを切る。
黙り、睨み合う両者の間からは、まるで火花が散っているかのように、バチッバチッとしている。
酔っ払いパーソン族の男が、俺の頭へ手を振り下ろす。
緊張が走る。
この世界でも、正当防衛と言うのはある。更に言えば、嘘発見器よりも精密な魔道具もある。
いつでも、2撃目の攻撃を受け流し、反撃する心構えを持ったまま、攻撃を受けた。
"ポンッ!! ガシガシガシッ"
「はあ?」
予想外の事に溢れ出す俺の声。
「……クックックッ、ガハハ!!」
「ブッ、ギャハハ!」
「アハハ!」
「フハハハ!」
パーソン族の男が、笑いを堪えきれず大爆笑すると、それに釣られて残りの酔っ払い達も笑う。
沈黙を破ったのは確かに俺だったが、突然笑い出し今もなお頭を撫で続ける酔っ払い達に、俺達は困惑を隠せない。
「いや~すまん、すまん。これは一本取られたな!」
「ギャハハ! 悪かったな坊主ども。突然絡んじまってよ」
「アハハ! 本当にごめんな! 訂正するよ。アンタ等はガキじゃなかったね」
「ふふふ! 本当にごめんね。私達が悪かったわ」
「「「「「……」」」」」
さっきまでの空気はどこへ行ったのやら。
笑顔になりながら、自身等の非を認め謝罪する彼らを見て、俺達は言葉を失い混乱の極みに陥る。
「えーっと……つまり、これは、そう言う事でよろしいのでしょうか?」
「あ? そういう事ってどういうかった?」
「えっ? ああ、冒険者流の歓迎的な事です」
「ガハハ! それもあるが、本質はそこじゃ無い」
「つまり、どういう事にゃ?」
この場の状況は理解できたが、喧嘩をふっかけられた理由までは分からなかった。
「この時間帯ってのは、依頼を終えた冒険者達が酒場に来て、飲んだくれる時間だ。そんな中に、ガキ共が来てみろ。
アタシ等よりもタチが悪い、酔っ払いに絡まれるに決まってんだろ」
「ふふふ、坊や達はそんな酔っ払いには、魅力的な見た目をしているから、こんな方法で追い払おうとしたわ。
こうすれば、今後、興味本位で冒険者ギルドに近づかないと思ってね。嫌な事があったら、無理して近づきたくは無いでしょ?」
相手女性陣が酒場の方向を見ながら話す。
「まあ、アタイ等の気持ちを横に置いて考えると、一応筋は通っているかな?」
「そうだね~回りくどいけど、まあ、一応筋は通っているね~」
「僕らも普段着で来たから、子供と勘違いしたのは分かりましたにゃ。でも、僕達からしたら酷い迷惑ですにゃ」
「そうにゃ。いくら、オイラ達の事を思ってやったとは言え、オイラ達の気分はぶち壊されたにゃ。一体どうしてくれるにゃ」
「だよなぁ。俺達は換金の後、初の迷宮探索をしたお祝い会を開く予定だったのに……これじゃ、雰囲気台無しだよ」
この状況も言わば、俺達が考え不足であった事も要因の1つだった。
しかし、だからと言ってやり方くらい考えて欲しいと言わんばかりに、迷惑そうな表情で俺達は文句を言う。
「ガハハ! もう、その年で迷宮に行ってきたのか? んで、何処まで行ったんだ? うん?」
「何でそこまで、赤の他人に言わなきゃ何ねえんだよ! 言って欲しけりゃ、まず名前を名乗れよ」
「ガハハ! 生意気な小僧め! だが、道理だな。俺は、ワルド。Gランク『飛竜の酒盛り』と言う一団を率いている。こいつ等が俺の団員な」
人間種パーソン族の男性は、ワルドと名乗り、短髪、無精髭に目の彫りが深い特徴がある。さらには、左目から口元に掛けて1本傷があり、余計にその厳つさを表している。
「ギャハハ! ん? 次は俺か? 俺はウォンドって言うんだ! 青狼(せいろう)村出身だ。よろしくな」
獣人種狼人(ろうじん)族の青狼村出身のウォンドと言う男性は、ロン毛を紐で結んだ優男みたいな見た目である。
腰には三日月刀(シミター)みたいな双剣を装備して、右頬に3本傷の跡がある。
「アタシはラルシアだ。おい、坊主。アタシの乳をしゃぶりたいなら、10年後に出直してきな! その時までアンタにその気があれば、下の方も相手してやんよ」
人間種アマゾン族の女性はラルシアと名乗り、舌舐めずりをしながら自身のおっぱいを揉む。
アマゾン族特有の薄着だが、服の上からでも分かるほど腕や足、腹筋がバキバキに割れている。その腕で殴られたとなれば、大の男でも敵わない程に筋肉質だった。
「ふふふ、今度は私の番ね! 私はスヴァルバ。此処では見慣れないかも知れないけど、悪魔種サキュバス族と人間種の半分ずつを受け継いでいるわ。所謂、半サキュバスね」
人生で初めて遭遇した悪魔種。悪魔種は、その昔人間種に迫害を受けた為に、妖精種以上に人里に降りない辺境の地で、暮らしている事が多いと聞く。
スヴァルバと言うハーフサキュバスは、肌が青く、銀髪のミドルヘアーで、結膜(白目)が黒く、角膜(黒目)が黄色い、まるで吸い込まれそうな魅力の美人だった。
仕草や言葉遣いは、色気を乗せている感じがあるが、服装は聖職者並みに肌の露出が無い。冷え症なのか、少し薄着でも良い季節なのに厚着を着ている。
「そう言えば、坊やは確か、私のお乳も興味あるのよね? 今回のお詫びと言ってはアレだけど、特別に相手してあげるわ。今夜は、みんなでいっぱい乱れましょうね。ふふふ」
「マジで!? ははっ! 言ってみるもんだな! あ、俺は、フィデリオって言います。親しい人には、リオって呼ばれています。
さっきは、苛ついていたとは言え、侮辱行為をしてすみませんでした。それと、スヴァルバさん!! 出来れば、今夜の内容をもっと詳しく、教えて貰っても良いですか!?」
「リオ、サイテ~。この事、クレイちゃんにチクっちゃうけど、良い~?」
「やだなー! メルルちゃん! 冗談じゃ無いか! じょ・う・だ・ん! 俺なりのこの場を和ませる冗談に決まっているじゃ無いか! ハッハッハ!」
ジト目のメルルに俺は内心、冷や汗がダラダラだった。
「じゃあ~報告するね~」
「すみません、調子に乗りました! だから、クレイに報告するのだけは、勘弁して下さい!」
全力で土下座する勢いで謝罪し、懇願する。
「クレイちゃんの事が好きなのに、何で他の女にうつつを抜かそうとしたの~?」
「メルルちゃん……男には、時としてやらねばならない事があるんだ! そう、据え膳食わぬは男の恥! それに、よく言うでしょ。『これはコレ、それはソレ』って!」
ノリと勢いと小粋な冗談で、解決を模索した結果出た、俺なりに必死に考えた言葉だった。
「……」
「黙って、ゴミを見る目で俺を見ないでよ! スヴァルバさんも、俺も、本気じゃ無いからね!? ちょっと、スヴァルバさん! アンタからも冗談だって言ってくれよ!」
「えぇー私は別に良いけどね」
「ちょっとー!? 売り言葉に買い言葉で言った俺もアレだけど、そこは、大人としての器量で空気読んでくれよ!」
「私、サキュバスだもーん。場の空気なんて難しい事、分からなーい。うふふ」
「うふふ、じゃねぇよ!? 後、今はサキュバス関係ないだろ! おいおい、全く洒落に何ねえよ。メルルちゃん、マジでクレイには言わないでくれ!
頼む! 何でも言うこと聞くからさ!!」
「ふ~ん、何でも~?」
「(ヤベッ!? さっきから墓穴しか掘っていねえ!!)」
「あ……いえ、俺にできる範囲で、尚且つ良心的に手心を加えてくれると、その、ありがたいのですが……」
「ハァッ? 今、何か言った~?」
「あ、いえ、その……何でもないです。はい……」
「なら、良いよ~」
(今度は何をして貰おうかな~)
張り詰めていた空気、俺を除いた子供達の気分は、少しずつ和らいでいった。
最低まで下がった気分は、俺とメルルのコントの様な光景によって、元の位置に戻りつつあった。
酔っ払い達は、黙り、此方に鋭い眼光を向ける。
そして、立ち上がり俺たちの前まで歩いてくる。
だけど、俺達は逃げずそのまま睨み返す。
遂に酔っ払い達との距離が1mを切る。
黙り、睨み合う両者の間からは、まるで火花が散っているかのように、バチッバチッとしている。
酔っ払いパーソン族の男が、俺の頭へ手を振り下ろす。
緊張が走る。
この世界でも、正当防衛と言うのはある。更に言えば、嘘発見器よりも精密な魔道具もある。
いつでも、2撃目の攻撃を受け流し、反撃する心構えを持ったまま、攻撃を受けた。
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「はあ?」
予想外の事に溢れ出す俺の声。
「……クックックッ、ガハハ!!」
「ブッ、ギャハハ!」
「アハハ!」
「フハハハ!」
パーソン族の男が、笑いを堪えきれず大爆笑すると、それに釣られて残りの酔っ払い達も笑う。
沈黙を破ったのは確かに俺だったが、突然笑い出し今もなお頭を撫で続ける酔っ払い達に、俺達は困惑を隠せない。
「いや~すまん、すまん。これは一本取られたな!」
「ギャハハ! 悪かったな坊主ども。突然絡んじまってよ」
「アハハ! 本当にごめんな! 訂正するよ。アンタ等はガキじゃなかったね」
「ふふふ! 本当にごめんね。私達が悪かったわ」
「「「「「……」」」」」
さっきまでの空気はどこへ行ったのやら。
笑顔になりながら、自身等の非を認め謝罪する彼らを見て、俺達は言葉を失い混乱の極みに陥る。
「えーっと……つまり、これは、そう言う事でよろしいのでしょうか?」
「あ? そういう事ってどういうかった?」
「えっ? ああ、冒険者流の歓迎的な事です」
「ガハハ! それもあるが、本質はそこじゃ無い」
「つまり、どういう事にゃ?」
この場の状況は理解できたが、喧嘩をふっかけられた理由までは分からなかった。
「この時間帯ってのは、依頼を終えた冒険者達が酒場に来て、飲んだくれる時間だ。そんな中に、ガキ共が来てみろ。
アタシ等よりもタチが悪い、酔っ払いに絡まれるに決まってんだろ」
「ふふふ、坊や達はそんな酔っ払いには、魅力的な見た目をしているから、こんな方法で追い払おうとしたわ。
こうすれば、今後、興味本位で冒険者ギルドに近づかないと思ってね。嫌な事があったら、無理して近づきたくは無いでしょ?」
相手女性陣が酒場の方向を見ながら話す。
「まあ、アタイ等の気持ちを横に置いて考えると、一応筋は通っているかな?」
「そうだね~回りくどいけど、まあ、一応筋は通っているね~」
「僕らも普段着で来たから、子供と勘違いしたのは分かりましたにゃ。でも、僕達からしたら酷い迷惑ですにゃ」
「そうにゃ。いくら、オイラ達の事を思ってやったとは言え、オイラ達の気分はぶち壊されたにゃ。一体どうしてくれるにゃ」
「だよなぁ。俺達は換金の後、初の迷宮探索をしたお祝い会を開く予定だったのに……これじゃ、雰囲気台無しだよ」
この状況も言わば、俺達が考え不足であった事も要因の1つだった。
しかし、だからと言ってやり方くらい考えて欲しいと言わんばかりに、迷惑そうな表情で俺達は文句を言う。
「ガハハ! もう、その年で迷宮に行ってきたのか? んで、何処まで行ったんだ? うん?」
「何でそこまで、赤の他人に言わなきゃ何ねえんだよ! 言って欲しけりゃ、まず名前を名乗れよ」
「ガハハ! 生意気な小僧め! だが、道理だな。俺は、ワルド。Gランク『飛竜の酒盛り』と言う一団を率いている。こいつ等が俺の団員な」
人間種パーソン族の男性は、ワルドと名乗り、短髪、無精髭に目の彫りが深い特徴がある。さらには、左目から口元に掛けて1本傷があり、余計にその厳つさを表している。
「ギャハハ! ん? 次は俺か? 俺はウォンドって言うんだ! 青狼(せいろう)村出身だ。よろしくな」
獣人種狼人(ろうじん)族の青狼村出身のウォンドと言う男性は、ロン毛を紐で結んだ優男みたいな見た目である。
腰には三日月刀(シミター)みたいな双剣を装備して、右頬に3本傷の跡がある。
「アタシはラルシアだ。おい、坊主。アタシの乳をしゃぶりたいなら、10年後に出直してきな! その時までアンタにその気があれば、下の方も相手してやんよ」
人間種アマゾン族の女性はラルシアと名乗り、舌舐めずりをしながら自身のおっぱいを揉む。
アマゾン族特有の薄着だが、服の上からでも分かるほど腕や足、腹筋がバキバキに割れている。その腕で殴られたとなれば、大の男でも敵わない程に筋肉質だった。
「ふふふ、今度は私の番ね! 私はスヴァルバ。此処では見慣れないかも知れないけど、悪魔種サキュバス族と人間種の半分ずつを受け継いでいるわ。所謂、半サキュバスね」
人生で初めて遭遇した悪魔種。悪魔種は、その昔人間種に迫害を受けた為に、妖精種以上に人里に降りない辺境の地で、暮らしている事が多いと聞く。
スヴァルバと言うハーフサキュバスは、肌が青く、銀髪のミドルヘアーで、結膜(白目)が黒く、角膜(黒目)が黄色い、まるで吸い込まれそうな魅力の美人だった。
仕草や言葉遣いは、色気を乗せている感じがあるが、服装は聖職者並みに肌の露出が無い。冷え症なのか、少し薄着でも良い季節なのに厚着を着ている。
「そう言えば、坊やは確か、私のお乳も興味あるのよね? 今回のお詫びと言ってはアレだけど、特別に相手してあげるわ。今夜は、みんなでいっぱい乱れましょうね。ふふふ」
「マジで!? ははっ! 言ってみるもんだな! あ、俺は、フィデリオって言います。親しい人には、リオって呼ばれています。
さっきは、苛ついていたとは言え、侮辱行為をしてすみませんでした。それと、スヴァルバさん!! 出来れば、今夜の内容をもっと詳しく、教えて貰っても良いですか!?」
「リオ、サイテ~。この事、クレイちゃんにチクっちゃうけど、良い~?」
「やだなー! メルルちゃん! 冗談じゃ無いか! じょ・う・だ・ん! 俺なりのこの場を和ませる冗談に決まっているじゃ無いか! ハッハッハ!」
ジト目のメルルに俺は内心、冷や汗がダラダラだった。
「じゃあ~報告するね~」
「すみません、調子に乗りました! だから、クレイに報告するのだけは、勘弁して下さい!」
全力で土下座する勢いで謝罪し、懇願する。
「クレイちゃんの事が好きなのに、何で他の女にうつつを抜かそうとしたの~?」
「メルルちゃん……男には、時としてやらねばならない事があるんだ! そう、据え膳食わぬは男の恥! それに、よく言うでしょ。『これはコレ、それはソレ』って!」
ノリと勢いと小粋な冗談で、解決を模索した結果出た、俺なりに必死に考えた言葉だった。
「……」
「黙って、ゴミを見る目で俺を見ないでよ! スヴァルバさんも、俺も、本気じゃ無いからね!? ちょっと、スヴァルバさん! アンタからも冗談だって言ってくれよ!」
「えぇー私は別に良いけどね」
「ちょっとー!? 売り言葉に買い言葉で言った俺もアレだけど、そこは、大人としての器量で空気読んでくれよ!」
「私、サキュバスだもーん。場の空気なんて難しい事、分からなーい。うふふ」
「うふふ、じゃねぇよ!? 後、今はサキュバス関係ないだろ! おいおい、全く洒落に何ねえよ。メルルちゃん、マジでクレイには言わないでくれ!
頼む! 何でも言うこと聞くからさ!!」
「ふ~ん、何でも~?」
「(ヤベッ!? さっきから墓穴しか掘っていねえ!!)」
「あ……いえ、俺にできる範囲で、尚且つ良心的に手心を加えてくれると、その、ありがたいのですが……」
「ハァッ? 今、何か言った~?」
「あ、いえ、その……何でもないです。はい……」
「なら、良いよ~」
(今度は何をして貰おうかな~)
張り詰めていた空気、俺を除いた子供達の気分は、少しずつ和らいでいった。
最低まで下がった気分は、俺とメルルのコントの様な光景によって、元の位置に戻りつつあった。
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