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エピソード 2
あの世行きエレベーター
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死神の女の子に連れられて、暗くて細い道を何度も曲がりながら歩いた。
ただただ死神の女の子が履いている編み上げのブーツがコツコツと音を立てるだけで、それ以外は何も聞こえないし、前を歩く死神の女の子の姿も見えにくいのではぐれないようについて歩くのに必死だった。
そして着いたのは、エレベーターの前。死神の女の子が真っ白な手で上行きのボタンを押した。するとすぐにエレベーターがやってきた扉が開いた。
エレベーターに乗ると上行きのボタンしかなくてそれを押した。ふわっとあの独特の感覚が襲った後、死神の女の子が口を開いた。
「これは、この世とあの世をつなぐエレベーターなの。私たち死神と、魂だけが乗れるんだよ。しばらくかかるから、まっててね。」
ずっと変わらない口調。
「今から来てもらうのは死神の本部だよ。死神の本部っていうのは、自殺しちゃった子の魂が一番最初に行くの頃なんだけど、そこで番人に会ってもらうから。」
そう告げられ、訳の分からないままエレベーターが着いたのは、雲の上のような、霧の包まれた世界だった。
ただただ死神の女の子が履いている編み上げのブーツがコツコツと音を立てるだけで、それ以外は何も聞こえないし、前を歩く死神の女の子の姿も見えにくいのではぐれないようについて歩くのに必死だった。
そして着いたのは、エレベーターの前。死神の女の子が真っ白な手で上行きのボタンを押した。するとすぐにエレベーターがやってきた扉が開いた。
エレベーターに乗ると上行きのボタンしかなくてそれを押した。ふわっとあの独特の感覚が襲った後、死神の女の子が口を開いた。
「これは、この世とあの世をつなぐエレベーターなの。私たち死神と、魂だけが乗れるんだよ。しばらくかかるから、まっててね。」
ずっと変わらない口調。
「今から来てもらうのは死神の本部だよ。死神の本部っていうのは、自殺しちゃった子の魂が一番最初に行くの頃なんだけど、そこで番人に会ってもらうから。」
そう告げられ、訳の分からないままエレベーターが着いたのは、雲の上のような、霧の包まれた世界だった。
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