探検の書

ぶちゃ丸/火取閃光

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第2章 見習い冒険者

2-34 激闘! グレイウルフ

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「うん、全員来たね。それじゃあ、早速森の中へ行くとしようか」

「(第4門・裏門ってここだったのか……。昔、爺ちゃんと一緒に見た兎を狩る狼もこの森で見たんだっけなぁ)」

 高まる昂揚感と同時に緊張感や恐怖心、不安がよぎった俺は、目を逸らすかのように思い出に浸った。

「それじゃあ、ここで一旦お別れだ。俺はナートの元で万が一の回復役を行う。リオ、気をつけろよ」

「うん、分かったよ。アラン爺ちゃんもナート君をよろしくね」

「おう」

 アラン祖父は万が一の回復要因としてナート達と歩き出した。

「それじゃあ、私はシルルちゃんの所に行ってくるよ。アーシャ、アモン君、後は頼んだよ」

「分かっているわ」

「お義父さん、大丈夫です。リオの為に厳しく見守ります。だから、どうか友人の子供をよろしくお願いします」

「うん、分かっているよ。リオ君、またね」

「うん、またね、キース爺ちゃん」

 反対にキース祖父はシルル家族と共に別行動した。

「それじゃあ、行くぞ、リオ」

「うん、俺は勝つよ」

「その意気よ」

 緊張感と今更来る恐怖心に俺は身を強張らせながら、両親と共に幼馴染達とは違う方向の森の中へ歩き出した。

 森の中は、まだ昼にもなっていないのにも関わらず、俺の鬱屈した心情を表した様に暗く、冷たい静寂が流れていた。

「(こんなんじゃダメだ……戦う前からこんなんじゃ勝てるものも勝てない……少し気分を変えるか。この戦いに勝ったら両親に何か買ってもらうか……何にしようかなぁ……本、いや、日記にしよう。それに羽ペンを買ってもらって文字を書く練習がてら自由帳っぽく自由に書くか! うん、それが良い!)」

 傲慢や油断とも取れる俺の心情は、戦闘後の目的を明確にした事で、それまでに感じた不安や緊張の陰りに光が差し込んだ。

 そもそも何故日記にしたのかと言えば、単純でこの戦いに勝利すれば、自身が目指す冒険者としてのスタートラインに立てる様な気がしたからだ。

 それは、昨日の俺と今日の俺とでは、まるで別人になる不思議な感覚で、俺の新たな旅路を形として鮮明に残したくなったからだ。

「(後は、名前をどうするかだな……"ただの日記"じゃ味気ないし)」

「リオ、出番だ」

「ーー!?」

「リオ、あそこにいる灰色の生き物が見えるかしら?」

「……う、うん。見えているよ」

「奴はグレイウルフって言う魔物だ。Gランク迷宮内にもいるが、迷宮外で生まれた奴の強さは、適性ランクよりも2段階弱い」

「そうは言っても、貴方と同等か少し強いと思うわ。それに、見た感じ歴戦個体ではなく若い個体だわ。戦えそう」

「……うん……殺ってみせるよ……」

「なら、此処からは俺達は気配を隠してお前を見守る。絶対に生きてみせろ」

「うん」

 気配を隠すと言った両親を見ずに離れた相手をじっと見つめた俺は、物音を勝てない様に静かに両手を突き出し構えた。

「我願う……土魔力よ……収束・圧縮し球となり放たれよーー」

「(一撃で殺してやる!)」

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「ーー!? グルガアアアァァァー!」

"シュタッ! シュタタッ!"

 俺の視線や魔力に反応したのか、それともグレイウルフが培った生存本能と言う野生の勘なのか、魔法陣形成後に突然此方に振り向き自身が狙われている事に気がついた敵は、鬼の形相で怒号を飛ばしながら此方に向かいジグザグに駆けた。

「ーー!? チッ! ソイルボール!」

"ドゥーンッ!"

 距離にしておよそ10mを切る頃にはソイルボールを放つ準備が整う。

 しかし、相手が近すぎる上で、予想以上の速さで此方に撹乱しながら向かってくる。

 グレイウルフの地面から頭までの高さは、俺よりも小さく80cm位だが、全長はそれなりに大きく1m以上2mは無い程の巨体だ。

 殺意を向けて此方を殺そうとするグレイウルフの気迫に押された俺は、内心に感じる恐怖と緊張に焦りを感じ土球を放った。

「ーー!? ギャウッ!? グルル」

"シュタッ! バコンッ! プシャーッ!"

 土球は俺の左肩を噛み砕こうと襲うグレイウルフを目掛けて発射される。

 しかし、土壇場でその危険性に気が付いた獣は右へと回避するが、一瞬遅かったのか獣の左後脚に衝突し千切れ、流血と共に叫声を上げ、距離を取る。

「(よしっ! 相手の機動力は奪えた! だけど、なんて奴だ! あの一瞬で避けるなんて……だが、あの傷だ……相手が出血多量で動きが鈍るまで、左側を攻める。焦るな……焦るなよ、俺! 奴と俺の我慢比べだ)」

 俺自身も背負った鉄の短槍を取り出し構えるとグレイウルフの失った左後脚の方にジリジリと近づく。

 しかし、手負の獣はさっき迄とは違い気迫が感じられず、俺の動きに合わせて器用に少しずつ体の向きを変える様に動いた。

"ジリッジリッジリッ"

「(あと少し……あと少しで、槍の間合いだ。焦るな……焦るなよ……)」

 後2歩まで俺が近づくと、体を震わせた獣は俺から視線を下に外した。

「(好機だ! くたばれ!)」

 流血し弱ったグレイウルフが見せた一瞬の隙を突く為に俺は一歩前に踏み込みお腹目掛けて短槍を突き出した。
 
「グルガアアアァァァー!!」

 その瞬間、今までの弱さ・気迫のなさとは真逆に俺に襲い迫った以上の殺気と咆哮が俺を襲った。

「ーー!? ぐっ!?」

"ツゥーッ"

 近距離で叫ぶグレイウルフの咆哮に右耳の鼓膜が破れ痛みと共に音が消える。

 そして、その咆哮と殺気で身体が一時麻痺した様に動きを止める俺に、お返しとばかり覆いかぶるように襲いかかるグレイウルフ。

「ーー!? クソがー!」

"ガキンッ! ドタンッ!"

 咄嗟に短槍を横にして耐える俺だったが、相手の巨体の全体重を乗せた攻撃に耐え切れず、地面を背に倒れ込んだ。

「グルルッ! ガルル! ガウガ!」

"ガンッ! ガンッ! ガガガンッ!"

 短槍の太刀打ち部分を噛み砕かんとするグレイウルフは、両手の鋭い爪で俺の顔面を切り裂こうと暴れる。

「ーー痛っ!? クソが! さっさとどいて、くたばりやがれ!」

"プシャーッ!"

 灰狼の鋭い左爪が、顔の鼻から頬にかけて4本線に切り裂き血が流れる。

 突然の痛みと口の中で血の味がする様になり俺は、グレイウルフの爪で切られた事を悟った。

"グシャッ!"

 俺の中にあった恐怖と緊張は、怒りと殺意に変わり頭に血が上った俺は、お返しとばかりに左指2本でグレイウルフの右目を潰した。

「ーーグルガアァ!?」

 右目に指を突っ込まれている灰狼は、思わず噛んでいた短槍を口から外し、両手を挙げて後ろにのけぞる。

「さっさと死ねや! コン畜生が!」

 右手をスライドさせながら短槍を更に短く持ち、短剣位の長さに持ち替えた俺は、そのままグレイウルフの左側顎下付近の首に突き立てようとする。

「グルル……グルガアアアーー!!」

"ドンッ! ガブッ! ブシャーッ!!"

 しかし、痛みに耐えた灰狼は、両腕を思いっきり地面につけると俺の左肩目掛けて牙を突き立てた。

「ぎゃあああぁぁぁーー!? いでぇーっ!! 離せ! 離せよ! 頼む! 離してくれ!」

 流れる出血は顔の比ではない。

 あまりの痛みに目からは涙が流れ、鼻水が血を含んだ鼻血の様に流れる。

 グレイウルフの右目を潰した左腕には力が入らずダランとしていたが、結構奥深くまで刺さった指は不幸中の幸いなのか、唯の不幸なのか簡単に抜ける事はなかった。

「ぐぞっ!? 離ぜよ! 離ぜ! いぎゃあぁぁー! 誰がー! だれが、だずげでぐれー!」

 両親や祖父、友達が助けてくれる訳ないと頭では理解できていても、叫ばずにはいられなかった俺は、短槍の刃でグレイウルフの左前脚に抉るように突き刺し、右足で欠損している左足を何度も蹴り暴れた。

「ーー!? グルガ!?」

 激痛を感じた灰狼は、激昂した表情を歪め、噛み砕いた俺の左肩から口を離す。

「いづ!?」

 グレイウルフに噛まれ続けた左肩は、その口から解放されると、まるで千切れたように左肩から下の感覚が無かった。

「ぐっ! うおおぉぉぉっ!!」

「ーーギャッ!? ギャウン!?」

"バゴンッ! メキッメキッ"

 だからこそ、それを行ったグレイウルフに酷く激昂した俺は、右手で敵の胸ぐらを手繰り寄せるように握りしめ、硬い鉄帽子で敵の鼻と口目掛けて頭突きをかまし、その勢いでお互いは距離を取った。

「ハァーッ! ハァーッ! ハァーッ! ぐぞっ! いでぇぇよ……くぞが……」

"ドタッドタバタッ"

「(アイツは……死んだか……? 頼む……死んでいてくれ……!!)」

 目を瞑り、神様へ祈るように俺だったが、その願いは叶わず、左後脚と右目を無くし、左前脚を庇うように鼻血を垂らすグレイウルフは起き上がり、一歩一歩ゆっくりと歩みを進めようとする。

"ザッザザザッ"

「グルル……」

「(くそ……ダメだ……痛みと貧血で……意識が……飛びそうだ……俺は……このまま……死ぬの……かな?)」

 左肩から流れる血は、噛みつかれた当初こそ激しく血飛沫を上げていたが、出血自体は多くはなかった。それでも、少しずつ流れ、減っていく生命を感じながら、目の前が少しずつ暗くボヤけるのを感じた。



ーー最後まで、生きる事を諦めるな。

ーー最後の最後まで生きて頂戴。



「(そうだ……両親に……言われたはずだろ……。願われた筈だろ……生きて欲しいって……死んでほしくないって……! 転生してきて……色んなものを貰ってきたのに、まだ、親孝行をしていないだろ!!)」

 意識が落ちる寸前で俺を止めた言葉は、自宅で両親と約束だった。

「ぐっ……あぎらめで……たまるが……。俺は、最後まで……生ぎで……やぐぞぐを……守るんだ」

「(これ以上……あの人達を……悲しませたく無いんだ。だから)」

"ズザッザザザッ"

 顎を引き、歯を食いしばった俺は、額と右腕で上半身を持ち上げ、正座、膝立ちの順で立ち上がる。

「……最後の……最後だ……。とっどど…くたばれよ……」

「グルル……グルガアアアーー!」

"テクッ……テクッ……"

 俺の頭突きで脳震盪が起きている灰狼は、俺を睨みつけると雄叫びを上げ、一歩一歩ゆっくりとふらつきながら歩き始めた。

「(ありがたい……向こうから……来てくれた。アイツを仕留めるには……生半可な一撃じゃ無理だ)」

 顔からは汗と涙と血が入り混じった体液が、顎から下垂れ落ちるたびに、眠気で瞼が落ちそうになるのを必死に耐えて右腕を突き出し魔法陣を展開する。

「われ……願う……つち、よ……しゅうそ、く……ぐっ!?」

 普段であればなんて事はないラジエイトソイルでも、両膝が笑い身体を左右に揺らす重傷の俺にはキツく、展開中の魔法陣が崩れ消える。

 魔法陣が形成途中で消えた僅かな負荷にも耐えられなかった俺は、その場で右膝を折り地面に着ける。

「(くそ! このままじゃ、やられる)」

 ゆっくりだが、確実に近づく灰狼は、最早此方を食べる為ではなく死が近づく己を道連れにするべく唸り声を上げながら更に一歩歩みを進める。


ーーどうする? どうすればこの状況で勝てる?


ーーもう一度魔法陣を形成して魔法を放つ?

ーーいや、この距離、現状ではもう手遅れ



ーーでは、腰にぶら下げている剣鉈をつかう?

ーーそれも良いが、今の腕力では一撃では殺せない……しかし、案としては保留



ーー剣鉈の代わりに短槍を使うか?

ーー短槍は敵の後ろにある為に、敵を避けて取りに行き、トドメを刺すほどの体力はない



ーー他に出来る事はあるか?

「(ーー!? ある! 多分、仕留められる解決策が! だけど、あれは、まだ未完成だ……それに隙もデカイ……いいや、そんな場合じゃねえ! やってやる! 最後の一撃だ)」

 頭をフル回転にして思考の海に没入した俺は、とある閃きを思いつく。

 それは、肉を切らせて骨を断つの如く行う一種の賭けである。

 成功するか分からない、成功したとしても当たるか分からない、更に本当に相手を仕留められるかも分からない仕舞いだ。

「グルルガァァァーー!!」

"テクッダダッ!"

 決死の覚悟でゆっくりと前に進む灰狼が、右前脚で地面を強く蹴り飛ばすと口を大きく開き、俺の頭事噛み砕こうとする。

「ーー!? 此処だ! ハァーッ!」

"ブンッ!"

 空中にいるグレイウルフの残った左目向け地面の土を投げる。

 地面の土は、硬く十分な量を手に入れる事が出来なかった為に、俺は地面に土魔力を流し、盛り上げて柔らかくしておいた。

「グルガ!? ガアア!!」

"ビューンッ! プシャーッ!"

 突然目の前が真っ暗になった灰狼は、目標を失うが冷静に噛み砕きから両手で切り裂く攻撃に切り替える。

「ぐっ!? いだ!? いが、これで! お終いだ!」

 グレイウルフの右爪が、俺の左太ももを切り裂き、出血するが、最早関係なかった。

 俺と灰狼の距離はほとんどなく、灰狼は俺の懐に入っていたが、これも好都合だった。

「魔拳ー鉄(くろがね)!!」

 鋼鉄のように硬く、固く、堅くあれと願った拳は、敵の額に激突するとそのまま背後の木にぶつかり、木の中心までめり込んだ。

 俺の行った事は単純な事で、右ストレートで敵の額を殴っただけである。しかし、唯の右ストレートでは無く右拳に全土魔力を収束・圧縮した右ストレートだった。

 魔拳ー鉄は、ソイルボールを習得した際に前世の二次元作品を元に作っただけの思い付きが始まりだった。

 だが、素人の遊びにしては、威力が平気で普段の攻撃を遥かに凌ぐものだった。そして、それ故にリスクがあった。

"プシャーッ!"

「ぐっ!? があぁぁ!?」

 この技は自損が前提の攻撃だった。

 もしかしたら、制御方法があるのかも知れないが、現状、この技の全力を放つと右拳が砕けることが分かった。

 痛み、疲労、出血、安堵など全力全開で出し切った俺はそのまま仰向けで倒れる。

「(流石に、もう無理、だ。俺の拳も砕いたが、敵の頭蓋を砕いたぞ。勝った、あ)」

 しかし、此処で更に不幸な事が起こる。

 俺に殺されたグレイウルフが、どうなったか分かるだろうか?

 そう、木の中心までめり込んでいたのだ。

 当然、支えの無い木がいつまでもそんな状態で立っていられる訳でも無く、自然の摂理に従う木は、不幸な事に、俺に向かって倒れた。

「(死ぬ、訳には、いかないのに、どう、すれば)」

 まだ、感覚を残している右腕で顔と頭を守る俺は少しでも長く生きられるように目を瞑り衝撃に備える。

「……? ーー!?」

 しかし、一向に来ない衝撃に目を開くとそこには、片腕で木を支えている泣いている父が居た。

「リオ! 死ぬな! 死ぬんじゃねえぞ! 今、回復してやっからな!」

「だい、じょうぶ、おれ、は、やぐぞく、まもる、んだ」

 号泣している父を初めて見た俺は、不思議とそれまで感じていた痛みが和らいだように感じ、不敵に笑って返事をした。

「ええ!! そうよ! ここで死んだら約束を破ってしまうわ! だから、死なないで!」

 出血の酷い左肩に回法をかける母は、ポロポロと涙を流し必死に声掛けを行う。
 
「おう、ま、かぜで」

 支えていた木を別の所に置いた父もすぐ様、俺の右腕と左足に回法をかける。

 暖かい光は俺を包み込み、痛みを和らげ、まるで日光の下で日向ぼっこをしているくらい優しかった。

「(ああ……安心したら……もう……意識が……。そう言えば……日記のタイトル……アレにしよう……。ドラクルクエストの……探索の書を……真似して……[探検の書]にしよう。長年……好きなゲームだし……それ、が、いい……な……)」

 俺の意識は途切れ、目の前が真っ暗になった。
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