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第一章 出逢い
1-3 ブレディ邸
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翌日午後3時半にはサラも学校から帰宅した。
それから二人で再度持って行く物の確認をし、4時半過ぎには準備が整っていた。
ステージに行くわけではないので比較的ラフなスタイルであるが、ヘンリーはTシャツにジャケット、サラはパンタロンに薄手のハイネックセーターを組み合わせた。
夕刻5時少し前に、打ち合わせ通りブレディ家の執事であるジェイムズが迎えに来た。
荷物は中程度のトランクが二つ、それにサラの通学用カバンや制服類である。
ジェイシティの両親には、電話で一応の連絡先を伝えておいたが、基本的に家からは携帯電話に連絡してくるので左程の必要性は無いはずである。
但し、たまに母が様子を見に来ることもあり、1ヶ月の不在であれば予め伝えておかなければならなかったのである。
多少心配そうな母エイミーの声が逆に気になった。
両親も「アローフェリス」が売れていないことを気にしているのである。
先日も、いつでも帰っておいでと言っていたばかりである。
ジェイムズの運転で向かったのはマンションからもそう遠くは無いハドソン街区の高級住宅街である。
サラの通う聖クライン・ハイスクールへは、MLSから借りているマンションよりもむしろ近い距離にありそうである。
ハドソン街区のまるまる4ブロックを占める大きな邸宅がブレディ兄妹の住む家であった。
高いフェンスで囲まれた広い敷地に綺麗に整備された庭園があり、その奥に二階建ての屋敷がある。
敷地の広さもさることながら屋敷も重厚な造りの大きな家であり、どうやらウォーレン兄妹は想像以上にお金持ちのようであった。
電動式の金属製フェンスを抜けても玄関までかなりの距離がある。
造りからすると随分と古い家かと思っていたが、近づくにつれ、かなり真新しい家であることがわかった。
エアコンなどを装備した極めて現代風の家なのだが、巧みにそれらを隠した造りになっており、遠目には古い邸宅を思わせるのだ。
玄関には二人の若い女性が迎えに出ていた。
若いとは言ってもサラやウォーレンよりはかなり上で20代前半か半ばぐらいに見える。
荷物はその若い女性と執事が運んでくれると言う。
サラとウォーレンは言われるままに屋敷に入った。
ウォーレン兄妹のマンションの全スペースよりも広いと思われる玄関ホールがあり、中年と言うには早すぎる女性が一人、案内をしてくれる。
二人は広い応接間に通された。
所在無げにソファで待っているとブレディ兄妹が揃って現れた。
おそろいのパンツとジャケットで統一しているのが、実に様になっているし、スタイルも抜群だ。
このままファッション雑誌に載りそうな感じである。
「やぁ、いらっしゃい。
先ず、今から君たち二人の部屋に案内しよう。
それと屋敷の中を一通り案内しておこう。
その後、また、ここに戻ってちょっと打ち合わせ。
6時から夕食にしよう。
その時に家の使用人も紹介する。
食後にちょっとした訓練をする予定だよ。
じゃぁ、一緒に来てくれる。」
四人は一緒に廊下に出て、階段ホールから二階へ上がった。
庭が良く見える二階の客室二つがサラとヘンリーに与えられた部屋である。
部屋は広く、リビング、寝室があり、それに大きなウォーキング・クローゼットがあり、化粧室が別に仕切ってあるバストイレがついている。
各部屋にカードキーがつけられており、本人以外はマスターキーを使わなければ開けられない仕組みである。
マスターキーは執事のジェイムズが預かっているそうだ。
内装、家具、調度品も実に凝った造りであり、一流ホテルのスイートルームを思い起こさせるものだった。
各部屋は10時から11時にかけて掃除をするためにメイドがマスターキーを借りて開けることになっているが、ホテルと一緒で都合が悪い場合は、入室禁止の札を下げておけばいいようである。
少なくともこれまで住んでいたマンションよりはよほど過ごし易い部屋になりそうである。
二階にはマイケルとメリンダの部屋もあるし、三人のメイドの部屋もあるようだが、基本的に用事がある場合以外、サラとヘンリーが訪れる部屋はこの二階にはなさそうだ。
電話の短縮ダイアルには、各部屋へ連絡ができるように名札が貼られている。
また、館内スピーカーを使って放送もできるようになっている。
一階部分には先ほど入った応接室のほかに、もう二つ、やや小振りの応接室があり、居間、食堂大小二つ、台所、書斎などがあるほか多目的ホールがあり、ちょっとしたパーティが開けるようになっている。
さらに地下1階に、視聴覚室、書斎、研究室、武道場、機械室、倉庫があり、地下二階には温水プールと駐車場が設備されていた。
全館冷暖房の自動空調装置が設備されているが、基本的に使わない部屋では個別に冷暖房を切ることができるようになっているほか、各室にエアコンが装備され、空調装置が故障や点検の際に個別に稼動できるようになっているらしい。
マイケルの案内で再度応接室に戻り、以後のスケジュール打ち合わせを行った。
一ヶ月のスケジュール表が出来上がっていた。
月曜から金曜まで、サラはハイスクールであるが、日常の生活は朝6時半起床、7時に朝食、8時にはサラが通学のため家を出る。
サラの通学には、ジェイムズが車で送り迎えをするという。
昼食は12時、午後三時半にはサラが帰宅。
午後5時から50分の訓練、夕食は18時、19時から50分間の訓練、20時から50分間の訓練、21時から自由時間、22時半には就寝である。
ヘンリーはサラが学校に行っている間に器楽の演奏練習と体力練成訓練を行うことになるらしい。
午前中は、基本的に器楽演奏練習、午後は体力練成訓練である。
土曜、日曜はサラも休みなので多少スケジュールが変更となる。
起床、食事、就寝の時間は変わらない。
午前8時半から11時半まで声楽練習、午後1時から4時まで体力練成訓練、午後19時から21時まで訓練である。
基本的に休養日は作っていないらしいが、状況次第で休養日を作るということだ。
一ヶ月間のメニューが一応決まっているわけだが、こんなもので果たして大丈夫なのかとサラとヘンリーは不安になった。
レコーディングの練習のためにしばしばハイスクールを休まなければいけないぐらい今までは二人の歌の練習量が多かった。
だが、このスケジュール表では1日に精々2時間程度の練習しかできない。
ウォーレン兄妹はその不安を口にした。
だがマイケルとメリンダは、1週間もすれば四人でどんなことができるかわかる様になると言って笑っていた。
午後6時に食堂で会食があり、四人で食事をした。
食事に先立って使用人四人が紹介された。
執事のジェイムズ・バックマン、メイドは三人で、テレサ・コールマン、エレノア・グレイン、ローズ・ベーカーである。
食事をしながら、マイケルが使用人の話を少ししてくれた。
ジェイムズは58歳、元警察官をしていたらしい。
家族を交通事故で亡くし、自身もその事故で重症を負って入院したが、それが元で警察官を辞めたようだ。
メイドのテレサは34歳、やはり事故で旦那さんと子供さんを亡くした寡婦である。
メイドのエレノアは19歳、14歳の時養父に暴行されそうになって、近くにあった鋏で父親の目を突き刺し、養父は死亡した。
エレノアには他に身寄りが無かったため、擁護施設に収容されたが18歳になって養護施設を追い出され、アルバイトをしていたらしい。
ローズ・ベーカーは子沢山の家庭に生まれ15歳から働きに出ている。
いずれも事情のある人たちだが、いい人なので、マイケルが雇い入れたようだ。
屋敷はマイケルとメリンダの共同名義になっている。
マイケルとメリンダの両親は仕事のため外国に住んでいて、滅多に帰国することが無いようだ。
それから二人で再度持って行く物の確認をし、4時半過ぎには準備が整っていた。
ステージに行くわけではないので比較的ラフなスタイルであるが、ヘンリーはTシャツにジャケット、サラはパンタロンに薄手のハイネックセーターを組み合わせた。
夕刻5時少し前に、打ち合わせ通りブレディ家の執事であるジェイムズが迎えに来た。
荷物は中程度のトランクが二つ、それにサラの通学用カバンや制服類である。
ジェイシティの両親には、電話で一応の連絡先を伝えておいたが、基本的に家からは携帯電話に連絡してくるので左程の必要性は無いはずである。
但し、たまに母が様子を見に来ることもあり、1ヶ月の不在であれば予め伝えておかなければならなかったのである。
多少心配そうな母エイミーの声が逆に気になった。
両親も「アローフェリス」が売れていないことを気にしているのである。
先日も、いつでも帰っておいでと言っていたばかりである。
ジェイムズの運転で向かったのはマンションからもそう遠くは無いハドソン街区の高級住宅街である。
サラの通う聖クライン・ハイスクールへは、MLSから借りているマンションよりもむしろ近い距離にありそうである。
ハドソン街区のまるまる4ブロックを占める大きな邸宅がブレディ兄妹の住む家であった。
高いフェンスで囲まれた広い敷地に綺麗に整備された庭園があり、その奥に二階建ての屋敷がある。
敷地の広さもさることながら屋敷も重厚な造りの大きな家であり、どうやらウォーレン兄妹は想像以上にお金持ちのようであった。
電動式の金属製フェンスを抜けても玄関までかなりの距離がある。
造りからすると随分と古い家かと思っていたが、近づくにつれ、かなり真新しい家であることがわかった。
エアコンなどを装備した極めて現代風の家なのだが、巧みにそれらを隠した造りになっており、遠目には古い邸宅を思わせるのだ。
玄関には二人の若い女性が迎えに出ていた。
若いとは言ってもサラやウォーレンよりはかなり上で20代前半か半ばぐらいに見える。
荷物はその若い女性と執事が運んでくれると言う。
サラとウォーレンは言われるままに屋敷に入った。
ウォーレン兄妹のマンションの全スペースよりも広いと思われる玄関ホールがあり、中年と言うには早すぎる女性が一人、案内をしてくれる。
二人は広い応接間に通された。
所在無げにソファで待っているとブレディ兄妹が揃って現れた。
おそろいのパンツとジャケットで統一しているのが、実に様になっているし、スタイルも抜群だ。
このままファッション雑誌に載りそうな感じである。
「やぁ、いらっしゃい。
先ず、今から君たち二人の部屋に案内しよう。
それと屋敷の中を一通り案内しておこう。
その後、また、ここに戻ってちょっと打ち合わせ。
6時から夕食にしよう。
その時に家の使用人も紹介する。
食後にちょっとした訓練をする予定だよ。
じゃぁ、一緒に来てくれる。」
四人は一緒に廊下に出て、階段ホールから二階へ上がった。
庭が良く見える二階の客室二つがサラとヘンリーに与えられた部屋である。
部屋は広く、リビング、寝室があり、それに大きなウォーキング・クローゼットがあり、化粧室が別に仕切ってあるバストイレがついている。
各部屋にカードキーがつけられており、本人以外はマスターキーを使わなければ開けられない仕組みである。
マスターキーは執事のジェイムズが預かっているそうだ。
内装、家具、調度品も実に凝った造りであり、一流ホテルのスイートルームを思い起こさせるものだった。
各部屋は10時から11時にかけて掃除をするためにメイドがマスターキーを借りて開けることになっているが、ホテルと一緒で都合が悪い場合は、入室禁止の札を下げておけばいいようである。
少なくともこれまで住んでいたマンションよりはよほど過ごし易い部屋になりそうである。
二階にはマイケルとメリンダの部屋もあるし、三人のメイドの部屋もあるようだが、基本的に用事がある場合以外、サラとヘンリーが訪れる部屋はこの二階にはなさそうだ。
電話の短縮ダイアルには、各部屋へ連絡ができるように名札が貼られている。
また、館内スピーカーを使って放送もできるようになっている。
一階部分には先ほど入った応接室のほかに、もう二つ、やや小振りの応接室があり、居間、食堂大小二つ、台所、書斎などがあるほか多目的ホールがあり、ちょっとしたパーティが開けるようになっている。
さらに地下1階に、視聴覚室、書斎、研究室、武道場、機械室、倉庫があり、地下二階には温水プールと駐車場が設備されていた。
全館冷暖房の自動空調装置が設備されているが、基本的に使わない部屋では個別に冷暖房を切ることができるようになっているほか、各室にエアコンが装備され、空調装置が故障や点検の際に個別に稼動できるようになっているらしい。
マイケルの案内で再度応接室に戻り、以後のスケジュール打ち合わせを行った。
一ヶ月のスケジュール表が出来上がっていた。
月曜から金曜まで、サラはハイスクールであるが、日常の生活は朝6時半起床、7時に朝食、8時にはサラが通学のため家を出る。
サラの通学には、ジェイムズが車で送り迎えをするという。
昼食は12時、午後三時半にはサラが帰宅。
午後5時から50分の訓練、夕食は18時、19時から50分間の訓練、20時から50分間の訓練、21時から自由時間、22時半には就寝である。
ヘンリーはサラが学校に行っている間に器楽の演奏練習と体力練成訓練を行うことになるらしい。
午前中は、基本的に器楽演奏練習、午後は体力練成訓練である。
土曜、日曜はサラも休みなので多少スケジュールが変更となる。
起床、食事、就寝の時間は変わらない。
午前8時半から11時半まで声楽練習、午後1時から4時まで体力練成訓練、午後19時から21時まで訓練である。
基本的に休養日は作っていないらしいが、状況次第で休養日を作るということだ。
一ヶ月間のメニューが一応決まっているわけだが、こんなもので果たして大丈夫なのかとサラとヘンリーは不安になった。
レコーディングの練習のためにしばしばハイスクールを休まなければいけないぐらい今までは二人の歌の練習量が多かった。
だが、このスケジュール表では1日に精々2時間程度の練習しかできない。
ウォーレン兄妹はその不安を口にした。
だがマイケルとメリンダは、1週間もすれば四人でどんなことができるかわかる様になると言って笑っていた。
午後6時に食堂で会食があり、四人で食事をした。
食事に先立って使用人四人が紹介された。
執事のジェイムズ・バックマン、メイドは三人で、テレサ・コールマン、エレノア・グレイン、ローズ・ベーカーである。
食事をしながら、マイケルが使用人の話を少ししてくれた。
ジェイムズは58歳、元警察官をしていたらしい。
家族を交通事故で亡くし、自身もその事故で重症を負って入院したが、それが元で警察官を辞めたようだ。
メイドのテレサは34歳、やはり事故で旦那さんと子供さんを亡くした寡婦である。
メイドのエレノアは19歳、14歳の時養父に暴行されそうになって、近くにあった鋏で父親の目を突き刺し、養父は死亡した。
エレノアには他に身寄りが無かったため、擁護施設に収容されたが18歳になって養護施設を追い出され、アルバイトをしていたらしい。
ローズ・ベーカーは子沢山の家庭に生まれ15歳から働きに出ている。
いずれも事情のある人たちだが、いい人なので、マイケルが雇い入れたようだ。
屋敷はマイケルとメリンダの共同名義になっている。
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