転生後モブ令嬢になりました、もう一度やり直したいです

月兎

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お昼のランチタイム
以前のイリアーナは、普段は仲の良いクラスメイトとランチを楽しみ、会話を弾ませる事も、社交の一貫として心がけていた
食事の時間が終われば、教室を離れてレオンを探して、追いかけ回していたが

人目を引き、学園でも家でも努力は惜しまなかったイリアーナ、たまに1人になりたい時もある、少し息抜きしたくなると必ずここに来て外の空気を吸いながらランチをすることもあった

緑や彩りの綺麗な花に囲まれて景色もいいのに、人気がなく
足元はポカポカ日差しがあったかい、上半身は木陰に入って日焼けしないベストスポットなベンチ

そこに今日は、クラウドをご案内して一緒にお弁当を食べる事にした

「へーこんな所あったんだー!よく見つけたなぁ」
と言いながら、イリアーナ持参のお弁当を貰う

「気持ちがいいでしょ?お気に入りなの」

「いいねー!俺もたまにこういう所こよっかなー」


クラウドのキャラ設定もあって基本的にクラウドは砕けた話し方をするのでつい、自分も砕けてしまうなー、てか、このゲーム自体あんまり時代背景に合わせた口調でもなかったので、まぁ良いかと思いつつ

会話しながら
のんびり食事を楽しんだ

食後にお茶を飲み、さらにまったりタイム
風が気持ちいい…

「…でも、何で1週間も休んでたの?」
と突然クラウドから質問された

「本当に、仮病じゃなくて熱が出たのよ?…熱は2、3日で下がったのだけど、その後少し熱で頭が混乱してしまったみたいで…色々落ち着くのに時間がかかったの」

「ふーん?そんなもんなの?俺熱って出した事ないし」

………そうね、そうね、体力自慢の家系だものね、むしろ熱が出てても気付かないんじゃ無い?

「熱は、そうね、そんなものかもしれないわ、頭が混乱する事になる事は、良くなることでも無いとは思うけれど…」

と話していると

ガサガサッ!と突然音がして

ビックリしてクラウドと2人、音がした方を見るそこには、レオンと、どこかのご令嬢がレオンを追いかけてきている影が見えた

モブ令嬢が、どこかのご令嬢っていうのも何だかあれだけど…

レオンは、少しビックリした顔をしてこちらをみた後、少し険しい表情になった
「約束の相手がそいつか…」

「うゎ、ヤバ…」と呟くクラウドの誰にも聞こえていない独り言…

イリアーナはレオンを見て、後ろにチラリと見えるご令嬢にうんざりな顔をする

ご令嬢は呑気に「レオン様~!お待ちになって~」とか言ってる
その声だけで、気分が一段と悪くなる
せっかく心地よいランチタイムを過ごしていたのに邪魔をされてしまった気分…

イリアーナはとりあえず持ってきていたお弁当等を片付け
「本日は、こちらでしたのね、お邪魔して申し訳ございません」

と申し訳ないないとは全く思っていないけれど、とりあえずそう告げて去ろうとすると、

カチンときたのか
「その態度は何だ⁉︎」
と突然レオンが突っかかってきた

言葉のとおりだけど?

どうしても、少し心がイライラチクチクしてしまう

何でいつも喧嘩腰なのか?
普段はこちらから探し回らないと遭遇する事も無かったのに、何で今日に限ってこんなに顔をあわせなきゃいけないのか…
そこにもイライラする

「…言葉が悪かったようです、申し訳ございません、では失礼いたします」

とそのままズカズカその場を後にする
クラウドも「レオン殿下、失礼いたします」
とだけ短く伝えて、私の後に続いた

ムカムカしながら歩いていると
「なぁ…あれ不味かったんじゃ無いか?」

「なにがかしら?」

「イリアーナと俺勘違いされてない?」

「……はぁ!?」

思ってもみなかったことを言われてビックリする

イヤ、わざわざ女の子といちゃつきに来たのは向こうでしょ?今までもそうだし

私が勘違いされたの?
でもだからってそもそも何で、私が怒られなきゃいけないのか?
あっちは散々好き勝手にしてるのに!さっぱりわからない!

「…まぁイリアーナが良いなら良いけど…」

「そもそもあの方が、私をそんな目で見る事無いわよ?良いわよ、気にしなくても」

「良いの?」

「…良いって言ってるじゃない」

「ふーん、そっか」


クラウドが口の端だけ上に上げてなんか気持ち悪くニヤついて私の顔を見ている

なによその顔…

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