【完結】悪魔に祈るとき

ユユ

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オードリック 愛しい人

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【 オードリック・フレンデェの視点 】


『お願い』

リヴィアには 巻き戻り前にルネ・カシャに抱かれ続けた記憶がある。今の身体は純潔で私しか知らないのに、彼女の記憶はこの行為が気持ちいいことをよく知っている。
多分 彼にも快楽を刻まれて“気持ちいい”“もっと”と言ったのだろう。

『あっ』

うつ伏せにして腰を持ち上げて突き入れた。

『あっ!あっ!いいっ!あっ!』

臀部を掴み一心不乱に腰を叩き付けた。
そのまま2度目の吐精を終えるとシーツはびっしょり濡れていた。
リヴィアが達しても逃さずに抽送を続けたので ぐったりしていた。

『まだ欲しいか』

『欲しい…』

私が仰向けになると 彼女はフラつきながら跨り陰茎を掴んで自分で挿入した。

『おっきい』

奥を撫でるように ゆっくり腰を回す。

『コレっ…ああっ』

くびれた腰の動きが婀娜やかで目が離せない。
3度目ともなるとそう簡単にはイキそうにないがリヴィアは私の倍以上絶頂を味わっていた。

『リヴィア、今度 今までしたことのないことをしてくれ』

『んあっ!!』

腰を掴んで下から何度も突き上げると 彼女はあっさりと達してしまう。上半身を起こしてリヴィアを抱きしめて奥を撹拌すると どんどん愛液と精液が溢れて私の股間をドロドロにした。

仰向けにして脚を伸ばして上からゆっくり大きく抽送を繰り返し、リヴィアが達した後は激しく突き入れて吐精した。


『愛してるよ』

軽く秘部を拭いて抱きしめて眠りについた。



翌朝、胸や腹を撫で回されて起きた。リヴィアが無意識に撫でているようだ。

目覚めたリヴィアには昨夜の記憶が無かった。
だが、もう一度挿入すると身体はしっかりと覚えていた。

今度は正気のリヴィアを抱くと、彼女は恥ずかしそうに快楽に耐えていた。



湯浴みの後、着替えをしに続き部屋の自室へ向かった。鏡を見ると何ヶ所か噛まれた痕があった。
コレはリヴィアが私で気持ち良くなった証だ。
痕を指でなぞり笑みが溢れた。

そして両親に、媚薬の影響下で結ばれて副作用で記憶がないことを報告した。


翌日から彼女は警戒し、そういう風にならないよう頑張っていた。

日中はスキンシップをとっていても、夜になると枕を盾に寝ている。私はあの一夜ですっかりリヴィアの身体に溺れたというのに、彼女は平気らしい。
夜の記憶はなくても朝の記憶はあるはずなのに、この差は何なのだろうか。

彼女のナカに入って溶けるような気持ちよさを感じたい。愛液で潤った膣肉を掻き分け擦り付け 奥を押し上げて注ぎたい。今度は彼女の快い所を探して悶えさせ、もっと絶頂に導きたい。
誰も彼女のナカに入れないよう ずっと挿れていたい。

今までどこに隠れていたのか、強い性欲が堰を切ったように押し寄せる。
そして巻き戻り前、他の男に抱かれて快楽を刻まれていた記憶を上塗りして、私の子を産ませたい。

リヴィア、早く婚姻したい。婚姻したその日から避妊は止めて孕まそう。
そうだ。今から悪阻に効く薬を国内外から集めよう。


最終日の夜、

「リヴィア、私は下手か?」

「はい?」

「リヴィアを気持ち良くしたつもりだったけど、そんなに拒否する程良くなかったということなんだろう?」

「そういうわけじゃ、」

「私の愛じゃ嫌か」

「オードリック様」

「私の気持ちはこんなに大きくて強いのに リヴィアとの差が大き過ぎて辛い。だけど私にはリヴィアしかいない。だから離す気は無い。愛してる…ごめん」

背を向けるとリヴィアが背中に抱き付いた。

「優しくてください。何度もはダメですよ」

「リヴィアっ」

たっぷり時間をかけて愛撫をして、焦らして、やっとと期待させても先だけ挿れて、愛撫を繰り返した。
彼女の脚は私の腰に巻き付き引き寄せて奥に挿れさせようとする。それでも少ししか挿れない。ここで負けたくない。

そしてついに、

「オードリック様、意地悪しないでください」

「意地悪だなんて。優しくしているじゃないか」

「だって…」

「まだ優しく出来てない?」

陰茎を抜いて愛芽や膣口に擦り付け続けた。

「オードリック様っ」

「もっと優しく?」

「もう…お願い」

「もっと優しくして欲しいんだね」

「意地悪しないで!奥まで挿れていっぱい気持ち良くして!!」

リヴィアの両脚を付けたまま抱え、一気に最奥まで押し上げた。

「ああっ!!」

「くっ!凄い…」

それだけで達したリヴィアのナカはうねりながら力一杯締め上げた。それでも腰を回して奥をくるくると撫でるように撹拌すると叫ぶような喘ぎ声を上げて暴れ出した。
それでも止めずにいたら、急にリヴィアの焦点が合わなくなり脱力した。

「リヴィア?」

シーツは漏らしたかのように濡れていた。
挿れたままリヴィアを上に乗せて横になり、意識が戻るのを待った。

頭や背中を優しく撫でて萎えないようにして待った。次第に覚醒したリヴィアにまた愛を告げて続きを再開した。

たっぷり交わり注いで抱きしめた。
彼女はまた城に戻る。さっさと話を進めてフレンデェで囲わないと。

照れくさそうにするリヴィアを湯に入れ綺麗にして、甘やかすように世話をした。

城に送り届け、迎えに来たヘンリー王太子とコーネリアに“婚約者をよろしくお願いします”と言ったら、王太子は驚きと嫉妬の顔を滲ませ、コーネリアは笑顔でリヴィアを抱きしめて“嬉しいわ。私達は姉妹になるのね”と喜んだ。

「コーネリア王太子妃殿下、アルベリク王子殿下にも婚約のことをお伝え願えますか。 お願いいたします」

「そうですね、そうしましょう」


コーネリアにリヴィアの勤務表を手に入れてもらい、休みの前夜に迎えに行くので城のメイド達に伝えてもらった。それにしても休みが少ない。週に1日あるかどうか。コーネリアを通してモロー室長と会えるよう計らってもらった。

休みを増やしてもらうことと、婚姻後はがあるから影響のない程度にしてもらうこと、妊娠判明から産後1年間は休職。その後のことはその時になったら本人を交えて条件を決めることを告げた。

「まだ、口約束の婚約だというのに公子がリヴィアのことを決めるのか」

「彼女との交流はネルハデス伯爵夫妻の同意の元。
貴族の婚姻は夫側の意見を通すのが普通です。
しかもリヴィアはが無ければ死んだままでした。そんな危険な職場にいるのですから妻を守ろうとして当然では?
フレンデェの血を継がせることも王家にとって大事なことです。
リヴィアは今度こそ、愛されることを知り、愛してくれる男と婚姻し、守られ子を産み、幸せを掴むべきです」

「いいだろう。
ただし、リヴィアが嫌がったり悲しんでると知れば王家が奪いに行く。理解したか」

「ええ。十分に」



ヘンリー王太子はコーネリアを味方に付けて娶ることができる。リヴィアに婚歴があろうと産歴があろうと、リヴィアが特別な力を持っている限り 反対されない。

さっきの会話でモロー室長の気持ちを理解した。
リヴィアが子を望まなければ彼はリヴィアを娶るだろう。

全く気が休まらない。

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