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第一章 与えられし異能
1ー16 体育祭~夏休みの計画
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俺が心配なのは、四面サッカー中にちょっと力を出すと大変なことになりそうなことだ。
秘かに確認したところでは、俺が蹴ると左程力を入れていないはずのに、飛んで行くボールの速度がどうもプロサッカー選手並み?もしくはそれ以上?の威力になりそうなことなんだ。
サッカー競技だけは、ちょっと手加減しないと怪我人が出そうな気がするよ。
体育祭は、一応、クラス対抗、色別対抗になっているもので、100m走と400m障害競走、それに5000m走については、一位になるべくちょっとだけ努力したぜ。
俺として難しかったのが四面サッカーなんだが、何とか本気を出さずにそこそこ活躍してウチのクラスは二位で終わったよ。
お昼を挟んで午後一番のマスゲームは、練習の成果を発揮して皆が揃って綺麗にまとめていたな。
この時に録画された映像を後で見せてもらったが、中々様になっているなと思ったよ。
体育祭後半にあるクラス対抗男女混合リレーは、アンカーから二人手前の俺にバトンが渡される段階でウチのクラスがドベだったので、ちょっと頑張った。
多分200mを20秒台ぐらいの速さの走りだったのじゃないかと思う。
ウチのクラスの長澤晴美さんにバトンを手渡したときはほとんど一位と並んでいたな。
一位とは100m近く差があったんだけど、二位、三位を追い抜いて、その差を挽回したということだ。
長澤さんは二位でアンカーの横山昭にバトンタッチ、横山は二位のままで何とかゴールした。
団体戦の二位と三位では点数の開きが大きいからなぁ。
二位で終わって良かったよ。
体育祭の最後に色別対抗のリレー競技が男女別に有った。
こちらは男女ともに各学年の色別に二人ずつ6名の代表者を選出し、1学年が100mと200m、2学年が200mと300m、3学年が300mと400mを走るリレーだ。
二学年と三学年は概ね誰が速いかわかっているので、その中から選ばれたようだな。
一学年についてはこれまでの実績がほとんどない為に、中学時代の陸上の成績などを加味して選出されたらしく、中学で陸上競技をやっていた連中ばかりの出場だったぜ。
従って、実績の無かった俺は、その選考から免れたわけなんだが、クラス別対抗リレーでちょっと頑張り過ぎたので、来年はそうも行かないかもしれない。
まぁ、来年は来年の風が吹くだろう。
このあとの学校行事で生徒が全員参加なのは、夏休み後に開催される文化祭があるのかな。
確か予定では、9月12日の予定の筈だ。
クラス単位で動くのは、文化祭での合唱コンクールかな。
あとは文科系の部活や同好会が発表展示会を行うぐらいの筈だ。
文化祭の方は、俺が特段頑張らなければならない場面は多分無いのじゃないかなと思っている。
◇◇◇◇
今年の夏休みは7月21日(木曜日)~8月31日(水曜日)までの42 日間だ。
7月20日に終業式があり、期末試験で赤点が無い限りは補講は無いんだが、生憎と東斗高校は進学校だから、別途に夏季講習というのはあるんだ。
赤点を取った奴の補講は7月末までのウィークデイの7日間で、夏期講習の方は8月22日から26日の5日間が予定されている。
夏季講習への参加は、夏休み中に家族で旅行に行く予定の人も居たりするから一応自由とされているんだけれどな・・・。
何となく予定の無い者は、全員参加的な雰囲気なんだよね。
雰囲気に押されて俺も参加する方向で手をあげてしまった。
特に、梓ちゃんが参加するって聞いていたから、なおさらだよな。
因みにウチのクラスではおよそ9割が参加する。
まぁ、これも行事の一環ということで受忍するしか無いよな。
俺の夏休みの予定は、8月14日から16日にかけて、お袋の実家であるO県T市の田舎に行き、親父とお袋それに俺と妹たちでお盆を過ごすのが年中行事になっている。
そうしてT市では、江戸時代から続いている由緒ある盆踊りが名物で、それを浴衣姿で踊るのが妹たちの恒例の楽しみにもなっているんだ。
母の実家は、B駅から徒歩15分ぐらいの丘陵地にある古くからの農家だ。
盆踊りはB駅前の通りで行われるから、母の実家から行きやすい場所でもある。
俺も踊ることは踊るんだが、どちらかと言うと、俺の場合は、妹たち二人のガードマンがメインだな。
子の盆踊りが目当てで数万人規模の観光客が集まるから、おかしな奴も居ない訳じゃない。
親父もお袋も一緒に行くんだが、もっぱら二人は監視役に徹しているぜ。
<注>
*中*山踊り:毎年8/14~8/16に行われている、O県下最大の盆踊り。慶安元年(1648)に*中*山城主の〇谷△隆が、五穀豊穣と町屋の繁盛を祈願して踊らせたのが始まりと伝えられています。
まぁ、その予定は8月に入ってからの話だ。
7月21日から始まった夏休み、幸いにして俺も梓ちゃんも補講は免れたから、梓ちゃんと約束した図書館通いで自由研究のテーマ―を探し始めた。
三日ほど通って、俺が選んだのはF市内にあるD古墳の由来調査と現地調査だった。
考古学に足の指先がかかる程度の調査しかできないだろうが、俺の新たな能力の確認には良いテーマじゃないかと思うんだ。
俺の探知範囲は今では20mほどになっている。
従って足元の地下20mの深度にまで在る物が何となく判別できるようになったんだ。
やろうと思えば地中から『採掘』だってできるんだが、生憎と混合物をその形のまま採取するのは難しい。
今のところ『採掘』のスキルで採取が可能なのは均一な物質のみに限られる。
例えば銅剣が地中に埋もれていたとする。
銅剣は柔らかい銅で出来ているわけじゃなく、銅とスズの合金である青銅で出来ている。
銅にスズを混ぜると固くなるんだ。
そうしてそれ以外の金属を混ぜても銅が主成分であれば青銅と言う。
例えば、十円硬貨は、銅が95%、スズが1~2%、亜鉛が4~3%の比率の合金だ。
若しも俺が地中から銅剣を抽出するとなれば、銅かスズだけを抽出することとなり、多分原形を保てなくなる恐れが高い。
発掘が許されたとしても、これじゃぁ拙いよね。
但し、表層から20m以内にある他とは違う異物があれば、俺が『鑑定』のセンサーで感知できるということなんだ。
これって地中レーダー並みにチートじゃねぇ?
一方の梓ちゃんは、色々と調べた上で、郷土工芸品に興味を抱いたようで、藍染め工房で染色と機織りを体験して、そのレポートを書きたいと言っている。
場所はF駅からバスで1時間ほどのS市の山崎だ。
工房で染色と機織りの体験ができるようだ。
但し、無料じゃないんだぜ。
生地の持ち込みなんかもできるようだけれど、染色の場合、少し大きめのハンカチ大でも千円から二千円の費用がかかる。
機織りだって、お試しにしろ、大きさによって結構なお金がかかるようだ。
体験としては良いのだろうけれど、高校生(別に高校生限定というわけじゃないのだけど)からお金をむしり取るというのはなぁ・・・。
まぁ、向こうも慈善事業をしているわけじゃないので仕方が無いんだが・・・。
俺も梓ちゃんも互いの自由研究に付き合って現場に行くことにした。
写真とか動画が有った方が、レポートにしやすいと思うんだ。
俺の場合は、レポート作成にM社のP.P.ソフトを使うつもりだから、写真はありだよね。
それとフォト関係の加工ソフトも有るから、画像さえあればレポートの方はどうとでもできそうだ。
共同研究にはならないかもしれないが、お手伝いでイニシャルぐらい載せてもいいんじゃないかなと二人で打ち合わせはしているヨ。
7月26日(火曜日)にS市の工房に、28日(木曜日)にF市内西部にあるD古墳に行くことにした。
S市へはF駅前からバスで、D古墳の方は自転車で行くことにした。
28日は、梓ちゃんとのサイクリング・デートになりそうだな。
飲料水はもちろんだけれど、念のため熱射病対策でいろんなものを持って行くつもりではいる。
どちらも近傍に食事が出来そうな場所をWeb上で確認していて、お昼は現地で食べることにして、弁当は無しだ。
梓ちゃんが言うように、夏場は食中毒が怖いからね。
S市の方は、7時半F駅前発のバスで出発、8時半着。
帰りは17時45分発で18時45分着の予定だ。
昼休みと食事時間を除くと、正味7時間足らず程度になるんじゃないかと思う。
因みにS市までのバス料金は片道1200円ほど、これに体験料金が入ると結構な出費になるね。
梓ちゃんが言った。
「うん、1万円以内に収まればいいなと思ってたから私は大丈夫。
でも、英一郎さんはお付き合いでお金使わせてしまうけれど、大丈夫?」
「あぁ、俺の方は飯代と交通費だけだから精々四千円までぐらいしか行かないだろう。
大丈夫だよ。」
梓ちゃん、それを聞いてにっこりしました。
うん、この笑顔だけで四千円分以上は間違いなくあるな。
◇◇◇◇
28日のD古墳の分については、F市役所に連絡を入れて調査に行く手続きを取ることになった。
別に周囲に柵を設けているわけでもないんだが、一応、史跡になっているから、事前に自由研究で入るための書面での立入り許可申請の手続きをしただけだ。
但し、土を掘り返すなどの本格的な発掘調査はしてはいけないし、そこにあったモノを動かさない、或いはごみ等を捨てないなどという誓約書を書かされた。
ネットで見ると、近隣住民は特段の許可なく出入りして、普通に散歩しているようでもある。
まぁね、何か異常を見つけたら、市の担当者に届け出るつもりでいるよ。
問題は、地下に埋蔵品等が有った場合についてどうするかだが・・・。
まぁ、その時に考えることにしよう。
取り敢えずの現地調査のための手続きや日程調整は終わった。
秘かに確認したところでは、俺が蹴ると左程力を入れていないはずのに、飛んで行くボールの速度がどうもプロサッカー選手並み?もしくはそれ以上?の威力になりそうなことなんだ。
サッカー競技だけは、ちょっと手加減しないと怪我人が出そうな気がするよ。
体育祭は、一応、クラス対抗、色別対抗になっているもので、100m走と400m障害競走、それに5000m走については、一位になるべくちょっとだけ努力したぜ。
俺として難しかったのが四面サッカーなんだが、何とか本気を出さずにそこそこ活躍してウチのクラスは二位で終わったよ。
お昼を挟んで午後一番のマスゲームは、練習の成果を発揮して皆が揃って綺麗にまとめていたな。
この時に録画された映像を後で見せてもらったが、中々様になっているなと思ったよ。
体育祭後半にあるクラス対抗男女混合リレーは、アンカーから二人手前の俺にバトンが渡される段階でウチのクラスがドベだったので、ちょっと頑張った。
多分200mを20秒台ぐらいの速さの走りだったのじゃないかと思う。
ウチのクラスの長澤晴美さんにバトンを手渡したときはほとんど一位と並んでいたな。
一位とは100m近く差があったんだけど、二位、三位を追い抜いて、その差を挽回したということだ。
長澤さんは二位でアンカーの横山昭にバトンタッチ、横山は二位のままで何とかゴールした。
団体戦の二位と三位では点数の開きが大きいからなぁ。
二位で終わって良かったよ。
体育祭の最後に色別対抗のリレー競技が男女別に有った。
こちらは男女ともに各学年の色別に二人ずつ6名の代表者を選出し、1学年が100mと200m、2学年が200mと300m、3学年が300mと400mを走るリレーだ。
二学年と三学年は概ね誰が速いかわかっているので、その中から選ばれたようだな。
一学年についてはこれまでの実績がほとんどない為に、中学時代の陸上の成績などを加味して選出されたらしく、中学で陸上競技をやっていた連中ばかりの出場だったぜ。
従って、実績の無かった俺は、その選考から免れたわけなんだが、クラス別対抗リレーでちょっと頑張り過ぎたので、来年はそうも行かないかもしれない。
まぁ、来年は来年の風が吹くだろう。
このあとの学校行事で生徒が全員参加なのは、夏休み後に開催される文化祭があるのかな。
確か予定では、9月12日の予定の筈だ。
クラス単位で動くのは、文化祭での合唱コンクールかな。
あとは文科系の部活や同好会が発表展示会を行うぐらいの筈だ。
文化祭の方は、俺が特段頑張らなければならない場面は多分無いのじゃないかなと思っている。
◇◇◇◇
今年の夏休みは7月21日(木曜日)~8月31日(水曜日)までの42 日間だ。
7月20日に終業式があり、期末試験で赤点が無い限りは補講は無いんだが、生憎と東斗高校は進学校だから、別途に夏季講習というのはあるんだ。
赤点を取った奴の補講は7月末までのウィークデイの7日間で、夏期講習の方は8月22日から26日の5日間が予定されている。
夏季講習への参加は、夏休み中に家族で旅行に行く予定の人も居たりするから一応自由とされているんだけれどな・・・。
何となく予定の無い者は、全員参加的な雰囲気なんだよね。
雰囲気に押されて俺も参加する方向で手をあげてしまった。
特に、梓ちゃんが参加するって聞いていたから、なおさらだよな。
因みにウチのクラスではおよそ9割が参加する。
まぁ、これも行事の一環ということで受忍するしか無いよな。
俺の夏休みの予定は、8月14日から16日にかけて、お袋の実家であるO県T市の田舎に行き、親父とお袋それに俺と妹たちでお盆を過ごすのが年中行事になっている。
そうしてT市では、江戸時代から続いている由緒ある盆踊りが名物で、それを浴衣姿で踊るのが妹たちの恒例の楽しみにもなっているんだ。
母の実家は、B駅から徒歩15分ぐらいの丘陵地にある古くからの農家だ。
盆踊りはB駅前の通りで行われるから、母の実家から行きやすい場所でもある。
俺も踊ることは踊るんだが、どちらかと言うと、俺の場合は、妹たち二人のガードマンがメインだな。
子の盆踊りが目当てで数万人規模の観光客が集まるから、おかしな奴も居ない訳じゃない。
親父もお袋も一緒に行くんだが、もっぱら二人は監視役に徹しているぜ。
<注>
*中*山踊り:毎年8/14~8/16に行われている、O県下最大の盆踊り。慶安元年(1648)に*中*山城主の〇谷△隆が、五穀豊穣と町屋の繁盛を祈願して踊らせたのが始まりと伝えられています。
まぁ、その予定は8月に入ってからの話だ。
7月21日から始まった夏休み、幸いにして俺も梓ちゃんも補講は免れたから、梓ちゃんと約束した図書館通いで自由研究のテーマ―を探し始めた。
三日ほど通って、俺が選んだのはF市内にあるD古墳の由来調査と現地調査だった。
考古学に足の指先がかかる程度の調査しかできないだろうが、俺の新たな能力の確認には良いテーマじゃないかと思うんだ。
俺の探知範囲は今では20mほどになっている。
従って足元の地下20mの深度にまで在る物が何となく判別できるようになったんだ。
やろうと思えば地中から『採掘』だってできるんだが、生憎と混合物をその形のまま採取するのは難しい。
今のところ『採掘』のスキルで採取が可能なのは均一な物質のみに限られる。
例えば銅剣が地中に埋もれていたとする。
銅剣は柔らかい銅で出来ているわけじゃなく、銅とスズの合金である青銅で出来ている。
銅にスズを混ぜると固くなるんだ。
そうしてそれ以外の金属を混ぜても銅が主成分であれば青銅と言う。
例えば、十円硬貨は、銅が95%、スズが1~2%、亜鉛が4~3%の比率の合金だ。
若しも俺が地中から銅剣を抽出するとなれば、銅かスズだけを抽出することとなり、多分原形を保てなくなる恐れが高い。
発掘が許されたとしても、これじゃぁ拙いよね。
但し、表層から20m以内にある他とは違う異物があれば、俺が『鑑定』のセンサーで感知できるということなんだ。
これって地中レーダー並みにチートじゃねぇ?
一方の梓ちゃんは、色々と調べた上で、郷土工芸品に興味を抱いたようで、藍染め工房で染色と機織りを体験して、そのレポートを書きたいと言っている。
場所はF駅からバスで1時間ほどのS市の山崎だ。
工房で染色と機織りの体験ができるようだ。
但し、無料じゃないんだぜ。
生地の持ち込みなんかもできるようだけれど、染色の場合、少し大きめのハンカチ大でも千円から二千円の費用がかかる。
機織りだって、お試しにしろ、大きさによって結構なお金がかかるようだ。
体験としては良いのだろうけれど、高校生(別に高校生限定というわけじゃないのだけど)からお金をむしり取るというのはなぁ・・・。
まぁ、向こうも慈善事業をしているわけじゃないので仕方が無いんだが・・・。
俺も梓ちゃんも互いの自由研究に付き合って現場に行くことにした。
写真とか動画が有った方が、レポートにしやすいと思うんだ。
俺の場合は、レポート作成にM社のP.P.ソフトを使うつもりだから、写真はありだよね。
それとフォト関係の加工ソフトも有るから、画像さえあればレポートの方はどうとでもできそうだ。
共同研究にはならないかもしれないが、お手伝いでイニシャルぐらい載せてもいいんじゃないかなと二人で打ち合わせはしているヨ。
7月26日(火曜日)にS市の工房に、28日(木曜日)にF市内西部にあるD古墳に行くことにした。
S市へはF駅前からバスで、D古墳の方は自転車で行くことにした。
28日は、梓ちゃんとのサイクリング・デートになりそうだな。
飲料水はもちろんだけれど、念のため熱射病対策でいろんなものを持って行くつもりではいる。
どちらも近傍に食事が出来そうな場所をWeb上で確認していて、お昼は現地で食べることにして、弁当は無しだ。
梓ちゃんが言うように、夏場は食中毒が怖いからね。
S市の方は、7時半F駅前発のバスで出発、8時半着。
帰りは17時45分発で18時45分着の予定だ。
昼休みと食事時間を除くと、正味7時間足らず程度になるんじゃないかと思う。
因みにS市までのバス料金は片道1200円ほど、これに体験料金が入ると結構な出費になるね。
梓ちゃんが言った。
「うん、1万円以内に収まればいいなと思ってたから私は大丈夫。
でも、英一郎さんはお付き合いでお金使わせてしまうけれど、大丈夫?」
「あぁ、俺の方は飯代と交通費だけだから精々四千円までぐらいしか行かないだろう。
大丈夫だよ。」
梓ちゃん、それを聞いてにっこりしました。
うん、この笑顔だけで四千円分以上は間違いなくあるな。
◇◇◇◇
28日のD古墳の分については、F市役所に連絡を入れて調査に行く手続きを取ることになった。
別に周囲に柵を設けているわけでもないんだが、一応、史跡になっているから、事前に自由研究で入るための書面での立入り許可申請の手続きをしただけだ。
但し、土を掘り返すなどの本格的な発掘調査はしてはいけないし、そこにあったモノを動かさない、或いはごみ等を捨てないなどという誓約書を書かされた。
ネットで見ると、近隣住民は特段の許可なく出入りして、普通に散歩しているようでもある。
まぁね、何か異常を見つけたら、市の担当者に届け出るつもりでいるよ。
問題は、地下に埋蔵品等が有った場合についてどうするかだが・・・。
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