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4部 女神の末裔編
女神の里帰り
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少し寂しい気分になりつつ、ヴェルトを見送ったリーシュは自宅へと戻っていく。
彼はしっかりしている。普段より早く起きて、掃除をしてから出発したのだ。お陰でリーシュは最低限の家事しかやることがない。
このあとはイリティスがやってくるだけに、実はとても助かると思っていた。
自宅へ戻る前に、長老へもイリティスが来ることを知らせておくことは忘れない。村全体がイリティスの存在を知っているのだ。
精霊の巫女がいる村。精霊に守られた村。
だが、ここがこうまでも守られる理由は精霊の巫女ではない。精霊達が守るのは、この村が太陽神と月神の育った地であるから。
「ヴェルトが出かけたのは、ちょうどいいタイミングだったね」
まだ、彼には言えないことがある。南の大陸では知られていない神々のことだ。
知る必要もないと思っていた。まさか精霊達が教えていようとは、このときのリーシュは思ってもいなかっただろう。
風が頬を撫でると、そのまま村の中を流れていく。見送るように視線は村へ向けられ、リーシュは笑みを浮かべた。
精霊達はイリティスが来ることを知らせるように、村の至る所に飾られている小さな鈴を鳴らしに行ったのだ。
背を向けて自宅へ入った頃には、軽やかな鈴の音が村中に鳴り渡っていた。このままお祭り騒ぎになることはわかっている。
虹の女神であるイリティスがやってくるのだから、村恒例の出来事だ。
「クスクス。また盛大に鳴らしてくれたわね、精霊達は」
「イリティスお姉様!」
すでに来ていたことに驚きつつ、彼女は普段から突然現れる。村の入り口ではなく、家の中に出入りできる場所を作っているのだ。
さすがにリーシュもどこなのか知らないもので、おそらく女神の力を持ってして使える物だという認識である。
「丁寧に精霊達が教えてくれたのよ。居候している彼が出かけたタイミングでね」
それに合わせて来たのだと言えば、納得したようにリーシュは頷く。
頼んだわけではないが、自主的に鉢合わせしないようにしてくれたのだろう。
ありがとうと伝えれば、風が髪を巻き上げる。じゃれているのだ。精霊達の友好を示す行動のひとつであり、彼女にとっては珍しいことではない。
イリティスもわかっているから、微笑みながら見守っていた。
しばらく待てば、自然と精霊達は離れていく。二人がなにを話そうとしているかわかっているから、いつまでもじゃれついている場合ではないとわかっているのだ。
「紅茶で構いませんか?」
あとで村人の前にでなければいけないだろう。けれど今すぐでなくてもいい。
長老に話があってと伝えているので、夕方頃までは自宅にいても問題はないだろうとリーシュは思う。
「そうね……お迎えは夕方にくるかしら」
「そう思います。今頃張り切って準備してますよ」
イリティスが最後に来たのは、リーシュが精霊の巫女となったときのことだ。九年ほど前になり、さすがの村人もこれは長いと感じる。
久しぶりにやってきた女神様。村総出で歓迎するのは当然のことだった。
「困ったものね。娯楽のない村だし、私の訪問を娯楽にしているのかしら」
「いいではないですか」
村人達が楽しんでいて、自分達の楽しめるなら問題などない。
ならばいいのか、とイリティスは笑う。この村に関してで言えば、自分も甘くなってしまうのは仕方ないことだ。
紅茶を淹れれば、二人は本題に移ろうと話題を切り替えた。
「連絡は入れていたけど、ここでもう一度話しましょう」
状況などの整理も含め、すべて最初から話した方がいいだろう。魔力装置を使っての連絡だっただけに、なにか見落としもあるかもしれない。
リーシュも同じ気持ちなだけに、完全に同意している。
イリティスが来たら、同じことを提案するつもりでいた。最初から話し、状況を整理しようと。
「シオンが外へ行ったのは虹精月の三日。呼ばれている気がする、と言っていたわ」
「大地の女神ファラーレ様ですね」
「えぇ」
精霊の巫女は外の世界にいる女神、大地を司るファラーレにも縁がある。
なにせ、女神ファラーレがいなければ、精霊の巫女なる者は存在しなかったかもしれないのだ。
「普段から、そのような形で出かけられるのでしょうか」
リーシュが太陽神であるシオンと会ったのは、たったの一度だけ。九年前、精霊の巫女となった際だ。
(あのとき、イリティスお姉様と一緒にいた方。お話したこともない。けど……)
身体から溢れる力はリーシュでもわかる。イリティスを大切にしていることも。
優しげな眼差しを見たとき、リーシュは幼心にも思った。いつか、自分もあんな風に見てもらえるだろうかと。
「普段も同じね。直接シオンにだけ、なんらかの知らせを出しているみたいなのよ。今回は少し違っていたけど」
イリティスの声に、リーシュは慌てて思考を戻す。思わず違うことを考えてしまったが、今はこんなことを考えている場合ではない。
「今までは、ハッキリと知らせが来たと言っていたのだけど、今回は呼ばれている気がすると、少し曖昧だったわね」
もしかすると、外でなんらかの異変が起きたのを察しただけだったのかもと思い直す。
実際に女神ファラーレが呼んだわけではなく、女神ファラーレの窮地を察した。その可能性もあったかと思えたのだ。
「そうですね。定期的に交流をされていたなら、その可能性もあるかもしれません」
女神ファラーレへの攻撃は、そのままこの世界の危機を表す。
「濁されたのかしら。もしそうなら、帰ってきたら説教ね」
シオンならあり得ることで、急に苛立ってきたイリティス。今回ばかりは、心配までかけているので説教してやると思った辺りで、一度考えるのをやめた。
「シオンは基本的に、外へ行っても一ヶ月も留守にはしないわ。十日が基本かしら」
理由がイリティスと離れていることに耐えられない、などとはさすがに言えない。
仲間であるグレンやアクアはよく知っていることだから、特に気にすることもなかったのだが、他で話すには恥ずかしいと思った。
「最大で三ヶ月。けど、定期的に帰ってきての三ヶ月で、今回みたいに連絡なしは初めてのこと」
「それは、心配ですね」
見た目には変化がないが、彼女はとても心配している。だからこそ、こうやって行動しているのだ。
ならば、可能な限り手助けするのが自分の役割だと、リーシュは思っていた。この名を継いだときから、自分に課せられた役目。
「心配はしているけど、信じているから。シオンは、帰ると言えば必ず帰る。仲間残して、いなくなったりしないわ」
だから帰ってくる場所を守らなければいけない。そう言われ、リーシュは脳裏に過るヴェルトに頭を振る。なぜ彼のことばかり気にしているのか。
二年、当たり前のように彼がいたからかもしれない。
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彼はしっかりしている。普段より早く起きて、掃除をしてから出発したのだ。お陰でリーシュは最低限の家事しかやることがない。
このあとはイリティスがやってくるだけに、実はとても助かると思っていた。
自宅へ戻る前に、長老へもイリティスが来ることを知らせておくことは忘れない。村全体がイリティスの存在を知っているのだ。
精霊の巫女がいる村。精霊に守られた村。
だが、ここがこうまでも守られる理由は精霊の巫女ではない。精霊達が守るのは、この村が太陽神と月神の育った地であるから。
「ヴェルトが出かけたのは、ちょうどいいタイミングだったね」
まだ、彼には言えないことがある。南の大陸では知られていない神々のことだ。
知る必要もないと思っていた。まさか精霊達が教えていようとは、このときのリーシュは思ってもいなかっただろう。
風が頬を撫でると、そのまま村の中を流れていく。見送るように視線は村へ向けられ、リーシュは笑みを浮かべた。
精霊達はイリティスが来ることを知らせるように、村の至る所に飾られている小さな鈴を鳴らしに行ったのだ。
背を向けて自宅へ入った頃には、軽やかな鈴の音が村中に鳴り渡っていた。このままお祭り騒ぎになることはわかっている。
虹の女神であるイリティスがやってくるのだから、村恒例の出来事だ。
「クスクス。また盛大に鳴らしてくれたわね、精霊達は」
「イリティスお姉様!」
すでに来ていたことに驚きつつ、彼女は普段から突然現れる。村の入り口ではなく、家の中に出入りできる場所を作っているのだ。
さすがにリーシュもどこなのか知らないもので、おそらく女神の力を持ってして使える物だという認識である。
「丁寧に精霊達が教えてくれたのよ。居候している彼が出かけたタイミングでね」
それに合わせて来たのだと言えば、納得したようにリーシュは頷く。
頼んだわけではないが、自主的に鉢合わせしないようにしてくれたのだろう。
ありがとうと伝えれば、風が髪を巻き上げる。じゃれているのだ。精霊達の友好を示す行動のひとつであり、彼女にとっては珍しいことではない。
イリティスもわかっているから、微笑みながら見守っていた。
しばらく待てば、自然と精霊達は離れていく。二人がなにを話そうとしているかわかっているから、いつまでもじゃれついている場合ではないとわかっているのだ。
「紅茶で構いませんか?」
あとで村人の前にでなければいけないだろう。けれど今すぐでなくてもいい。
長老に話があってと伝えているので、夕方頃までは自宅にいても問題はないだろうとリーシュは思う。
「そうね……お迎えは夕方にくるかしら」
「そう思います。今頃張り切って準備してますよ」
イリティスが最後に来たのは、リーシュが精霊の巫女となったときのことだ。九年ほど前になり、さすがの村人もこれは長いと感じる。
久しぶりにやってきた女神様。村総出で歓迎するのは当然のことだった。
「困ったものね。娯楽のない村だし、私の訪問を娯楽にしているのかしら」
「いいではないですか」
村人達が楽しんでいて、自分達の楽しめるなら問題などない。
ならばいいのか、とイリティスは笑う。この村に関してで言えば、自分も甘くなってしまうのは仕方ないことだ。
紅茶を淹れれば、二人は本題に移ろうと話題を切り替えた。
「連絡は入れていたけど、ここでもう一度話しましょう」
状況などの整理も含め、すべて最初から話した方がいいだろう。魔力装置を使っての連絡だっただけに、なにか見落としもあるかもしれない。
リーシュも同じ気持ちなだけに、完全に同意している。
イリティスが来たら、同じことを提案するつもりでいた。最初から話し、状況を整理しようと。
「シオンが外へ行ったのは虹精月の三日。呼ばれている気がする、と言っていたわ」
「大地の女神ファラーレ様ですね」
「えぇ」
精霊の巫女は外の世界にいる女神、大地を司るファラーレにも縁がある。
なにせ、女神ファラーレがいなければ、精霊の巫女なる者は存在しなかったかもしれないのだ。
「普段から、そのような形で出かけられるのでしょうか」
リーシュが太陽神であるシオンと会ったのは、たったの一度だけ。九年前、精霊の巫女となった際だ。
(あのとき、イリティスお姉様と一緒にいた方。お話したこともない。けど……)
身体から溢れる力はリーシュでもわかる。イリティスを大切にしていることも。
優しげな眼差しを見たとき、リーシュは幼心にも思った。いつか、自分もあんな風に見てもらえるだろうかと。
「普段も同じね。直接シオンにだけ、なんらかの知らせを出しているみたいなのよ。今回は少し違っていたけど」
イリティスの声に、リーシュは慌てて思考を戻す。思わず違うことを考えてしまったが、今はこんなことを考えている場合ではない。
「今までは、ハッキリと知らせが来たと言っていたのだけど、今回は呼ばれている気がすると、少し曖昧だったわね」
もしかすると、外でなんらかの異変が起きたのを察しただけだったのかもと思い直す。
実際に女神ファラーレが呼んだわけではなく、女神ファラーレの窮地を察した。その可能性もあったかと思えたのだ。
「そうですね。定期的に交流をされていたなら、その可能性もあるかもしれません」
女神ファラーレへの攻撃は、そのままこの世界の危機を表す。
「濁されたのかしら。もしそうなら、帰ってきたら説教ね」
シオンならあり得ることで、急に苛立ってきたイリティス。今回ばかりは、心配までかけているので説教してやると思った辺りで、一度考えるのをやめた。
「シオンは基本的に、外へ行っても一ヶ月も留守にはしないわ。十日が基本かしら」
理由がイリティスと離れていることに耐えられない、などとはさすがに言えない。
仲間であるグレンやアクアはよく知っていることだから、特に気にすることもなかったのだが、他で話すには恥ずかしいと思った。
「最大で三ヶ月。けど、定期的に帰ってきての三ヶ月で、今回みたいに連絡なしは初めてのこと」
「それは、心配ですね」
見た目には変化がないが、彼女はとても心配している。だからこそ、こうやって行動しているのだ。
ならば、可能な限り手助けするのが自分の役割だと、リーシュは思っていた。この名を継いだときから、自分に課せられた役目。
「心配はしているけど、信じているから。シオンは、帰ると言えば必ず帰る。仲間残して、いなくなったりしないわ」
だから帰ってくる場所を守らなければいけない。そう言われ、リーシュは脳裏に過るヴェルトに頭を振る。なぜ彼のことばかり気にしているのか。
二年、当たり前のように彼がいたからかもしれない。
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