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次の日
用意された豪華なお弁当を持たされ
マーガレットにあれやこれやと、いじくり回されて、派手に着飾れそうになったのを、制服に合わせた装いをと
ナチュラルなメイクに邪魔にならないように、ふんわりと柔らかく髪の毛を右肩に流れるように、1つに編み込んでもらった
なんだか皆んな感慨深そうな顔をして、見送ってくるけれど
あえて触れずに「行ってきますわ」と普段通りに振る舞った
なんだこの居心地の悪さ…
お兄様も、学園に入って別れる時に
「…まぁ…なんだ…頑張れよ」
と言ってきた
やめて欲しい
あの自宅での見送りすら居心地悪かったのに、兄弟に人の恋路を応援されるとか、凄くなんとも言えない気分になる
それに私は恋してない
複雑な心は顔にも出てたであろうが気にせずに「…はい」とだけ返事をした
お兄様はそんなイリアーナに違和感を感じたようで
「イリアーナ?まだ本調子では無いのか?寝込んでからと言うもの、様子がおかしいぞ?」
ギクリとしてしまう、あながち間違いじゃない、もう以前のイリアーナでは無い
すこし目を泳がせながら
「そう…ですわね、寝込んで、学園を休んでいた間に、沢山考えた事もございまして…」
と本当の事なのでそのまま伝えた
「…そうか、あんまり無理をするな、イリアーナ何かあれば私を頼れ、今日家に帰ってからでも話を聞こうか?」
と優しい声をかけてくれた
んぁぁぁぁ!モブなのにぃ!
お兄様身も心もイケメンすぎるぅ!
とお兄様相手に、謎の胸キュンに襲われながら
「お兄様…そう言っていただけるだけで、心が安らぎますわ!お心遣いありがとうございます!でもそうですね!帰宅したらお兄様とロイとお茶会したいですわ!」
キラキラした瞳で、お兄様にいうと「そうだな、今日は授業もいつもより少ない日だ、帰ってから、少し3人でゆっくりお茶にしよう。
もし、体調が悪くなれば保健室にいくんだよ?」
と念押しも忘れずにして、お兄様と別れた
レオン様とランチという苦行が待っている
婚約の取り消しもうまく伝えなきゃいけない
憂鬱で仕方なかった1日が帰宅したら、お兄様とロイとのお茶会というご褒美が待っていると思えば頑張れそうな気になった
それが気のせいだったと思ったのはランチの時間になる前の授業
この後ランチタイムだと思うと、しんどい…では無くてしんどくなりたい、お腹痛くなりたい
ならないかな?なれ!………この際何にもなくてもお腹痛いーって保健室に行こうか?
と思っていたら授業が終わった
「イリアーナ!居るか!?」
と教室の扉が勢いよか開けられレオン様がいた
終わってから何秒よ?
昨日もだけれど
レオン様って優男風イケメンだから、そういうキャラじゃ無いのよ
そのゼェハァ言って今走ってきましたー!って感じ凄い何か引くわぁ
周りのクラスメイトも、そんな感じで
レオン様を見てチラッとイリアーナの様子を遠目に伺っている
今まで見た事ない光景が2日に渡って広げられたらそうかとも思いつつ
「はい、こちらに」
とすんとした顔してレオン様に返事をした
するとホッとした顔した後すぐにいつもの見慣れた顔に戻って
「いくぞ」
と顎で指図された
イラァ…
「かしこまりました」
とお弁当を持ちレオン様の方へ向かって教室を出て、教室の扉を閉めた
とたんに教室の中が騒ついてる…
今頃色々ない事ない事言いあって盛り上がってるんでしょう…
好きよね皆んな…
と思いながらレオン様の少し後ろを歩く
「殿下申し訳ございません、今日お昼のランチなのですが、うちのシェフが張り切ってしまってお弁当を持たされましたの」
と食堂に着く前にと思って伝えると
「あぁ、そうかなら特別室を使えば良い」
ピキッ…
いけない固まりかけたわ、レオン様がいう特別室は王族関係者のみが使用する部屋で
もちろんイリアーナは今まで1度も入った事はない
そしてそこは、確かレオン様がヒロインと
にゃんにゃんしようと連れ込もうとしていた場所だった気がする…
クラウドルートでレオンと取り合いしてる時に見たことある…
「イエ、お外がいい天気ですわ、折角ですので、園庭にテーブルのある素敵な場所もございますのそちらにいたしましょう?」
と愛想笑でお返事した
「…む…ちゃんと話ができるならいいが…」
としぶられたが
「大丈夫ですわ!屋根のついた下にテーブルがあるのですけど、周りに人が隠れることのできる草木はなくて近くで話を聞かれていたらすぐわかりますわ!今周りはチューリップが綺麗に咲いておりますわ、素敵ですのよ!」
とこれ見よがしにニコニコ伝えてみたら
「分かった、ではそこにするか」
と言ってもらえた
よかったーーー!
用意された豪華なお弁当を持たされ
マーガレットにあれやこれやと、いじくり回されて、派手に着飾れそうになったのを、制服に合わせた装いをと
ナチュラルなメイクに邪魔にならないように、ふんわりと柔らかく髪の毛を右肩に流れるように、1つに編み込んでもらった
なんだか皆んな感慨深そうな顔をして、見送ってくるけれど
あえて触れずに「行ってきますわ」と普段通りに振る舞った
なんだこの居心地の悪さ…
お兄様も、学園に入って別れる時に
「…まぁ…なんだ…頑張れよ」
と言ってきた
やめて欲しい
あの自宅での見送りすら居心地悪かったのに、兄弟に人の恋路を応援されるとか、凄くなんとも言えない気分になる
それに私は恋してない
複雑な心は顔にも出てたであろうが気にせずに「…はい」とだけ返事をした
お兄様はそんなイリアーナに違和感を感じたようで
「イリアーナ?まだ本調子では無いのか?寝込んでからと言うもの、様子がおかしいぞ?」
ギクリとしてしまう、あながち間違いじゃない、もう以前のイリアーナでは無い
すこし目を泳がせながら
「そう…ですわね、寝込んで、学園を休んでいた間に、沢山考えた事もございまして…」
と本当の事なのでそのまま伝えた
「…そうか、あんまり無理をするな、イリアーナ何かあれば私を頼れ、今日家に帰ってからでも話を聞こうか?」
と優しい声をかけてくれた
んぁぁぁぁ!モブなのにぃ!
お兄様身も心もイケメンすぎるぅ!
とお兄様相手に、謎の胸キュンに襲われながら
「お兄様…そう言っていただけるだけで、心が安らぎますわ!お心遣いありがとうございます!でもそうですね!帰宅したらお兄様とロイとお茶会したいですわ!」
キラキラした瞳で、お兄様にいうと「そうだな、今日は授業もいつもより少ない日だ、帰ってから、少し3人でゆっくりお茶にしよう。
もし、体調が悪くなれば保健室にいくんだよ?」
と念押しも忘れずにして、お兄様と別れた
レオン様とランチという苦行が待っている
婚約の取り消しもうまく伝えなきゃいけない
憂鬱で仕方なかった1日が帰宅したら、お兄様とロイとのお茶会というご褒美が待っていると思えば頑張れそうな気になった
それが気のせいだったと思ったのはランチの時間になる前の授業
この後ランチタイムだと思うと、しんどい…では無くてしんどくなりたい、お腹痛くなりたい
ならないかな?なれ!………この際何にもなくてもお腹痛いーって保健室に行こうか?
と思っていたら授業が終わった
「イリアーナ!居るか!?」
と教室の扉が勢いよか開けられレオン様がいた
終わってから何秒よ?
昨日もだけれど
レオン様って優男風イケメンだから、そういうキャラじゃ無いのよ
そのゼェハァ言って今走ってきましたー!って感じ凄い何か引くわぁ
周りのクラスメイトも、そんな感じで
レオン様を見てチラッとイリアーナの様子を遠目に伺っている
今まで見た事ない光景が2日に渡って広げられたらそうかとも思いつつ
「はい、こちらに」
とすんとした顔してレオン様に返事をした
するとホッとした顔した後すぐにいつもの見慣れた顔に戻って
「いくぞ」
と顎で指図された
イラァ…
「かしこまりました」
とお弁当を持ちレオン様の方へ向かって教室を出て、教室の扉を閉めた
とたんに教室の中が騒ついてる…
今頃色々ない事ない事言いあって盛り上がってるんでしょう…
好きよね皆んな…
と思いながらレオン様の少し後ろを歩く
「殿下申し訳ございません、今日お昼のランチなのですが、うちのシェフが張り切ってしまってお弁当を持たされましたの」
と食堂に着く前にと思って伝えると
「あぁ、そうかなら特別室を使えば良い」
ピキッ…
いけない固まりかけたわ、レオン様がいう特別室は王族関係者のみが使用する部屋で
もちろんイリアーナは今まで1度も入った事はない
そしてそこは、確かレオン様がヒロインと
にゃんにゃんしようと連れ込もうとしていた場所だった気がする…
クラウドルートでレオンと取り合いしてる時に見たことある…
「イエ、お外がいい天気ですわ、折角ですので、園庭にテーブルのある素敵な場所もございますのそちらにいたしましょう?」
と愛想笑でお返事した
「…む…ちゃんと話ができるならいいが…」
としぶられたが
「大丈夫ですわ!屋根のついた下にテーブルがあるのですけど、周りに人が隠れることのできる草木はなくて近くで話を聞かれていたらすぐわかりますわ!今周りはチューリップが綺麗に咲いておりますわ、素敵ですのよ!」
とこれ見よがしにニコニコ伝えてみたら
「分かった、ではそこにするか」
と言ってもらえた
よかったーーー!
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