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第四章 魔晶石採掘師シルヴィ
4-17 山野分 その一
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採掘師の移動手段に欠かせない騎竜であるパデルは意外と早く走れます。
一時間(1日16時間中の一時間)に25ガーシュ(およそ37.5キロほど)ほど走ることができ、しかもその速力を数時間維持できるのです。
四の時の日の出とともにギルドのピットを出立すると、七の時までにおよそ75ガーシュ(約112.5キロ)進出できます。
但し、途中の道のりがまっすぐではないので、ギルドから概ね60キロから80キロ圏内まで到達するのがやっとですね。
それでいて、日没である十二の時までにピットに戻らなければならないことを考えると、作業時間は概ね九の時(地球時間で言えば実質的に三時間前後)までぐらいしかありません。
前にも説明したかもしれませんが、魔境の広さは日本の四国と同程度の大きさなので、四国の地図を時計回りに135度ほど回転させて、仮に徳島市の位置にギルド本部を設定するならば、四国中央市(旧川之江市及び伊予三島付近)や室戸市あたりが採掘師の進出限界になるのです。
それ以上の距離に進出した場合は魔境での野宿になってしまいますが、強力な魔物が跋扈する危険地帯にソロで寝泊まりできる者は普通居ないですよね。
因みに、私、シルヴィは、結界を張り、あるいは亜空間に入り込んでしまえば魔物の脅威はありませんし、そもそも空間転移でいつでもギルドに帰還できるのでその心配はありません。
いずれにせよ、魔境の半分以上のエリアは、実はギルドの採掘師の手が及んでいない地域になるのです。
実際の地形から言うと、魔境の南東端に魔晶石ギルドが建設されています。
魔境そのものの形は、変形したひょうたん型によく似ており、ひょうたん水筒の注ぎ口にあたる部分に魔晶石ギルド本部があり、そこから概ね北西方向にひょうたん型の中心線が伸びているために、ギルドからは略北方向及び西北西方向に魔境エリアが拡がっているのです。
魔境の周辺地域はおおむね荒野が多いのですが、開拓によってヒト族や亜人族などの居住領域の拡大に伴い魔境と境を接する国や地域も存在するようになりました。
そうした地域や国では魔物の滲出を防ぐために高い長城の防壁を築いているのですが、通常時は防げても、その防壁が破られ若しくは壊れることが稀にあるのです。
スタンピードの影響がほぼ無くなり、魔晶石ギルド本部で採掘が解禁されてから10日目の晩冬月5日、魔境の北西部地域で山野分が発生しました。
この世界の距離の単位ガーシュは、概ね地球のランドマイルと一緒ですから、ギルドから直線距離でおよそ70ガーシュ以上の距離にある遠隔地は、ギルド会員が採掘できる場所ではなく、鉱区の割り当ても全く無い地域になります。
そうして今回山野分が起きたのは。ギルド本部から120ガーシュほど北西方向になる地域でした。
人もいないのになぜわかったのかって?
魔境との境にある長城の監視員が山野分の発生を感知したのです。
私も疑似百葉箱で山野分の発生自体は感知していました。
但し、ギルドからは遠く離れているために無視して差し支えないものと判断していました。
山野分の場合、スタンピードと同様に、概ね「逆さ竜巻」の中心点から半径30~40ガーシュの範囲で魔物が溢れる等の悪影響を及ぼすことが分かっています。
また、強風による共鳴現象で鉱床破壊が発生するのは中心から20ガーシュ以内であろうと推測されています。
この「逆さ竜巻」は、高層の過冷却気団を地表に吹き降し、同時に時速400キロを超える(秒速110m超)風速で轟音を発生し、あらゆるモノを吹き飛ばしながら、コリオリーの力で略東方向へゆっくりと進みますが、概ね半時ほどで勢いを失って消滅します。
発生地点から見る限り、この山野分が魔晶石の採掘域にはほぼ影響を与えないであろうことはわかっていますが、こうした山野分が発生した場合、当該発生地域の最寄の国または地域からは救援要請が来る場合もあるのです。
今回は、オブテラス獣王国およびヘイネマン共和国が共同管理する魔境の防壁が共鳴現象の影響で一部崩壊したために、両国から魔晶石ギルドへ救援要請がありました。
実のところ魔境の魔物が強力すぎるために、いずれの国家や地域でも対抗できる力は持ち合わせてはいないのです。
一応、軍隊はありますが、魔物一匹ですらまともに討伐できない兵力では複数の魔物の浸出には到底対抗できないのです。
例えば、ワイバーンの場合、通常の兵士五千名が相応の武器を持って戦ってもその半数が死傷し、精々ワイバーンを追い払うだけに留まります。
空を飛ぶ魔物には実のところ有効な攻撃方法があまりないのが実情のようです。
スタンピードの際に、シルヴィが見せた光属性のビーム攻撃はこれまでなかった全く新たな攻撃方法のようです。
魔境の周辺国からの救援要請は過去にもあったようですが、かれこれ15年ほど前に遡るようです。
その際は、30人の一級採掘師と支援要員15人を派遣したそうですが、今回も同等の規模になるのでしょうね。
ですから、私シルヴィは二級採掘師なので選抜されないと思っていたのに、何故か選抜メンバーに選ばれてしまったようです。
私の選抜メンバー入りを告げたユリアさんに「何故二級の私が?」と尋ねても苦笑いをするだけで返答がありませんでした。
実は規約にあるんですよね。
『山野分発生に伴う国又は地域の救援要請に際しては、必要に応じて一級採掘師10名を一班とし、班ごとに五名の支援要員を派遣することを原則とする。
派遣する班の数については現地の状況によりその都度考慮する。』
ですから、二級採掘師で三級加工師の私は派遣班に組み込まれるとしても精々支援要員の筈なのに、何故か第一班副班長となっているんです。
これって、何?
私って成人なり立て、ギルドに入ったのも今年の秋だし、兵隊で言えば、まだまだ初年兵でしょう。
それが何で副班長になって最前線に行かされるの?
そりゃまぁ、最後に原則って規定してあるし、例外はなんにでもあるんだけれど・・・。
百歩譲って派遣班に選抜されたにしても幼気な少女(?)に副班長の任命は無いでしょう。
そうして第一班の班長はダンカンさんでした。
第二班の班長さんはクレバインさん、ギルドでは五本の指に入る名うての古参一級採掘師です。
で、第三班が無いようですから、今回の救援要請は前回のより規模が小さいのかしらん。
そう思っていたのですが、実情は前回の1.5倍の規模で魔物が押し寄せていると言うのです。
なのに、派遣要員を少なくするのは何故?
聞いてびっくり、ダンカンさん曰く、「シルヴィが行くなら一班だけでも良いのだが、万が一を考えて二班構成にしたんだ。」そうです。
そりゃぁ、まぁ、スタンピードの際は活躍させられましたけれどね。
今回は、山野分でしょう?
状況が違うんじゃないのですか?
疑問をぽつっと口に出すと、二人の班長にじろっと睨まれました。
クレバインさんが重々しく言いました。
「スタンピードの時はどちらかと言うと待ち受けで討伐すればいいだけだったな。
山野分の場合は、共鳴現象の所為で耳が使ええなくなって狂暴化した魔物が見境なく攻撃してくるだけの話だ。
少なくともこっちが近づけばすぐに向かってくるだけ楽なもんだ。
お前の討伐方法は連発が効きそうだし、おそらくすごく簡単な作業だと思うぞ。
まぁ、お前が休息する間は、俺らが当座を凌げばいいだけだから、これまでの派遣に比べれば随分と楽な仕事になるはずだ。」
「あの・・・。
もしかして、私がメインの攻撃役ってことですか?」
「そりゃぁ、そうだろう。
黒の死神が前面に出なくてどうする。
お前の実力はギルド会員の誰しもが認める一級相当だし、幹部クラスでは特級採掘師のランク創設の話が出ているらしいからな。
お前ももう少し自覚を持て。」
なんか私の知らない間に妙なことになっているようですね。
まぁ、ギルドに入って数か月で二級に昇格したのも極めて稀なことらしいですし、来年秋には一級昇格が見えているとはユリアさんから聞いていましたけれど、その上の特級採掘師の資格まで設けるなんて・・・。
うーん、どうしたもんでしょうねぇ。
今更、出し惜しみもできませんので、これまで見せた能力は使うとしてもそれ以外の力はできるだけ見せないようにしましょうか。
元々私に与えられた能力が、何となく人外の様ですし、聖教国辺りに目を付けられるといくら魔晶石ギルドに属しているとは言え、面倒ごとに巻き込まれそうですから、今後とも注意はしましょう。
でも必要な時は遠慮会釈なく使うことにするつもりです。
派遣班のギルド出発は明日の四の時です。
派遣班のために公国の飛行場には特別機が準備されているそうです。
===============================
11月17日、一部の字句修正を行いました。
12月10日、一部の字句修正を行いました。
8月2日、一部の字句修正を行いました。
By サクラ近衛将監
一時間(1日16時間中の一時間)に25ガーシュ(およそ37.5キロほど)ほど走ることができ、しかもその速力を数時間維持できるのです。
四の時の日の出とともにギルドのピットを出立すると、七の時までにおよそ75ガーシュ(約112.5キロ)進出できます。
但し、途中の道のりがまっすぐではないので、ギルドから概ね60キロから80キロ圏内まで到達するのがやっとですね。
それでいて、日没である十二の時までにピットに戻らなければならないことを考えると、作業時間は概ね九の時(地球時間で言えば実質的に三時間前後)までぐらいしかありません。
前にも説明したかもしれませんが、魔境の広さは日本の四国と同程度の大きさなので、四国の地図を時計回りに135度ほど回転させて、仮に徳島市の位置にギルド本部を設定するならば、四国中央市(旧川之江市及び伊予三島付近)や室戸市あたりが採掘師の進出限界になるのです。
それ以上の距離に進出した場合は魔境での野宿になってしまいますが、強力な魔物が跋扈する危険地帯にソロで寝泊まりできる者は普通居ないですよね。
因みに、私、シルヴィは、結界を張り、あるいは亜空間に入り込んでしまえば魔物の脅威はありませんし、そもそも空間転移でいつでもギルドに帰還できるのでその心配はありません。
いずれにせよ、魔境の半分以上のエリアは、実はギルドの採掘師の手が及んでいない地域になるのです。
実際の地形から言うと、魔境の南東端に魔晶石ギルドが建設されています。
魔境そのものの形は、変形したひょうたん型によく似ており、ひょうたん水筒の注ぎ口にあたる部分に魔晶石ギルド本部があり、そこから概ね北西方向にひょうたん型の中心線が伸びているために、ギルドからは略北方向及び西北西方向に魔境エリアが拡がっているのです。
魔境の周辺地域はおおむね荒野が多いのですが、開拓によってヒト族や亜人族などの居住領域の拡大に伴い魔境と境を接する国や地域も存在するようになりました。
そうした地域や国では魔物の滲出を防ぐために高い長城の防壁を築いているのですが、通常時は防げても、その防壁が破られ若しくは壊れることが稀にあるのです。
スタンピードの影響がほぼ無くなり、魔晶石ギルド本部で採掘が解禁されてから10日目の晩冬月5日、魔境の北西部地域で山野分が発生しました。
この世界の距離の単位ガーシュは、概ね地球のランドマイルと一緒ですから、ギルドから直線距離でおよそ70ガーシュ以上の距離にある遠隔地は、ギルド会員が採掘できる場所ではなく、鉱区の割り当ても全く無い地域になります。
そうして今回山野分が起きたのは。ギルド本部から120ガーシュほど北西方向になる地域でした。
人もいないのになぜわかったのかって?
魔境との境にある長城の監視員が山野分の発生を感知したのです。
私も疑似百葉箱で山野分の発生自体は感知していました。
但し、ギルドからは遠く離れているために無視して差し支えないものと判断していました。
山野分の場合、スタンピードと同様に、概ね「逆さ竜巻」の中心点から半径30~40ガーシュの範囲で魔物が溢れる等の悪影響を及ぼすことが分かっています。
また、強風による共鳴現象で鉱床破壊が発生するのは中心から20ガーシュ以内であろうと推測されています。
この「逆さ竜巻」は、高層の過冷却気団を地表に吹き降し、同時に時速400キロを超える(秒速110m超)風速で轟音を発生し、あらゆるモノを吹き飛ばしながら、コリオリーの力で略東方向へゆっくりと進みますが、概ね半時ほどで勢いを失って消滅します。
発生地点から見る限り、この山野分が魔晶石の採掘域にはほぼ影響を与えないであろうことはわかっていますが、こうした山野分が発生した場合、当該発生地域の最寄の国または地域からは救援要請が来る場合もあるのです。
今回は、オブテラス獣王国およびヘイネマン共和国が共同管理する魔境の防壁が共鳴現象の影響で一部崩壊したために、両国から魔晶石ギルドへ救援要請がありました。
実のところ魔境の魔物が強力すぎるために、いずれの国家や地域でも対抗できる力は持ち合わせてはいないのです。
一応、軍隊はありますが、魔物一匹ですらまともに討伐できない兵力では複数の魔物の浸出には到底対抗できないのです。
例えば、ワイバーンの場合、通常の兵士五千名が相応の武器を持って戦ってもその半数が死傷し、精々ワイバーンを追い払うだけに留まります。
空を飛ぶ魔物には実のところ有効な攻撃方法があまりないのが実情のようです。
スタンピードの際に、シルヴィが見せた光属性のビーム攻撃はこれまでなかった全く新たな攻撃方法のようです。
魔境の周辺国からの救援要請は過去にもあったようですが、かれこれ15年ほど前に遡るようです。
その際は、30人の一級採掘師と支援要員15人を派遣したそうですが、今回も同等の規模になるのでしょうね。
ですから、私シルヴィは二級採掘師なので選抜されないと思っていたのに、何故か選抜メンバーに選ばれてしまったようです。
私の選抜メンバー入りを告げたユリアさんに「何故二級の私が?」と尋ねても苦笑いをするだけで返答がありませんでした。
実は規約にあるんですよね。
『山野分発生に伴う国又は地域の救援要請に際しては、必要に応じて一級採掘師10名を一班とし、班ごとに五名の支援要員を派遣することを原則とする。
派遣する班の数については現地の状況によりその都度考慮する。』
ですから、二級採掘師で三級加工師の私は派遣班に組み込まれるとしても精々支援要員の筈なのに、何故か第一班副班長となっているんです。
これって、何?
私って成人なり立て、ギルドに入ったのも今年の秋だし、兵隊で言えば、まだまだ初年兵でしょう。
それが何で副班長になって最前線に行かされるの?
そりゃまぁ、最後に原則って規定してあるし、例外はなんにでもあるんだけれど・・・。
百歩譲って派遣班に選抜されたにしても幼気な少女(?)に副班長の任命は無いでしょう。
そうして第一班の班長はダンカンさんでした。
第二班の班長さんはクレバインさん、ギルドでは五本の指に入る名うての古参一級採掘師です。
で、第三班が無いようですから、今回の救援要請は前回のより規模が小さいのかしらん。
そう思っていたのですが、実情は前回の1.5倍の規模で魔物が押し寄せていると言うのです。
なのに、派遣要員を少なくするのは何故?
聞いてびっくり、ダンカンさん曰く、「シルヴィが行くなら一班だけでも良いのだが、万が一を考えて二班構成にしたんだ。」そうです。
そりゃぁ、まぁ、スタンピードの際は活躍させられましたけれどね。
今回は、山野分でしょう?
状況が違うんじゃないのですか?
疑問をぽつっと口に出すと、二人の班長にじろっと睨まれました。
クレバインさんが重々しく言いました。
「スタンピードの時はどちらかと言うと待ち受けで討伐すればいいだけだったな。
山野分の場合は、共鳴現象の所為で耳が使ええなくなって狂暴化した魔物が見境なく攻撃してくるだけの話だ。
少なくともこっちが近づけばすぐに向かってくるだけ楽なもんだ。
お前の討伐方法は連発が効きそうだし、おそらくすごく簡単な作業だと思うぞ。
まぁ、お前が休息する間は、俺らが当座を凌げばいいだけだから、これまでの派遣に比べれば随分と楽な仕事になるはずだ。」
「あの・・・。
もしかして、私がメインの攻撃役ってことですか?」
「そりゃぁ、そうだろう。
黒の死神が前面に出なくてどうする。
お前の実力はギルド会員の誰しもが認める一級相当だし、幹部クラスでは特級採掘師のランク創設の話が出ているらしいからな。
お前ももう少し自覚を持て。」
なんか私の知らない間に妙なことになっているようですね。
まぁ、ギルドに入って数か月で二級に昇格したのも極めて稀なことらしいですし、来年秋には一級昇格が見えているとはユリアさんから聞いていましたけれど、その上の特級採掘師の資格まで設けるなんて・・・。
うーん、どうしたもんでしょうねぇ。
今更、出し惜しみもできませんので、これまで見せた能力は使うとしてもそれ以外の力はできるだけ見せないようにしましょうか。
元々私に与えられた能力が、何となく人外の様ですし、聖教国辺りに目を付けられるといくら魔晶石ギルドに属しているとは言え、面倒ごとに巻き込まれそうですから、今後とも注意はしましょう。
でも必要な時は遠慮会釈なく使うことにするつもりです。
派遣班のギルド出発は明日の四の時です。
派遣班のために公国の飛行場には特別機が準備されているそうです。
===============================
11月17日、一部の字句修正を行いました。
12月10日、一部の字句修正を行いました。
8月2日、一部の字句修正を行いました。
By サクラ近衛将監
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