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第七章 変革のために
7―19 私の小型飛空艇 その一
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ハ~イ、シルヴィで~す。
希少種族のディホーク族の棲み処を訪れて、いきなり槍を突き付けられた私でしたが、感染症にかかっていた母子を治癒したことで、何とか最小限度の信頼は勝ち得たのじゃないかと思います。
正直言って、未知のウィルスでしたから自分でも不安でしたね。
鎖状のRNAウィルスでエンベロープを保有しているウィルスなんて私の前世の知識でも知らないものです。
何度も言うようにそもそも私は医者じゃなかったですからね。
多少の医療知識や情報は持っていても詳細な知識は無いんです。
私のチートな能力で、病人の体内を三次元でサーチし、なおかつ微小なウィルスまで見分けられる能力があるからこそ治療もできました。
魔晶石ギルド本部での健康診断を兼ねたギルド職員の3Dセンサーによる経験が大いに役立ってくれました。
少なくとも健康体とそうではない人の見分けがつきますし、この限界集落に来るまでに無駄かもしれないと思いつつも、魔物じゃない鳥類についても何種類かセンサーにかけて異常の有無を診ているのです。
その為に比較的早くエンベロープを持つ鎖状のRNAウィルスを見分けることができました。
延髄と脊髄を中心に私のセンサーでは真っ赤な警報色を呈していましたからね。
神様が与えてくれたチートって本当にすごいと思いますよ。
左程の知識が無くっても、ある程度の見分けがつくんですから。
母子の診療が終わって念のために棲み処の全域にわたって浄化をかけておきました。
これで感染症の原因となりそうなものは消滅できたはずです。
族長?酋長?
良くわかりませんが、母親の祖父に当たる長に治癒が済んだ旨を告げ、「滋養のあるものを食べさせてね。」というと、長が困った顔をしていました。
あぁ、そういえばこの限界集落は食料不足に陥っているんでした。
お助けついでに食料も手配しておきましょう。
獲物を取ってきますと言いおいて私は棲み処から飛び降りました。
この棲み処がある場所の高さは結構あるんですよ。
推測ですが500mはくだらないでしょう。
そこを紐無しでバンジージャンプですね。
でも耐性が付いていて多少の高さでは怖くないんです。
もちろん地上近くでは浮揚の術で降下速度を落としますけれど、それまではほとんど自由落下状態のフリーフォールです。
中々爽快ですよ。
え?
普通の人じゃできないって?
そうですね。
ディホーク族は空を飛べますのでもしかしたら同じことができるかもしれませんが、現状で魔法師ギルドの連中でも飛行術を使える人は居ないようですから、ディホーク族を除いては私だけの特技(ユニークスキル)になりそうです。
魔法師ギルドに保管されている門外不出の文書を内緒で覗き見たことがありますけれど、五百年近く昔に飛行術を使える魔法師がいたとの記述がありました。
大勢の魔法師の目の前で公開実験を行った当該人物もかなりの高齢者であったようで、その20年後には亡くなっています。
それ以来、自分の身体を使って空を飛べる魔法師はいないようです。
それでも飛行魔術の魔法陣は残され、飛行艇の実現に貢献したようです。
但し、現行の飛行艇に使われている魔法陣は実に効率が悪く、魔法陣だけではまともに空を飛べないんです。
バランスが悪いというのか、平衡感覚が悪いというのか、当該魔法陣だけでやろうとすると空中でひっくり返ってしまう恐れが多分にあるんです。
それで大きな気嚢をつけた飛行船タイプにして浮揚を助ける補助魔法陣として使っているんです。
それにより、少なくとも大きな気嚢が浮心を上に揚げて安定させてくれているので魔法陣で飛空艇がひっくり返るようなことは無いんです。
推進力は魔道具によるプロペラ推進ですね。
私が造った小型飛空艇は飛行術の魔法陣を改良したもので、前後左右のバランスが自動的に保たれますし、運動能力もこれまでの飛空艇に比べれば大きいものです。
新型の小型飛空艇についてはまた別途説明しますけれど、取り敢えず、周辺部を移動しつつ種々の獲物を確保し、野生の根菜類の植物もゲットして、ディホーク族の棲み処に戻りました。
亜空間に放り込んでいた非常食料も一部放出し、山ほど食料を出してあげたら、長がびっくりしていましたね。
仮に50人の大人でもこれだけの食料があれば一月ぐらいは大丈夫でしょう。
その上で、四日後に飛空艇でまた来ると言いおいて、彼らに別れを告げました。
ディホーク族の長は今夜集会を開いて私からの申し出を受けるかどうか決めると言っていました。
私は、またまた地上に飛び降りて、そこから林の陰に入って公都ワイオブルグまで転移です。
二日間の遠出でしたけれど、操縦士の確保のためには止むを得ません。
竜騎士へのアプローチは、ディホーク族の去就が決まってから動くことにします。
ところでこの世界の飛空艇はかなり大きな飛行船と考えていただければ良いかと思います。
長さは150尋を超えますし、乗員乗客合わせて100名以上が搭乗できるキャビンを備えています。
航行速力は、製造時期により若干異なりますが、一時間当たり100ガーシュ(約160K/h)を超えています。
概ね航路が固定されていて、AからBの間を往復しているような状態ですが、稀にA―B―Cのような三地点を結んでいるような航路もあるようです。
例えば私の郷里のバンデルだと、侯爵領都であるモノブルグとの間にだけ航路があります。
モノブルグからは、ファンダレル王国の大都市に向かういくつかの航路があり、また外国への航路も有るんです。
それでも飛空艇の数は総数で600余り、パイロットさんは副操縦士を含めても1200名をわずかに超えるぐらいしかいません。
そもそも乗り組める飛空艇の数が少ないんですから操縦士の数も少ないんです。
因みに国や国の連合体でも飛空艇に関する規制は何もありません。
飛空艇とは希少な魔道具の集合体ですから、秘密保持のための制度は関与している各ギルドに任されており、国が規制できるような部分がほとんど無いんです。
その為かどうかパイロットに関する規制も何もありません。
そういえば、前世なら小型のセスナでも資格証明書が必要でしたけれど、ハングライダーやウルトラマイクロプレーンのように資格証明の不要なものもありましたね。
いずれにしろ操縦に関する資格が不要なので、私はもちろんですが誰が操縦しても構わないことになります。
うーん、この辺はちょっとルーズですけれど、魔法などでは、かなり威力の大きな攻撃魔法があっても、それについても特段の資格なんか不要なので、それに似ているかも知れません。
無論、魔法の発動に際してはそれなりの責任が付いて回るのは前世と同じです。
というわけで私が造った小型飛空艇については、特段の許可や登録が不要のものなんです。
尤も、これでは所有権が曖昧になってしまいますので、飛空艇は魔晶石ギルドの財産として登録しようと思っています。
そうすれば勝手にこの飛空艇を使用したり、盗ろうとしたりするようなことは防げます。
当然のことながら、天下の魔晶石ギルドの財産を勝手に使ったりすれば、胴体から首が離れても文句は言えませんよね。
世間一般では、魔晶石採掘師はそれぐらい恐ろしい存在なのです。
私の造った小型飛空艇はAタイプが救急輸送機タイプで、長さ4尋(約6.4m)、幅2尋(約3.2m)、高さ1.7尋(約2.7m)の箱型バンに垂直尾翼(全高3.2尋)と後退翼(全幅6尋)が付いた不細工な航空機のシルエットを考えていただければよいかもしれません。
設計段階では前世の格好の良いシルエットの航空機も視野に入れていたんですが、空間利用効率の面で円形状の胴体って使いにくいんですよね。
空気力学から言えば可能な限り丸みを帯びさせて空気抵抗を少なくするのが賢いのかもしれませんが、ここは異世界、魔法がバンバン使えちゃいます。
空気抵抗をゼロにすることも不可能じゃありません。
そこで機体表面に魔法陣によるバリアーを張り、空気抵抗を限りなくゼロにしちゃいました。
その結果、コンテナのような箱型でも空気抵抗を気にしなくても良くなったんです。
但し、空気中を進むことから押しのけられた空気層が機体周辺を過ぎ去る時に音速を超えたりするとソニックブームが発生します。
機体そのものは頑丈な造りですから大丈夫ですけれど、周辺に騒音をまき散らし、或いは地上の建造物などに被害(ガラスなどを破壊)を与えることもあり得ます。
色々と試した結果、飛行速度は毎時570ガーシュ(時速912キロ)を超えないように制限しました。
高度が1ガーシュ(約1600m)でも、毎時580ガーシュでは後退翼端でソニックブームが発生するんです。
高度を5ガーシュ(約8千m)以上に上げれば、毎時600ガーシュまで速度を上げても地上への影響は少ないようですが、安全面から570ガーシュを制限速度にしています。
一応気密構造にしていますので、高度は20ガーシュ(約3万2千m)でも大丈夫なようになっています。
尤も、2万mの高度では気圧が地上の二十分の一になりますし、そもそも8千mの高空でさえ地上の三分の一の気圧になって呼吸困難となり、放置すれば死に至りますから機内を与圧するか宇宙服のような酸素呼吸器が必要になります。
完全な気密にするといずれ酸素が不足しますので、これも問題なのですが、救急搬送の患者の容態を考えると機内の気圧変化は望ましくありません。
従って、前世の航空機で使っている与圧方式(外気よりも気圧が高いけれど、地上の大気圧よりも低く設定)は捨てて、完全な機密構造の中で二酸化炭素の還元をすることにしました。
これも魔法なんですが、二酸化炭素を分離して酸素と炭素に分解してしまう魔道具を新しく造りました。
高々度を飛行中に、万が一、機体の居住区画が壊れて気密が破れたりすると搭乗員全員の命が危ないですから機体には大きな剛性を持たせて、例え翼竜等に襲われても破壊されないようにしています。
===============================
11月30日、一部の字句修正を行いました。
By サクラ近衛将監
希少種族のディホーク族の棲み処を訪れて、いきなり槍を突き付けられた私でしたが、感染症にかかっていた母子を治癒したことで、何とか最小限度の信頼は勝ち得たのじゃないかと思います。
正直言って、未知のウィルスでしたから自分でも不安でしたね。
鎖状のRNAウィルスでエンベロープを保有しているウィルスなんて私の前世の知識でも知らないものです。
何度も言うようにそもそも私は医者じゃなかったですからね。
多少の医療知識や情報は持っていても詳細な知識は無いんです。
私のチートな能力で、病人の体内を三次元でサーチし、なおかつ微小なウィルスまで見分けられる能力があるからこそ治療もできました。
魔晶石ギルド本部での健康診断を兼ねたギルド職員の3Dセンサーによる経験が大いに役立ってくれました。
少なくとも健康体とそうではない人の見分けがつきますし、この限界集落に来るまでに無駄かもしれないと思いつつも、魔物じゃない鳥類についても何種類かセンサーにかけて異常の有無を診ているのです。
その為に比較的早くエンベロープを持つ鎖状のRNAウィルスを見分けることができました。
延髄と脊髄を中心に私のセンサーでは真っ赤な警報色を呈していましたからね。
神様が与えてくれたチートって本当にすごいと思いますよ。
左程の知識が無くっても、ある程度の見分けがつくんですから。
母子の診療が終わって念のために棲み処の全域にわたって浄化をかけておきました。
これで感染症の原因となりそうなものは消滅できたはずです。
族長?酋長?
良くわかりませんが、母親の祖父に当たる長に治癒が済んだ旨を告げ、「滋養のあるものを食べさせてね。」というと、長が困った顔をしていました。
あぁ、そういえばこの限界集落は食料不足に陥っているんでした。
お助けついでに食料も手配しておきましょう。
獲物を取ってきますと言いおいて私は棲み処から飛び降りました。
この棲み処がある場所の高さは結構あるんですよ。
推測ですが500mはくだらないでしょう。
そこを紐無しでバンジージャンプですね。
でも耐性が付いていて多少の高さでは怖くないんです。
もちろん地上近くでは浮揚の術で降下速度を落としますけれど、それまではほとんど自由落下状態のフリーフォールです。
中々爽快ですよ。
え?
普通の人じゃできないって?
そうですね。
ディホーク族は空を飛べますのでもしかしたら同じことができるかもしれませんが、現状で魔法師ギルドの連中でも飛行術を使える人は居ないようですから、ディホーク族を除いては私だけの特技(ユニークスキル)になりそうです。
魔法師ギルドに保管されている門外不出の文書を内緒で覗き見たことがありますけれど、五百年近く昔に飛行術を使える魔法師がいたとの記述がありました。
大勢の魔法師の目の前で公開実験を行った当該人物もかなりの高齢者であったようで、その20年後には亡くなっています。
それ以来、自分の身体を使って空を飛べる魔法師はいないようです。
それでも飛行魔術の魔法陣は残され、飛行艇の実現に貢献したようです。
但し、現行の飛行艇に使われている魔法陣は実に効率が悪く、魔法陣だけではまともに空を飛べないんです。
バランスが悪いというのか、平衡感覚が悪いというのか、当該魔法陣だけでやろうとすると空中でひっくり返ってしまう恐れが多分にあるんです。
それで大きな気嚢をつけた飛行船タイプにして浮揚を助ける補助魔法陣として使っているんです。
それにより、少なくとも大きな気嚢が浮心を上に揚げて安定させてくれているので魔法陣で飛空艇がひっくり返るようなことは無いんです。
推進力は魔道具によるプロペラ推進ですね。
私が造った小型飛空艇は飛行術の魔法陣を改良したもので、前後左右のバランスが自動的に保たれますし、運動能力もこれまでの飛空艇に比べれば大きいものです。
新型の小型飛空艇についてはまた別途説明しますけれど、取り敢えず、周辺部を移動しつつ種々の獲物を確保し、野生の根菜類の植物もゲットして、ディホーク族の棲み処に戻りました。
亜空間に放り込んでいた非常食料も一部放出し、山ほど食料を出してあげたら、長がびっくりしていましたね。
仮に50人の大人でもこれだけの食料があれば一月ぐらいは大丈夫でしょう。
その上で、四日後に飛空艇でまた来ると言いおいて、彼らに別れを告げました。
ディホーク族の長は今夜集会を開いて私からの申し出を受けるかどうか決めると言っていました。
私は、またまた地上に飛び降りて、そこから林の陰に入って公都ワイオブルグまで転移です。
二日間の遠出でしたけれど、操縦士の確保のためには止むを得ません。
竜騎士へのアプローチは、ディホーク族の去就が決まってから動くことにします。
ところでこの世界の飛空艇はかなり大きな飛行船と考えていただければ良いかと思います。
長さは150尋を超えますし、乗員乗客合わせて100名以上が搭乗できるキャビンを備えています。
航行速力は、製造時期により若干異なりますが、一時間当たり100ガーシュ(約160K/h)を超えています。
概ね航路が固定されていて、AからBの間を往復しているような状態ですが、稀にA―B―Cのような三地点を結んでいるような航路もあるようです。
例えば私の郷里のバンデルだと、侯爵領都であるモノブルグとの間にだけ航路があります。
モノブルグからは、ファンダレル王国の大都市に向かういくつかの航路があり、また外国への航路も有るんです。
それでも飛空艇の数は総数で600余り、パイロットさんは副操縦士を含めても1200名をわずかに超えるぐらいしかいません。
そもそも乗り組める飛空艇の数が少ないんですから操縦士の数も少ないんです。
因みに国や国の連合体でも飛空艇に関する規制は何もありません。
飛空艇とは希少な魔道具の集合体ですから、秘密保持のための制度は関与している各ギルドに任されており、国が規制できるような部分がほとんど無いんです。
その為かどうかパイロットに関する規制も何もありません。
そういえば、前世なら小型のセスナでも資格証明書が必要でしたけれど、ハングライダーやウルトラマイクロプレーンのように資格証明の不要なものもありましたね。
いずれにしろ操縦に関する資格が不要なので、私はもちろんですが誰が操縦しても構わないことになります。
うーん、この辺はちょっとルーズですけれど、魔法などでは、かなり威力の大きな攻撃魔法があっても、それについても特段の資格なんか不要なので、それに似ているかも知れません。
無論、魔法の発動に際してはそれなりの責任が付いて回るのは前世と同じです。
というわけで私が造った小型飛空艇については、特段の許可や登録が不要のものなんです。
尤も、これでは所有権が曖昧になってしまいますので、飛空艇は魔晶石ギルドの財産として登録しようと思っています。
そうすれば勝手にこの飛空艇を使用したり、盗ろうとしたりするようなことは防げます。
当然のことながら、天下の魔晶石ギルドの財産を勝手に使ったりすれば、胴体から首が離れても文句は言えませんよね。
世間一般では、魔晶石採掘師はそれぐらい恐ろしい存在なのです。
私の造った小型飛空艇はAタイプが救急輸送機タイプで、長さ4尋(約6.4m)、幅2尋(約3.2m)、高さ1.7尋(約2.7m)の箱型バンに垂直尾翼(全高3.2尋)と後退翼(全幅6尋)が付いた不細工な航空機のシルエットを考えていただければよいかもしれません。
設計段階では前世の格好の良いシルエットの航空機も視野に入れていたんですが、空間利用効率の面で円形状の胴体って使いにくいんですよね。
空気力学から言えば可能な限り丸みを帯びさせて空気抵抗を少なくするのが賢いのかもしれませんが、ここは異世界、魔法がバンバン使えちゃいます。
空気抵抗をゼロにすることも不可能じゃありません。
そこで機体表面に魔法陣によるバリアーを張り、空気抵抗を限りなくゼロにしちゃいました。
その結果、コンテナのような箱型でも空気抵抗を気にしなくても良くなったんです。
但し、空気中を進むことから押しのけられた空気層が機体周辺を過ぎ去る時に音速を超えたりするとソニックブームが発生します。
機体そのものは頑丈な造りですから大丈夫ですけれど、周辺に騒音をまき散らし、或いは地上の建造物などに被害(ガラスなどを破壊)を与えることもあり得ます。
色々と試した結果、飛行速度は毎時570ガーシュ(時速912キロ)を超えないように制限しました。
高度が1ガーシュ(約1600m)でも、毎時580ガーシュでは後退翼端でソニックブームが発生するんです。
高度を5ガーシュ(約8千m)以上に上げれば、毎時600ガーシュまで速度を上げても地上への影響は少ないようですが、安全面から570ガーシュを制限速度にしています。
一応気密構造にしていますので、高度は20ガーシュ(約3万2千m)でも大丈夫なようになっています。
尤も、2万mの高度では気圧が地上の二十分の一になりますし、そもそも8千mの高空でさえ地上の三分の一の気圧になって呼吸困難となり、放置すれば死に至りますから機内を与圧するか宇宙服のような酸素呼吸器が必要になります。
完全な気密にするといずれ酸素が不足しますので、これも問題なのですが、救急搬送の患者の容態を考えると機内の気圧変化は望ましくありません。
従って、前世の航空機で使っている与圧方式(外気よりも気圧が高いけれど、地上の大気圧よりも低く設定)は捨てて、完全な機密構造の中で二酸化炭素の還元をすることにしました。
これも魔法なんですが、二酸化炭素を分離して酸素と炭素に分解してしまう魔道具を新しく造りました。
高々度を飛行中に、万が一、機体の居住区画が壊れて気密が破れたりすると搭乗員全員の命が危ないですから機体には大きな剛性を持たせて、例え翼竜等に襲われても破壊されないようにしています。
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11月30日、一部の字句修正を行いました。
By サクラ近衛将監
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