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治癒とハヴィエルとの交わり(R18気味)
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その夜、私は初めてハヴィエル様に抱かれた。
ハヴィエル様があんなに激しく抱くとは思わなかった。
久しぶりだし、テオドールとの一夜以来だったので最初は痛みを感じた。
ハヴィエル様が我に返ったようで謝った後は慣れるまで優しくしてくれた。
「嫌いになった?」
「ちょっと驚いただけです」
「痛くしてごめん。私自身もあんな風にするつもりはなかったんだけど。嫌だった?」
「痛くなければ嫌ではありません」
「君とヒューゼル隊長達を見て妬いてしまった」
「私だって気にしてますわ。前の奥様をこんなに情熱的に抱いていたのかと」
「気持ちがこんなに動かされるのは君にだけだ。アネット、愛してる」
「ハヴィエル様」
翌日はゲラン領には行けないので教会に行って冥福を祈った。
その後、王都を観光した。
そして夕方、陛下に呼び出された。
「全額口座に入れておいた。内訳はこの通りだ」
「ありがとうございます」
「あと、提案だが、ソルシエールという国を知っているか」
「いえ」
「一部の人間が魔法を使える国がある。基本的に国を出ると能力は消えてしまうとされている。だからその国に行くしかない」
「? はい」
「実はエスとあちらの影は交流がある。以前任務で出会したようで。
それで夫婦で治癒を受けてみないか?」
「それは魔法ということですか?」
「そうだ。どこまで治るかは分からない。
治癒魔法を使える者はかなり魔力が強く、位が高い。だから頼んでは駄目だ」
「つまり運次第ということですか?」
「いや、表向きだ。そういうルールになっている。
エスが貸しを作ってきたらしく、相談したら了承してくれたようだ。それで目が不自由だと言ったら来てくれるそうだ。
たが長く滞在出来ないからチャンスは一度。治るかは分からない。どうする?」
「夫に確認します」
「すぐに返事が欲しい」
「えっ?」
「彼らは魔法を使って移動をしてくる。今日日が暮れるまでに全てを終えなくてはならない」
「すぐに聞いてきます」
客間に戻り、治癒の話をすると困惑していた。
「それによって私と別れたりしないか?」
「ハヴィエル様は私が同情心で婚姻したとでも仰るのですか」
「愛してると言われたことがない」
「ごめんなさい。……治療後に気持ちを伝えます。治るかも分からないのですが」
「陛下の所へ行こう」
そしてその時がやってきた。
「跪いて出迎えてくれ」
「「はい、陛下」」
光に包まれ眩しくて目を閉じた。
陛下とジェイ様とエスが挨拶をしている。
「で、彼女達がそう?」
「はい、ミシェル殿下」
「立たせて」
「サルト夫妻、立ちなさい」
「はい、陛下」
天使のような魔法使いはハヴィエルの瞳を覗き込み、跪くようにいうと両目に手を添えた。
ハヴィエルの全身が光に包まれた。
「目を開けて」
「っ!!」
「見える?」
「見えます!妻の顔が!」
ハヴィエルは泣き崩れてしまった。
「次は……皆外に出て」
陛下が促し全員外に出た。
「影が守りきれなかったご令嬢か」
「守ってくださいました。
顔にかけられていたら死ぬしかありませんでした。
それにアールが、当時の護衛も酸を浴びました。命懸けで守ってくださいました」
「脱いで」
「はい」
言う通りにワンピースドレスを脱ぐと魔法使いが下着をずらした。
「酷いな……
其方の美しさは義姉様に近い。妬みも集まるな」
さらにずらされ片方の乳房が露わになった。
「私は第三王子だ。ソルシエールに来るなら側妃にしてやるぞ」
「私は夫以外に抱かれるつもりはございません。失礼します」
服を着ようとしたら腕を掴まれた。
「試しただけだ。影や王族を虜にする女を確かめたかった。下着はそのままに。患部に触れるぞ」
肩と脇腹に触れると暖かくなり光に包まれた。
元の肌に戻ったことが信じられなかった。
「満足か」
「はい。これでアールは責任を感じずに生きていけます」
「……。アール!!降りてこい!!」
天井からアールが降りてきた。
「お前、僕に殺気を向けるのは不敬だぞ」
「アネットに変なことを仰るからです」
「はあ。酸を浴びた場所を出せ」
アールが袖を捲ると、同じように治してくれた。
「変わったネックレスだね」
「これはエスがくれた非常用の笛です」
「……不器用な男だな」
「どういうことでしょうか」
「まあ、それも運命か。
グリーソン!テンプス!」
呼ばれて騎士が入室してきた。
「帰るから後はよろしく」
そう言って三人は消えてしまった。
私とハヴィエル様は陛下と第四に感謝を伝えた。
「ステファニーと仲直りしてやってくれ」
「辛かっただけで嫌った訳では」
「良かった。
サルト男爵、子供達は実子として届け直すか?」
「よろしいのですか」
「そうすれば家族で堂々と王都に来てくれるだろう」
「はい。ライアンとミーシェは私の子です」
「分かった。実子に直しておく」
「感謝いたします」
「もう少し滞在していってくれ。私も娘には弱くてな。アネットも娘のようなものだ。
ステファニーと過ごす時間をやってくれ。
その間に男爵には予定を詰めておいた」
「陛下、」
「アネット、心配するな。商人を呼ぶだけだ。これは男の買い物だから介入は止めてもらおう」
「アネット、大丈夫だよ。
陛下。数日お世話になります」
「アネット、第四や騎士団とも遊んでやってくれ」
「遊ぶだなんて」
「よいよい。数日だけだ」
その夜、
「アネットがこんなに美しいとは」
「そんなに見つめないでください、あっ」
「世の男どもが魅了される美貌と見事な曲線だ。次期公爵や他国の公爵令息を虜にするはずだ。
アネットに捨てられるのかな」
「ハヴィエル様!」
「愛してると言うなら、アネットが上に乗って導いて搾り取ってくれ」
「そんなこと、」
「ココは準備できている。後は跨って掴んで当てがって腰を落とすだけ。
そしてアネットが気持ちいいと思う場所を探しながら動くだけ」
「どうしても?」
「愛を証明して欲しい」
既に入念に解されヌルヌルにされた秘部にハヴィエル様のモノを掴んで当てがい、ゆっくり腰を落とした。
「はあっ!」
強烈な刺激が身体を支配した。
「グッ、アネットっ!」
「ハヴィエル様!怖い!」
強烈な快楽と勝手に収縮する膣に戸惑いハヴィエル様に助けを求めると、状態を起こして強く抱きしめてくれた。
数分後、少し落ち着いたが下腹部はまだ燻っていた。
「すごく敏感になってるみたいで無理です」
「昨日もしたから身体が冷めきっていなかったのかな。
でも気持ち良かっただろう?」
「っ! もう無理です!」
そう言って離れようとしたら向かい合わせに跨がったまま抱きしめられ、ナカを擦り上げられた。
「ダメっ、またっ、」
「子宮が降りてきてる……優しく注ぐから力を抜いて」
注ぎ終わるとハヴィエル様は満足して眠りについた。
ハヴィエル様があんなに激しく抱くとは思わなかった。
久しぶりだし、テオドールとの一夜以来だったので最初は痛みを感じた。
ハヴィエル様が我に返ったようで謝った後は慣れるまで優しくしてくれた。
「嫌いになった?」
「ちょっと驚いただけです」
「痛くしてごめん。私自身もあんな風にするつもりはなかったんだけど。嫌だった?」
「痛くなければ嫌ではありません」
「君とヒューゼル隊長達を見て妬いてしまった」
「私だって気にしてますわ。前の奥様をこんなに情熱的に抱いていたのかと」
「気持ちがこんなに動かされるのは君にだけだ。アネット、愛してる」
「ハヴィエル様」
翌日はゲラン領には行けないので教会に行って冥福を祈った。
その後、王都を観光した。
そして夕方、陛下に呼び出された。
「全額口座に入れておいた。内訳はこの通りだ」
「ありがとうございます」
「あと、提案だが、ソルシエールという国を知っているか」
「いえ」
「一部の人間が魔法を使える国がある。基本的に国を出ると能力は消えてしまうとされている。だからその国に行くしかない」
「? はい」
「実はエスとあちらの影は交流がある。以前任務で出会したようで。
それで夫婦で治癒を受けてみないか?」
「それは魔法ということですか?」
「そうだ。どこまで治るかは分からない。
治癒魔法を使える者はかなり魔力が強く、位が高い。だから頼んでは駄目だ」
「つまり運次第ということですか?」
「いや、表向きだ。そういうルールになっている。
エスが貸しを作ってきたらしく、相談したら了承してくれたようだ。それで目が不自由だと言ったら来てくれるそうだ。
たが長く滞在出来ないからチャンスは一度。治るかは分からない。どうする?」
「夫に確認します」
「すぐに返事が欲しい」
「えっ?」
「彼らは魔法を使って移動をしてくる。今日日が暮れるまでに全てを終えなくてはならない」
「すぐに聞いてきます」
客間に戻り、治癒の話をすると困惑していた。
「それによって私と別れたりしないか?」
「ハヴィエル様は私が同情心で婚姻したとでも仰るのですか」
「愛してると言われたことがない」
「ごめんなさい。……治療後に気持ちを伝えます。治るかも分からないのですが」
「陛下の所へ行こう」
そしてその時がやってきた。
「跪いて出迎えてくれ」
「「はい、陛下」」
光に包まれ眩しくて目を閉じた。
陛下とジェイ様とエスが挨拶をしている。
「で、彼女達がそう?」
「はい、ミシェル殿下」
「立たせて」
「サルト夫妻、立ちなさい」
「はい、陛下」
天使のような魔法使いはハヴィエルの瞳を覗き込み、跪くようにいうと両目に手を添えた。
ハヴィエルの全身が光に包まれた。
「目を開けて」
「っ!!」
「見える?」
「見えます!妻の顔が!」
ハヴィエルは泣き崩れてしまった。
「次は……皆外に出て」
陛下が促し全員外に出た。
「影が守りきれなかったご令嬢か」
「守ってくださいました。
顔にかけられていたら死ぬしかありませんでした。
それにアールが、当時の護衛も酸を浴びました。命懸けで守ってくださいました」
「脱いで」
「はい」
言う通りにワンピースドレスを脱ぐと魔法使いが下着をずらした。
「酷いな……
其方の美しさは義姉様に近い。妬みも集まるな」
さらにずらされ片方の乳房が露わになった。
「私は第三王子だ。ソルシエールに来るなら側妃にしてやるぞ」
「私は夫以外に抱かれるつもりはございません。失礼します」
服を着ようとしたら腕を掴まれた。
「試しただけだ。影や王族を虜にする女を確かめたかった。下着はそのままに。患部に触れるぞ」
肩と脇腹に触れると暖かくなり光に包まれた。
元の肌に戻ったことが信じられなかった。
「満足か」
「はい。これでアールは責任を感じずに生きていけます」
「……。アール!!降りてこい!!」
天井からアールが降りてきた。
「お前、僕に殺気を向けるのは不敬だぞ」
「アネットに変なことを仰るからです」
「はあ。酸を浴びた場所を出せ」
アールが袖を捲ると、同じように治してくれた。
「変わったネックレスだね」
「これはエスがくれた非常用の笛です」
「……不器用な男だな」
「どういうことでしょうか」
「まあ、それも運命か。
グリーソン!テンプス!」
呼ばれて騎士が入室してきた。
「帰るから後はよろしく」
そう言って三人は消えてしまった。
私とハヴィエル様は陛下と第四に感謝を伝えた。
「ステファニーと仲直りしてやってくれ」
「辛かっただけで嫌った訳では」
「良かった。
サルト男爵、子供達は実子として届け直すか?」
「よろしいのですか」
「そうすれば家族で堂々と王都に来てくれるだろう」
「はい。ライアンとミーシェは私の子です」
「分かった。実子に直しておく」
「感謝いたします」
「もう少し滞在していってくれ。私も娘には弱くてな。アネットも娘のようなものだ。
ステファニーと過ごす時間をやってくれ。
その間に男爵には予定を詰めておいた」
「陛下、」
「アネット、心配するな。商人を呼ぶだけだ。これは男の買い物だから介入は止めてもらおう」
「アネット、大丈夫だよ。
陛下。数日お世話になります」
「アネット、第四や騎士団とも遊んでやってくれ」
「遊ぶだなんて」
「よいよい。数日だけだ」
その夜、
「アネットがこんなに美しいとは」
「そんなに見つめないでください、あっ」
「世の男どもが魅了される美貌と見事な曲線だ。次期公爵や他国の公爵令息を虜にするはずだ。
アネットに捨てられるのかな」
「ハヴィエル様!」
「愛してると言うなら、アネットが上に乗って導いて搾り取ってくれ」
「そんなこと、」
「ココは準備できている。後は跨って掴んで当てがって腰を落とすだけ。
そしてアネットが気持ちいいと思う場所を探しながら動くだけ」
「どうしても?」
「愛を証明して欲しい」
既に入念に解されヌルヌルにされた秘部にハヴィエル様のモノを掴んで当てがい、ゆっくり腰を落とした。
「はあっ!」
強烈な刺激が身体を支配した。
「グッ、アネットっ!」
「ハヴィエル様!怖い!」
強烈な快楽と勝手に収縮する膣に戸惑いハヴィエル様に助けを求めると、状態を起こして強く抱きしめてくれた。
数分後、少し落ち着いたが下腹部はまだ燻っていた。
「すごく敏感になってるみたいで無理です」
「昨日もしたから身体が冷めきっていなかったのかな。
でも気持ち良かっただろう?」
「っ! もう無理です!」
そう言って離れようとしたら向かい合わせに跨がったまま抱きしめられ、ナカを擦り上げられた。
「ダメっ、またっ、」
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