魔晶石ハンター ~ 転生チート少女の数奇な職業活動の軌跡

サクラ近衛将監

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第八章 研修と色々

8ー2 治癒師研修の始まり

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 ハ~イ、シルヴィですよぉ。
 治癒師の研修がいよいよ始まる時期を迎えました。

 今日は研修所の開所式です。
 研修生は一応半年間で5名だけです。

 取り敢えず二期やってみて様子を見るつもりでいます。
 彼らが戻って後輩が育てられるようなら、二期だけで終了です。

 そうじゃなければもう少し受け入れを伸ばします。
 次は1年間の研修を2期生分ですね。
 
 それでだめなら研修は取りやめです。
 この世界の治癒師には医療を伸ばせられないでしょう。

 昔ながらのヒールに頼るしかないのだと思います。
 それで多くの人が救えるかと言うとちょっと望み薄です。

 だから、この最初の研修で出来れば何某なにがしかの成果を上げたいものです。
 少なくとも人の身体の構造と役割を知って、それに見合うそれぞれの治癒師のやり方を学んでもらうしかないのです。

 私は治癒師じゃありませんが、病も怪我も癒せますし、呪だって解呪できます。
 でも神様じゃありませんから、その能力を他人ヒトに授けることはできません。

 個々の治癒師が、それぞれの能力に見合ったやり方を自分で見出してもらうしかないのです。
 魔晶石ギルドの一角にある治癒師研修所はそのための施設なのです。

 三日ほど前から第一期の研修生になる人達が逐次研修所を訪れて、研修所に隣接する寄宿舎に入っています。
 ここには既に、研修に先行して実施している私の診療に、交替で輸送時の介助や診療の際の補助でヘルパーを務めてくれている治癒師12名が寝泊りして居ます。

 彼らは研修生ではありませんけれど、ヘルパーとなっていただく代わりに私の治癒療法等を傍で見学できていますし、今後始まる研修での聴講も許しています。
 当然に研修で必要な参考書籍類(そのほとんどが私が作ったもの)も渡すことにしています。

 研修生と差をつけないために、開所式の後で渡すことにしているんです。
 今現在、研修所兼診療所脇の寄宿舎には17名の治癒師(研修生5名とヘルパー12名)が寝泊りしており、この人たちの世話をするために事務員、清掃員、コックなどを研修所長の私が個人で雇っています。

 その為に必要な経費は治癒師ギルドに負担してもらっています。
 治癒師ギルドとしても自分たちの面子にかけて治癒師の聖域を守るために、何としても成果を上げたいはずなので、一期生には優秀な方たちを送り込んできたようです。

 所謂いわゆる、一級治癒師と呼ばれる人達で、ベテランぞろいなんですが、そのことが逆に不安材料にもなりますよね。
 ベテランはそれなりの能力と知識を有しているが故に、自分の能力に相応の誇りを持っている筈で、そうした人は往々にして新しいものを受け入れる度量の無い人が多いのです。

 ですから治癒師ギルド本部には、どのような人であっても構わないから進取性に富んだ適応力のある人材を選んでくださいと申し上げているのですけれど・・・。
 集まった顔ぶれはいずれも険しい表情をしたオバ様達です。

 これならばヘルパーで来ている二級治癒師の人の方が、何となく伸びがありそうな気がします。
 研修を始める前からほんの少し憂鬱なんですけれど、これで半年持つのかしらねぇ。

 開所式は診療所兼研修所の玄関ホールで行われました。
 来賓として治癒師ギルドの会長とワイオブール支部長、それに魔晶石ギルドの会長と事務部長が出席しており、診療所、寄宿舎及び病棟に勤務する人たちも参加しています。

 尤も、病棟には、現在一人だけですが経過観察をしなければならない人が一人入院していますので、ヘルパーさんの2名は式典には欠席です。
 それに、今日の患者輸送のためにパイロット6名とヘルパーさん6名は同じく欠席です。

 救急輸送艇は最終的に3機にしたんですよ。
 来賓ご挨拶を治癒師ギルド会長と魔晶石ギルド会長にしていただき、診療所長である私が挨拶を行いました。

 私の前には5名の研修生が居ます。
 その他の出席者は研修生の両脇に並んでいる状態です。

 まぁ、なんだかんだと言いながら堅苦しい美辞麗句を並べ立ててそれなりに挨拶をしましたけれど、無駄なことは余り言ってはいませんよ。
 少なくとも研修生には死ぬ気でやってもらいたいのでその旨をはっきり申しました。

 不断の向上心と意欲が見られなければ、退学もあり得ると脅かしもしています。
 人の命を預かる商売なのですから、命を掛けろとまではいいませんけれど、少なくとも重い責任を感じ取っていただかなければ困ります。

 特にこの研修所では、座学もありますけれど、それは診療所に余裕のある時ぐらいしかありません。
 週八日の間に三日間だけ、午後からそれぞれ半時ほどの時間をかけて1日三回の診療が行われますがその際が研修であり、実習なのです。

 座学はそれが終わった後の暇な時間を使いますが、全部合わせても精々一刻半から二刻ぐらいしかありません。
 研修生は研修に際して質問をする時間が与えられます。

 その時間は診療処置が終わってから次の診療が開始されるまでのわずかな時間なのです。
 それ以外は私が作成した教科書や参考書、それに種々の模型等で自習してもらわねばなりません。

 ストレス解放のために銀曜日だけは「勉強をしない日」と定めていますけれど、基本的には本人たちの自由にさせることにしています。
 半年で8か月、日数で240日間の内、診療実習=研修日は全部で90日しかありません。

 私が教えられるのはその日数しか無いのです。
 そこでどれだけのことを私から吸収することができるか、それが治癒師ギルドから託された彼らの重要な任務なのです。

 研修開始は開所式が終わって間もなく、始まりを迎えました。
 今日の患者さんの一人目が到着したのです。

 患者を送って来る先の治癒師ギルド支部からの報告を受けただけでは何の病気かはわかりませんが、吐き気と全身の倦怠感があり、腹部に鈍痛を感じるということです。
 食事をほとんど受け付けないために体力が徐々に落ちているとのことです。

 到着した患者さんはヘルパーさんの手によって迅速に診療室に運ばれました。
 この辺の手順はヘルパーさんたちが何回もこなしているのでスムーズです。

 診療室は床の中央にベッドが置かれ、私が立つ側と反対側には階段状の席があって、そこで研修生やヘルパーさんが診療の様子を見ることができます。
 まぁ、階段教室のようなモノと思っていただければ結構です。

 また、この診療の様子は録画され、後刻研修生やヘルパーさんの自室で見ることもできるようになっています。
 実は録画ができるようになってからの診療所での診療記録が全てあるんです。

 生憎と前世のような開腹手術はありません。
 全て魔法で行ってしまうので例えば盲腸炎をこじらせて腹膜炎を起こした患者さんも、開腹せずに患部を除去し、腹腔内をクリーンで洗浄してしまいましたから、見えるのはパンに取り出された患部だけなので、説明が無いと何をしているのかわかりません。

 ですから私がその都度、見ている人にわかるように説明するんです。
 まぁ、これが研修の中身であり、実習の見学なんです。

 研修生やヘルパーさんに若し相応の能力があれば、彼(彼女)らにもやらせることができればいいなとは思います。
 少なくとも静脈注射で点滴をできるぐらいにはなってもらわないと困ります。

 当初、治癒師ギルドから依頼されたのは、『点滴を教えて欲しい』とのことでしたからね。
 さてさて、輸送された今日の患者さんの一人目は?

 ウーン、センサーをかけてわかったのはガンですね。
 それも膵臓すいぞうガンです。

 ヒールを掛けた所為でしょうかねぇ。
 すっかりこじらせてある意味で末期症状です。

 さてさてどうしたものか・・・。
 でも一応は見ている研修生やヘルパーさんに言わなければならないですよね。

 私はそばに置いてある人体模型を手前に引き出してお腹の中にある膵臓すいぞうを指で示しながら言いました。

「正直なところを言うと、この患者さんは本来は手遅れなのです。
 この膵臓と呼ばれる内臓にガンと言うものが発生しています。
 ガンは普通の人の身体の細胞が変質して本来の働きをしなくなったものです。
 但し、本来は異物なのですけれど身体の中で増殖する細胞は、ヒールを掛けた場合にこの悪い細胞をも強化してしまうのです。
 この患者さんにも何度かヒールを掛けたのでしょうね。
 ガンにより機能を失った部分がほんの少しなら悪い部分を周囲の組織ごと除去しても大丈夫なのですが、この患者さんの場合除去すれば膵臓の機能をほとんど失って、死に至ります。」

 あ、患者さんには闇魔法で眠ってもらっていますから、私の声は聞こえませんよ。
 患者さんを目の前にしてあなたは死にますとはなかなかいいがたいですからね。

 でも、一緒に来ていた奥様らしき人が号泣しだしてしまいました。
 で、声を少し大きくしながら言いました。

「そこでまず第一の授業です、
 ヘルパーさんにはまた別の機会を与えますけれど、今日は研修生五人の人にこの患者の腹部に手を当てて、悪い部分の気配を感じ取ってみてください。
 そうした悪い患部が把握できないと皆さんが何らかの治療を行うこと自体が難しいと思います、
 出来ないからと言って落胆する必要はありません。
 ガン細胞の気配に敏感な人も居れば鈍感な人も居るのです。
 治癒師のあなた方は何らかの組織の異常に対して本能的に察知している筈なのです。
 ですからそのとっかかりを見つけるのが大事です。
 それでは一人一人試してみてください。」

 5人の研修生が順に患者の腹部に手を当てて気配を探っている。
 私には研修生の一人一人行っているセンシングの魔力が見えますから、誰がセンシングに長けているかを見分けることができます。

 ファーロさんとデミアンさんはセンシングんと言うかサーチと言うか体内を探る能力に長けていますが他の三人は左程でもありません。
 ファーロさんとデミアンさんはどうやら違和感を感じ取ったようですが、言葉にはしませんでした。

 フム、他の人への気遣いでしょうか?
 でも、きちんと違和感を感じ取ったことを言わないといけません。

 私だからその気配を感じ取れますけれど、彼らが自分の職場で後輩に教える際にそのようなことがあれば指導者はそれを知らずに無駄な作業を繰り返すことになるからです。

「ファーロさん、それにダミアンさん。
 お二人は腹部に触って気配を探ることで何かを感じ取ったはずですね?
 単なる違和感に過ぎなくてもそのことははっきりと口にして言わなければいけません。
 指導する者がそのことを知らなければ無駄な指導を繰り返すことになります。
 同僚であろうと先輩であろうと、今のあなた方5人はただの研修生です。
 他の者に気を使う必要はありません。
 あなた方が元の職場に戻って指導するに際して、指導を受けるものが何ら申告をしてくれなかったら指導自体が行き詰まります。
 新たに得た力、感触、或いは知見は隠すことなく皆で共有しなければなりません。
 宜しいですね。」

 ひとしきり最初の指導を行って、続けました。
 
「この患者さんは先ほど手遅れと申しましたが、今から行う特別の措置で或いは助かるかもしれません。
 但し、この処置をすると、私自身がしばらくは休まないといけなくなりそうですから今のうちに申し上げておきます。
 先ず、膵臓及びそれ以外の部位に転移したガン組織を体内から除去します。
 肺、肝臓、胃など全部で数十か所にガンが転移していますから、これらを一度に除去しないと再発します。
 膵臓の9割ほども切除しますけれど、膵臓の再生は非常にしにくいものなのでこのままでは患者さんが死にます。
 そのために切除された後の残りの細胞を使って、再生を試みます。
 それが上手く行けば患者さんは助かるかもしれません。
 但し、これはある意味で賭けです。
 私自身も初めてやる診療ですので成功するかどうかはわかりません。」

 私は、そのための準備をしました。
 魔力が枯渇はしないとは思うのですけれど、枯渇すれば倒れます。

 床に倒れるのは勘弁なので、袖付き椅子を運んで患者の脇に座り込みました。
 切除した臓器を収容するパンもすぐそばにあります。

 私のすぐ脇にはヘルパーさん二人が付いています。
 今日の輸送を担当してくれた、ヘルマンさんとシャルロッテさんですね。

 そうして魔法による手術を始めました。
 センサーで感知したガン細胞を次々に切除して、パンの中に転移させます。

 断続的にピチャピチャという音が、切り取られたガン細胞がパンに落ちる音です。
 そうして全てのがん細胞が除去されてからが、この診療の本番です。

 遺されたわずかな膵臓の細胞をもとにして膵臓等を再生させるのです。
 かなりの魔力をつぎ込み、半刻近くかかって魔法手術は終了しました。

 一応成功したとは思うのですけれど後は経過観察です。
 私は椅子の背もたれにもたれて目を閉じたままで言いました。

「ヘルマンさん、シャルロッテさん、悪いけれどこの患者さんを病棟までお願い。
 本当は点滴もするつもりでいたのだけれど、今はできません。
 後ほど、病室ですることにします。
 患者さんは、後半時ほどは目を覚まさないと思いますけれど、目覚めたらいつものように活力水を少しだけあげてください。
 患者さんが望んでも目盛りで10以上は上げないでくださいね。
 後はお願いします。
 研修生の皆さんは次の患者さんが到着するまで一旦解散です。」

 そう言って私は、しばしの休息に入りました、私の魔力の八割ほどがもっていかれました。
 それこそ全身の倦怠感が凄いんです。

 暫くは何もしたくありません。
 一刻過ぎないうちに次の患者さんがきますけれど、同じような状況なら今日の診療は中止でしょうかねぇ。


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