12 / 19
制裁
しおりを挟む
【 メアリー・カドウィックの視点 】
あのお茶会から10日後、領地にいたお父様とお兄様が突然帰って来た。休むこともなく執事とメイド長とお母様の侍女を書斎に呼び付けた十数分後、お母様と私を居間に呼んだ。
そして、
バチーン!!
「ギャアっ!」
いきなりお父様はお母様の頬を打ち、お母様は床に倒れた。
「あ、あなた…」
「お前にメアリーとタウンハウスを任せたのは間違いだった」
「な、何を」
「子育てに失敗し尻拭いも出来なかったことは痛恨の失敗だが、私はお前達だけ王都で生活させる前に何と言った」
「な、何かあれば報告をと」
「何故ブロシェン公爵領家の茶会の件を報告してこなかった!」
「あ、あれはっ、はとこなのにおかしいではありませんか!ソルソーノ伯爵夫人もビドー伯爵夫人も恩を仇で返すなんて!カドウィック侯爵家を無視するのですよ!?」
「お前の実家はどういう教育をお前にしたんだ。
はぁ…とにかくキャロン家に面会を申し込む」
「ちょっとジュースをかけられたくらいで」
「は? 今 何と言った」
「私はレオナルド・キャロンに髪を掴まれてブロシェン邸から引き摺り出されたのです!お父様!侯爵家の娘が、」
「答えろ。ジュースが何だ」
「葡萄ジュースを令嬢にかけてしまって」
「態とか」
「そんな大袈裟なことでは」
「そうよ。たかが侯爵令嬢のドレスにジュースがかかったくらいで」
「私にその場でドレスを脱げと言ったのです!さっさと帰ればいいものを!」
「くだらなくも態とジュースをかけたのだな?
頭の足りない女がやりそうな事だ。
キャロン家の長男が動いたということは、まさか相手はシャルロット・ウィルソンではあるまいな」
「っ!」
「なるほど」
その後の記憶はない。
目が覚めるとと顔や頭が痛かった。
包帯?包帯が巻かれているの?
「痛っ」
「お目覚めですか」
「メイド長?」
「左様です」
「何が?」
「旦那様の叱責を受けて気を失われました」
「コレは…どうして?」
「旦那様が顔中に拳を振り下ろしました。鼻の骨も折れています。当面はこの部屋で安静になさってください」
「お父様が?…まさか」
手鏡を渡された。
「ひっ!」
包帯が巻かれていない部分から見えた肌は赤紫色に変色し、顔全体が腫れ上がっていた。
「私の顔が……セドリック殿下の婚約者になる夢が」
「鎮痛薬です。どうぞ」
泣いていると、メイド長と入れ替わりにシオナ姉様が入室して私を殴った。
「止めて!お姉様っ!」
「あんたのせいで!ポル家との式が保留になったじゃない!!」
「え?」
「ポル家で花嫁授業をしていたら、荷物を纏めて一度実家に帰れと言われたわ!私の婚家であるポル家の本家はウィルソン侯爵家だって知っていたでしょう!
修復出来なければ婚姻は白紙だと言われたのよ!」
「わ、私は」
「どう考えたってシャルロット様とあんたじゃ雲泥の差じゃないの!ウィルソン侯爵夫人はキャロン家出身で、シャルロット様はキャロン家から守られているじゃない!容姿も後ろ盾も敵わないのに1人前に恋敵面して!
お母様も馬鹿よ!ソルソーノ伯爵夫人とビドー伯爵夫人はその場で謝罪をしてお許しいただけたのに!
シャルロット様はあまり表に出ないし多少のことでは気にも留めない方なのよ!?
身分を鼻にかけることもなく、誰にでも優しく接してくださる方なの。…何故かセドリック殿下以外。
その彼女を怒らせたらキャロン家は絶対に引かないわ!既に貴族や王都の商人達から距離を置かれているじゃないの!
良く聞きなさい。セドリック殿下はシャルロット様しか見ていないの!セドリック殿下の婚約者が不在なのは殿下が強い意志を持ってシャルロット様を求めているからなの!どう勘違いしたら寵愛を得た絶世の美人に敵うと思えるのよ!」
その後、お母様が私に経過を話してくれた。
お父様はあの女に謝罪行ったらしい。
「アルフレッドを連れて、ウィルソン侯爵令嬢と保護者のキャロン伯爵に会えたらしいのだけど、お茶会での貴女達の振る舞いを怒っていて許してはもらえなかったの。
貴女の汚したドレスのシミを、布を傷めずに完全に取ったら許すと言われたの。
そのドレスをあちこちに持ち込んだけど、外国産の希少な絹織物で作られていて、染料のような葡萄ジュースのシミを傷めずに取ることは不可能だと断られたわ。
同じものを作って欲しいと依頼してみても、その希少な絹織物は毎年生産できるわけではなく、出来る量も少なくて各国からの予約で詰まっていて、今からだと20年以上は待つことになるらしいのよ」
「お、王族なら持っているのかも」
「王族から横取りしろというのか?」
お母様との会話に割って入ったのは、跡継ぎのアルフレッド兄様だった。
「横取りなんて…融通よ」
「母上。もうメアリーを庇うのは止めてください。
メアリー。例え王家が腐るほど在庫を持っていたとしても絶対にうちに融通してくれない。
何故 私と父上が王都に来たと思う?王太子殿下から手紙が届いたんだ。“カドウィック領では流行病が大変と聞いた。一家でゆっくり療養するように”と書いてあった。つまり、カドウィック家は戴冠式に来なくていいということだ!
そしてポル家からシオナの婚姻の保留の手紙が届いたからだ!“夫人とメアリー嬢に聞いて欲しい”と書いてあった!
お前は 私が継ぐカドウィック侯爵家の価値を著しく落としたんだ!
母上も貴族でしょう!キャロン家とウィルソン家とは敵対しないようにするのは貴族の常識ではありませんか!
どう責任を取ってくれるのですか!妻の実家からも説明をしてくれと言ってきているのですよ!」
「忘れていたのよ」
「信じられない!話になりませんよ!」
その後 アレクサンドル・キャロン伯爵について説明を聞いた。その妹があの女の母親だとも。
私とお母様は領地に移され、お母様は屋敷の離れに生涯軟禁、お父様は侯爵位を兄に継がせ引退した。
私は…
「メアリー様、今日からジョフロワ・ジェコフ様の御妾としてジョフロワ様に尽くしていただきます。
既に書類上の手続きは済んでおります。メアリー様のご事情により、式や宴などはございません。このまま契りを交わすことになります」
「契り?」
「初夜です」
「さっき到着したばかりよ!?」
「先程、健康だと伺いました」
「でも、」
「このままカドウィック家に返してもいいのですよ?その代わり結納金の返金と違約金が発生します。新しいカドウィック侯爵は、次は何処に売ろうとするでしょうね。ジョフロワ様はこういった縁談の中ではお優しい方ですよ。世の中には痛め付ける趣向をお持ちの方もいます。それに貴女のような表に出せない曰く付きは娼館だって有り得るのですよ?
お好きな道を今すぐお選びください。カドウィック家の馬車はまだおりますわ」
「…よろしくお願いします」
引退した60歳超えの元男爵の妾となった。夫人は40歳代で後妻だとか。
子を成すためではなく、夜伽のために引き取られたのだと知った。
湯に浸かりながらお兄様の言葉を思い出す。
“これで済ませてもらえるなんてマシな方だと父上達の世代の貴族に言われたよ。だが、カドウィックの名はガタ落ちだ。もう元侯爵令嬢だなんて口に出すなよ”
「ううっ…」
あのお茶会から10日後、領地にいたお父様とお兄様が突然帰って来た。休むこともなく執事とメイド長とお母様の侍女を書斎に呼び付けた十数分後、お母様と私を居間に呼んだ。
そして、
バチーン!!
「ギャアっ!」
いきなりお父様はお母様の頬を打ち、お母様は床に倒れた。
「あ、あなた…」
「お前にメアリーとタウンハウスを任せたのは間違いだった」
「な、何を」
「子育てに失敗し尻拭いも出来なかったことは痛恨の失敗だが、私はお前達だけ王都で生活させる前に何と言った」
「な、何かあれば報告をと」
「何故ブロシェン公爵領家の茶会の件を報告してこなかった!」
「あ、あれはっ、はとこなのにおかしいではありませんか!ソルソーノ伯爵夫人もビドー伯爵夫人も恩を仇で返すなんて!カドウィック侯爵家を無視するのですよ!?」
「お前の実家はどういう教育をお前にしたんだ。
はぁ…とにかくキャロン家に面会を申し込む」
「ちょっとジュースをかけられたくらいで」
「は? 今 何と言った」
「私はレオナルド・キャロンに髪を掴まれてブロシェン邸から引き摺り出されたのです!お父様!侯爵家の娘が、」
「答えろ。ジュースが何だ」
「葡萄ジュースを令嬢にかけてしまって」
「態とか」
「そんな大袈裟なことでは」
「そうよ。たかが侯爵令嬢のドレスにジュースがかかったくらいで」
「私にその場でドレスを脱げと言ったのです!さっさと帰ればいいものを!」
「くだらなくも態とジュースをかけたのだな?
頭の足りない女がやりそうな事だ。
キャロン家の長男が動いたということは、まさか相手はシャルロット・ウィルソンではあるまいな」
「っ!」
「なるほど」
その後の記憶はない。
目が覚めるとと顔や頭が痛かった。
包帯?包帯が巻かれているの?
「痛っ」
「お目覚めですか」
「メイド長?」
「左様です」
「何が?」
「旦那様の叱責を受けて気を失われました」
「コレは…どうして?」
「旦那様が顔中に拳を振り下ろしました。鼻の骨も折れています。当面はこの部屋で安静になさってください」
「お父様が?…まさか」
手鏡を渡された。
「ひっ!」
包帯が巻かれていない部分から見えた肌は赤紫色に変色し、顔全体が腫れ上がっていた。
「私の顔が……セドリック殿下の婚約者になる夢が」
「鎮痛薬です。どうぞ」
泣いていると、メイド長と入れ替わりにシオナ姉様が入室して私を殴った。
「止めて!お姉様っ!」
「あんたのせいで!ポル家との式が保留になったじゃない!!」
「え?」
「ポル家で花嫁授業をしていたら、荷物を纏めて一度実家に帰れと言われたわ!私の婚家であるポル家の本家はウィルソン侯爵家だって知っていたでしょう!
修復出来なければ婚姻は白紙だと言われたのよ!」
「わ、私は」
「どう考えたってシャルロット様とあんたじゃ雲泥の差じゃないの!ウィルソン侯爵夫人はキャロン家出身で、シャルロット様はキャロン家から守られているじゃない!容姿も後ろ盾も敵わないのに1人前に恋敵面して!
お母様も馬鹿よ!ソルソーノ伯爵夫人とビドー伯爵夫人はその場で謝罪をしてお許しいただけたのに!
シャルロット様はあまり表に出ないし多少のことでは気にも留めない方なのよ!?
身分を鼻にかけることもなく、誰にでも優しく接してくださる方なの。…何故かセドリック殿下以外。
その彼女を怒らせたらキャロン家は絶対に引かないわ!既に貴族や王都の商人達から距離を置かれているじゃないの!
良く聞きなさい。セドリック殿下はシャルロット様しか見ていないの!セドリック殿下の婚約者が不在なのは殿下が強い意志を持ってシャルロット様を求めているからなの!どう勘違いしたら寵愛を得た絶世の美人に敵うと思えるのよ!」
その後、お母様が私に経過を話してくれた。
お父様はあの女に謝罪行ったらしい。
「アルフレッドを連れて、ウィルソン侯爵令嬢と保護者のキャロン伯爵に会えたらしいのだけど、お茶会での貴女達の振る舞いを怒っていて許してはもらえなかったの。
貴女の汚したドレスのシミを、布を傷めずに完全に取ったら許すと言われたの。
そのドレスをあちこちに持ち込んだけど、外国産の希少な絹織物で作られていて、染料のような葡萄ジュースのシミを傷めずに取ることは不可能だと断られたわ。
同じものを作って欲しいと依頼してみても、その希少な絹織物は毎年生産できるわけではなく、出来る量も少なくて各国からの予約で詰まっていて、今からだと20年以上は待つことになるらしいのよ」
「お、王族なら持っているのかも」
「王族から横取りしろというのか?」
お母様との会話に割って入ったのは、跡継ぎのアルフレッド兄様だった。
「横取りなんて…融通よ」
「母上。もうメアリーを庇うのは止めてください。
メアリー。例え王家が腐るほど在庫を持っていたとしても絶対にうちに融通してくれない。
何故 私と父上が王都に来たと思う?王太子殿下から手紙が届いたんだ。“カドウィック領では流行病が大変と聞いた。一家でゆっくり療養するように”と書いてあった。つまり、カドウィック家は戴冠式に来なくていいということだ!
そしてポル家からシオナの婚姻の保留の手紙が届いたからだ!“夫人とメアリー嬢に聞いて欲しい”と書いてあった!
お前は 私が継ぐカドウィック侯爵家の価値を著しく落としたんだ!
母上も貴族でしょう!キャロン家とウィルソン家とは敵対しないようにするのは貴族の常識ではありませんか!
どう責任を取ってくれるのですか!妻の実家からも説明をしてくれと言ってきているのですよ!」
「忘れていたのよ」
「信じられない!話になりませんよ!」
その後 アレクサンドル・キャロン伯爵について説明を聞いた。その妹があの女の母親だとも。
私とお母様は領地に移され、お母様は屋敷の離れに生涯軟禁、お父様は侯爵位を兄に継がせ引退した。
私は…
「メアリー様、今日からジョフロワ・ジェコフ様の御妾としてジョフロワ様に尽くしていただきます。
既に書類上の手続きは済んでおります。メアリー様のご事情により、式や宴などはございません。このまま契りを交わすことになります」
「契り?」
「初夜です」
「さっき到着したばかりよ!?」
「先程、健康だと伺いました」
「でも、」
「このままカドウィック家に返してもいいのですよ?その代わり結納金の返金と違約金が発生します。新しいカドウィック侯爵は、次は何処に売ろうとするでしょうね。ジョフロワ様はこういった縁談の中ではお優しい方ですよ。世の中には痛め付ける趣向をお持ちの方もいます。それに貴女のような表に出せない曰く付きは娼館だって有り得るのですよ?
お好きな道を今すぐお選びください。カドウィック家の馬車はまだおりますわ」
「…よろしくお願いします」
引退した60歳超えの元男爵の妾となった。夫人は40歳代で後妻だとか。
子を成すためではなく、夜伽のために引き取られたのだと知った。
湯に浸かりながらお兄様の言葉を思い出す。
“これで済ませてもらえるなんてマシな方だと父上達の世代の貴族に言われたよ。だが、カドウィックの名はガタ落ちだ。もう元侯爵令嬢だなんて口に出すなよ”
「ううっ…」
1,004
お気に入りに追加
1,263
あなたにおすすめの小説
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
平凡令嬢の婚活事情〜あの人だけは、絶対ナイから!〜
本見りん
恋愛
「……だから、ミランダは無理だって!!」
王立学園に通う、ミランダ シュミット伯爵令嬢17歳。
偶然通りかかった学園の裏庭でミランダ本人がここにいるとも知らず噂しているのはこの学園の貴族令息たち。
……彼らは、決して『高嶺の花ミランダ』として噂している訳ではない。
それは、ミランダが『平凡令嬢』だから。
いつからか『平凡令嬢』と噂されるようになっていたミランダ。『絶賛婚約者募集中』の彼女にはかなり不利な状況。
チラリと向こうを見てみれば、1人の女子生徒に3人の男子学生が。あちらも良くない噂の方々。
……ミランダは、『あの人達だけはナイ!』と思っていだのだが……。
3万字少しの短編です。『完結保証』『ハッピーエンド』です!
変態婚約者を無事妹に奪わせて婚約破棄されたので気ままな城下町ライフを送っていたらなぜだか王太子に溺愛されることになってしまいました?!
utsugi
恋愛
私、こんなにも婚約者として貴方に尽くしてまいりましたのにひどすぎますわ!(笑)
妹に婚約者を奪われ婚約破棄された令嬢マリアベルは悲しみのあまり(?)生家を抜け出し城下町で庶民として気ままな生活を送ることになった。身分を隠して自由に生きようと思っていたのにひょんなことから光魔法の能力が開花し半強制的に魔法学校に入学させられることに。そのうちなぜか王太子から溺愛されるようになったけれど王太子にはなにやら秘密がありそうで……?!
※適宜内容を修正する場合があります
お兄様の指輪が壊れたら、溺愛が始まりまして
みこと。
恋愛
お兄様は女王陛下からいただいた指輪を、ずっと大切にしている。
きっと苦しい片恋をなさっているお兄様。
私はただ、お兄様の家に引き取られただけの存在。血の繋がってない妹。
だから、早々に屋敷を出なくては。私がお兄様の恋路を邪魔するわけにはいかないの。私の想いは、ずっと秘めて生きていく──。
なのに、ある日、お兄様の指輪が壊れて?
全7話、ご都合主義のハピエンです! 楽しんでいただけると嬉しいです!
※「小説家になろう」様にも掲載しています。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
初耳なのですが…、本当ですか?
あおくん
恋愛
侯爵令嬢の次女として、父親の仕事を手伝ったり、邸の管理をしたりと忙しくしているアニーに公爵家から婚約の申し込みが来た!
でも実際に公爵家に訪れると、異世界から来たという少女が婚約者の隣に立っていて…。
1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。
尾道小町
恋愛
登場人物紹介
ヴィヴィアン・ジュード伯爵令嬢
17歳、長女で爵位はシェーンより低が、ジュード伯爵家には莫大な資産があった。
ドン・ジュード伯爵令息15歳姉であるヴィヴィアンが大好きだ。
シェーン・ロングベルク公爵 25歳
結婚しろと回りは五月蝿いので大富豪、伯爵令嬢と結婚した。
ユリシリーズ・グレープ補佐官23歳
優秀でシェーンに、こき使われている。
コクロイ・ルビーブル伯爵令息18歳
ヴィヴィアンの幼馴染み。
アンジェイ・ドルバン伯爵令息18歳
シェーンの元婚約者。
ルーク・ダルシュール侯爵25歳
嫁の父親が行方不明でシェーン公爵に相談する。
ミランダ・ダルシュール侯爵夫人20歳、父親が行方不明。
ダン・ドリンク侯爵37歳行方不明。
この国のデビット王太子殿下23歳、婚約者ジュリアン・スチール公爵令嬢が居るのにヴィヴィアンの従妹に興味があるようだ。
ジュリアン・スチール公爵令嬢18歳デビット王太子殿下の婚約者。
ヴィヴィアンの従兄弟ヨシアン・スプラット伯爵令息19歳
私と旦那様は婚約前1度お会いしただけで、結婚式は私と旦那様と出席者は無しで式は10分程で終わり今は2人の寝室?のベッドに座っております、旦那様が仰いました。
一度だけだ其れ以上閨を共にするつもりは無いと旦那様に宣言されました。
正直まだ愛情とか、ありませんが旦那様である、この方の言い分は最低ですよね?
【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる