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第三章 ニオルカンのマルコ
3ー2 第一学院のマルコ
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すると、近くに居た年配の試験員が語調を荒げて言った。
「ワルダー、そのようにいい加減なことを言うものではない。
誤解を与えるではないか。
そこの子に、言っておくが特例制度など無い。
当学院は、如何に成績が良くても三年間学ばねば卒業できない仕組みになっている。」
「わざわざのお教えありがとうございます。
三年間で色々教えていただけることを楽しみにしております。」
このようにしてマルコの適性試験は終了し、第一学院には入学できることになった。
ニオルカン第一学院を含め、学院の生徒は、学院内の寮に入って生活する者も居る。
これはニオルカン領内の子供たちが集まってくるために、全ての子供たちが通学のできる範囲に住んでいるわけでは無いからである。
カラガンダ老の屋敷は学院から左程遠くでは無いためにマルコの通学に何ら支障は無かった。
実際、カラガンダ老の子供や孫たちも過去に通学をし、或いは現に通学中なのだ。
話を聞いてみるとハリーやアイリスも自宅から通うようだ。
民間人というか非貴族の者達に対する差別があるのかどうかは定かではないが、教える側に何となくそのような気配を持った者が居ることは間違いないようだ。
ワルダーという職員は明らかに一般人である三人を見下している雰囲気だった。
対処の仕方については追々考えるが、最終的に必要があれば潰すことも考えている。
但し、カラガンダ老が心配していたように能力を見せることで、貴族へ取り込まれる危険性はいつでも考えていた方がよさそうだ。
適性検査から三日後、初の学院登校日がやって来た。
マルコは、始業時間に間に合うように家を出て、学院にはかなり余裕のある時間に着いていた。
教室の中には先客が居た。
アイリスである。
アイリスは第一学院に隣接する領主邸の敷地内に住居があるので、今年の通学生の中では、家が最も近い場所にあるようだ。
教室内の席の配置表は、前方の壁に掲示してあった。
マルコは文字の読み書きはできるのだが、他の者はどうなのだろう。
カラガンダ老の話によると四つの学院があるおかげでニオルカンでの識字率は高いらしい。
勿論学院で習うから知っているのだが、一年生になったばかりの子はどうなのだろう。
アイリスは親から文字を習っているようだ。
貴族は個人教授の魔法が習えるくらいなので、多分知っているだろう。
すると気がかりはハリーか?
知っていればいいが、知らないと馬鹿にされることになりかねない。
幸いにもマルコの懸念は外れた。
ハリーも親から文字は習っていて読み書きはできるようだ。
但し、ハリーもアイリスも未だ語彙力は少なく、文字が読めても意味の分からないことは結構あるらしい。
同じように貴族の子女も語彙力まで備わっているわけでは無いので、記載内容がわかっている者は少ないかもしれない。
その辺は学院にいる間に色々と覚えて行くことになるだろう。
初日の初めての授業は、講師となる職員の紹介、それに生徒たちの自己紹介から始まった。
講師になる職員は全部で7人。
クラスの担任はゲイブルという男性講師で、カゼルという名の女性講師が副担任になるようだ。
ゲイブルは主として土属性魔法と錬金術を教える講師、カゼルは風属性魔法と水属性魔法を教えるようだ。
レメラスという男性講師は、火属性魔法を教える男性講師。
いけ好かないワルダーもやはり講師の様で無属性魔法と武術を教える講師のようだ。
フェルブレスは、光属性魔法と治癒魔法の男性講師、セーシェルは聖属性魔法の女性講師で、エレベス教の神官でもある。
最後にブキャナンという男性講師は一般教養を教えるようだ。
次いで生徒たちの自己紹介を始めた。
自己紹介の順番は席順である。
席順は名前の文字順(この世界のアルファベット順若しくはイロハ順)であった。
一番目は、赤毛の男の子でエレバン・ファルス、ニオルカン公爵家の騎士爵の次男坊であり、火属性魔法が得意だと自慢気に語ったが、魔力はさほど多くはなく、仮に戦闘中に火属性魔法を使用した場合、その後の複数の魔法発動は無理と思われる。
二番目は、栗毛のアイリスで公爵家の薬師の娘と名乗ったが、アイリスは特に得意な魔法なり属性なりは紹介しなかった。
但し、マルコの鑑定ではアイリスには水属性魔法の適性が高いほか、わずかに光属性魔法の適性があるので、薬師又は治癒師に相応しい能力があるものと思えた。
魔力は現状で少なくともエレバンの二倍以上はあるし、これまで魔法を発現していないことから魔力容量の伸びしろもあると見込まれる。
魔力を増やす方法はあるのだが、それを知らずに魔法の発現を優先していると、容量の伸びしろがなくなって固定化してしまうのだ。
従って、おそらく盛んに自らの能力を吹聴し我先にと披露していた貴族の子女の伸びしろはかなり制限されてしまっているだろう。
三番目は、シルヴェスター・ヴァロック、公爵家の男爵の三男である。
得意魔法は雷魔法属性と言っていた。
この子は、貴族の子女の中では二番目に魔力保有量が高い子であり、今はまださほどの魔法を発現できていないが、たゆまぬ努力を続ければ中級の上程度の魔法は発現できるようになるだろう。
四番目は、茶髪のダレス・ウェルバーン、準男爵の長男である。
得意魔法は無属性魔法と紹介していたが、適性試験の披露の場面では、ストーン・バレットを披露していた。
鑑定によれば、土属性魔法の適性が無属性魔法よりも高いのに、自分は無属性魔法が適していると考えているようだ。
無属性魔法は、身体強化などに利用されるため騎士などが好んで使う魔法である。
おそらくは、父親がそうした脳筋であり、主として剣術や槍術などを幼いころから訓練させられているのだろう。
現状の魔力量は同級生の貴族の中では中ほどであり、マルコの見立てでは少なくとも無属性魔法に関しては伸びしろは余りないように思われる。
五番目は、金髪のフィリア・バーンスタイン、子爵の長女であり、得意魔法は水属性であり、披露の場面でも水弾(ウォーターバレット)を発現していた。
現状の魔法の威力はさほどでもないが、魔力保有量は貴族の中ではかなり多く、上の中ほどである。
六番目はハリーで、オブライエン商会(ニオルカン市内の大手商人である)の次男坊と自己紹介するのみで、属性その他は紹介していない。
因みにハリーの属性は火属性魔法と無属性魔法の二つであり、魔力容量の伸びしろはかなり大きいと思われるので、将来は攻撃魔法も使える騎士としても有望である。
七番目は、濃いブラウンの髪のイリス・ヴァルカン、男爵の三男坊であり、風属性魔法が得意と言っていた。
この子も土属性魔法の適性があるのだが、土属性魔法は余り見栄えが良くないのと、どうしても土方をイメージされてしまうので貴族からは嫌われる傾向にあるらしい。
因みに、この子が披露の場面で使用したのはエアーカッターであった。
但し、威力から言えばダレスのストーン・バレットの方が高いだろう。
身体強化は別として、多分、土属性魔法に特化した方が攻撃力は勝ると思う。
魔力保有量は、貴族の子弟の中では中の上ぐらいであろう。
八番目は、プラチナブロンドのシルヴィア・エジンバル、ニオルカン公爵家配下のエジンバル男爵の次女と称しているが、本名はシルヴィア・ディラ・サリバンである。
商都ニオルカンが属するマーモット王国の大公であるエシャール・ファブレ・サリバンの妾腹の次女である。
なぜ偽名を使って、ニオルカンにいるのかは不明だが、どうも大公の知り合いであるエジンバル男爵に身を寄せているようだ。
得意な魔法は風魔法と言っていた。
披露の場面で使用したのはエアーバレットだったが、マルコにはわざと威力を落としているように見えた。
今回の同級生の貴族の中では一番魔力保有量が多い子である。
九番目が、マルコであった。
マルコもカラガンダ老の五男である旨紹介するのみで、得意魔法や属性については話さなかった。
十番目は、黒髪に近いブラウンヘアーのナルガ・ヘンダースン、騎士爵の三男で、得意魔法は火属性魔法と言っていた。
魔力保有量は中の下程度か?
この子は新入生の中で一番大きなガタイを持っている。
おそらくは力自慢のガキ大将的な雰囲気がある。
十一番目は、ノエル・ヤング、子爵の三男坊、得意魔法は土属性魔法と恥ずかしそうに言っていた。
土属性魔法だって魔力量と使いようによっては立派な戦力になるのだが、さすがに築城を行えるほどの魔力量はノエルにはない。
せいぜい半日をかけて塹壕を掘る程度かもしれない。
地面から槍を生やす「土槍」又は「剣山」程度を使いこなせればよいのだが・・・。
十二番目はオスカー・リビングストン、騎士爵の長男、得意魔法は火魔法と言っていたが、魔力量も少ないし、魔法を使う騎士としては大成できないと思われる。
騎士として剣術もしくは槍術を強化した方が良いような気がする。
十三番目は、赤毛のピヨートル・アルバン、騎士爵の次男坊、得意魔法は風魔法で、魔力量は中の中程度。
体格は16人の中で一番小柄だが、これから身長が伸びるのかもしれない。
十四番目は、ラメス・パターソン、騎士爵の長男、得意魔法は珍しい氷属性魔法だ。
魔力量は今のところ少ないが、いまだ魔法発現もさほど熟していないことから、この子は伸びしろがあるようだ。
十五番目は、ブルーネットのソニア・デビッドソン、騎士爵の長女であり、風魔法が得意だと言った。
魔力量は中の下程度かな?
最後はテリー・ハドル、男爵の次男で火魔法が得意と言っているが、魔力量が一番少ない子だ。
試験はかろうじて通過できたが、魔法師としては大成できないだろう。
こんな子がどうして第一学院に来るのかがわからない。
むしろ体力を鍛えて第二学院を目指した方が良かったのではと思うマルコだった。
「ワルダー、そのようにいい加減なことを言うものではない。
誤解を与えるではないか。
そこの子に、言っておくが特例制度など無い。
当学院は、如何に成績が良くても三年間学ばねば卒業できない仕組みになっている。」
「わざわざのお教えありがとうございます。
三年間で色々教えていただけることを楽しみにしております。」
このようにしてマルコの適性試験は終了し、第一学院には入学できることになった。
ニオルカン第一学院を含め、学院の生徒は、学院内の寮に入って生活する者も居る。
これはニオルカン領内の子供たちが集まってくるために、全ての子供たちが通学のできる範囲に住んでいるわけでは無いからである。
カラガンダ老の屋敷は学院から左程遠くでは無いためにマルコの通学に何ら支障は無かった。
実際、カラガンダ老の子供や孫たちも過去に通学をし、或いは現に通学中なのだ。
話を聞いてみるとハリーやアイリスも自宅から通うようだ。
民間人というか非貴族の者達に対する差別があるのかどうかは定かではないが、教える側に何となくそのような気配を持った者が居ることは間違いないようだ。
ワルダーという職員は明らかに一般人である三人を見下している雰囲気だった。
対処の仕方については追々考えるが、最終的に必要があれば潰すことも考えている。
但し、カラガンダ老が心配していたように能力を見せることで、貴族へ取り込まれる危険性はいつでも考えていた方がよさそうだ。
適性検査から三日後、初の学院登校日がやって来た。
マルコは、始業時間に間に合うように家を出て、学院にはかなり余裕のある時間に着いていた。
教室の中には先客が居た。
アイリスである。
アイリスは第一学院に隣接する領主邸の敷地内に住居があるので、今年の通学生の中では、家が最も近い場所にあるようだ。
教室内の席の配置表は、前方の壁に掲示してあった。
マルコは文字の読み書きはできるのだが、他の者はどうなのだろう。
カラガンダ老の話によると四つの学院があるおかげでニオルカンでの識字率は高いらしい。
勿論学院で習うから知っているのだが、一年生になったばかりの子はどうなのだろう。
アイリスは親から文字を習っているようだ。
貴族は個人教授の魔法が習えるくらいなので、多分知っているだろう。
すると気がかりはハリーか?
知っていればいいが、知らないと馬鹿にされることになりかねない。
幸いにもマルコの懸念は外れた。
ハリーも親から文字は習っていて読み書きはできるようだ。
但し、ハリーもアイリスも未だ語彙力は少なく、文字が読めても意味の分からないことは結構あるらしい。
同じように貴族の子女も語彙力まで備わっているわけでは無いので、記載内容がわかっている者は少ないかもしれない。
その辺は学院にいる間に色々と覚えて行くことになるだろう。
初日の初めての授業は、講師となる職員の紹介、それに生徒たちの自己紹介から始まった。
講師になる職員は全部で7人。
クラスの担任はゲイブルという男性講師で、カゼルという名の女性講師が副担任になるようだ。
ゲイブルは主として土属性魔法と錬金術を教える講師、カゼルは風属性魔法と水属性魔法を教えるようだ。
レメラスという男性講師は、火属性魔法を教える男性講師。
いけ好かないワルダーもやはり講師の様で無属性魔法と武術を教える講師のようだ。
フェルブレスは、光属性魔法と治癒魔法の男性講師、セーシェルは聖属性魔法の女性講師で、エレベス教の神官でもある。
最後にブキャナンという男性講師は一般教養を教えるようだ。
次いで生徒たちの自己紹介を始めた。
自己紹介の順番は席順である。
席順は名前の文字順(この世界のアルファベット順若しくはイロハ順)であった。
一番目は、赤毛の男の子でエレバン・ファルス、ニオルカン公爵家の騎士爵の次男坊であり、火属性魔法が得意だと自慢気に語ったが、魔力はさほど多くはなく、仮に戦闘中に火属性魔法を使用した場合、その後の複数の魔法発動は無理と思われる。
二番目は、栗毛のアイリスで公爵家の薬師の娘と名乗ったが、アイリスは特に得意な魔法なり属性なりは紹介しなかった。
但し、マルコの鑑定ではアイリスには水属性魔法の適性が高いほか、わずかに光属性魔法の適性があるので、薬師又は治癒師に相応しい能力があるものと思えた。
魔力は現状で少なくともエレバンの二倍以上はあるし、これまで魔法を発現していないことから魔力容量の伸びしろもあると見込まれる。
魔力を増やす方法はあるのだが、それを知らずに魔法の発現を優先していると、容量の伸びしろがなくなって固定化してしまうのだ。
従って、おそらく盛んに自らの能力を吹聴し我先にと披露していた貴族の子女の伸びしろはかなり制限されてしまっているだろう。
三番目は、シルヴェスター・ヴァロック、公爵家の男爵の三男である。
得意魔法は雷魔法属性と言っていた。
この子は、貴族の子女の中では二番目に魔力保有量が高い子であり、今はまださほどの魔法を発現できていないが、たゆまぬ努力を続ければ中級の上程度の魔法は発現できるようになるだろう。
四番目は、茶髪のダレス・ウェルバーン、準男爵の長男である。
得意魔法は無属性魔法と紹介していたが、適性試験の披露の場面では、ストーン・バレットを披露していた。
鑑定によれば、土属性魔法の適性が無属性魔法よりも高いのに、自分は無属性魔法が適していると考えているようだ。
無属性魔法は、身体強化などに利用されるため騎士などが好んで使う魔法である。
おそらくは、父親がそうした脳筋であり、主として剣術や槍術などを幼いころから訓練させられているのだろう。
現状の魔力量は同級生の貴族の中では中ほどであり、マルコの見立てでは少なくとも無属性魔法に関しては伸びしろは余りないように思われる。
五番目は、金髪のフィリア・バーンスタイン、子爵の長女であり、得意魔法は水属性であり、披露の場面でも水弾(ウォーターバレット)を発現していた。
現状の魔法の威力はさほどでもないが、魔力保有量は貴族の中ではかなり多く、上の中ほどである。
六番目はハリーで、オブライエン商会(ニオルカン市内の大手商人である)の次男坊と自己紹介するのみで、属性その他は紹介していない。
因みにハリーの属性は火属性魔法と無属性魔法の二つであり、魔力容量の伸びしろはかなり大きいと思われるので、将来は攻撃魔法も使える騎士としても有望である。
七番目は、濃いブラウンの髪のイリス・ヴァルカン、男爵の三男坊であり、風属性魔法が得意と言っていた。
この子も土属性魔法の適性があるのだが、土属性魔法は余り見栄えが良くないのと、どうしても土方をイメージされてしまうので貴族からは嫌われる傾向にあるらしい。
因みに、この子が披露の場面で使用したのはエアーカッターであった。
但し、威力から言えばダレスのストーン・バレットの方が高いだろう。
身体強化は別として、多分、土属性魔法に特化した方が攻撃力は勝ると思う。
魔力保有量は、貴族の子弟の中では中の上ぐらいであろう。
八番目は、プラチナブロンドのシルヴィア・エジンバル、ニオルカン公爵家配下のエジンバル男爵の次女と称しているが、本名はシルヴィア・ディラ・サリバンである。
商都ニオルカンが属するマーモット王国の大公であるエシャール・ファブレ・サリバンの妾腹の次女である。
なぜ偽名を使って、ニオルカンにいるのかは不明だが、どうも大公の知り合いであるエジンバル男爵に身を寄せているようだ。
得意な魔法は風魔法と言っていた。
披露の場面で使用したのはエアーバレットだったが、マルコにはわざと威力を落としているように見えた。
今回の同級生の貴族の中では一番魔力保有量が多い子である。
九番目が、マルコであった。
マルコもカラガンダ老の五男である旨紹介するのみで、得意魔法や属性については話さなかった。
十番目は、黒髪に近いブラウンヘアーのナルガ・ヘンダースン、騎士爵の三男で、得意魔法は火属性魔法と言っていた。
魔力保有量は中の下程度か?
この子は新入生の中で一番大きなガタイを持っている。
おそらくは力自慢のガキ大将的な雰囲気がある。
十一番目は、ノエル・ヤング、子爵の三男坊、得意魔法は土属性魔法と恥ずかしそうに言っていた。
土属性魔法だって魔力量と使いようによっては立派な戦力になるのだが、さすがに築城を行えるほどの魔力量はノエルにはない。
せいぜい半日をかけて塹壕を掘る程度かもしれない。
地面から槍を生やす「土槍」又は「剣山」程度を使いこなせればよいのだが・・・。
十二番目はオスカー・リビングストン、騎士爵の長男、得意魔法は火魔法と言っていたが、魔力量も少ないし、魔法を使う騎士としては大成できないと思われる。
騎士として剣術もしくは槍術を強化した方が良いような気がする。
十三番目は、赤毛のピヨートル・アルバン、騎士爵の次男坊、得意魔法は風魔法で、魔力量は中の中程度。
体格は16人の中で一番小柄だが、これから身長が伸びるのかもしれない。
十四番目は、ラメス・パターソン、騎士爵の長男、得意魔法は珍しい氷属性魔法だ。
魔力量は今のところ少ないが、いまだ魔法発現もさほど熟していないことから、この子は伸びしろがあるようだ。
十五番目は、ブルーネットのソニア・デビッドソン、騎士爵の長女であり、風魔法が得意だと言った。
魔力量は中の下程度かな?
最後はテリー・ハドル、男爵の次男で火魔法が得意と言っているが、魔力量が一番少ない子だ。
試験はかろうじて通過できたが、魔法師としては大成できないだろう。
こんな子がどうして第一学院に来るのかがわからない。
むしろ体力を鍛えて第二学院を目指した方が良かったのではと思うマルコだった。
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