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第五章 黒杜の一族
5-5 未知との遭遇? その三
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近くに居るびっくり眼の女の子もそうですが、石壁の上にいる見張りの人にも私の動きは見られていますよね。
少なくとも、転移した瞬間の前後とライトアローでハイリオスを撃墜したところは見られているはずです。
ライトアローはある意味でレーザー・ビームなんですけれど、無色じゃなくって紅い色なんです。
多分、無色のレーザーもあるはずなんですが、なぜか私の意識の中ではレーザーというのは紅い光線なんですよね。
幼い時に見た古いアニメの中では、レーザー・ガンのレーザーが赤い光だったような気がするんです。
ま、そのおかげでダンカンさんにも気づかれたりしちゃったのですけれど、・・・。
一旦、そのことが周囲に知られると隠す必要も無くなったので、そのまんまだったのです。
でも、今回は、無色のレーザーを考えておけばよかったかもと思っている私です。
で、この後の動きなんですが、女の子を助けるという所期の目的は果たせたのですから、このまま逃げるという選択肢もあります。
出現したと時と同様に転移でこの場から離れることができます。
但し、そうすれば、この目の前にいる種族に対しては大きな謎の人物になってしまいますよね。
向こうからすればハイリオスを一撃で倒した正体不明の強者ですから、敵味方不明な状態では色々と疑心暗鬼も生まれることでしょう。
もう一つの方法として、一応目の前の女の子の命の恩人な訳ですから、それを好機と捉えて一族の集落に潜り込んで情報収集をするという方法もあります。
今の時点では、この種族のメンタリティや考え方が不明なのでかなり危険ではあるんですけれどね。
多分、集落の外からの監視ではわからないことが多いはずなので、結局リスクはあるけれど、私は第二の方法を試すことにしました。
ダメだったら三十六計逃げるにしかずです。
多分、転移を防ぐ方法は無いと思うのですけれどね。
まぁ、力ずくで逃げ出す方法もありますしね。
できれば彼らがどんな種族なのか、そうしてこの魔境の外れに棲んでいて、ツアイス症候群のような症状がないのかどうかを確かめたいのです。
もし彼らにそのような症状がないのであれば、魔晶石ギルド本部のある魔境南東部地域限定の特殊な病気ということになります。
何しろ魔境周辺の国または地域ではそのような症状が知られていないからです。
但し、知られていないだけで同じ症状で亡くなっている方がいるのかもしれないとは思っています。
例外はありますけれど、なにせ、発症してから死ぬまでの期間が相当に長いんです。
過食症のような兆候も文献で調べた限りでは周辺地域では認められていないようなのです。
これまでの私の調べから言うと、過食症については飲料水が原因だろうと推測していますので、過食症に限ってはギルド本部の所在するあの地域限定の病気であると考えています。
心臓の石化の原因については、未だによくわかっていません。
全く面倒な病気ですが、私が今後とも魔晶石ギルドで安心して長生きするためには、ツアイス症候群の原因とその対策を早めに掴まねばなりません。
今回の賭けはそのための方策の一つでもあるんです。
当初は、一瞬、逃げようかとも思いましたけれど、結局は好奇心というか探求心が上回りました。
『好奇心は猫をも殺す』だったですかねぇ。
そんな不吉な考えを振り切って、とことこ歩いて彼女に近づきます。
そうして面体した二人が、同時に言いました。
「あなた誰?」
「あなたは誰ですか?」
前が彼女で、後が私。
でも言語が違っていました。
私の言葉は統一言語だけれど、彼女の言葉は統一言語じゃない。
でも言語理解がMAXだから、どこの言葉だかよくわからない異言語でも中身がわかってしまう。
不思議ですよね。
「なんで、ここにハボノスが?」
次いで赤髪の彼女はそう言いました。
異言語の内容はわかっても、固有名詞は流石に分かりません
私は異言語でお話しします。
「ハボノスって何?」
「貴女、ハボノスじゃないの?
だって、カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤじゃないでしょう。
私は一族全員の顔を知っているけれど、あなたの顔は知らないわ。」
うん、ここは小さいコミュニティでしょうからねぇ。
この女の子が確かに住民全部の顔を知っていることもあり得るわけだ。
おまけに他所とは隔絶している集落だから他の集落や町との交流もないのだでしょう。
始めて見る人は、全部ハボノス(≒異邦人)なのかな?
それとも外界に人がいることを知っていて、自分たちと違うその人たちをハボノスと呼んでいるのかな?
若しくは大昔に敵対していた別種族をハボノスと言っている?
ハボノスが彼らにとって脅威であるかどうかはわからないけれど、私に敵意がないことを彼女には理解してもらっておく方がいいだろう。
「ええ、そうですね。
私は少なくともそこの集落に住んでいる者じゃない。
別の場所から来た者ですけれど、貴女やこの集落の人たちに危害を与えるつもりはありません。」
私は両手の掌が相手から見えるようにある程度上げた状態で、彼女に近づいた。
武器は持っていませんと言う意味合いなんだけれど、この娘の目の前で、ライトアローを使って見せたばかりで、私に相応の攻撃能力があるのは知っているはずだから、武器を持っていない云々は余り信ぴょう性が無いかもしれない。
それでも手に剣を持って如何にも威嚇していますという様を見せるよりは、余程マシだと思う。
「私の名前は、シルヴィ・デルトンで、12歳。
ここからだと遠く南南東にある国でファンダレル王国の出身だよ。
仮に歩くとすれば邪魔が入らずとも多分数か月では辿り着けないほど遠くになる。
私の勤め先がこの魔境の南東端にあって、私はそこからやってきた。
多分、魔物が多いので簡単には辿り着けないよね。」
「私は、ハシレア・ウィルド。13歳よ。
カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤの薬師の娘よ。
今日は薬草採りに村の外に出ていたのだけれど、毒飛龍に襲われそうになって貴女に助けられた。
そのことは感謝するけれど・・・。
あなたは何故ここにいるの?
これまでハボノスがこんな奥地の村にやって来たためしがないわ。
カル・ヴァンの一族ならともかく、弱いハボノスがここまでやってくるわけがない。
しかも、南の方角なんて・・・。
北の山を越えた辺りにハボノスの領域があるのは知っている。
貴女はそこから来たのじゃないの?」
「うーん、ここの北にある山を越えるとファルデンホームという王国があるけれど、私はそこから来たわけじゃない。
今朝は間違いなく私の勤め先であるギルドに居たからね。」
「そのギルドのある場所が、魔境の南東端?」
「うん、そう。
ここからだと180ガーシュ程離れているかな。
仮に1日に30ガーシュほど歩けたとしても、6日から7日ほどはかかる距離だね。」
「ごめん、そのガーシュって何?」
「ガーシュは長さの単位。
一尋が概ね手を広げた長さなんだけれど、その千倍が1ガーシュ。
屈強の男でも魔境の山野を1日に30ガーシュも踏破するのは結構厳しいと思う。」
「ふーん・・・。
1ガーシュと言うのは私たちの使う1里の三分の一ぐらいかなぁ。
私たちが村の外へ出る際には最大でも1日十里を目安にしているから。
村の中みたいに障害物が無い平坦な場所ならもっと早いけれど・・・。
でも、今朝遠くに居た貴女が今ここに居るのはどうしてもつじつまが合わないわ。
貴女嘘をついている?
おかしいなぁ。
嘘をついていたら私にはわかるはずなのに・・・。」
「嘘はついていないよ。
でも、ここへどうやって来たかは悪いけれどお話しできません。」
「そう、でも・・・。
村の衛士がきっとあなたを問い詰めることになる。
余所者、就中、ハボノスに対しては印象がとても悪いの。
だから衛士が来る前にここを去った方がいいと思う。」
「ありがとう。
逃げるならいつでもできる。
でも私は貴女たちの一族の話を聞きたいと思っているの。」
そんなことを話している間に、石壁の門の近くにある小さな扉が開き、衛士と思われる数人が出てきた。
さてさて、伝説の武威を持つ一族に対峙するお時間がやって来たようね。
少なくとも、転移した瞬間の前後とライトアローでハイリオスを撃墜したところは見られているはずです。
ライトアローはある意味でレーザー・ビームなんですけれど、無色じゃなくって紅い色なんです。
多分、無色のレーザーもあるはずなんですが、なぜか私の意識の中ではレーザーというのは紅い光線なんですよね。
幼い時に見た古いアニメの中では、レーザー・ガンのレーザーが赤い光だったような気がするんです。
ま、そのおかげでダンカンさんにも気づかれたりしちゃったのですけれど、・・・。
一旦、そのことが周囲に知られると隠す必要も無くなったので、そのまんまだったのです。
でも、今回は、無色のレーザーを考えておけばよかったかもと思っている私です。
で、この後の動きなんですが、女の子を助けるという所期の目的は果たせたのですから、このまま逃げるという選択肢もあります。
出現したと時と同様に転移でこの場から離れることができます。
但し、そうすれば、この目の前にいる種族に対しては大きな謎の人物になってしまいますよね。
向こうからすればハイリオスを一撃で倒した正体不明の強者ですから、敵味方不明な状態では色々と疑心暗鬼も生まれることでしょう。
もう一つの方法として、一応目の前の女の子の命の恩人な訳ですから、それを好機と捉えて一族の集落に潜り込んで情報収集をするという方法もあります。
今の時点では、この種族のメンタリティや考え方が不明なのでかなり危険ではあるんですけれどね。
多分、集落の外からの監視ではわからないことが多いはずなので、結局リスクはあるけれど、私は第二の方法を試すことにしました。
ダメだったら三十六計逃げるにしかずです。
多分、転移を防ぐ方法は無いと思うのですけれどね。
まぁ、力ずくで逃げ出す方法もありますしね。
できれば彼らがどんな種族なのか、そうしてこの魔境の外れに棲んでいて、ツアイス症候群のような症状がないのかどうかを確かめたいのです。
もし彼らにそのような症状がないのであれば、魔晶石ギルド本部のある魔境南東部地域限定の特殊な病気ということになります。
何しろ魔境周辺の国または地域ではそのような症状が知られていないからです。
但し、知られていないだけで同じ症状で亡くなっている方がいるのかもしれないとは思っています。
例外はありますけれど、なにせ、発症してから死ぬまでの期間が相当に長いんです。
過食症のような兆候も文献で調べた限りでは周辺地域では認められていないようなのです。
これまでの私の調べから言うと、過食症については飲料水が原因だろうと推測していますので、過食症に限ってはギルド本部の所在するあの地域限定の病気であると考えています。
心臓の石化の原因については、未だによくわかっていません。
全く面倒な病気ですが、私が今後とも魔晶石ギルドで安心して長生きするためには、ツアイス症候群の原因とその対策を早めに掴まねばなりません。
今回の賭けはそのための方策の一つでもあるんです。
当初は、一瞬、逃げようかとも思いましたけれど、結局は好奇心というか探求心が上回りました。
『好奇心は猫をも殺す』だったですかねぇ。
そんな不吉な考えを振り切って、とことこ歩いて彼女に近づきます。
そうして面体した二人が、同時に言いました。
「あなた誰?」
「あなたは誰ですか?」
前が彼女で、後が私。
でも言語が違っていました。
私の言葉は統一言語だけれど、彼女の言葉は統一言語じゃない。
でも言語理解がMAXだから、どこの言葉だかよくわからない異言語でも中身がわかってしまう。
不思議ですよね。
「なんで、ここにハボノスが?」
次いで赤髪の彼女はそう言いました。
異言語の内容はわかっても、固有名詞は流石に分かりません
私は異言語でお話しします。
「ハボノスって何?」
「貴女、ハボノスじゃないの?
だって、カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤじゃないでしょう。
私は一族全員の顔を知っているけれど、あなたの顔は知らないわ。」
うん、ここは小さいコミュニティでしょうからねぇ。
この女の子が確かに住民全部の顔を知っていることもあり得るわけだ。
おまけに他所とは隔絶している集落だから他の集落や町との交流もないのだでしょう。
始めて見る人は、全部ハボノス(≒異邦人)なのかな?
それとも外界に人がいることを知っていて、自分たちと違うその人たちをハボノスと呼んでいるのかな?
若しくは大昔に敵対していた別種族をハボノスと言っている?
ハボノスが彼らにとって脅威であるかどうかはわからないけれど、私に敵意がないことを彼女には理解してもらっておく方がいいだろう。
「ええ、そうですね。
私は少なくともそこの集落に住んでいる者じゃない。
別の場所から来た者ですけれど、貴女やこの集落の人たちに危害を与えるつもりはありません。」
私は両手の掌が相手から見えるようにある程度上げた状態で、彼女に近づいた。
武器は持っていませんと言う意味合いなんだけれど、この娘の目の前で、ライトアローを使って見せたばかりで、私に相応の攻撃能力があるのは知っているはずだから、武器を持っていない云々は余り信ぴょう性が無いかもしれない。
それでも手に剣を持って如何にも威嚇していますという様を見せるよりは、余程マシだと思う。
「私の名前は、シルヴィ・デルトンで、12歳。
ここからだと遠く南南東にある国でファンダレル王国の出身だよ。
仮に歩くとすれば邪魔が入らずとも多分数か月では辿り着けないほど遠くになる。
私の勤め先がこの魔境の南東端にあって、私はそこからやってきた。
多分、魔物が多いので簡単には辿り着けないよね。」
「私は、ハシレア・ウィルド。13歳よ。
カル・ヴァン・タラ・ヴァンセヤの薬師の娘よ。
今日は薬草採りに村の外に出ていたのだけれど、毒飛龍に襲われそうになって貴女に助けられた。
そのことは感謝するけれど・・・。
あなたは何故ここにいるの?
これまでハボノスがこんな奥地の村にやって来たためしがないわ。
カル・ヴァンの一族ならともかく、弱いハボノスがここまでやってくるわけがない。
しかも、南の方角なんて・・・。
北の山を越えた辺りにハボノスの領域があるのは知っている。
貴女はそこから来たのじゃないの?」
「うーん、ここの北にある山を越えるとファルデンホームという王国があるけれど、私はそこから来たわけじゃない。
今朝は間違いなく私の勤め先であるギルドに居たからね。」
「そのギルドのある場所が、魔境の南東端?」
「うん、そう。
ここからだと180ガーシュ程離れているかな。
仮に1日に30ガーシュほど歩けたとしても、6日から7日ほどはかかる距離だね。」
「ごめん、そのガーシュって何?」
「ガーシュは長さの単位。
一尋が概ね手を広げた長さなんだけれど、その千倍が1ガーシュ。
屈強の男でも魔境の山野を1日に30ガーシュも踏破するのは結構厳しいと思う。」
「ふーん・・・。
1ガーシュと言うのは私たちの使う1里の三分の一ぐらいかなぁ。
私たちが村の外へ出る際には最大でも1日十里を目安にしているから。
村の中みたいに障害物が無い平坦な場所ならもっと早いけれど・・・。
でも、今朝遠くに居た貴女が今ここに居るのはどうしてもつじつまが合わないわ。
貴女嘘をついている?
おかしいなぁ。
嘘をついていたら私にはわかるはずなのに・・・。」
「嘘はついていないよ。
でも、ここへどうやって来たかは悪いけれどお話しできません。」
「そう、でも・・・。
村の衛士がきっとあなたを問い詰めることになる。
余所者、就中、ハボノスに対しては印象がとても悪いの。
だから衛士が来る前にここを去った方がいいと思う。」
「ありがとう。
逃げるならいつでもできる。
でも私は貴女たちの一族の話を聞きたいと思っているの。」
そんなことを話している間に、石壁の門の近くにある小さな扉が開き、衛士と思われる数人が出てきた。
さてさて、伝説の武威を持つ一族に対峙するお時間がやって来たようね。
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