91 / 100
ハンナ 屈辱
しおりを挟む
【 ハンナの視点 】
数日後。
『ハンナ!大変よ!』
『お母様、どうしたのですか』
『フレンデェ公爵家とカシャ公爵家が伴侶の募集を始めたのよ!』
え!? リヴィアは!?
『ネルハデス伯爵令嬢のことはご存知ですか』
『ああ、コーネリア様のために婚約者候補の役をなさった令嬢ね。彼女は就職したわよ。異例の採用だったみたい』
2人はあの女をやっと諦めたのね!
『お母様、フレンデェ家に釣書を送ってください!』
2ヶ月後、公爵邸に呼び出され、お父様とお母様と3人で訪問した。
公爵夫妻とオードリック様が出迎えてくれた。
応接間に通されると、公爵が説明を始めた。
『まず、選考はいくつかの条件で行いました。
伯爵家以上、学園での成績は50位以内、3年生以上24歳以下、初婚、醜聞無し、持病無しという条件でした。
何人か残りましたが、最終面談で1人しか残っていません。ブルーノ侯爵令嬢が断れば、その令嬢で決まりです』
父『最終面談というのは』
オ『私と令嬢だけで話し、婚約後、婚姻後について契約をまとめます。ただし、その内容は契約書として交わしますが他言無用。私と妻となる令嬢のみが知り得る内容です。話が流れたとしても令嬢は他言しないでください』
母『私達は教えていただけないということですか』
オ『はい。私の両親も知りません』
母『それはちょっと』
オ『夫婦としての在り方に関することです』
父『しかし、』
オ『態々お越しいただきありがとうございました。
良い縁談に恵まれますよう祈っております』
そう言って彼は立ち上がった。
私『待ってください!面談を受けます』
母『ハンナ』
父『よく考えなさい』
私『絶対に受けます!』
両親の心配を押し切って、面談を希望すると庭園に案内され、ガゼボに座った。
『私には心に決めた女性がいたが彼女とは結ばれることはなかった。この先も忘れることはないだろう。
だが、公爵家の跡継ぎとしてこのままではいられない。そこで契約妻を娶ることにした。
公爵家に迎え、予算を与える。それだけだ。
社交は最低限。閨事は無し。干渉も無し。
夫婦や家族といった言葉で何かを求めないこと。
フレンデェの名を使って誰かを威嚇したりしないこと。
フレンデェの名を貶めるようなことはしないこと。
妹は王太子妃になることが決まった。君の行動や よく考えずに発した言葉が何を巻き起こすか分からない。何重にも慎重になってもらわねばならない。
この契約を他言しないこと。
1つでも違反があれば離縁に応じること。
どうかな?』
『子はどうなさるのです』
『血縁から養子を取る』
『茶会やパーティは開かないのですか』
『父や母、私が必要と思えば開く。君は友人と会いたければ先方の屋敷に行くなりしてくれ』
『婚姻式は』
『必要最低限の親戚を集めた式と小規模な晩餐会くらいだな』
『初夜は』
『私は愛した女しか抱けない』
『っ!』
『無理はしなくていい。1人残っているから彼女に契約してもらうよ。今日はありがとう』
『します!婚約します!』
『本当に大丈夫か?』
『条件を守ります』
『これは契約書だ。署名をしてくれ』
契約書に署名をして婚約した。
友人達からおめでとうと言われ続けて浮かれていた。だけど…
『婚約パーティに招待してね』
『婚姻式はどこでやるの?』
『公爵家のお茶会やパーティ、楽しみにしているわ』
『婚姻したら夫婦で遊びに来てね。パーティの招待状も送るわ』
『子供が生まれたら子供達を交流させましょう』
『婚約指輪は?』
友人達から投げかけられた言葉は全て 私には無縁だった。曖昧な返事しかできなかった。
婚約式もなく、婚姻式も内輪で済ませたため、妊娠説まで出ていた。
初夜は客室のような部屋で一緒に過ごしたが、私はベッド、彼はソファで仕事をしていた。
あくまで、フリだ。
きっとメイド達は気付いただろう。
食事は義父母がいないと別々。
会話はまるで無い。
届く招待状は見せてはくれるものの、全て家令が欠席の返事を出してしまった。
追って、公爵夫人となるべく 覚えることが大変で当分出席できないと濁した。
王太子夫妻は、まだ跡を継いでいない世代の貴族を招待した披露パーティを開いた。
私にとって初めての夫婦としての社交となった。
彼の知り合いに挨拶をするも、続く会話の内容について行けなかった。
ダンスは踊るけど私を見てくれない。
『リヴィア、久しぶり』
『お久しぶりです。公子、夫人』
『前みたいにオードリックと呼んでくれ』
『もう昔とは違いますわ』
『相変わらず綺麗だ』
『優しいお言葉をありがとうございます』
『お世辞じゃないからな。私と踊ってくれないか』
『いえ、私は…』
『王太子妃殿下の祝いの席なんだ。楽しんでいる姿を見せよう。ほら、行くぞ』
私をひとりぼっちにして、リヴィアの手を握り、ダンスをしに行ってしまった。
お酒の入ったグラスを持ち、夫が未だに忘れられない女と踊る姿を見ていた。
あんな顔、私に向けたことがない。
あんなに腰を引き寄せて顔を近付けて…
あれじゃ恋人じゃない
グラスの酒を一気に飲み干した。
もう一杯手に取ったところで、私の前にいる夫人や令嬢が、私が後ろにいると気付かず話し始めた。
『おかしいと思ったのよ。やっぱり公子は令嬢を諦めきれないのね』
『幸せそう。令嬢と結ばれたら公子は舞い上がったでしょうね』
『今では王太子と王太子妃の親友で、国王陛下直属のエリートだなんて、最初からすごい出世でしたわね』
『令嬢の実力は本物らしいわ。夫が城勤めなのだけど、次々と城内の者が解雇されたり捕まっているらしいの。それは令嬢が城内で婚約者候補として活動し始めてからのことらしいのよ』
『勘が鋭いってことですか?』
『極秘で分からないみたい』
『だとしたら、婚姻させて夫人におさまるのではなく、陛下の直属になるのは納得ね』
『でも公子からすればお辛かったでしょうね。今でもあんな愛おしそうな顔をさせる令嬢を諦めて、他の方と婚姻しなければならなかったのですもの』
『侯爵家のご令嬢でしたけど、公子と並ぶとお似合いとは言えませんものね』
『まあ、政略結婚をして愛人を持つなんて珍しくもないもの。本来なら選ばれないはずの方が 未来のフレンデェ公爵夫人になることができるのだもの。なんだって我慢するわよ』
悔しくて会場を抜け出して庭園に逃げ込んだ。
相談できる人がいなくて、コーネリア様に会いたいと手紙を出しても忙しいと会ってもらえず、手紙に悩みを綴って送っても、“契約したのはハンナ自身なのだから、私には口を挟めないわ”としか返事が来ない。
数日後。
『ハンナ!大変よ!』
『お母様、どうしたのですか』
『フレンデェ公爵家とカシャ公爵家が伴侶の募集を始めたのよ!』
え!? リヴィアは!?
『ネルハデス伯爵令嬢のことはご存知ですか』
『ああ、コーネリア様のために婚約者候補の役をなさった令嬢ね。彼女は就職したわよ。異例の採用だったみたい』
2人はあの女をやっと諦めたのね!
『お母様、フレンデェ家に釣書を送ってください!』
2ヶ月後、公爵邸に呼び出され、お父様とお母様と3人で訪問した。
公爵夫妻とオードリック様が出迎えてくれた。
応接間に通されると、公爵が説明を始めた。
『まず、選考はいくつかの条件で行いました。
伯爵家以上、学園での成績は50位以内、3年生以上24歳以下、初婚、醜聞無し、持病無しという条件でした。
何人か残りましたが、最終面談で1人しか残っていません。ブルーノ侯爵令嬢が断れば、その令嬢で決まりです』
父『最終面談というのは』
オ『私と令嬢だけで話し、婚約後、婚姻後について契約をまとめます。ただし、その内容は契約書として交わしますが他言無用。私と妻となる令嬢のみが知り得る内容です。話が流れたとしても令嬢は他言しないでください』
母『私達は教えていただけないということですか』
オ『はい。私の両親も知りません』
母『それはちょっと』
オ『夫婦としての在り方に関することです』
父『しかし、』
オ『態々お越しいただきありがとうございました。
良い縁談に恵まれますよう祈っております』
そう言って彼は立ち上がった。
私『待ってください!面談を受けます』
母『ハンナ』
父『よく考えなさい』
私『絶対に受けます!』
両親の心配を押し切って、面談を希望すると庭園に案内され、ガゼボに座った。
『私には心に決めた女性がいたが彼女とは結ばれることはなかった。この先も忘れることはないだろう。
だが、公爵家の跡継ぎとしてこのままではいられない。そこで契約妻を娶ることにした。
公爵家に迎え、予算を与える。それだけだ。
社交は最低限。閨事は無し。干渉も無し。
夫婦や家族といった言葉で何かを求めないこと。
フレンデェの名を使って誰かを威嚇したりしないこと。
フレンデェの名を貶めるようなことはしないこと。
妹は王太子妃になることが決まった。君の行動や よく考えずに発した言葉が何を巻き起こすか分からない。何重にも慎重になってもらわねばならない。
この契約を他言しないこと。
1つでも違反があれば離縁に応じること。
どうかな?』
『子はどうなさるのです』
『血縁から養子を取る』
『茶会やパーティは開かないのですか』
『父や母、私が必要と思えば開く。君は友人と会いたければ先方の屋敷に行くなりしてくれ』
『婚姻式は』
『必要最低限の親戚を集めた式と小規模な晩餐会くらいだな』
『初夜は』
『私は愛した女しか抱けない』
『っ!』
『無理はしなくていい。1人残っているから彼女に契約してもらうよ。今日はありがとう』
『します!婚約します!』
『本当に大丈夫か?』
『条件を守ります』
『これは契約書だ。署名をしてくれ』
契約書に署名をして婚約した。
友人達からおめでとうと言われ続けて浮かれていた。だけど…
『婚約パーティに招待してね』
『婚姻式はどこでやるの?』
『公爵家のお茶会やパーティ、楽しみにしているわ』
『婚姻したら夫婦で遊びに来てね。パーティの招待状も送るわ』
『子供が生まれたら子供達を交流させましょう』
『婚約指輪は?』
友人達から投げかけられた言葉は全て 私には無縁だった。曖昧な返事しかできなかった。
婚約式もなく、婚姻式も内輪で済ませたため、妊娠説まで出ていた。
初夜は客室のような部屋で一緒に過ごしたが、私はベッド、彼はソファで仕事をしていた。
あくまで、フリだ。
きっとメイド達は気付いただろう。
食事は義父母がいないと別々。
会話はまるで無い。
届く招待状は見せてはくれるものの、全て家令が欠席の返事を出してしまった。
追って、公爵夫人となるべく 覚えることが大変で当分出席できないと濁した。
王太子夫妻は、まだ跡を継いでいない世代の貴族を招待した披露パーティを開いた。
私にとって初めての夫婦としての社交となった。
彼の知り合いに挨拶をするも、続く会話の内容について行けなかった。
ダンスは踊るけど私を見てくれない。
『リヴィア、久しぶり』
『お久しぶりです。公子、夫人』
『前みたいにオードリックと呼んでくれ』
『もう昔とは違いますわ』
『相変わらず綺麗だ』
『優しいお言葉をありがとうございます』
『お世辞じゃないからな。私と踊ってくれないか』
『いえ、私は…』
『王太子妃殿下の祝いの席なんだ。楽しんでいる姿を見せよう。ほら、行くぞ』
私をひとりぼっちにして、リヴィアの手を握り、ダンスをしに行ってしまった。
お酒の入ったグラスを持ち、夫が未だに忘れられない女と踊る姿を見ていた。
あんな顔、私に向けたことがない。
あんなに腰を引き寄せて顔を近付けて…
あれじゃ恋人じゃない
グラスの酒を一気に飲み干した。
もう一杯手に取ったところで、私の前にいる夫人や令嬢が、私が後ろにいると気付かず話し始めた。
『おかしいと思ったのよ。やっぱり公子は令嬢を諦めきれないのね』
『幸せそう。令嬢と結ばれたら公子は舞い上がったでしょうね』
『今では王太子と王太子妃の親友で、国王陛下直属のエリートだなんて、最初からすごい出世でしたわね』
『令嬢の実力は本物らしいわ。夫が城勤めなのだけど、次々と城内の者が解雇されたり捕まっているらしいの。それは令嬢が城内で婚約者候補として活動し始めてからのことらしいのよ』
『勘が鋭いってことですか?』
『極秘で分からないみたい』
『だとしたら、婚姻させて夫人におさまるのではなく、陛下の直属になるのは納得ね』
『でも公子からすればお辛かったでしょうね。今でもあんな愛おしそうな顔をさせる令嬢を諦めて、他の方と婚姻しなければならなかったのですもの』
『侯爵家のご令嬢でしたけど、公子と並ぶとお似合いとは言えませんものね』
『まあ、政略結婚をして愛人を持つなんて珍しくもないもの。本来なら選ばれないはずの方が 未来のフレンデェ公爵夫人になることができるのだもの。なんだって我慢するわよ』
悔しくて会場を抜け出して庭園に逃げ込んだ。
相談できる人がいなくて、コーネリア様に会いたいと手紙を出しても忙しいと会ってもらえず、手紙に悩みを綴って送っても、“契約したのはハンナ自身なのだから、私には口を挟めないわ”としか返事が来ない。
1,407
お気に入りに追加
1,978
あなたにおすすめの小説
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
「一晩一緒に過ごしただけで彼女面とかやめてくれないか」とあなたが言うから
キムラましゅろう
恋愛
長い間片想いをしていた相手、同期のディランが同じ部署の女性に「一晩共にすごしただけで彼女面とかやめてくれないか」と言っているのを聞いてしまったステラ。
「はいぃ勘違いしてごめんなさいぃ!」と思わず心の中で謝るステラ。
何故なら彼女も一週間前にディランと熱い夜をすごした後だったから……。
一話完結の読み切りです。
ご都合主義というか中身はありません。
軽い気持ちでサクッとお読み下さいませ。
誤字脱字、ごめんなさい!←最初に謝っておく。
小説家になろうさんにも時差投稿します。
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
わたしは婚約者の不倫の隠れ蓑
岡暁舟
恋愛
第一王子スミスと婚約した公爵令嬢のマリア。ところが、スミスが魅力された女は他にいた。同じく公爵令嬢のエリーゼ。マリアはスミスとエリーゼの密会に気が付いて……。
もう終わりにするしかない。そう確信したマリアだった。
本編終了しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる