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第七章 変革のために
7ー5 治癒師の研修のための準備
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ハイ、ハ~イ、シルヴィですよぉ。
お元気でいらっしゃいましたかぁ?
シルヴィは、今日も元気でお仕事に頑張ってま~す。
魔晶石の採掘の方は順調なんですけれど、治癒師たちに教えるための教科書や教材作りにちょっと難航しています。
まだまだ時間はあるんで、焦る必要は無いんですよ。
でも、例えば人体図を描こうとすると、事前調査が色々と大変なんです。
でも、やっぱりね。
基本中の基本として、人体の構造そのものが判らなければ医療行為はうまくできないですよね。
私が教えるのは基本のところまで、お医者さんじゃないから本当に詳細な部分については教えられません。
だから参考書として人体図を描くとともに、立体でも目で見てわかるように、骨格模型と人体の内臓模型などを作ってみたんです。
モデルが必要だったんで、標準的な体型の男女二人を選びました。
勿論、手近にいる誰かさんですけれど、誰を選んだかは内緒で~す。
体型も顔も変えていますから、モデルが誰かはわからないはずです。
他にもいろいろ調べて、亜人族とヒト族では少し骨格などが違う部分もありましたけれど、身体の大小、筋肉と脂肪の付き方、体毛の量などはある程度無視できます。
それともう一つ大事なのは、血管を含む体液流路網ですね。
リンゲル液を輸液するためには。どうしても血管の配置を理解し、またその役割を理解してもらわねばなりません。
ですから人体模型には、皮膚を剥いだような体表面を覆う血管系統模型、心臓を中心とした主な動脈・静脈の系統模型、リンパ系統模型、筋肉模型、主要臓器の模型、そうして女性の子宮模型も造ることにしました。
勿論、人体模型図なんかも見たことはありますけれど、精々前世の高校までにちょこっと習った覚えしか無い私ですから、その詳細を覚えているわけもありません。
ギルドにいる仲間に3Dスキャンをかけて、幾分吐き気を覚えながらもじっくりと人体内部を調べ、わざわざ公都に行って妊婦さんを探し、同じく3Dスキャンをかけて精査した結果を踏まえたもので、子宮の模型にはちゃんと胎児まで入っていますよ。
カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤの妊婦たちもかなりおなかが膨らんで臨月間近の人もいますから、お産のことも知っておく必要があり、公都の産婆さん五人のところには、監視カメラ(モドキ)を設置し、音声も拾って、暇さえあれば監視して色々と勉強中です。
それで感じたのはやっぱり、こちらの世界も江戸時代もしくはそれ以前の時代ですね。
衛生観念がほとんど無いので、産褥熱にならないのが不思議なくらいです。
カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤにもかなり高齢の産婆さんがいますけれど、おそらくは同じでしょうね。
公都でも7~8人に一人の産婦がお産の際に死亡し、子供もそれ以上の割合で生まれて間もなく死んでいます。
私も女ですから、我が身に跳ね返って来る可能性もあり、何とかしなくていけません。
健康な妊産婦が安心して子を産めるように徹底して治癒師を教育するつもりでいます。
産婆さんの経験は大事ですけれど、やっぱり医療行為をする者が産婦を見るべきだと思います。
まぁ、これまでの長い習慣がありますから、簡単には覆せはしないでしょうけれど、努力は惜しんではなりませんよね。
余分な話に逸れましたけれど、模型に文字を書くとなると、これまた大変ですから、参考書では部分ごとに仕分けてその詳細を図解して説明するわけです。
私のわからない、若しくは、覚えていない部分の名称については、勝手に名前を付けちゃいました。(-_-;)
もし私の後でどなたかお医者さんが来たなら修正しておいてくださ~いとお願いするしかありません。
参考書や模型には作成者の名前と共に日本語で、『素人が造ったものですので、誤りがあったなら修正をお願いします。』と書いて、私の日本名を付記しておきました。
こちらの人には読めなくても、日本人ならわかりますよね。
日本以外の国から来た外人さんなら、しょうがないですけれど・・・。
またまた、焦点が外れましたので元に戻します。
この模型と参考書の展開図は、人体を理解する上で非常に大切なものになりますから、しっかりと作ります。
実際には模型と違って、それぞれの人物により個体差があることも研修の中で教えるつもりです。
本当は、輸血まで教えれれば良いのですけれど、私の生半可な知識では危険ですので、そこは可能性だけ示唆して省略します。
ABO血液型ではA、B、AB、Oの四つのパターンがありますよね。
でも他にもRh式血液型とかMNSs式血液型とか、色々あるらしいのですが、流石にそちらは良く知りません。
ただわかっているのは、いずれも抗体をベースに仕分けしているようなので、違う型の抗体の血液を使うと良からぬことが起きてしまうようです。
この世界は亜人まで含めた多民族世界ですから、均一な方式では輸血が上手く行かないだろうことははっきりしています。
従って、生徒になる治癒師さん達には、輸血によって失血を補うことにより、命を助けることができるけれど、場合により異なる血液が反応しあって、健康に害を及ぼすことがあるので危険であるとだけ申しておきましょう。
単純な話では、異種族間におけるハーフはできにくいのはこの血液型の違いもあるのです。
同族同士でもDNA異常からくる問題で、中々子供ができないケースもありますしね。
輸血の可能性を示しておけば、能力のある人が時間をかけて試行錯誤をしながらでも適切な治癒の方法を見出すでしょう。
リンゲル液を作るのは左程難しくはありませんが、衛生観念を相当に引き上げてもらわねばならないでしょうね。
少なくとも異物を体内に直接投入することになるのです。
その時点で病原菌なんかが入っていれば、それだけでアウトです。
この世界の人々は、目に見えない病原菌やウィルスの存在を知りません。
私の作った魔道具の顕微鏡でミクロの世界を肌身で感じてもらい、病原菌などの小さい微生物が存在していることを認識してもらいましょう。
或いはその認識だけで、治癒能力が上がるかもしれません。
当座は5名の人員を受け入れますれど、永続的に研修をするつもりはありません。
教科書、模型、或いは顕微鏡などの魔道具を引き渡して、研修修了生に教師役をやってもらうつもりでいます。
ですから治癒師ギルドとの契約では、二回分十名までの研修を請け負うことにしています。
その後でも、必要があれば、私と研修履修者の間で連絡ができるようにはしておきますけれどね。
そんなわけで教科書と模型作りが目下の夜のお仕事なんです。
明日は、銀曜日、カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤに行って、妊婦さんの検診をしなければいけません。
◇◇◇◇
カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤにいつも通りやってきました。
毎度のことながら住民が私を待っています。
熱を発したりする病人がいる場合は、ある程度隔離できるように診療室の脇に個室の病室を作ってもらいそこで休息できるようにしています。
私の診断を受けるために他の人に病気をうつしては困りますので、咳をしている人、発熱している人、下痢をしている人若しくは重病と思われる人については、列に並ばず、狭いベッドだけの個室で待ってもらうことにしています。
私が到着してすぐに、センサーで確認して重度の容態の人から診察するようにしているんです。
今日はそんな特別なお客さんは一人だけでした。
小さな男の子が熱を出しており、咳もあるようです。
色々調べて、最終的に私は風邪と判断し、必要な治癒魔法をかけ、処方薬を渡して三日ほど安静にするように母親に伝えました。
それ以外のお客様は、腰痛、肩の凝り、狩りでの負傷等々様々ですが、重篤な方は居ませんでした。
そうして臨月間近の人を除き、二月ごとにやってくるように言ってあるのが妊婦さんです。
今一番お産が近いのは、私の豆知識情報で妊娠することができた人たちのグループで、既に8か月目に入っています。
それ以後も妊娠する女性は増えており、現在ではカル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤの奥様達の大部分が妊娠しています。
本当に妊娠できていなかった人は、男性か女性にその原因がありました。
私が対処できるものについては治してあげましたけれど、男性の精子の数が極端に少ない方の場合は、どうにもなりません。
一応二か月に一度来てもらい、私が人工授精を試しています。
かなり無茶な方法かもしれませんけれど、男性の精子を奥様の子宮に直接送り込んでいます。
これを一年間続けてダメなら、お子さんは諦めてもらうしかありません。
私は、ただの採掘師であって産婦人科医ではありませんから、勘弁してくださいね。
そうそう、今回行ってびっくりしたのは、私の友達でもあるハシレア・ウィルドが結婚して、何と早々と妊娠していたのです。
前回行った時はそんな話はありませんでした。
カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤでは、結婚式というのは余り無いそうです。
二人が夫婦になったら精々自分たちの家に知り合いを呼んで、小さな宴会を開いてお披露目するぐらいで、儀式めいたものは無いのだとか。
それでハシレアは、二か月も前から男と同棲しているんですって。
まぁね、その土地で認められた事実上の結婚をしているんだったら、同居が当たり前で同棲とは言わないのでしょうけれど・・・。
いずれにせよ、ハシレアも私より一つ上の14歳のはずで、地球で言えば、18歳か19歳なんですから、結婚していてもおかしくは無いですね。
因みに夫君も一緒に来ていました。
健康な男女が、ちゃんとすることをしていれば、妊娠はするものなんです。
決しておかしなことではありませんが・・・。
旦那さんのバロルさん、ちょっとイケメンなんです。
内心、「爆ぜろ!」と言いたくなった私の気持ちわかりますか?
前世を含めたら、私の彼氏いない歴、既に四十路ですからね。
ウーン、ギルドには、伴侶足り得る人は見当たらないですよね。
今後は私より年下しか入ってきませんし・・・。
こりゃ、どっか他所を当たらなければ無理なんでしょうかねぇ。
そんな話は別にして、ハシレアは妊娠二か月、順調ですよ。
何事も無ければ、8か月後には二人の間に子供が生まれて来るでしょう。
それにしてもベビーラッシュと言うべきか、カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤには一挙に妊婦さんが増えました。
きっと、私が布教した性教育のお陰だとおかげだと思いま~す。(*^▽^*)
お元気でいらっしゃいましたかぁ?
シルヴィは、今日も元気でお仕事に頑張ってま~す。
魔晶石の採掘の方は順調なんですけれど、治癒師たちに教えるための教科書や教材作りにちょっと難航しています。
まだまだ時間はあるんで、焦る必要は無いんですよ。
でも、例えば人体図を描こうとすると、事前調査が色々と大変なんです。
でも、やっぱりね。
基本中の基本として、人体の構造そのものが判らなければ医療行為はうまくできないですよね。
私が教えるのは基本のところまで、お医者さんじゃないから本当に詳細な部分については教えられません。
だから参考書として人体図を描くとともに、立体でも目で見てわかるように、骨格模型と人体の内臓模型などを作ってみたんです。
モデルが必要だったんで、標準的な体型の男女二人を選びました。
勿論、手近にいる誰かさんですけれど、誰を選んだかは内緒で~す。
体型も顔も変えていますから、モデルが誰かはわからないはずです。
他にもいろいろ調べて、亜人族とヒト族では少し骨格などが違う部分もありましたけれど、身体の大小、筋肉と脂肪の付き方、体毛の量などはある程度無視できます。
それともう一つ大事なのは、血管を含む体液流路網ですね。
リンゲル液を輸液するためには。どうしても血管の配置を理解し、またその役割を理解してもらわねばなりません。
ですから人体模型には、皮膚を剥いだような体表面を覆う血管系統模型、心臓を中心とした主な動脈・静脈の系統模型、リンパ系統模型、筋肉模型、主要臓器の模型、そうして女性の子宮模型も造ることにしました。
勿論、人体模型図なんかも見たことはありますけれど、精々前世の高校までにちょこっと習った覚えしか無い私ですから、その詳細を覚えているわけもありません。
ギルドにいる仲間に3Dスキャンをかけて、幾分吐き気を覚えながらもじっくりと人体内部を調べ、わざわざ公都に行って妊婦さんを探し、同じく3Dスキャンをかけて精査した結果を踏まえたもので、子宮の模型にはちゃんと胎児まで入っていますよ。
カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤの妊婦たちもかなりおなかが膨らんで臨月間近の人もいますから、お産のことも知っておく必要があり、公都の産婆さん五人のところには、監視カメラ(モドキ)を設置し、音声も拾って、暇さえあれば監視して色々と勉強中です。
それで感じたのはやっぱり、こちらの世界も江戸時代もしくはそれ以前の時代ですね。
衛生観念がほとんど無いので、産褥熱にならないのが不思議なくらいです。
カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤにもかなり高齢の産婆さんがいますけれど、おそらくは同じでしょうね。
公都でも7~8人に一人の産婦がお産の際に死亡し、子供もそれ以上の割合で生まれて間もなく死んでいます。
私も女ですから、我が身に跳ね返って来る可能性もあり、何とかしなくていけません。
健康な妊産婦が安心して子を産めるように徹底して治癒師を教育するつもりでいます。
産婆さんの経験は大事ですけれど、やっぱり医療行為をする者が産婦を見るべきだと思います。
まぁ、これまでの長い習慣がありますから、簡単には覆せはしないでしょうけれど、努力は惜しんではなりませんよね。
余分な話に逸れましたけれど、模型に文字を書くとなると、これまた大変ですから、参考書では部分ごとに仕分けてその詳細を図解して説明するわけです。
私のわからない、若しくは、覚えていない部分の名称については、勝手に名前を付けちゃいました。(-_-;)
もし私の後でどなたかお医者さんが来たなら修正しておいてくださ~いとお願いするしかありません。
参考書や模型には作成者の名前と共に日本語で、『素人が造ったものですので、誤りがあったなら修正をお願いします。』と書いて、私の日本名を付記しておきました。
こちらの人には読めなくても、日本人ならわかりますよね。
日本以外の国から来た外人さんなら、しょうがないですけれど・・・。
またまた、焦点が外れましたので元に戻します。
この模型と参考書の展開図は、人体を理解する上で非常に大切なものになりますから、しっかりと作ります。
実際には模型と違って、それぞれの人物により個体差があることも研修の中で教えるつもりです。
本当は、輸血まで教えれれば良いのですけれど、私の生半可な知識では危険ですので、そこは可能性だけ示唆して省略します。
ABO血液型ではA、B、AB、Oの四つのパターンがありますよね。
でも他にもRh式血液型とかMNSs式血液型とか、色々あるらしいのですが、流石にそちらは良く知りません。
ただわかっているのは、いずれも抗体をベースに仕分けしているようなので、違う型の抗体の血液を使うと良からぬことが起きてしまうようです。
この世界は亜人まで含めた多民族世界ですから、均一な方式では輸血が上手く行かないだろうことははっきりしています。
従って、生徒になる治癒師さん達には、輸血によって失血を補うことにより、命を助けることができるけれど、場合により異なる血液が反応しあって、健康に害を及ぼすことがあるので危険であるとだけ申しておきましょう。
単純な話では、異種族間におけるハーフはできにくいのはこの血液型の違いもあるのです。
同族同士でもDNA異常からくる問題で、中々子供ができないケースもありますしね。
輸血の可能性を示しておけば、能力のある人が時間をかけて試行錯誤をしながらでも適切な治癒の方法を見出すでしょう。
リンゲル液を作るのは左程難しくはありませんが、衛生観念を相当に引き上げてもらわねばならないでしょうね。
少なくとも異物を体内に直接投入することになるのです。
その時点で病原菌なんかが入っていれば、それだけでアウトです。
この世界の人々は、目に見えない病原菌やウィルスの存在を知りません。
私の作った魔道具の顕微鏡でミクロの世界を肌身で感じてもらい、病原菌などの小さい微生物が存在していることを認識してもらいましょう。
或いはその認識だけで、治癒能力が上がるかもしれません。
当座は5名の人員を受け入れますれど、永続的に研修をするつもりはありません。
教科書、模型、或いは顕微鏡などの魔道具を引き渡して、研修修了生に教師役をやってもらうつもりでいます。
ですから治癒師ギルドとの契約では、二回分十名までの研修を請け負うことにしています。
その後でも、必要があれば、私と研修履修者の間で連絡ができるようにはしておきますけれどね。
そんなわけで教科書と模型作りが目下の夜のお仕事なんです。
明日は、銀曜日、カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤに行って、妊婦さんの検診をしなければいけません。
◇◇◇◇
カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤにいつも通りやってきました。
毎度のことながら住民が私を待っています。
熱を発したりする病人がいる場合は、ある程度隔離できるように診療室の脇に個室の病室を作ってもらいそこで休息できるようにしています。
私の診断を受けるために他の人に病気をうつしては困りますので、咳をしている人、発熱している人、下痢をしている人若しくは重病と思われる人については、列に並ばず、狭いベッドだけの個室で待ってもらうことにしています。
私が到着してすぐに、センサーで確認して重度の容態の人から診察するようにしているんです。
今日はそんな特別なお客さんは一人だけでした。
小さな男の子が熱を出しており、咳もあるようです。
色々調べて、最終的に私は風邪と判断し、必要な治癒魔法をかけ、処方薬を渡して三日ほど安静にするように母親に伝えました。
それ以外のお客様は、腰痛、肩の凝り、狩りでの負傷等々様々ですが、重篤な方は居ませんでした。
そうして臨月間近の人を除き、二月ごとにやってくるように言ってあるのが妊婦さんです。
今一番お産が近いのは、私の豆知識情報で妊娠することができた人たちのグループで、既に8か月目に入っています。
それ以後も妊娠する女性は増えており、現在ではカル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤの奥様達の大部分が妊娠しています。
本当に妊娠できていなかった人は、男性か女性にその原因がありました。
私が対処できるものについては治してあげましたけれど、男性の精子の数が極端に少ない方の場合は、どうにもなりません。
一応二か月に一度来てもらい、私が人工授精を試しています。
かなり無茶な方法かもしれませんけれど、男性の精子を奥様の子宮に直接送り込んでいます。
これを一年間続けてダメなら、お子さんは諦めてもらうしかありません。
私は、ただの採掘師であって産婦人科医ではありませんから、勘弁してくださいね。
そうそう、今回行ってびっくりしたのは、私の友達でもあるハシレア・ウィルドが結婚して、何と早々と妊娠していたのです。
前回行った時はそんな話はありませんでした。
カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤでは、結婚式というのは余り無いそうです。
二人が夫婦になったら精々自分たちの家に知り合いを呼んで、小さな宴会を開いてお披露目するぐらいで、儀式めいたものは無いのだとか。
それでハシレアは、二か月も前から男と同棲しているんですって。
まぁね、その土地で認められた事実上の結婚をしているんだったら、同居が当たり前で同棲とは言わないのでしょうけれど・・・。
いずれにせよ、ハシレアも私より一つ上の14歳のはずで、地球で言えば、18歳か19歳なんですから、結婚していてもおかしくは無いですね。
因みに夫君も一緒に来ていました。
健康な男女が、ちゃんとすることをしていれば、妊娠はするものなんです。
決しておかしなことではありませんが・・・。
旦那さんのバロルさん、ちょっとイケメンなんです。
内心、「爆ぜろ!」と言いたくなった私の気持ちわかりますか?
前世を含めたら、私の彼氏いない歴、既に四十路ですからね。
ウーン、ギルドには、伴侶足り得る人は見当たらないですよね。
今後は私より年下しか入ってきませんし・・・。
こりゃ、どっか他所を当たらなければ無理なんでしょうかねぇ。
そんな話は別にして、ハシレアは妊娠二か月、順調ですよ。
何事も無ければ、8か月後には二人の間に子供が生まれて来るでしょう。
それにしてもベビーラッシュと言うべきか、カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤには一挙に妊婦さんが増えました。
きっと、私が布教した性教育のお陰だとおかげだと思いま~す。(*^▽^*)
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