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やっぱり始まった
側からその様子を見て、よく分からない動悸に襲われながら、上の空のままお兄様と別れて
Bクラスへ向かう
扉の前に立つとまた違うドキドキが襲う
初めてのBクラス恐る恐る扉を開けると
一斉に視線がこちらに向かってきて
それぞれ何故ここにいるのかと驚いた顔をしているのがわかる
でもここで怯んでは行けない…
私机どこかしら…?と扉近くにいた令嬢に話しかける
「あの…すこしよろしくて?私、席どこに座ればいいのか分からなくて…」
と言うと、令嬢は真っ赤な顔になってしまった
「わっ私でございますか!?あの!ガブリエラ公爵令嬢でございまふか?席でございますね!少々お待ちください!」
と調べに行ってくれた
まふか…
凄い何か…緊張されてる…
でもまぁそりゃ仕方ないか
「おっおまたしぇいたしました!お席はあちらみたいでございます!」
と教えてくれた
「ありがとう、今日からこのクラスでお世話になります、よろしくお願いしますね、宜しければお名前お伺い出来るかしら?
「こっ!こちらこそよろしくお願いいたします!私エミリア・バイロンと申します!」
「バイロン…バイロン伯爵家の?よろしくお願いします
もしよかったらイリアーナと呼んでください」
「ひぇ!こちらこそよろしくお願いいたしますイリアーナ様!」
どうやらとても緊張させてしまったようだ
気楽に仲良く出来たらいいのだけど、やっぱり簡単ではないかな?
席に向かって
机の上に鞄を置いて時計を見ると
まだ始まるまで時間があるなぁ
と思っていると凄い視線を感じる
隣の席の子息だった
「おはようございます、これからよろしくお願いします」
と目があったのでご挨拶してみた
また真っ赤な顔になってしまわれた
「おはようございます、私はディラン・ガーランドと申します!よろしくお願いいたします!」
「イリアーナ・ガブリエラです、イリアーナと呼んでください」
「はい!ありがたき幸せ!イリアーナ様!是非私のこともディランとお呼びください!」
ありがたき幸せ……
なんだそれ…
でも丁度いいので色々聞いてみよう
と思ったその時、教室の扉が勢いよく開いて
「イリアーナ!!」
聞き覚えはあるけれど、最近めっきり顔を合わせる事もなかった人の声が聞こえた
レオン様が、凄い形相をして立っていた
図書室で出会ったときと一緒だ…
青白くて隈もとれていない…
超怖いんですけど…
名前まで呼ばれてるし行くしかないよなぁ
と諦めて立ち上がって
「ごめんなさい、また後で色々質問させてもらってもよろしくて?」
というとディランはコクコクと頷いて返事をしてくれたので、そのまま席には座らずにレオン様の元へと向かった
「どうされましたか?」
「どうしたもこうしたもあるか!話があるから来い!」
行きたくないよー
顔めっちゃ怒ってんじゃん、また黒い影見える気がするし
しばらく関わることなかったのに…
と思いながらも仕方なくレオン様の向かう場所へついて行く
…………………ヤダ
ここレオン様用
にゃんにゃん部屋じゃない?
案内された部屋はどう見ても、ヒロインとにゃんにゃんしてた部屋だ
勘弁してほしい
部屋に入った途端また怒鳴られる
「何故だ!?」
「…何故だ!?とは?」
「何故Sクラスにおらず、Bクラスにおるのだ!」
「Bクラスになったので…」
「いつもSクラスにいたではないか!私が今年Sクラスになったのに何故おらぬ!」
「まぁ!殿下!それはおめでとうございます!」
何と今まで万年Aクラスから、遂にSクラスへ………
ん?ゲームでSクラスにいたっけ?
「ちっとも良くないわ!私は何の為に努力したのだ!!」
「?Sクラスに上がる為では?」
「いや!それはそうだとして!!…違うだろう!」
知らんがな
何だこの面倒くさい王子
「殿下はいずれ国を支えて行く方でございますし、Sクラスになられる事はとても有意義な事ですわ、それの何が違うのですか」
イリアーナは、呆れた様にレオン様に物申す
「違うの意味が違う……」
何か肩をガックリ落とされた
「はぁ……」
そう言われましても
パッと時計を見ると、10分前行動主義のイリアーナには、そろそろ教室に戻っておきたい時間だった
「殿下、そろそろ教室に戻らねばなりません、失礼いたします」
「まてっ!」
扉に手をかけて開けようとした所、後ろから手で扉を塞がれてしまった
固まってしまうイリアーナ
これは振り返れない…
振り返ったら壁ドン状態だ…
レオン様から、つけている香水だろうか
フワッと薫ってきて一気に顔が赤くなってしまった
何かの拷問!?
「殿下!離れて下さい!」
「話が終わっていない!」
そんなもの知らない!!
えいっ!!!!!!
ガツッ
「いっっっっっ!」
突然の出来ごとにパニックになったイリアーナは、レオン様の足が見えたので、思いっきり踏んだ
レオン様が涙目になりながら、足をさすっている隙に扉を開けて逃げることに成功した
離れた所から
「Sクラスできっと素敵なお時間が過ごせますわ!それではご機嫌よう!!」
とだけ告げてイリアーナはさっさと教室に戻ることに成功した
今日は、クラスで自己紹介と全校生徒が集まって式があるだけ
終わったら、早々に帰ろう
出来るだけ、攻略者対象者やヒロインに関わりたくない!!
側からその様子を見て、よく分からない動悸に襲われながら、上の空のままお兄様と別れて
Bクラスへ向かう
扉の前に立つとまた違うドキドキが襲う
初めてのBクラス恐る恐る扉を開けると
一斉に視線がこちらに向かってきて
それぞれ何故ここにいるのかと驚いた顔をしているのがわかる
でもここで怯んでは行けない…
私机どこかしら…?と扉近くにいた令嬢に話しかける
「あの…すこしよろしくて?私、席どこに座ればいいのか分からなくて…」
と言うと、令嬢は真っ赤な顔になってしまった
「わっ私でございますか!?あの!ガブリエラ公爵令嬢でございまふか?席でございますね!少々お待ちください!」
と調べに行ってくれた
まふか…
凄い何か…緊張されてる…
でもまぁそりゃ仕方ないか
「おっおまたしぇいたしました!お席はあちらみたいでございます!」
と教えてくれた
「ありがとう、今日からこのクラスでお世話になります、よろしくお願いしますね、宜しければお名前お伺い出来るかしら?
「こっ!こちらこそよろしくお願いいたします!私エミリア・バイロンと申します!」
「バイロン…バイロン伯爵家の?よろしくお願いします
もしよかったらイリアーナと呼んでください」
「ひぇ!こちらこそよろしくお願いいたしますイリアーナ様!」
どうやらとても緊張させてしまったようだ
気楽に仲良く出来たらいいのだけど、やっぱり簡単ではないかな?
席に向かって
机の上に鞄を置いて時計を見ると
まだ始まるまで時間があるなぁ
と思っていると凄い視線を感じる
隣の席の子息だった
「おはようございます、これからよろしくお願いします」
と目があったのでご挨拶してみた
また真っ赤な顔になってしまわれた
「おはようございます、私はディラン・ガーランドと申します!よろしくお願いいたします!」
「イリアーナ・ガブリエラです、イリアーナと呼んでください」
「はい!ありがたき幸せ!イリアーナ様!是非私のこともディランとお呼びください!」
ありがたき幸せ……
なんだそれ…
でも丁度いいので色々聞いてみよう
と思ったその時、教室の扉が勢いよく開いて
「イリアーナ!!」
聞き覚えはあるけれど、最近めっきり顔を合わせる事もなかった人の声が聞こえた
レオン様が、凄い形相をして立っていた
図書室で出会ったときと一緒だ…
青白くて隈もとれていない…
超怖いんですけど…
名前まで呼ばれてるし行くしかないよなぁ
と諦めて立ち上がって
「ごめんなさい、また後で色々質問させてもらってもよろしくて?」
というとディランはコクコクと頷いて返事をしてくれたので、そのまま席には座らずにレオン様の元へと向かった
「どうされましたか?」
「どうしたもこうしたもあるか!話があるから来い!」
行きたくないよー
顔めっちゃ怒ってんじゃん、また黒い影見える気がするし
しばらく関わることなかったのに…
と思いながらも仕方なくレオン様の向かう場所へついて行く
…………………ヤダ
ここレオン様用
にゃんにゃん部屋じゃない?
案内された部屋はどう見ても、ヒロインとにゃんにゃんしてた部屋だ
勘弁してほしい
部屋に入った途端また怒鳴られる
「何故だ!?」
「…何故だ!?とは?」
「何故Sクラスにおらず、Bクラスにおるのだ!」
「Bクラスになったので…」
「いつもSクラスにいたではないか!私が今年Sクラスになったのに何故おらぬ!」
「まぁ!殿下!それはおめでとうございます!」
何と今まで万年Aクラスから、遂にSクラスへ………
ん?ゲームでSクラスにいたっけ?
「ちっとも良くないわ!私は何の為に努力したのだ!!」
「?Sクラスに上がる為では?」
「いや!それはそうだとして!!…違うだろう!」
知らんがな
何だこの面倒くさい王子
「殿下はいずれ国を支えて行く方でございますし、Sクラスになられる事はとても有意義な事ですわ、それの何が違うのですか」
イリアーナは、呆れた様にレオン様に物申す
「違うの意味が違う……」
何か肩をガックリ落とされた
「はぁ……」
そう言われましても
パッと時計を見ると、10分前行動主義のイリアーナには、そろそろ教室に戻っておきたい時間だった
「殿下、そろそろ教室に戻らねばなりません、失礼いたします」
「まてっ!」
扉に手をかけて開けようとした所、後ろから手で扉を塞がれてしまった
固まってしまうイリアーナ
これは振り返れない…
振り返ったら壁ドン状態だ…
レオン様から、つけている香水だろうか
フワッと薫ってきて一気に顔が赤くなってしまった
何かの拷問!?
「殿下!離れて下さい!」
「話が終わっていない!」
そんなもの知らない!!
えいっ!!!!!!
ガツッ
「いっっっっっ!」
突然の出来ごとにパニックになったイリアーナは、レオン様の足が見えたので、思いっきり踏んだ
レオン様が涙目になりながら、足をさすっている隙に扉を開けて逃げることに成功した
離れた所から
「Sクラスできっと素敵なお時間が過ごせますわ!それではご機嫌よう!!」
とだけ告げてイリアーナはさっさと教室に戻ることに成功した
今日は、クラスで自己紹介と全校生徒が集まって式があるだけ
終わったら、早々に帰ろう
出来るだけ、攻略者対象者やヒロインに関わりたくない!!
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