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ティアラのために
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時間になり、お茶の支度をしてワゴンで運んだ。
ガゼボで卓上炉の蝋燭に火をつけ、上にお湯の入ったケトルを置いた。
厨房で一度温めたけど再加熱をしている。
別のお湯でポットやカップを温めて、ケトルのお湯が沸騰するのを待つ。
沸騰するとポットやカップのお湯を捨て、ポットに茶葉を入れ熱湯を注ぎ、カップの中に蜂蜜につけたレモンの輪切りを入れた。
「ティナ」
「レモンの蜂蜜漬け入りにしますね」
「ありがとう」
ヒューゴ様は座ってじっと私を見つめている。
何だか恥ずかしくて手が震えそう。
お茶を注ぎ、ヒューゴ様の前に置いた。
「ありがとう。義母上は?」
「お客様が来ていますので居間にいます。羽毛がとれる鳥の生息地の領主 グローシュ子爵一家です。
子爵はお父様達と、夫人と子供達はお母様と話をしています」
「子供達?小さいのか?」
「リアムは私の2歳上で、エリンは私と同じ歳です」
「…リアムは男だろう」
「はい、子爵令息です」
「仲がいいのか?」
「幼馴染ですよ?」
「言い寄られていないか?」
「まさか。リアムには尽くしてくれる素敵な婚約者がいますから」
「結婚の時期は?」
「そういえば、詳しくは聞いたことがないような」
「…俺は心が狭いから、恋人に他所の男を近付けることはしない」
「だから リアムは幼馴染です」
「じゃあ、俺が嫉妬しないように、俺の隣に必ず座って、ヒューと呼んでくれ」
「何で、」
「そうしてくれないと牽制しなくちゃいけなくなる」
「はぁ…分かりました」
「ありがとう、ティナ」
お茶を飲み終えると、私の部屋に移動した。
見せたいものがあるらしい。
ドアを開けて入るとベッドの隣にすごく小さなベッドがあった。
そこにティアラのベッド代わりの羽毛クッションが乗っていて、本格的なベッドになっていた。
体の大きなティアラがお腹を天井に向けて寝ていてもはみ出たりしない大きさだった。
「まさか、さっき作っていたのはコレですか?」
「そうだ。ティアラは俺とティナの子だからな。
この休暇で俺達が恋人になった記念だ」
「私達は、 ひゃっ」
ヒューゴ様は私を持ち上げて机の上に座らせた。
そして入り口付近に立つメイドに手で合図を送ると メイド達は部屋から出てドアを閉めてしまった。
「クリスティーナ 愛してる」
「んっ」
私を見つめながらキスをするヒューゴ様は、唇を合わせるだけから、啄むようにキスをし、結局舌を忍ばせて私の舌を絡め取る。
彼の瞳は熱を増し、ワンピースの裾の中に手を入れ脚に触れ 上に向かって滑らせる。
「んん!」
その手は下着にまで及び、脱がそうとしていた。
「ダメっ!」
彼の手は脱がすのは諦めて下着の中に手を入れてお尻を掴んだ。
唇から離れ耳に首筋に唇を這わせ、胸元に吸いつかれた。胸元をずらされて…
恥ずかしくて涙が出てきた。
ヒューゴ様は大いに狼狽えた。
「ごめん、そんなに嫌だったか!?」
「っ!」
「ごめん、クリスティーナ」
ワンピースを整えて、私の涙を拭きながらずっと謝っていた。
「最近怖い…」
「まだ怖いことなんてしていないよ。
俺のティナは隅々まで可愛くて綺麗だから困る。
俺はティナの蜜の味に狂った蜂のようなものだ。常に旋回して他の蜂を近付かせないようにして蜜を独占したいんだ。
毒針を出して蜜を盗もうとする蜂や美しい花弁を傷付けようとする蜂を全力で追い払うティナだけの雄蜂だ」
「……」
「俺の居場所はクリスティーナという清らかな花の上だ」
「にゃあ゛」
起きて寄って来たティアラを抱き上げて私に渡し、ティアラごと私を抱き上げてソファに運びヒューゴ様は座った。
膝の上の私を抱きしめて頭にキスをした。
「あの行為が嫌じゃなくて恥ずかしいだけだよな?
良かった。義兄上に抹殺されかねないからな」
「……」
その通りだった。
あの行為が嫌じゃないだなんて…シャルル様が大好きなはずなのにどうして。
あれ?
毎日何度もシャルル様のことを考えていた私が、最近は1日に一回思い出せばいい方で、しかも領地に来てからはほとんど思い出していなかった。
信じられない…
ガゼボで卓上炉の蝋燭に火をつけ、上にお湯の入ったケトルを置いた。
厨房で一度温めたけど再加熱をしている。
別のお湯でポットやカップを温めて、ケトルのお湯が沸騰するのを待つ。
沸騰するとポットやカップのお湯を捨て、ポットに茶葉を入れ熱湯を注ぎ、カップの中に蜂蜜につけたレモンの輪切りを入れた。
「ティナ」
「レモンの蜂蜜漬け入りにしますね」
「ありがとう」
ヒューゴ様は座ってじっと私を見つめている。
何だか恥ずかしくて手が震えそう。
お茶を注ぎ、ヒューゴ様の前に置いた。
「ありがとう。義母上は?」
「お客様が来ていますので居間にいます。羽毛がとれる鳥の生息地の領主 グローシュ子爵一家です。
子爵はお父様達と、夫人と子供達はお母様と話をしています」
「子供達?小さいのか?」
「リアムは私の2歳上で、エリンは私と同じ歳です」
「…リアムは男だろう」
「はい、子爵令息です」
「仲がいいのか?」
「幼馴染ですよ?」
「言い寄られていないか?」
「まさか。リアムには尽くしてくれる素敵な婚約者がいますから」
「結婚の時期は?」
「そういえば、詳しくは聞いたことがないような」
「…俺は心が狭いから、恋人に他所の男を近付けることはしない」
「だから リアムは幼馴染です」
「じゃあ、俺が嫉妬しないように、俺の隣に必ず座って、ヒューと呼んでくれ」
「何で、」
「そうしてくれないと牽制しなくちゃいけなくなる」
「はぁ…分かりました」
「ありがとう、ティナ」
お茶を飲み終えると、私の部屋に移動した。
見せたいものがあるらしい。
ドアを開けて入るとベッドの隣にすごく小さなベッドがあった。
そこにティアラのベッド代わりの羽毛クッションが乗っていて、本格的なベッドになっていた。
体の大きなティアラがお腹を天井に向けて寝ていてもはみ出たりしない大きさだった。
「まさか、さっき作っていたのはコレですか?」
「そうだ。ティアラは俺とティナの子だからな。
この休暇で俺達が恋人になった記念だ」
「私達は、 ひゃっ」
ヒューゴ様は私を持ち上げて机の上に座らせた。
そして入り口付近に立つメイドに手で合図を送ると メイド達は部屋から出てドアを閉めてしまった。
「クリスティーナ 愛してる」
「んっ」
私を見つめながらキスをするヒューゴ様は、唇を合わせるだけから、啄むようにキスをし、結局舌を忍ばせて私の舌を絡め取る。
彼の瞳は熱を増し、ワンピースの裾の中に手を入れ脚に触れ 上に向かって滑らせる。
「んん!」
その手は下着にまで及び、脱がそうとしていた。
「ダメっ!」
彼の手は脱がすのは諦めて下着の中に手を入れてお尻を掴んだ。
唇から離れ耳に首筋に唇を這わせ、胸元に吸いつかれた。胸元をずらされて…
恥ずかしくて涙が出てきた。
ヒューゴ様は大いに狼狽えた。
「ごめん、そんなに嫌だったか!?」
「っ!」
「ごめん、クリスティーナ」
ワンピースを整えて、私の涙を拭きながらずっと謝っていた。
「最近怖い…」
「まだ怖いことなんてしていないよ。
俺のティナは隅々まで可愛くて綺麗だから困る。
俺はティナの蜜の味に狂った蜂のようなものだ。常に旋回して他の蜂を近付かせないようにして蜜を独占したいんだ。
毒針を出して蜜を盗もうとする蜂や美しい花弁を傷付けようとする蜂を全力で追い払うティナだけの雄蜂だ」
「……」
「俺の居場所はクリスティーナという清らかな花の上だ」
「にゃあ゛」
起きて寄って来たティアラを抱き上げて私に渡し、ティアラごと私を抱き上げてソファに運びヒューゴ様は座った。
膝の上の私を抱きしめて頭にキスをした。
「あの行為が嫌じゃなくて恥ずかしいだけだよな?
良かった。義兄上に抹殺されかねないからな」
「……」
その通りだった。
あの行為が嫌じゃないだなんて…シャルル様が大好きなはずなのにどうして。
あれ?
毎日何度もシャルル様のことを考えていた私が、最近は1日に一回思い出せばいい方で、しかも領地に来てからはほとんど思い出していなかった。
信じられない…
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