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第四章 新たなる展開
4-2 ライブコンサート その二
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歌い終わって、また大歓声と拍手に包まれる中、サラとメリンダが突然踵を返して歩き出した。
「おーい、サラ、メリンダ、何処へ行くんだ。」
メリンダが答える。
「うん、ちょっとね。
男性厳禁のところに用事があるの。」
二人は、ステージの奥まったところにある背景の一部に隠れてしまった。
「えー、公演中だっていうのに、ひょっとしてトイレかなぁ?」
ヘンリーが呆れたように声を出す。
観衆の中にどっと笑いが零れた。
その瞬間にサラとメリンダが現れた。
しかも、上から下まで全く別の衣装に変えていた。
僅かに数秒での出来事である。
その衣装たるや二人の若い女性の美貌と容姿を余すところ無く表現するものであり、会場から思わずため息が出る。
二人がステージ中央に出てくると今度はヘンリーとマイケルが踵を返して、サラとメリンダから離れてゆく。
「ちょっとぉ、何処へ行くのよぉ。」
マイケルが答えた。
「あ、ちょっと一服。」
二人は同様に、ステージの奥に隠れた。
メリンダが怒ったように言った。
「冗談じゃないわよ。
ステージ、放っておいてタバコだなんて。」
またまた会場に笑いが起こった。
衣装を変えるのだろうとは予測はしていても、軽妙なコントに笑いが漏れるのである。
同じく数秒後にマイケルとヘンリーが衣装を変えて出てきた。
二人のハンサムな顔立ちと容姿を引き立てるデザインは、若い女性の目をひきつける。
「お待たせ、じゃ、始めようか。」
マイケルがそう言うと一斉に分かれて楽器に取り付いた。
ステージ中央に大きなグランドポラノックが二つ、マイケルとサラ、メリンダとヘンリーが、それぞれたった一つのその席を奪い合っている。
そうして、奪い合いながら連弾を始めた。
マイケルとメリンダが弾いていると、即座に、サラとヘンリーが押しのける。
だが、その間全く曲は途切れていないし、演奏自体凄い高度なものであった。
音楽好きな者はそのテクニックに酔いしれ、知らない者はコント風の舞台に目を奪われている。
そうして二人が席を分け合って、四人で引き出したときに最高潮になった。
二人一組で連弾をするのを見たのは初めての人も多く、まして四人一組で二つのポラノックを弾くなど想像もできない話だった。
連弾が終わってすぐに拍手が見舞ったが、すぐにそのまま曲が始まった。
掛け合いでポラノックを弾きながら愛の言葉を投げあうのである。
マイケルが歌うとすぐにメリンダが返事をする。ヘンリーが歌うとサラがすぐに返事をする。
マイケルが歌うとサラが返事をし、ヘンリーが歌うとメリンダが返事をした。
四人がハーモニーを形作って、この掛け合いの最後を締めた。
四人は立ち上がり、中央前面に進み出た。
「私達のステージを支援していただいている方たちを御紹介します。
先ずは、バックミュージックの奏者の方々です。
ポラノックのクレオ・バストゥー
第一ヴァロンのリア・バストゥー
第二ヴァロンのロッシュ・ケンダリー
アレリュートのヴァレリー・フォスター
サフォロスのマイリー・ケンウッド
電子ポラノックのマリー・エルヴァリー
ドラムのジョシュア・ガルデン
サピュロスのアムナ・コルロス
以上8名、全員が凄い腕を持っていますよ。
それに、みーんな男前に、いい女で、全員独身でーす。
次なるは照明を預かっているのがマネージャーの一人オリヴァー・サルバード。
ここだけの話、どうも彼女がいそうなんです。」
笑いが会場に広がる。
「はい、お次は僕達の下手な歌を上手に聞かせる魔法のテクニックを持った女性、ミキサー担当のマネージャー、マギー・シャルズ。
マギーの彼氏がオリヴァーって、噂があるけれど、本当か嘘か分かりませーん。」
さらなる笑いが起こる。
「他にもたくさんの裏方さんがいて、僕達のステージができています。
皆さんもお礼を言ってくださいね。
はい、ありがとう。」
「あれぇ、声が小さいねぇ。
もう一度行くよぉ。
はい、ありがとう。」
観客から大きな声でありがとうが聞こえた。
「まぁ、こんなものでしょう。」
「では、次からは曲の紹介は一切無しですよぉ。」
「皆さん、良く聞いて、何の曲か考えてくださーい。」
「全問当てても残念ながら賞品は出ません。」
「但し、途中でリクエストを取ることがあるかもしれません。」
「リクエストのできる方は三人だけ。」
「その人たちには想い出になるようなものを差し上げます。」
「但し、既に歌ったり、演奏した曲は駄目。」
「何でもいいですけれど、ちゃんとたくさんの人が知っている曲に限りますよ。」
「自分が作って数人しか知らないって言う曲は駄目。」
四人が掛け合いで、これらを一気に言った。
そうして再び、四人が楽器に取り付いた。
マイケルがポラノック、サラがクリコレット、ヘンリーがアレリュート、メリンダがヴァロンである。
演奏したのは春夏秋冬のクラシックである。
知らない人は綺麗な演奏だと思う、知っている人はそれぞれの楽器が異なる曲を弾いていると知って愕然とする。
こうして歌曲、カントリーソング、ミサ曲、民謡、クラシック、軽音楽など様々な分野をほとんど休み無しに披露しつつ、笑いを誘うコントも連発しながら、ステージは大いに盛り上がった。
二時間のステージの終焉に惜別の歌を歌ってステージは静かに終わった。
気がついてみれば、フォーリーブスの持ち歌は一曲だけの披露であった。
だが観客は二時間の長丁場を全く退屈せず、大いに満足して帰っていったのである。
ニューベリントンでの二日目の出し物は前日と全く異なっていた。
だが初日と同様に最後まで観衆を沸かせ成功裏に終わったのである。
初日の公演を聴いた音楽評論家は、こう評した。
「ステージの造り、プログラムの進め方がとにかく上手い。
歌や演奏が超一流なのは勿論だが、洗練されたスピーチが観客を飽きさせない。
チケットがあいにく取れずに私の席は20ドレルの末席だった。
普通このような4万人も入る末席ならばとても聞くに堪えるコンサートにはならないはずだ。
だが、僅かに六つのスピーカーだけで耳を澄ませば大歓声の中でも綺麗なハーモニーが聞こえるのには驚いた。
ちゃんと計算された配置と巧妙な音声効果の性なのだろうが、とにかく不思議だ。
きちんとした耳を持った音楽家ならば、あの騒々しいばかりの会場の中でも十分に素晴らしいクラシックのコンサートを味わえる。
あれだけのステージならば、20ドレルが200ドレルでも惜しくは無いだろう。」
音楽家はこうした多様な才能を有するタレントの出現に一様に困惑した。
とにかく音楽と名のつくものであればその全てが超一流なのである。
ニューベリントン以外の都市公演を控えて、フォーリーブスのライブを聞きたいという声が非常に高まったのである。
次の公演は、4月2日と3日、カレック連邦第一の都市コーマであり、会場はコーマスタジアムである。
全天候型の屋根を持つスタジアムは観客席を12万席持つ特大のスタジアムである。
そこで二日間24万の観客動員など到底無理だと予想されたが、これも発売初日に全ての前売り券が完売となった。
週刊誌にニューベリントンでの一日目と二日目のステージ演目が異なると記載されていたのが口コミで広がり、前売り券は一日目、二日目の両方を購入する人が多かったのである。
逆に買えなかった人はプレミアムをつけて買いたいとネットで公開したが、150ドレルの値をつけても売りたいという人は現れなかった。
初日が終わって二日目の朝には300ドレルの値に跳ね上がっていたが終に売り手は現れず、ファン層が如何に堅固な意識を持っているかを知らしめた。
本当に金銭ではなく、聴きたいと思っている人ばかりなのである。
このためダフ屋は現れなかった。
一体どの値段で売ればいいのか見当もつかないし、高額で売れば警察に目をつけられる。
なおかつ、ダフ屋が介在できなかったのは、前売り券を購入する際に申込書に記載する方式がとられたことだった。
実際のところは面倒である。
しかしながら申込書は数日前から券売所等に置いてあるものであり、それを記載して当日券売所に提出すればいいだけの話であり、本当に聴きたい人にとっては苦にはならないことだった。
「おーい、サラ、メリンダ、何処へ行くんだ。」
メリンダが答える。
「うん、ちょっとね。
男性厳禁のところに用事があるの。」
二人は、ステージの奥まったところにある背景の一部に隠れてしまった。
「えー、公演中だっていうのに、ひょっとしてトイレかなぁ?」
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観衆の中にどっと笑いが零れた。
その瞬間にサラとメリンダが現れた。
しかも、上から下まで全く別の衣装に変えていた。
僅かに数秒での出来事である。
その衣装たるや二人の若い女性の美貌と容姿を余すところ無く表現するものであり、会場から思わずため息が出る。
二人がステージ中央に出てくると今度はヘンリーとマイケルが踵を返して、サラとメリンダから離れてゆく。
「ちょっとぉ、何処へ行くのよぉ。」
マイケルが答えた。
「あ、ちょっと一服。」
二人は同様に、ステージの奥に隠れた。
メリンダが怒ったように言った。
「冗談じゃないわよ。
ステージ、放っておいてタバコだなんて。」
またまた会場に笑いが起こった。
衣装を変えるのだろうとは予測はしていても、軽妙なコントに笑いが漏れるのである。
同じく数秒後にマイケルとヘンリーが衣装を変えて出てきた。
二人のハンサムな顔立ちと容姿を引き立てるデザインは、若い女性の目をひきつける。
「お待たせ、じゃ、始めようか。」
マイケルがそう言うと一斉に分かれて楽器に取り付いた。
ステージ中央に大きなグランドポラノックが二つ、マイケルとサラ、メリンダとヘンリーが、それぞれたった一つのその席を奪い合っている。
そうして、奪い合いながら連弾を始めた。
マイケルとメリンダが弾いていると、即座に、サラとヘンリーが押しのける。
だが、その間全く曲は途切れていないし、演奏自体凄い高度なものであった。
音楽好きな者はそのテクニックに酔いしれ、知らない者はコント風の舞台に目を奪われている。
そうして二人が席を分け合って、四人で引き出したときに最高潮になった。
二人一組で連弾をするのを見たのは初めての人も多く、まして四人一組で二つのポラノックを弾くなど想像もできない話だった。
連弾が終わってすぐに拍手が見舞ったが、すぐにそのまま曲が始まった。
掛け合いでポラノックを弾きながら愛の言葉を投げあうのである。
マイケルが歌うとすぐにメリンダが返事をする。ヘンリーが歌うとサラがすぐに返事をする。
マイケルが歌うとサラが返事をし、ヘンリーが歌うとメリンダが返事をした。
四人がハーモニーを形作って、この掛け合いの最後を締めた。
四人は立ち上がり、中央前面に進み出た。
「私達のステージを支援していただいている方たちを御紹介します。
先ずは、バックミュージックの奏者の方々です。
ポラノックのクレオ・バストゥー
第一ヴァロンのリア・バストゥー
第二ヴァロンのロッシュ・ケンダリー
アレリュートのヴァレリー・フォスター
サフォロスのマイリー・ケンウッド
電子ポラノックのマリー・エルヴァリー
ドラムのジョシュア・ガルデン
サピュロスのアムナ・コルロス
以上8名、全員が凄い腕を持っていますよ。
それに、みーんな男前に、いい女で、全員独身でーす。
次なるは照明を預かっているのがマネージャーの一人オリヴァー・サルバード。
ここだけの話、どうも彼女がいそうなんです。」
笑いが会場に広がる。
「はい、お次は僕達の下手な歌を上手に聞かせる魔法のテクニックを持った女性、ミキサー担当のマネージャー、マギー・シャルズ。
マギーの彼氏がオリヴァーって、噂があるけれど、本当か嘘か分かりませーん。」
さらなる笑いが起こる。
「他にもたくさんの裏方さんがいて、僕達のステージができています。
皆さんもお礼を言ってくださいね。
はい、ありがとう。」
「あれぇ、声が小さいねぇ。
もう一度行くよぉ。
はい、ありがとう。」
観客から大きな声でありがとうが聞こえた。
「まぁ、こんなものでしょう。」
「では、次からは曲の紹介は一切無しですよぉ。」
「皆さん、良く聞いて、何の曲か考えてくださーい。」
「全問当てても残念ながら賞品は出ません。」
「但し、途中でリクエストを取ることがあるかもしれません。」
「リクエストのできる方は三人だけ。」
「その人たちには想い出になるようなものを差し上げます。」
「但し、既に歌ったり、演奏した曲は駄目。」
「何でもいいですけれど、ちゃんとたくさんの人が知っている曲に限りますよ。」
「自分が作って数人しか知らないって言う曲は駄目。」
四人が掛け合いで、これらを一気に言った。
そうして再び、四人が楽器に取り付いた。
マイケルがポラノック、サラがクリコレット、ヘンリーがアレリュート、メリンダがヴァロンである。
演奏したのは春夏秋冬のクラシックである。
知らない人は綺麗な演奏だと思う、知っている人はそれぞれの楽器が異なる曲を弾いていると知って愕然とする。
こうして歌曲、カントリーソング、ミサ曲、民謡、クラシック、軽音楽など様々な分野をほとんど休み無しに披露しつつ、笑いを誘うコントも連発しながら、ステージは大いに盛り上がった。
二時間のステージの終焉に惜別の歌を歌ってステージは静かに終わった。
気がついてみれば、フォーリーブスの持ち歌は一曲だけの披露であった。
だが観客は二時間の長丁場を全く退屈せず、大いに満足して帰っていったのである。
ニューベリントンでの二日目の出し物は前日と全く異なっていた。
だが初日と同様に最後まで観衆を沸かせ成功裏に終わったのである。
初日の公演を聴いた音楽評論家は、こう評した。
「ステージの造り、プログラムの進め方がとにかく上手い。
歌や演奏が超一流なのは勿論だが、洗練されたスピーチが観客を飽きさせない。
チケットがあいにく取れずに私の席は20ドレルの末席だった。
普通このような4万人も入る末席ならばとても聞くに堪えるコンサートにはならないはずだ。
だが、僅かに六つのスピーカーだけで耳を澄ませば大歓声の中でも綺麗なハーモニーが聞こえるのには驚いた。
ちゃんと計算された配置と巧妙な音声効果の性なのだろうが、とにかく不思議だ。
きちんとした耳を持った音楽家ならば、あの騒々しいばかりの会場の中でも十分に素晴らしいクラシックのコンサートを味わえる。
あれだけのステージならば、20ドレルが200ドレルでも惜しくは無いだろう。」
音楽家はこうした多様な才能を有するタレントの出現に一様に困惑した。
とにかく音楽と名のつくものであればその全てが超一流なのである。
ニューベリントン以外の都市公演を控えて、フォーリーブスのライブを聞きたいという声が非常に高まったのである。
次の公演は、4月2日と3日、カレック連邦第一の都市コーマであり、会場はコーマスタジアムである。
全天候型の屋根を持つスタジアムは観客席を12万席持つ特大のスタジアムである。
そこで二日間24万の観客動員など到底無理だと予想されたが、これも発売初日に全ての前売り券が完売となった。
週刊誌にニューベリントンでの一日目と二日目のステージ演目が異なると記載されていたのが口コミで広がり、前売り券は一日目、二日目の両方を購入する人が多かったのである。
逆に買えなかった人はプレミアムをつけて買いたいとネットで公開したが、150ドレルの値をつけても売りたいという人は現れなかった。
初日が終わって二日目の朝には300ドレルの値に跳ね上がっていたが終に売り手は現れず、ファン層が如何に堅固な意識を持っているかを知らしめた。
本当に金銭ではなく、聴きたいと思っている人ばかりなのである。
このためダフ屋は現れなかった。
一体どの値段で売ればいいのか見当もつかないし、高額で売れば警察に目をつけられる。
なおかつ、ダフ屋が介在できなかったのは、前売り券を購入する際に申込書に記載する方式がとられたことだった。
実際のところは面倒である。
しかしながら申込書は数日前から券売所等に置いてあるものであり、それを記載して当日券売所に提出すればいいだけの話であり、本当に聴きたい人にとっては苦にはならないことだった。
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