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第二章 それぞれの出会い
2-19 アリス ~キティホークでの催事 その四(ダンスコンテスト)
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五曲目は、彼女たちが今回のコンテストで演奏すべき規定曲だったのである。
但し彼女たちが演奏するのは楽器ではなく、口笛であった。
無論、口笛での音階などたかが知れている。
しかしながら、その音色が表す曲想は明確になり、自分たちのパートが何であるかも十分にわかった。
二回繰り返した後、彼女たちはそれぞれの楽器に触れることを許された。
彼女たちは歓喜の声を上げてそれぞれの楽器に飛びついた。
しっかりと磨き上げたマウスピースを取り付けて全員が指導者の指示を待った。
「じゃぁ、一度課題曲の練習をしてみよう。」
途端に黄色い歓声が沸き上がった。
「皆、口笛でのレパートリーを忘れないように。
今は大きな音を出さなくてもいい。
全員の音が聞き取れるように音をコントロールすること。
皆の音がわかった段階で強弱は徐々につける。
それが君たちの表す音楽であれば、自ずとわかるようになる。
ハイジ、安静中だけれど指揮棒は振れるだろう。
やってご覧。
他の見学中の二人は、ハイジの隣で全体の音を聞いていないさい。」
ハイジが指揮棒を持って両手を上げると生徒全員の目が集中した。
ハイジが指揮棒を振ると演奏が始まった。
とても静かな演奏だった。
全員が控えめにそうして他の楽器を聞き分けようとしていた。
驚くべきことに各レパートリーの楽器の音色がぴったりと合っていた。
出だしで誰かが先んじることも無い。
非常に静かな演奏ではあったが、全員の心に浸み渡る音色であった。
演奏が終わった時、誰の目にも満足感があふれていた。
始めて演奏で一体感を味わったからである。
「ようし、よくできた。
少なくとも合奏の意味合いがわかったと思う。
人の人生と同じでね。
楽器の演奏も、人の意見を拝聴しながら意見を述べることが必要だ。
人は互いに助け合ってしか生きられない。
演奏も同じ、君たちのどれか一つがかけても満足な演奏にはならない。
今は三人が抜けているからその分は誰かが補わねばならないけれど、明後日にはハイジ達も復帰できる。
それから全体のバランスを考えればいいでしょう。
もう一度演奏をしてみよう。
今度は少しだけ自己主張をしてもいい。
但し、ほんの少しだけ、誰かが出っ張ると誰かがへこまねばならない。
そうしないようにできるだけ主張してみるんだ。
ある意味では試行錯誤でもある。
一番バランスが取れた所が君たち全員の意思から生まれた音楽だ。
ハイジ、始めて。」
次の演奏は少し音量が大きくなったが全体として音色は変わらずに、生徒たちに更なる一体感と達成感が生まれた。
ハイジと二人の見学者が、自分の意思で意見を言った。
「第四小節から第八小節までケレックはもう少し主張してもいいと思う。
その分、ハムレディスはへこまなければならない。
でも全体として凄くいい感じ。
私達、演奏の外から聞いたのは初めてだけれど、アルタミルの予選会よりもいけてる感じがする。
まだまだ十分じゃないのは判ってるけれど、とってもまとまっているの。
何よりそれが一番素敵よ。」
「今日のところはこれでいい。
明後日ハイジ達が加わってから細かい修正をしてゆくけれど、今は不十分のままでいい。
明日は、午前中に口笛での稽古、午後から君たちの自由選定曲の練習をしよう。」
このようにして、毎日の稽古が続けられたが、途中で一部の方向転換があった。
自由選定曲の軽音楽のビートを途中で変える編曲をしたのである。
本来4ビートの曲を、若い人たちに人気のある8ビートに転換させ、最後にもう一度4ビートに戻すのである。
そのために口笛での練習を行い、全員参加でダンスをさせた。
振り付けはアリスが担当した。
全員が4ビートのリズムからいきなり8ビートに切り替えるのを身体で覚えさせるのである。
そのためにドラムのパーカッションが使われた。
風変りな稽古も終わりに近づいていた。
航海が40日目を過ぎたからである。
メィビス到着まで1週間を切ったのである。
その日、最後の練習を終えた。
課題曲も自由選択曲もとてもいい出来だった。
マイクは皆にご褒美としてその日の夕食会をレストラン・クーベラントで開催した。
生徒たちは全員が学生服姿であり、付き添いの副校長たちは一張羅を着込んで参加した。
ファーブル風のフルコースは、見栄えも良く、とても美味しかった。
夕食会の終わりにマイクが言った。
「僕たちの指導は今日で終わります。
後は、君たちだけで十分にやって行ける。
コンテストの時にはできれば会場で君たちの演奏を聴きたいと思っている。
人生は吹奏楽部だけじゃない。
君たちには長い人生が待っているが、ここでの経験は色々な場面で生きて来ると思う。
私達二人はいつでもあなた方の幸せと活躍を祈っていますよ。」
46日目にはフェアウェル・パーティがある。
47日目の正午過ぎにメィビス第三軌道衛星にキティホークは到着予定である。
船内時間は出航時点から徐々にメィビスの首都クレアラスの時間帯に合わせていた。
毎日時間が深夜12時で5分ずつずらされていたのである。
フェアウェル・パーティでは、音楽ホール、二等、三等船客の大食堂レ・シラスそれに特一等、一等船客用のラ・バレックを大きなスクリーンで繋ぎ、各船客がかくし芸を披露することになっている。
基本的に品位を落とさないものであれば何でもありの演芸会であり、午後5時から午後10時まで延々と繰り広げられる。
船員が参加することも出来るために、中々舞台裏は大変である。
私とマイクは、二人でダンス・コンテストに参加をすることにした。
そのための練習はほとんどしていないが、その代わりにテレパシーで動きを何回もリハーサルしていた。
ダンス会場はジムナシアの上の階にある常設のダンスホールである。
午後7時から概ね40分の間に、四つの異なるリズムでのダンスをこなすことになる。
最もポピュラーなシルツ、テンポが若干早いクイックセット、情熱的な踊りが主体のメッカス、最もテンポが速く迅速な動きが要求されるエスポラルの4種類である。
ダンス教室に入り浸った人たちがメインであるが、自由参加であるので私達もエントリーできた。
髪が邪魔になりかねないので、美容院へ行って結い上げてもらった。
衣装は少し肩と背中の露出度の多い白のロングドレスであり、マイクもそれに合わせて真っ白な燕尾服をモールで用意してもらったらしい。
靴は余り履き慣れていない白のストラップ・ハイヒールである。
ダンス会場には様々に趣向を凝らした派手な衣装の出場者24組が揃っていた。
最初にシルツが始まった。
私とマイクは古風な正統派シルツを踊った。
マイクのリードは完璧で左程広くは無いホールを縦横に動き回り、他の人たちと接触するような愚は犯さない。
私のロングドレスの裾があちらこちらで綺麗な輪を描いて宙に舞っていた。
曲の途中でも審査員のダンス教師が割り込んで、下手な踊り手達を排除して行く。
最初のシルツだけで8組が肩を叩かれホールから追い出された。
その人たちはぶつぶつ言いながらも観客席に廻るのである。
次のクイックセットでは、二人で最新のステップを披露した。
これにはダンス教師たちも驚いていたようである。
彼らも映像でしか見たことの無いステップだったからである。
さらに6組が減って、三つ目のメッカスでは10組の男女がフロアーに残っていた。
メッカスはほとんど型というものが無い。
如何に着かず離れず二人が密着して優雅に踊るかである。
私とマイクは完璧に動きを合わせていた。
メッカスの曲の終わりころには4組だけが残っていた。
私達以外は、ダンス教室の常連組でありそのうち二組はキティホークの船員同志であり、いずれも船内のダンス部に所属しているらしい。
もう一組はクレアラス市内でダンス教室を開いている夫婦であり、メィビスの大会で優勝したこともある強者である。
勝負は最後のエスポラルに持ち込まれた。
エスポラルの曲が始まると、マイクと私は護身術の型を演じ始めた。
二人で全く同じ動きをして、しかも完全に速い曲のテンポに合せている。
互いに手を組みあってからの動きも全く途切れない。
私がターンし、彼がターンする。
曲の最後に二人でより添って優雅に動きを止めた時、残っていたのは二組だけであった。
ダンス教師が三人寄り集まって協議し、最終的に優勝者は私とマイクのペアになった。
30代の残った一組の男女が近寄り、賞賛してくれた。
「驚いた人たちだ。
天才音楽家かと思っていたのに、優れた舞踊家でもあったようだ。
ダンスホールでは一度もお目にかかってはいないが、一体どこで練習されていたのですかな。」
「ジムナシアの格闘技の練習場でしょうか。
二人で時折汗を流していました。」
「なるほど、あの素早い動きは格闘技の技でしたか。
ビッと云う空気を切るような音が今でも耳に残っています。
それに、シルツで見せた古典的な踊りには驚かされました。
あの優雅な動きは我々でも真似ができない。
いや、恐れ入りました。」
そのような会話がなされていることも知らなげに、会場の片隅でマイクと私を見守っている男女がいた。
但し彼女たちが演奏するのは楽器ではなく、口笛であった。
無論、口笛での音階などたかが知れている。
しかしながら、その音色が表す曲想は明確になり、自分たちのパートが何であるかも十分にわかった。
二回繰り返した後、彼女たちはそれぞれの楽器に触れることを許された。
彼女たちは歓喜の声を上げてそれぞれの楽器に飛びついた。
しっかりと磨き上げたマウスピースを取り付けて全員が指導者の指示を待った。
「じゃぁ、一度課題曲の練習をしてみよう。」
途端に黄色い歓声が沸き上がった。
「皆、口笛でのレパートリーを忘れないように。
今は大きな音を出さなくてもいい。
全員の音が聞き取れるように音をコントロールすること。
皆の音がわかった段階で強弱は徐々につける。
それが君たちの表す音楽であれば、自ずとわかるようになる。
ハイジ、安静中だけれど指揮棒は振れるだろう。
やってご覧。
他の見学中の二人は、ハイジの隣で全体の音を聞いていないさい。」
ハイジが指揮棒を持って両手を上げると生徒全員の目が集中した。
ハイジが指揮棒を振ると演奏が始まった。
とても静かな演奏だった。
全員が控えめにそうして他の楽器を聞き分けようとしていた。
驚くべきことに各レパートリーの楽器の音色がぴったりと合っていた。
出だしで誰かが先んじることも無い。
非常に静かな演奏ではあったが、全員の心に浸み渡る音色であった。
演奏が終わった時、誰の目にも満足感があふれていた。
始めて演奏で一体感を味わったからである。
「ようし、よくできた。
少なくとも合奏の意味合いがわかったと思う。
人の人生と同じでね。
楽器の演奏も、人の意見を拝聴しながら意見を述べることが必要だ。
人は互いに助け合ってしか生きられない。
演奏も同じ、君たちのどれか一つがかけても満足な演奏にはならない。
今は三人が抜けているからその分は誰かが補わねばならないけれど、明後日にはハイジ達も復帰できる。
それから全体のバランスを考えればいいでしょう。
もう一度演奏をしてみよう。
今度は少しだけ自己主張をしてもいい。
但し、ほんの少しだけ、誰かが出っ張ると誰かがへこまねばならない。
そうしないようにできるだけ主張してみるんだ。
ある意味では試行錯誤でもある。
一番バランスが取れた所が君たち全員の意思から生まれた音楽だ。
ハイジ、始めて。」
次の演奏は少し音量が大きくなったが全体として音色は変わらずに、生徒たちに更なる一体感と達成感が生まれた。
ハイジと二人の見学者が、自分の意思で意見を言った。
「第四小節から第八小節までケレックはもう少し主張してもいいと思う。
その分、ハムレディスはへこまなければならない。
でも全体として凄くいい感じ。
私達、演奏の外から聞いたのは初めてだけれど、アルタミルの予選会よりもいけてる感じがする。
まだまだ十分じゃないのは判ってるけれど、とってもまとまっているの。
何よりそれが一番素敵よ。」
「今日のところはこれでいい。
明後日ハイジ達が加わってから細かい修正をしてゆくけれど、今は不十分のままでいい。
明日は、午前中に口笛での稽古、午後から君たちの自由選定曲の練習をしよう。」
このようにして、毎日の稽古が続けられたが、途中で一部の方向転換があった。
自由選定曲の軽音楽のビートを途中で変える編曲をしたのである。
本来4ビートの曲を、若い人たちに人気のある8ビートに転換させ、最後にもう一度4ビートに戻すのである。
そのために口笛での練習を行い、全員参加でダンスをさせた。
振り付けはアリスが担当した。
全員が4ビートのリズムからいきなり8ビートに切り替えるのを身体で覚えさせるのである。
そのためにドラムのパーカッションが使われた。
風変りな稽古も終わりに近づいていた。
航海が40日目を過ぎたからである。
メィビス到着まで1週間を切ったのである。
その日、最後の練習を終えた。
課題曲も自由選択曲もとてもいい出来だった。
マイクは皆にご褒美としてその日の夕食会をレストラン・クーベラントで開催した。
生徒たちは全員が学生服姿であり、付き添いの副校長たちは一張羅を着込んで参加した。
ファーブル風のフルコースは、見栄えも良く、とても美味しかった。
夕食会の終わりにマイクが言った。
「僕たちの指導は今日で終わります。
後は、君たちだけで十分にやって行ける。
コンテストの時にはできれば会場で君たちの演奏を聴きたいと思っている。
人生は吹奏楽部だけじゃない。
君たちには長い人生が待っているが、ここでの経験は色々な場面で生きて来ると思う。
私達二人はいつでもあなた方の幸せと活躍を祈っていますよ。」
46日目にはフェアウェル・パーティがある。
47日目の正午過ぎにメィビス第三軌道衛星にキティホークは到着予定である。
船内時間は出航時点から徐々にメィビスの首都クレアラスの時間帯に合わせていた。
毎日時間が深夜12時で5分ずつずらされていたのである。
フェアウェル・パーティでは、音楽ホール、二等、三等船客の大食堂レ・シラスそれに特一等、一等船客用のラ・バレックを大きなスクリーンで繋ぎ、各船客がかくし芸を披露することになっている。
基本的に品位を落とさないものであれば何でもありの演芸会であり、午後5時から午後10時まで延々と繰り広げられる。
船員が参加することも出来るために、中々舞台裏は大変である。
私とマイクは、二人でダンス・コンテストに参加をすることにした。
そのための練習はほとんどしていないが、その代わりにテレパシーで動きを何回もリハーサルしていた。
ダンス会場はジムナシアの上の階にある常設のダンスホールである。
午後7時から概ね40分の間に、四つの異なるリズムでのダンスをこなすことになる。
最もポピュラーなシルツ、テンポが若干早いクイックセット、情熱的な踊りが主体のメッカス、最もテンポが速く迅速な動きが要求されるエスポラルの4種類である。
ダンス教室に入り浸った人たちがメインであるが、自由参加であるので私達もエントリーできた。
髪が邪魔になりかねないので、美容院へ行って結い上げてもらった。
衣装は少し肩と背中の露出度の多い白のロングドレスであり、マイクもそれに合わせて真っ白な燕尾服をモールで用意してもらったらしい。
靴は余り履き慣れていない白のストラップ・ハイヒールである。
ダンス会場には様々に趣向を凝らした派手な衣装の出場者24組が揃っていた。
最初にシルツが始まった。
私とマイクは古風な正統派シルツを踊った。
マイクのリードは完璧で左程広くは無いホールを縦横に動き回り、他の人たちと接触するような愚は犯さない。
私のロングドレスの裾があちらこちらで綺麗な輪を描いて宙に舞っていた。
曲の途中でも審査員のダンス教師が割り込んで、下手な踊り手達を排除して行く。
最初のシルツだけで8組が肩を叩かれホールから追い出された。
その人たちはぶつぶつ言いながらも観客席に廻るのである。
次のクイックセットでは、二人で最新のステップを披露した。
これにはダンス教師たちも驚いていたようである。
彼らも映像でしか見たことの無いステップだったからである。
さらに6組が減って、三つ目のメッカスでは10組の男女がフロアーに残っていた。
メッカスはほとんど型というものが無い。
如何に着かず離れず二人が密着して優雅に踊るかである。
私とマイクは完璧に動きを合わせていた。
メッカスの曲の終わりころには4組だけが残っていた。
私達以外は、ダンス教室の常連組でありそのうち二組はキティホークの船員同志であり、いずれも船内のダンス部に所属しているらしい。
もう一組はクレアラス市内でダンス教室を開いている夫婦であり、メィビスの大会で優勝したこともある強者である。
勝負は最後のエスポラルに持ち込まれた。
エスポラルの曲が始まると、マイクと私は護身術の型を演じ始めた。
二人で全く同じ動きをして、しかも完全に速い曲のテンポに合せている。
互いに手を組みあってからの動きも全く途切れない。
私がターンし、彼がターンする。
曲の最後に二人でより添って優雅に動きを止めた時、残っていたのは二組だけであった。
ダンス教師が三人寄り集まって協議し、最終的に優勝者は私とマイクのペアになった。
30代の残った一組の男女が近寄り、賞賛してくれた。
「驚いた人たちだ。
天才音楽家かと思っていたのに、優れた舞踊家でもあったようだ。
ダンスホールでは一度もお目にかかってはいないが、一体どこで練習されていたのですかな。」
「ジムナシアの格闘技の練習場でしょうか。
二人で時折汗を流していました。」
「なるほど、あの素早い動きは格闘技の技でしたか。
ビッと云う空気を切るような音が今でも耳に残っています。
それに、シルツで見せた古典的な踊りには驚かされました。
あの優雅な動きは我々でも真似ができない。
いや、恐れ入りました。」
そのような会話がなされていることも知らなげに、会場の片隅でマイクと私を見守っている男女がいた。
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