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死ぬのはなれました

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王子はそのまま座ってくれたが、

公「ウィリアム王子殿下がこちらで食事とは珍しいですね」

ウ「たまには気分を変えたくて。
クリスティーナ嬢は侯爵に会いに?」

私「はい」モグモグ モグモグ

ウ「この後どうするの」

私「用事があります」モグモグ モグモグ

ウ「何の用事?」

私「あの、食事を楽しみたいのですが」

ウ「……」

ノ「クリスティーナ、これ美味しいよ」

私「ありがとう」モグモグ 

ウ「ノエルとクリスティーナ嬢は婚約しているの?」

公「していません」

ウ「クリスティーナ嬢、用事が終わったら私と散歩に行こう」

私「せっかくのお誘いですが時間が掛かりますので」

ウ「じゃあ、その用事を私も一緒に、」

私「殿下。ご遠慮ください」

ウ「何で」

私「私はノエルくんとここに来ているのでノエルくんと過ごします」

ウ「じゃあ、明日私との約束として遊びに来てよ」

私「友達でもないのにですか?」

ウ「これからなればいい」

ノ「殿下、クリスティーナに何の用があるのですか。誤解を招きかねないので止めてください」

ウ「何が」

ノ「殿下は婚約者候補を決めたばかりではないですか」

ウ「候補だろう。まだ決まっていない。クリスティーナ嬢は侯爵家の令嬢なら候補に入れられる。
ファーズ侯爵家は一人娘だから候補から外れたが、嫁に出しても養子を迎えればいいことだ」

公「殿下、もう決まったことです」

伯「クリスティーナを王家に嫁がせません」

ウ「先ずは交流をしないか?クリスティーナ嬢」

私「お断りします」

ウ「何で?」

私「嫌だからです」

ウ「……」

私「思い付きで簡単に他人ひとの将来を決めないでください。

養子を迎えればいい?王子だからってそんなことを口にする権利は無いんじゃないですか?

王子殿下にとってはファーズ侯爵家はどうでもいい存在なのですね」

ウ「そんなことは言っていない」

私「言っていると気付かないなんて。どんな育てられ方をしたのかしら」

父「クリスティーナ、止めなさい」

私「子供が言った事だから大目に見て聞き流せと?」

公「確かに臣下を軽視する発言をなさったが、王族は不敬罪に問えるんだよ」

私「酷い世の中なのですね」

ウ「どういう意味だ」

私「王族というだけで問題有りの発言をしても“不敬だぞ!”の一言で覆ってしまうのです。
恐ろしい世界ですね。
全てがバカバカしく思えてきます」

ウ「体験するか?」

私「面白いですね。どうぞ」

ウ「本当にやらないと思っているのだな?」

私「いえ。やった後のことを想定できないのだと思っているだけです」

もう二度も死んでるから死は怖くない。

あ、お父様が巻き添えになっちゃう。

私「お父様、籍を抜いてください。
独裁者の犠牲は私一人で充分です」

ノ「殿下、止めてください!」

私「ノエルくん。いいの。
仲良くしてくれてありがとう。
またお友達を探してね」

ノ「クリスティーナ!」

私「さあ、捕えるんでしょう?早くしてください」

こうして私は貴族牢に入れられた。





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