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しおりを挟むレオン様に掛けられた声に振り向こうとしてバランスを崩して、そのまま小川にパシャっと手から転けてしまった
…浅いところでよかったぁ、少し服が濡れただけですんだわぁ
「イリアーナ!大丈夫か?」
と慌ててレオン様が来て、手を取って起こしてくれた
「ありがとうございます、ごめんなさいそそっかしくて」と慌てて謝ると
今度はイリアーナを見たレオン様の顔がどんどん赤くなって、何処か遠くを見ている
「お前!これを着ろ!」とレオン様の上着を無理矢理着せられた
でたお前呼び…
「今日は天気も良いですし、これからまた日が上がる頃には乾きますから大丈夫ですわ」とむかっとしたついでに伝えたら
「自分をよく見ろ!!」と視線の合わないレオン様に怒鳴られた
よく見ろ…ハテ
薄い水色のワンピースが水を含んでべったり肌に張り付き、胸元が透けていた
oh…sexy
顔がまた赤くなりつつも
「ごめんなさい…お借りいたします…」
とありがたく借りる事にした
「イリアーナ様!大丈夫ですか!?」と慌てたようにタオルを持って侍女達が来た
「大丈夫よ、少ししたら乾くから」
とタオルだけ受け取った
「怪我は無いか?」と聞かれて、血が出てるところもなかったので
「大丈夫ですわ、とりあえず、服が乾くまで…」
ムギィ!
……………………足、捻ってるわ
けれどまだ全然ゆっくりしていない、私の1人コントを皆んなに見せただけだ
「…乾くまでベンチでお休み致しますわ、殿下も足を伸ばしてゆっくり休めるベンチございますので、そちらで是非!」
「…そうかじゃあそうしようか」
「マーガレット案内して差し上げて」
態度を崩さず、とりあえずレオン様には先を歩いて貰ってバレないようにしなければ…
休んでいれば、その内痛みも治るだろう
マーガレットにレオン様は案内され、その後ろでイリアーナは、気付かれないように少しだけ足を庇いながら歩いた
ゆっくり寝転べるベンチで、休んでいるレオン様から寝息が聞こえてきた
長旅に疲れておられたんだろう
ホッと一息してイリアーナは持参した本を読む事にした
鳥達の鳴き声を聞きながら、風がそよいでとても気持ち良い
レオン様が一緒に居るけれど、居ないような寛ぎタイムになってゆっくりした時間を過ごした
「すまない、大分寝てしまったか」
どうやら寛ぎタイムは終わったようだ
貼り付けた笑顔で
「少しはお休みになられましたか?まだ日はございますので大丈夫ですよ、お茶にして、その後屋敷に戻りましょう」
と侍女達が用意してくれたお茶を飲む
ポットを、小川で前もって冷やしてくれていたので冷たくて美味しい
レオン様もまだ、少し寝ぼけているのか
ぼんやりとした顔をして居て、いつもより可愛らしく見える
普段からあの位なら良いのに…
お茶を飲み終えて、さてと帰りますかと立ち上がる
ムギィ!まだ痛い…
屋敷まで歩くのか、頑張れ私…
「っお前!足を怪我しているのか!?見せてみろ!」
あ、バレた
「そんなに大した事はございませんのでお気になさらないで!」
と慌てて言ったものの、もう既に足首を見られて居た
恥ずかしい!
「腫れているな…お前光の属性なら癒せるのではないか?」
「大変申し訳ないですが、人の怪我を癒せるような力は持ち合わせておりません…」
痛いところを聞かれた、癒せたら良いけどそこまでの魔力を持って居ない…イリアーナが出来るのは、折れた草木をなおせる程度だ
「その足で歩いて帰るのは辛い、仕方がない暗くなると困るし、私が運ぼう」
いやだぁぁぁぁ!
どんな拷問!?それどんな拷問!?
「いえ!私重たいですし!殿下にそのような!ねぇマーガレット!手を貸してくれるでしょう!?」
とマーガレットに訴えかけてみたら、マーガレットと目が合わない
…貴方…主人を裏切るの?
「重たいと言って侍女に頼るのは無理があるのではないか?」
ムグッ!確かに…
「では!護衛の方々お願いします!」
とレオン様の護衛の方々に必死に頼み込もうとすると、背中を向けられていた
酷い…今ここに私の味方がいない…
「諦めろ」と言われて、抱き抱えられてしまう
突然やってきたリアルお姫様抱っこに耐えられなくなって、赤くなった顔を手で覆ってしまって居いたら
「大体なぜ黙っていた!痛いなら痛いと言え!」と赤い顔でまた怒鳴られた
その顔をそらして、ぶっきらぼうに
「その様に固まっていると、重心が取りにくい出来たらよりかかってくれ」
と言われてしまう
真っ赤になったしまった顔を見られたくなくて
両腕をレオン様の首に回して、抱きつき顔を見られない様にした
ビクッ!とレオン様の身体が揺れたのを感じて疑問に思って顔を見ようとすると
「みるな!」と耳まで真っ赤にして怒られた
仕方が無いのでそのまま後ろにいる侍女や護衛達を見る
マーガレット…なんか恐ろしいほど感極まっているけれど…
あの子、主人を無視したのよ…
レオン様に魂を売ったのよ…
こんな酷いことある?
とつい恨みがましい目で見つめてしまう
少し顔の火照りが落ち着いてきた
リアルお姫様抱っこ、初めての経験だしここはありがたく楽しませてもらおう
と腕を緩めてレオン様をみてみた、真剣な目をして前を向いていた
なかなかこの角度から見れる機会はないな
良いアングルだわ…
と思っていると気づかれた、チラッと目だけこっちを見て
「見るなと言ってるだろうが!」とまた怒られた
侍女や護衛を睨んでも温かい目線を送られるだけだし、眺めると怒られる、ここはもう目をつぶっていよう…
目をつぶってじっとしていると、心臓がバクバクいっているのを感じた
これは…何処からかしら…
自分の胸元とレオン様の胸元に手をそっと当てると
「……お前は!じっとしていろ!」と言われた今日私は、何回怒られたんだろう…
…浅いところでよかったぁ、少し服が濡れただけですんだわぁ
「イリアーナ!大丈夫か?」
と慌ててレオン様が来て、手を取って起こしてくれた
「ありがとうございます、ごめんなさいそそっかしくて」と慌てて謝ると
今度はイリアーナを見たレオン様の顔がどんどん赤くなって、何処か遠くを見ている
「お前!これを着ろ!」とレオン様の上着を無理矢理着せられた
でたお前呼び…
「今日は天気も良いですし、これからまた日が上がる頃には乾きますから大丈夫ですわ」とむかっとしたついでに伝えたら
「自分をよく見ろ!!」と視線の合わないレオン様に怒鳴られた
よく見ろ…ハテ
薄い水色のワンピースが水を含んでべったり肌に張り付き、胸元が透けていた
oh…sexy
顔がまた赤くなりつつも
「ごめんなさい…お借りいたします…」
とありがたく借りる事にした
「イリアーナ様!大丈夫ですか!?」と慌てたようにタオルを持って侍女達が来た
「大丈夫よ、少ししたら乾くから」
とタオルだけ受け取った
「怪我は無いか?」と聞かれて、血が出てるところもなかったので
「大丈夫ですわ、とりあえず、服が乾くまで…」
ムギィ!
……………………足、捻ってるわ
けれどまだ全然ゆっくりしていない、私の1人コントを皆んなに見せただけだ
「…乾くまでベンチでお休み致しますわ、殿下も足を伸ばしてゆっくり休めるベンチございますので、そちらで是非!」
「…そうかじゃあそうしようか」
「マーガレット案内して差し上げて」
態度を崩さず、とりあえずレオン様には先を歩いて貰ってバレないようにしなければ…
休んでいれば、その内痛みも治るだろう
マーガレットにレオン様は案内され、その後ろでイリアーナは、気付かれないように少しだけ足を庇いながら歩いた
ゆっくり寝転べるベンチで、休んでいるレオン様から寝息が聞こえてきた
長旅に疲れておられたんだろう
ホッと一息してイリアーナは持参した本を読む事にした
鳥達の鳴き声を聞きながら、風がそよいでとても気持ち良い
レオン様が一緒に居るけれど、居ないような寛ぎタイムになってゆっくりした時間を過ごした
「すまない、大分寝てしまったか」
どうやら寛ぎタイムは終わったようだ
貼り付けた笑顔で
「少しはお休みになられましたか?まだ日はございますので大丈夫ですよ、お茶にして、その後屋敷に戻りましょう」
と侍女達が用意してくれたお茶を飲む
ポットを、小川で前もって冷やしてくれていたので冷たくて美味しい
レオン様もまだ、少し寝ぼけているのか
ぼんやりとした顔をして居て、いつもより可愛らしく見える
普段からあの位なら良いのに…
お茶を飲み終えて、さてと帰りますかと立ち上がる
ムギィ!まだ痛い…
屋敷まで歩くのか、頑張れ私…
「っお前!足を怪我しているのか!?見せてみろ!」
あ、バレた
「そんなに大した事はございませんのでお気になさらないで!」
と慌てて言ったものの、もう既に足首を見られて居た
恥ずかしい!
「腫れているな…お前光の属性なら癒せるのではないか?」
「大変申し訳ないですが、人の怪我を癒せるような力は持ち合わせておりません…」
痛いところを聞かれた、癒せたら良いけどそこまでの魔力を持って居ない…イリアーナが出来るのは、折れた草木をなおせる程度だ
「その足で歩いて帰るのは辛い、仕方がない暗くなると困るし、私が運ぼう」
いやだぁぁぁぁ!
どんな拷問!?それどんな拷問!?
「いえ!私重たいですし!殿下にそのような!ねぇマーガレット!手を貸してくれるでしょう!?」
とマーガレットに訴えかけてみたら、マーガレットと目が合わない
…貴方…主人を裏切るの?
「重たいと言って侍女に頼るのは無理があるのではないか?」
ムグッ!確かに…
「では!護衛の方々お願いします!」
とレオン様の護衛の方々に必死に頼み込もうとすると、背中を向けられていた
酷い…今ここに私の味方がいない…
「諦めろ」と言われて、抱き抱えられてしまう
突然やってきたリアルお姫様抱っこに耐えられなくなって、赤くなった顔を手で覆ってしまって居いたら
「大体なぜ黙っていた!痛いなら痛いと言え!」と赤い顔でまた怒鳴られた
その顔をそらして、ぶっきらぼうに
「その様に固まっていると、重心が取りにくい出来たらよりかかってくれ」
と言われてしまう
真っ赤になったしまった顔を見られたくなくて
両腕をレオン様の首に回して、抱きつき顔を見られない様にした
ビクッ!とレオン様の身体が揺れたのを感じて疑問に思って顔を見ようとすると
「みるな!」と耳まで真っ赤にして怒られた
仕方が無いのでそのまま後ろにいる侍女や護衛達を見る
マーガレット…なんか恐ろしいほど感極まっているけれど…
あの子、主人を無視したのよ…
レオン様に魂を売ったのよ…
こんな酷いことある?
とつい恨みがましい目で見つめてしまう
少し顔の火照りが落ち着いてきた
リアルお姫様抱っこ、初めての経験だしここはありがたく楽しませてもらおう
と腕を緩めてレオン様をみてみた、真剣な目をして前を向いていた
なかなかこの角度から見れる機会はないな
良いアングルだわ…
と思っていると気づかれた、チラッと目だけこっちを見て
「見るなと言ってるだろうが!」とまた怒られた
侍女や護衛を睨んでも温かい目線を送られるだけだし、眺めると怒られる、ここはもう目をつぶっていよう…
目をつぶってじっとしていると、心臓がバクバクいっているのを感じた
これは…何処からかしら…
自分の胸元とレオン様の胸元に手をそっと当てると
「……お前は!じっとしていろ!」と言われた今日私は、何回怒られたんだろう…
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