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次の日からクラスでの授業に加えて生徒会役員活動も加わり、バタバタと日々が過ぎていく
パーティーを行う上での段取り、講堂の飾り付けに新入生にドレスに付けてもらう
男子にはブローチ、女子にはコサージュを付けてもらうが、コレを作成しなきゃいけない
2年、3年のクラス委員の方にも手伝ってもらいながら、1年生全員分作成していく
2年生、3年生も1年生の時に貰ったものをそれぞれつけて参加するのが習わしになっている
それぞれカラーが違っていて、それに合わせたドレスアップをして楽しむ
そして役員活動の中で、攻略対象のイケメン達とアリアは仲良くなり、それぞれが編入してコサージュな無いアリアにプレゼントするん……だけど…
それぞれ、それなりにアリアとプチイベントは起こってるはず…なのに
誰も送った様子がない、送る様子もない
それと無くアリアに聞いてみる事にした
「……!!まさかイリアーナ様に気にかけて頂けるなんて!!」
…………まずいこの感じ
それと無く聞けたはずなのに…
アリアの目が期待に輝いてる…
「えっと…」
「私、色は教えていただいたのですが、デザインが分からなくて…」
更に潤んだ瞳で見つめられてしまうとコレはもう…
聞いてみた私が悪かった気がして来た
「あの…私がご用意した物でもよろしくて?」
「!!イリアーナ様にご用意して頂けるなんて!光栄ですぅぅぅ!!」
あまりの喜び様に苦笑いが浮かぶ
「アレだね、イリアーナとアリア嬢何だかとても仲良しだね」
飄々とした笑顔をしたお兄様
何だかその顔が腹立たしい…
「仲良くするつもりはないのに…」
少し拗ねた顔をしてため息をつく
「でも攻略者対象者とそれなりに仲良くはしているはずなのにね…
誰もイリアーナが言っていた様なアリア嬢にメロメロ~だと言う雰囲気は感じなくないか?」
メロメロに合わせてお兄様がぶりっこポーズしだして少しだけ気持ち悪……
でもそうなんだよね…
何でだろう、それぞれのキャラとコミュニケーションは取ってるはずなのにな
「もしかしたら、イリアーナが言っていたようにはならないんじゃない?」
「そう…だといいのだけど…うーん!」
そんな会話をしながら
自宅談話室でアリアのコサージュを作っていた
イリアーナ達の学年は薄紫の薔薇のコサージュ、意外と手先が器用なのか上手く出来た
これならアリアに贈っても恥ずかしくないかな?
でも本当に何でだろう?
アリアは攻略対象者の中で誰か気になる人は居ないのかな…
「私レオン様って本当好きになれない!!どこがいいのあんなの!?」
「えーいいじゃーん!!イケメンだし優しいしいし」
「女の子誰にでもヘラヘラ優しいだけじゃん!!
レオン様ルート選ばなかった後
レオン様病んで発狂して行方不明になるけどさぁ」
「そうそう!!あんなの本当に可哀想!!」
「えーどうでもよくない?」
「そんな事ないよー!レオン様ルート一回やってみなよ!良さがわかるから!」
「えー…いいわ、あのチャラいのイライラしてやる気しないし、それならオスカールートとエドワードルートのまだ100%行ってないから見れてない所見たい!」
「クラウド様は?」
「全部見た!!」
………………転生前の友達とのそんな会話を思い出す
うーん、そうなんだよな
自分の事で精一杯で考えないようにしてたんだけど、アリア様とくっつかなかったら
レオン様えらい目に合うんだよな
…もし私が死ななかったらどうなるんだろう?
イリアーナの死によって周りから責められまくって病んだはずだし
もしかしたら私が死ななかったら、レオン様の未来も変わるのかな?
相変わらずレオン様は挙動不審でどこかおかしい
好きじゃないのは好きじゃない
でも何だか……
そこまで不幸になって欲しいとも思わないし
ヒロインとくっつくならそれでいいけど
くっつかなかった時、ズタボロになるのは気の毒な気もして来た
機会があったら少しアリアに探りを入れてみようかな?
********************************************
Bクラスでもそこまで音楽の授業を頻繁にやる訳ではない中
楽しみにしていた音楽の授業がやってきた
初めての授業でまず先生の伴奏に合わせて1人ずつ歌ってパート分けをしていく
こんなに多いい人前で歌うことはなかったので少し緊張で震えてしまう
「イリアーナ様!!」
声がした方を見るとエミリアやディラン仲良くなったクラスメイト達が
頑張って!と目でエールを送ってくれた
そんなお友達の様子を見て少し落ち着いてきたので一度深呼吸をして
先生にニコリと微笑んで伴奏を始めてもらう
歌い始めたらさっきまでの緊張が溶けていくように楽しかったやっぱり歌うっていいなぁ
そんな気持ちで先生に指定されたワンフレーズを歌い切った
歌い切ってから周りを見渡すと
皆んなポカンと口を開けている
「素晴らしいわ!ガブリエラさん!貴方合唱発表の曲のソロパートやりましょう!!」
ソロパート……ええ!?
急にそんな箇所任せられるの!?
とオロオロすると、周りから拍手が起きた
エミリアが興奮したようにぐいぐいくる
「イリアーナ様!本当に凄く綺麗な歌声でした!歌声だけじゃ無くて周りが凄くキラキラしてるんです!何ですかその光!?」
え?何それ?こっちが聞きたい
「何?光って?何も分からなかったのだけど」
「でも本当に光って見えましたよ!!さすが光の女神!!」
とディランまで言い出す
まてまてまて…もしかして光の女神ってそのなんか歌うと私が光ってるから言われてるって事?
…わしゃ蛍かっ!!
パーティーを行う上での段取り、講堂の飾り付けに新入生にドレスに付けてもらう
男子にはブローチ、女子にはコサージュを付けてもらうが、コレを作成しなきゃいけない
2年、3年のクラス委員の方にも手伝ってもらいながら、1年生全員分作成していく
2年生、3年生も1年生の時に貰ったものをそれぞれつけて参加するのが習わしになっている
それぞれカラーが違っていて、それに合わせたドレスアップをして楽しむ
そして役員活動の中で、攻略対象のイケメン達とアリアは仲良くなり、それぞれが編入してコサージュな無いアリアにプレゼントするん……だけど…
それぞれ、それなりにアリアとプチイベントは起こってるはず…なのに
誰も送った様子がない、送る様子もない
それと無くアリアに聞いてみる事にした
「……!!まさかイリアーナ様に気にかけて頂けるなんて!!」
…………まずいこの感じ
それと無く聞けたはずなのに…
アリアの目が期待に輝いてる…
「えっと…」
「私、色は教えていただいたのですが、デザインが分からなくて…」
更に潤んだ瞳で見つめられてしまうとコレはもう…
聞いてみた私が悪かった気がして来た
「あの…私がご用意した物でもよろしくて?」
「!!イリアーナ様にご用意して頂けるなんて!光栄ですぅぅぅ!!」
あまりの喜び様に苦笑いが浮かぶ
「アレだね、イリアーナとアリア嬢何だかとても仲良しだね」
飄々とした笑顔をしたお兄様
何だかその顔が腹立たしい…
「仲良くするつもりはないのに…」
少し拗ねた顔をしてため息をつく
「でも攻略者対象者とそれなりに仲良くはしているはずなのにね…
誰もイリアーナが言っていた様なアリア嬢にメロメロ~だと言う雰囲気は感じなくないか?」
メロメロに合わせてお兄様がぶりっこポーズしだして少しだけ気持ち悪……
でもそうなんだよね…
何でだろう、それぞれのキャラとコミュニケーションは取ってるはずなのにな
「もしかしたら、イリアーナが言っていたようにはならないんじゃない?」
「そう…だといいのだけど…うーん!」
そんな会話をしながら
自宅談話室でアリアのコサージュを作っていた
イリアーナ達の学年は薄紫の薔薇のコサージュ、意外と手先が器用なのか上手く出来た
これならアリアに贈っても恥ずかしくないかな?
でも本当に何でだろう?
アリアは攻略対象者の中で誰か気になる人は居ないのかな…
「私レオン様って本当好きになれない!!どこがいいのあんなの!?」
「えーいいじゃーん!!イケメンだし優しいしいし」
「女の子誰にでもヘラヘラ優しいだけじゃん!!
レオン様ルート選ばなかった後
レオン様病んで発狂して行方不明になるけどさぁ」
「そうそう!!あんなの本当に可哀想!!」
「えーどうでもよくない?」
「そんな事ないよー!レオン様ルート一回やってみなよ!良さがわかるから!」
「えー…いいわ、あのチャラいのイライラしてやる気しないし、それならオスカールートとエドワードルートのまだ100%行ってないから見れてない所見たい!」
「クラウド様は?」
「全部見た!!」
………………転生前の友達とのそんな会話を思い出す
うーん、そうなんだよな
自分の事で精一杯で考えないようにしてたんだけど、アリア様とくっつかなかったら
レオン様えらい目に合うんだよな
…もし私が死ななかったらどうなるんだろう?
イリアーナの死によって周りから責められまくって病んだはずだし
もしかしたら私が死ななかったら、レオン様の未来も変わるのかな?
相変わらずレオン様は挙動不審でどこかおかしい
好きじゃないのは好きじゃない
でも何だか……
そこまで不幸になって欲しいとも思わないし
ヒロインとくっつくならそれでいいけど
くっつかなかった時、ズタボロになるのは気の毒な気もして来た
機会があったら少しアリアに探りを入れてみようかな?
********************************************
Bクラスでもそこまで音楽の授業を頻繁にやる訳ではない中
楽しみにしていた音楽の授業がやってきた
初めての授業でまず先生の伴奏に合わせて1人ずつ歌ってパート分けをしていく
こんなに多いい人前で歌うことはなかったので少し緊張で震えてしまう
「イリアーナ様!!」
声がした方を見るとエミリアやディラン仲良くなったクラスメイト達が
頑張って!と目でエールを送ってくれた
そんなお友達の様子を見て少し落ち着いてきたので一度深呼吸をして
先生にニコリと微笑んで伴奏を始めてもらう
歌い始めたらさっきまでの緊張が溶けていくように楽しかったやっぱり歌うっていいなぁ
そんな気持ちで先生に指定されたワンフレーズを歌い切った
歌い切ってから周りを見渡すと
皆んなポカンと口を開けている
「素晴らしいわ!ガブリエラさん!貴方合唱発表の曲のソロパートやりましょう!!」
ソロパート……ええ!?
急にそんな箇所任せられるの!?
とオロオロすると、周りから拍手が起きた
エミリアが興奮したようにぐいぐいくる
「イリアーナ様!本当に凄く綺麗な歌声でした!歌声だけじゃ無くて周りが凄くキラキラしてるんです!何ですかその光!?」
え?何それ?こっちが聞きたい
「何?光って?何も分からなかったのだけど」
「でも本当に光って見えましたよ!!さすが光の女神!!」
とディランまで言い出す
まてまてまて…もしかして光の女神ってそのなんか歌うと私が光ってるから言われてるって事?
…わしゃ蛍かっ!!
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