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第十章 嫁sの実家

10ー11 閑話 地球での過ごし方 その一

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 俺が地球世界で自由に過ごせることになって派生する問題は、地球で過ごす分だけ俺が余計に年を取ってしまうということなんだが、そもそもホブランド世界に召喚された時点で、幼女神様のお陰なのか年齢が変わっていたし、その後いつの間にか俺の種族もハイヒューマンとかになっていて、明らかに普通のヒト族ではなくなっている。
 幼女神様に確認したら、ハイヒューマンは寿命が10倍以上に延びるんだそうだ。

 俺の親父も兄貴も結構長生きだったから仮に百歳まで生きるとして、十倍なら千歳ぐらいまで生きることになるかもしれん。
 正直なところ俺自身はそんなに長生きする自信は無いんだぜ。

 但し、ホブランド世界での生物学的年齢は、少なくとも5年が増えた22歳のはずだけれど、実際のところ自分の目で見ても容貌が余り変わっているようには見えんのだよ。
 ホブランド世界に来たときはステータス上で17歳だったが、5年経っても鏡の中の顔は左程変わっていないんだ。

 嫁s達は、出会ったときの少女期から既に成熟した女性に変わりつつあるんだが・・・。
 場合によっては、嫁sや子供、それにその子孫達まで俺が看取らなければならないのかもしれないが、それはおそらく数十年先のことだからな。

 まぁ、年齢と俺の老け具合いについては、今のところ考えないことにしておこう。
 いずれにしろ、地球に長く滞在しても俺の能力次第で問題を生じさせないことが判り、これまで難しかった、地球世界の長期滞在の根城を本格的に作ってみることにしたよ。

 一つ目の場所は、取り敢えず、俺の郷里である北上市の西部にある標高600m足らずの羽山はやまの地下だ。
 この山は、格別に有名な山というわけでもないんだが、地元のハイカー登山者には結構知られているし、登山道もあるから人気ひとけが全くないわけじゃない。

 それでも羽山の頂上から100mほど南の急斜面には誰も行かないだろうし、興味をひかない場所のはずだ。
 しかも海抜0m相当の地下に延べ床面積で500平米ほどの基地を作ったところで誰も気に留めないだろう。

 おまけにこの秘密基地から地上への出入口は一切無い。
 俺自身が空間転移で出入りするから、入り口そのものが不要なんだ。

 まぁ、空気の取り入れ口程度は切り立った崖部に作っているんだが、仮にドローンを飛ばされても見つけられないようしっかりと偽装している。
 この空気取り入れ口は、周囲を灌木や樹林に囲まれている場所にあり、斜面に一部露出している単なる岩にしか見えないなんだが、実は魔法で偽装したメッシュの細かいフィルター仕様になっている。

 こいつは空気の取り入れ口だけで、排気は地下を流れる温泉水の中にポンプで圧力をかけて押し出している。
 従って、基地での生活反応は、余程のことがなければ外部の者には見つからないはずだ。

 この基地の電力源はホブランド世界から持ち込んだ魔石を使った発電機を準備した。
 こいつはロータリー式で振動も騒音も極めて少ないから秘密基地にはもってこいの代物なんだ。

 配線から何から全部俺の手作りだから、多分いろんな現行法令に違反しているだろうけれど、人に迷惑をかけているわけじゃないから無問題モーマンタイ
 鉱床なんかを探している山師あたりなら、あるいは野生の勘か何かで見えない異常に気づくかもしれないが、周辺での地下探査の調査機器も必要に応じて誤作動させる様にいろいろ工夫はしているし、いざとなれば基地ごと俺の亜空間に収容して撤退するぜ。

 二つ目は、太平洋に浮かぶ無人島にでもしようかなと思っていたんだが、生憎と衛星からの監視システムの能力が凄い性能になっているんで、地下の秘密基地は別としても、地表に誰にも知られずに家を秘密裏に建てるのはほとんど不可能だ。
 ヤシの木の見える無人島の砂浜で昼寝しているだけで、すぐにネットで騒がれることにもなりかねない。

 本来なら人が居ないはずの無人島に人が居たなら、民間からの通報で遭難者かと疑われて公的機関が動き出すことになりかねないんだ。
 俺が会社員をやってた昔にも、多少は覗きを趣味にしている人は居たんだが、それから一世紀以上経った地球世界では、リアルタイムの衛星写真画像が公開されている所為もあって、とにかく上から見降ろした状態で、色々覗きめいたことをする輩が増えているらしい。

 少なくとも上空から見えるところでは迂闊なことができない時代になっている。
 そんなこんなで、根拠地を作るとなれば、非合法で地下基地を作るか、合法的に土地を手に入れ、或いは家を入手するしかないよね。

 俺が最初にシンガポールや東京で購入したマンションはもう既に手放している。
 高級な高層マンションであっても50年も経たないうちにスラム化するし、そもそも同じ名義で30年以上は流石に住み続けられない。

 そもそも、住人である俺が相応に年を取らなければ疑われるから、その前に売っぱらっているんだ。
 現時点では、海水の水位が上がったために首都機能を移転したネオ東京に一軒、オーストラリアとタイにも一軒、マンションをそれぞれ別人名義で所有しているんだが、実のところ殆ど使用実績が無い。

 近隣の居住者からは結構怪しい男だと思われている節がある。
 これまでは数か月も隣人と顔を合わさないこともざらだから、そりゃぁ疑われるだろうよ。

 時々はそうした近所の住人の記憶をいじったりしてごまかしてもいるし、俺のチートな魔法のお陰で、国籍も個人情報も偽装のし放題だから、今回はロサンゼルスの山にある「HOLLY WOOD」の大看板の文字が見える場所に邸を手に入れた。
 お値段は米ドルで1億を超えていたけれど、プールも付いている立派な豪邸だぜ。

 流石に俺一人じゃちょっと住みにくいから(昔と比べると随分と贅沢になったかな?)、バトラーとメイドを雇ったよ。
 この屋敷が取り敢えずの南北アメリカの拠点だな。

 更にもう一つは、欧州の拠点にすべく別荘としてニース郊外に屋敷を購入した。
 こっちは3千万ユーロだったから、まぁ、ロサンゼルスに比べればかなり安いほうだろう。

 こっちにも執事とメイドのできる夫婦を雇って家の管理を任せている。
 人件費はかかるけれど、それはまぁ、地球での俺のスローライフ贅沢のためには仕方がないだろう。

 ニースが含まれる「コートダジュール」と呼ばれる地域は、どちらかと言うとバカンス時期に人が集まるから、それを避けて年に三回から四回は訪れるつもりでいる。
 後は、状況によりあちらこちらに移動することがあるかもしれないので、色々な場所に転移地点を確保しておくことが従来にも増して必要かもな?

 これまでの欧米の転移地点は、どちらかというと軍事基地関連の近郊が大部分を占めていた。
 しかしながら、長時間に渡って滞在が可能となれば、観光地なんかも色々と加えておいた方が良いかもしれない。

 近隣住民に若干懸念を持たれていそうなネオ東京、オーストラリア、それにタイのマンションは売っぱらって、ネオ東京に高級賃貸住宅を借りることにした。
 賃料が月額200万円もするんだが、延べ床面積は300㎡を超える。

 これで年間3000万未満で済むなら上々だろう。
 どのみちここを10年以上借りるつもりもない。

 スーパーやレストランなども近いので、こっちにはメイドなんかは置かないつもりだ。
 室内の掃除ならば俺の魔法で何とでもなる。

 名義上は、ロスに住むヘンリー・クロシェールという米伊仏日の混血の24歳にしている。
 一応、米国ではデイトレーダーとしてそれなりに有名な人物に仕立て上げている。

 総資産はビリオネアーと呼ばれる段階に入っており、長者番付にも名前が載っているんだ。
 金は天下の廻りものと言うが、マイケル・チャンから始まった株のトレードでここ百年ほどの間に少なくとも数百億ドルの金を儲けているから、少なくとも地球世界で金に困ることはないだろう。

 何せ、優良株を購入して寝かせておくだけでも儲かるんだから、濡れ手に粟だよな。
 先を見越しているんじゃなくって、ネットに流れる雑多な情報から得られる知識や予見情報の類は、多分チートな鑑定・分析能力のお陰なんだろうな。

 なんだかんだと色々準備は必要だったが、いつでも地球世界では俺の行きたいところに行けるようにはなったぜ。
 まぁ、地球時間で10年から20年もすれば別の人格に成りすます必要があるから、そのための準備は別途している。

 ヘンリー・クロシェールの身分も、長くて精々二十年ぐらいが限度かなと考えている。
 そうそう、ビジネスジェットならぬ高速飛翔機も所有していて、いつでも自家用機で飛び回れるようにしているんだぜ。

 いわゆる燃料を燃やして推進する方式は既に廃れている。
 従って、ジェット機やロケットは無くなった。

 俺が所有している高速飛翔機は、理屈は良くわからんが、空間に人工的なゆがみを造り、その反発力を利用して推進するシステムなんだそうだ。
 従って、特に空気のある所を飛ばなければならないという制限がないので、このシステムでは宇宙も飛べるらしい。

 但し、俺が持っている飛翔機は、単に大気圏内での飛行にシステム上制限されている機械ということだけのようだ。
 速度は、高度2万メートル超で音速の三倍強だから21世紀初頭の自家用機の感覚から言うとものすごく速いよな。

 火星に人間を運んだ宇宙船は、大気圏航行制限がない同じ駆動システムを搭載していたようだが、地球と火星の中間地点では音速の千倍近くの速さにまで加速されていたらしい。
 因みに俺の自家用機でも1億3千万ドルほどするから、下手な金持ちじゃ絶対に所有できない代物だな。

 一応、ヘンリー・クロシェールは独身ということになっているよ。
 その所為なのか、俺の行く先々に結構な数の女が現れる。

 そのうちの二割は米国を含む各国政府機関の諜報員で、なんだか俺の周囲にそれとなく探りを入れている様だな。
 まぁね、一応、偽装用の出生記録は郷里としているフランスの役場に残しているし、郷里を出てから以降の滞在地域での各種記録は完璧に偽装はされているんだが、金持ちの親族が居ないような24歳の若造が米国でも有数のビリオネアーというのは、裏に何かあるのじゃないかと疑われている様だ。

 さらに残り7割の女は、俺の資産目当てに色仕掛けで迫る美女達だな。
 中には美人局つつもたせの類もいるし、バックにマフィア等の組織暴力団が付いている者もいるようだ。

 そんな中に南米の某麻薬カルテルが関わっている女がいて、俺がそんな女に全くなびかないとみるや、その組織が殺し屋を送り込んできた。
 その殺し屋達は、俺の敷地に不法侵入した途端に、俺が設置した盗賊除けの魔道具で南米ホーン岬の南東500キロの洋上に放り出されたけどな。

 ホーン岬は海の難所でもあって、岬に近い海域は大型船もたまに通るけれど、奴らが放り込まれた海域は滅多に船も航空機も通らない場所だ。
 従って衛星からの監視映像を追っかけるようなモノ好きな人間でも、この領域は海しか見えない場所だから、端から無視している場所だ。

 おまけに水温は5度前後だから、特殊装備でもつけていなければ5分と持たない。
 漂流死体になって後で発見されたりすると面倒が起きる可能性もあるので、おまけとして足かせとして30キロほどの鉄の塊をプレゼントしたんだが、海に落ちたら即沈んだね。

 その後も同じカルテルから三回ほど襲撃があり、その都度襲撃者は半自動的に海の底に放り込まれているんだが、三度目があった時点では面倒とばかりに、本家本元のボスと幹部クラスを含めて百名余りをAK47で銃殺してやったら、流石にその後の襲撃は無くなったよ。
 そうして俺に近づいてくる残り一割の女性は、普通に親しい友人に過ぎないんだが、結構な割合で有名人が居るな。

 所謂、ハリウッド女優やエンターテイナーという奴だ。
 そんな中には、何故か火遊びをご所望の女性も稀にいるのだが、この時代の米国内で流行っているフリーセックスの気風もあって、俺の気に入った美女は俺のナイトライフに花を添えてくれている場合もあるんだ。(#^.^#)ニヒヒ

 俺がホブランド世界で色々とやっているうちに、どうもステータスの「CHA」が爆上がりし、女性からするとフェロモンに溢れた凄く魅力あふれる男性に感じられるようだ。
 そんな俺の周囲に集まる色々な考えの持ち主の女性の中にも、ピュアな感情で俺に好意を寄せてくれる若い女性もいるんだぜ。

 ほんの二人ほどだけれど、この時代には尊い存在かもしれない。
 一人は、ジュリア・デッカー21歳、UCLAの経済学部三回生であり、GM社から分離した世界的な浮揚車製造会社DFGM社のCEOのお嬢さんだ。

 半年ほど前、俺が株主になっているDFGM社の創立記念パーティが有って、その会場で挨拶を交わして以来の付き合いだ。
 今のところ身体の結びつきは無い。

 二人目は、歌手のメリンダ・リブリー、19歳だ。
 彼女はハイスクール時代から歌手として芸能界にデビュー、ハイスクール卒業後は進学を諦めて歌手と女優業に専念することにしたようだ。

 彼女はその容姿からモデルとしても高い評価を受けており、俺がたまたまファッション・デザイナーのマリア・セブレットと知り合って、招待された彼女のパーティに出席した際に、マリア女史が使うモデルの一人として来ていた彼女を紹介された口だ。
 勿論、彼女とも肉体的な結びつきはない。

 但し、二人とも良い身体をしているぜ。
 俺の場合、チート能力で着ているものなんざ透視して中身が見えるから身体の隅々まで見られるんだが、滅多に発動はしないようにしている。

 ムラムラが起きると困ることもあるから、できるだけ控えてはいるんだ。
 でも、この二人についてはついつい覗いてしまったなぁ。

 うん、御馳走様。
 二人ともとってもいいボディでした。

 ブラやらショーツやらの締め付けている跡が見えちゃうので結構なまめかしいんだけれどね。
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