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第三章 熱き炎の華を廃墟に咲かせて
第38色 この灰の積もった世界で
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あぁ、考えることが多い。
あの依頼を聞いた時、同時に頭の中に流れ込む全く別の装備の戦い方。
しかもご丁寧に何処にあるかの記憶までくれた。
ただそれの回収より先に合流して相談かな。
「情報共有からしようか。」
仕切るのはスレイ。
「とりあえず私の方は過去のものではあるが地図を見つけた。近隣の情報は変わってなければこれでわかるだろうな。」
広げるのは地図。
おそらくはこの周辺の街の名前や店の名前などが書かれている。
だがあのギアドラゴンのこともあって内容がとてもじゃないがそのままだとは信じられない。
その後各々が入手した情報の共有を行った。
ただそのどれもが今必要のないものが多かった。
当時の生活、娯楽、仕事など。
唯一要るものがあったとすればなぜこんな廃墟になったのかという歴史くらいだろうか。
簡単にまとめよう。
時は2208年。突如として世界に現れた獣、機械獣。
現代兵器の効かない強固な素材で出来た体と強い攻撃性は瞬く間に地球を侵略していった。
そいつ等は元々いた動物に寄生し、数を増やしていく。
そして南半球が完全に支配され、北半球までも侵略しようとした時。
その侵攻を止めたのは、十五人からなる一振りの剣だった。
SWORDと名乗るそのもの達と、どんどんとSWORDに続いて増える機動隊と駆動隊。
序盤こそ人数不足によって押されていた前線だが、それも日を追うごとに人数も物資も揃っていき、前線を押し戻し、どんどん進める。
その中でSWORDのメンバーも殺されていく。
それでも前線を進め続ける。
そして、残るはオーストラリアと南極大陸のみとなった時。
突如として日本を中心とした北半球の大都市にこれまでとは比べ物にならないほどの機械獣が発生した。
一度戻るか。先に残りを潰し、取り戻すか。
答えは、先に残りを潰す、だった。
結果としてその判断は間違っていた、と言わざるを得ない。
その大陸を取り戻す過程でSWORDのメンバーは元々15人いたのが機動3、駆動2の残り5人にまで減ってしまい、他の一般兵も疲労困憊。五体満足の者のほうが少ないというレベルだった。
そんな中現れていた機械獣。
既に都市は壊滅状態。
それでも歩みを止める訳にはいかない。
中国、アメリカ…と満身創痍の中なんとか機械獣を殺す。
そして残るは日本のみとなった時。
既にSWORDは一人になっていた。
一般兵ももういない。
たった一人での最終決戦。
その時分かった事実。
ギアドラゴンはSWORDのメンバーの死骸及び装備から作られている
それを知った男は、もう剣を振るえなかった。
話が終わる。
これを話したワイド及びその他のメンバーは過去にこんな者がいたのかくらいにしか思っていなそうだ。
だが僕だけは違った。
この話の最後のギアドラゴンが恐らく高確率で今も生きていること。
それと戦わねばならないこと。
遥か過去から託されたこと。
この装備がまだあること。
人の死骸を、再度殺さなければならないこと。
それを知っていたから。
知ってしまったから。
僕は、話し始める。
あの部屋へと皆を連れて歩きながら。
あの、ギアドラゴンの骨の部屋へと。
あの依頼を聞いた時、同時に頭の中に流れ込む全く別の装備の戦い方。
しかもご丁寧に何処にあるかの記憶までくれた。
ただそれの回収より先に合流して相談かな。
「情報共有からしようか。」
仕切るのはスレイ。
「とりあえず私の方は過去のものではあるが地図を見つけた。近隣の情報は変わってなければこれでわかるだろうな。」
広げるのは地図。
おそらくはこの周辺の街の名前や店の名前などが書かれている。
だがあのギアドラゴンのこともあって内容がとてもじゃないがそのままだとは信じられない。
その後各々が入手した情報の共有を行った。
ただそのどれもが今必要のないものが多かった。
当時の生活、娯楽、仕事など。
唯一要るものがあったとすればなぜこんな廃墟になったのかという歴史くらいだろうか。
簡単にまとめよう。
時は2208年。突如として世界に現れた獣、機械獣。
現代兵器の効かない強固な素材で出来た体と強い攻撃性は瞬く間に地球を侵略していった。
そいつ等は元々いた動物に寄生し、数を増やしていく。
そして南半球が完全に支配され、北半球までも侵略しようとした時。
その侵攻を止めたのは、十五人からなる一振りの剣だった。
SWORDと名乗るそのもの達と、どんどんとSWORDに続いて増える機動隊と駆動隊。
序盤こそ人数不足によって押されていた前線だが、それも日を追うごとに人数も物資も揃っていき、前線を押し戻し、どんどん進める。
その中でSWORDのメンバーも殺されていく。
それでも前線を進め続ける。
そして、残るはオーストラリアと南極大陸のみとなった時。
突如として日本を中心とした北半球の大都市にこれまでとは比べ物にならないほどの機械獣が発生した。
一度戻るか。先に残りを潰し、取り戻すか。
答えは、先に残りを潰す、だった。
結果としてその判断は間違っていた、と言わざるを得ない。
その大陸を取り戻す過程でSWORDのメンバーは元々15人いたのが機動3、駆動2の残り5人にまで減ってしまい、他の一般兵も疲労困憊。五体満足の者のほうが少ないというレベルだった。
そんな中現れていた機械獣。
既に都市は壊滅状態。
それでも歩みを止める訳にはいかない。
中国、アメリカ…と満身創痍の中なんとか機械獣を殺す。
そして残るは日本のみとなった時。
既にSWORDは一人になっていた。
一般兵ももういない。
たった一人での最終決戦。
その時分かった事実。
ギアドラゴンはSWORDのメンバーの死骸及び装備から作られている
それを知った男は、もう剣を振るえなかった。
話が終わる。
これを話したワイド及びその他のメンバーは過去にこんな者がいたのかくらいにしか思っていなそうだ。
だが僕だけは違った。
この話の最後のギアドラゴンが恐らく高確率で今も生きていること。
それと戦わねばならないこと。
遥か過去から託されたこと。
この装備がまだあること。
人の死骸を、再度殺さなければならないこと。
それを知っていたから。
知ってしまったから。
僕は、話し始める。
あの部屋へと皆を連れて歩きながら。
あの、ギアドラゴンの骨の部屋へと。
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