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お小遣い
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ケイン様の客室でお医者が診察をしている。
「回復が早いですね。
熱も下がりましたし、予後も正常。
まあ数日は無理をしない程度に過ごしてください」
「ありがとうございました」
カイン様は2日間熱を出し、3日目には下がり、その後は3日安静にしていた。
看病すると言ったのに爆睡する始末。
椅子から1人掛けソファに変わっていたのは従兄弟がやったとメイドに聞いた。…恥ずかしい。
たいしたお世話はできなかったが、カイン様が嬉しそうだから良しとした。
これで本邸通いは終わりだ。
大公夫人に悪いしね。
「戻るのか」
「向こうにいます。カイン様はゆっくり過ごして体調を整えてください」
「大丈夫だよ」
「私、カイン様の真似をしますよ」
「くっ…分かった」
別棟に戻る途中でサシャに会った。
「姉様!」
「サシャ」
「看病は?」
「一応終わったわ」
「じゃあ こっちには来ないんだね」
「用が無ければね」
「つまんない」
「アルヴィアは?」
「学園」
「そっか。お父様は?」
「お仕事してる」
「案内してくれる?」
「いいよ」
サシャが案内をして、執務室のドアの前にくるとノックをした。
開けた人が私をみて驚いている。
「サラがパパに会いに来ました」
ガタッ
奥から走る音がする。
「サラ!」
「パパ。お邪魔します」
「お茶を用意させよう」
「すぐ別棟に帰ります。お願いがあるのですが」
「何だ?」
「お小遣いをください」
バサバサッ
側近の方が書類を落とした。
まずいことを言ったのかしら。
「もちろんだ。何か欲しいのか」
「町に行って買い物をしてきます」
「商人を呼ぶのは駄目なのか?」
「外出禁止ですか?」
「そんなことはないが…いつ行くんだ」
「できるだけすぐです」
「明日城に行くから王都で買い物をしよう。
泊まりだがいいかな」
ソファの恩もあるからなぁ…
「はい」
「よし。
で、どのくらい必要なんだ?」
「ハンカチ数枚と刺繍糸数束と刺繍針と刺繍枠と包みを買える額です」
「それなら屋敷にあるぞ」
「針と枠はお借りして、後は買いたいです」
「分かった。それだけか?」
「はい」
「刺繍するんだよな?」
「はい」
「私も欲しいとお願いしたら怒るか?」
「パパの分も作ります。すごくすごくすごくすごく簡単な刺繍しかできませんが」
「一本線でも構わないよ」
「ふふっ」
「姉様、僕も」
「サシャも要るの? いいわよ」
「やった!」
「サシャ、授業は?」
「あ…忘れていました」
お花摘みに出て私を見かけて忘れたらしい。
「パパ、怒らないで。
私が案内を頼んじゃったから…ごめんなさい」
「そうか、サラの案内があったなら仕方ないな。
サラは私が送るからサシャは急いで授業に戻りなさい」
「はい。姉様ありがとう。後で行くね」
「頑張って」
*** 側近だけの執務室では ***
「可愛いなぁ」
「閣下が“パパ”と呼ばれてデレデレでしたね」
「お強請りがまた可愛い」
「お小遣いと聞いた時にどうなるかと思いましたが、刺繍の道具とは」
「うちの娘なんかどこどこのネックレスが欲しいとか夢見たいなことを言い出すんだぞ」
「笑うと更に可愛くなりますね」
「あれじゃあ血眼になって探すはずだよ」
「サシャ様も懐いておられますね」
「さっきの、姫様が庇ったんだろうな。サシャ様の顔に“しまった”って書いてあったからな」
「姫様が見つかって良かったですね」
【 イザークの視点 】
父上の侍従が伝言を伝えに来た。
「明日、大公閣下の姫様がこちらへいらっしゃるそうです」
「サラが?」
「はい。大公閣下とご一緒とのことです」
そこに兄上が息を切らしてやってきた。
「イザーク!サラが来る!」
「…そうですね」
「泊まりらしい。今から全部キャンセルしないと」
「兄上?」
「どうしよう、何しよう、お忍びでも連れて行くか」
「兄上!?」
「じゃあな」
私の声は全く耳に届かない程 興奮していた。
この後、兄上の側近や侍従は大慌てで予定を調整しなおしていたし どこに連れて行こうか いい店などはないか聞いて回っていた。
それに敏感に反応したのは兄上の正妃だ。
「イザーク殿下。サラ・ガードナー侯爵令嬢はどのような方なのでしょう」
「自身の出生の秘密に少し混乱していました。養父の侯爵のことをとても愛していたようで、叔父上のことを受け入れられずにいました。それでも親子にかわりはありません。彼女なりに努力していたところでした。
性格としては、はっきりと発言をする子で、記憶を失くした今も同じに見受けられます。失くした記憶は人に関することで自分や相手のことは分かりませんが常識など教養は残っています。外傷性のはずですが心因性かもしれないと医者から言われて叔父上はショックだったようですが、連れてくると 思ったよりも順応が早く、兄上やサラの異母弟から纏わりつかれても叔父上を利用してあしらっていました」
「侯爵令嬢はレノー様の妃を望むと思いますか」
やっぱり聞きたいのはソレだよな。
「サラは望まないでしょう。ジューネスの第一王子の縁談を断ったくらいです。“妃”というものには興味はないと思います」
「レノー様個人を好きになれば分からないということですね?」
「義姉上、どんな人間でもそうですよ。
王族に嫁いだのですから覚悟はできているはずです。兄上に寵妃ができたとしても、王太子妃として兄上を支えて役目を全うするのみです。サラはブランパーン大公の愛娘です。大恋愛の相手との一人娘ですので既に尻に敷かれていますし、喜んで手のひらの上で転がされています。絶対に敵対しないよう忠告します」
「イザーク殿下から見て、レノー様の気持ちは令嬢に向いていると思っていらっしゃるのですね」
「可能性の話をしているのですよね?サラでなくても可能性はあります。あれこれ探ってもレノー兄上次第なのです。貴女は価値を示し続けることだけ考えるべきだと思います」
「それでも、寵妃という存在は脅威なのです。呼び止めてしまい申し訳ありません。失礼します」
兄上が無自覚なのが原因だ。
“若い令嬢の喜びそうな場所”と聞き回るから こんなことになるのだ。もっと上手くやって欲しいものだ。
「回復が早いですね。
熱も下がりましたし、予後も正常。
まあ数日は無理をしない程度に過ごしてください」
「ありがとうございました」
カイン様は2日間熱を出し、3日目には下がり、その後は3日安静にしていた。
看病すると言ったのに爆睡する始末。
椅子から1人掛けソファに変わっていたのは従兄弟がやったとメイドに聞いた。…恥ずかしい。
たいしたお世話はできなかったが、カイン様が嬉しそうだから良しとした。
これで本邸通いは終わりだ。
大公夫人に悪いしね。
「戻るのか」
「向こうにいます。カイン様はゆっくり過ごして体調を整えてください」
「大丈夫だよ」
「私、カイン様の真似をしますよ」
「くっ…分かった」
別棟に戻る途中でサシャに会った。
「姉様!」
「サシャ」
「看病は?」
「一応終わったわ」
「じゃあ こっちには来ないんだね」
「用が無ければね」
「つまんない」
「アルヴィアは?」
「学園」
「そっか。お父様は?」
「お仕事してる」
「案内してくれる?」
「いいよ」
サシャが案内をして、執務室のドアの前にくるとノックをした。
開けた人が私をみて驚いている。
「サラがパパに会いに来ました」
ガタッ
奥から走る音がする。
「サラ!」
「パパ。お邪魔します」
「お茶を用意させよう」
「すぐ別棟に帰ります。お願いがあるのですが」
「何だ?」
「お小遣いをください」
バサバサッ
側近の方が書類を落とした。
まずいことを言ったのかしら。
「もちろんだ。何か欲しいのか」
「町に行って買い物をしてきます」
「商人を呼ぶのは駄目なのか?」
「外出禁止ですか?」
「そんなことはないが…いつ行くんだ」
「できるだけすぐです」
「明日城に行くから王都で買い物をしよう。
泊まりだがいいかな」
ソファの恩もあるからなぁ…
「はい」
「よし。
で、どのくらい必要なんだ?」
「ハンカチ数枚と刺繍糸数束と刺繍針と刺繍枠と包みを買える額です」
「それなら屋敷にあるぞ」
「針と枠はお借りして、後は買いたいです」
「分かった。それだけか?」
「はい」
「刺繍するんだよな?」
「はい」
「私も欲しいとお願いしたら怒るか?」
「パパの分も作ります。すごくすごくすごくすごく簡単な刺繍しかできませんが」
「一本線でも構わないよ」
「ふふっ」
「姉様、僕も」
「サシャも要るの? いいわよ」
「やった!」
「サシャ、授業は?」
「あ…忘れていました」
お花摘みに出て私を見かけて忘れたらしい。
「パパ、怒らないで。
私が案内を頼んじゃったから…ごめんなさい」
「そうか、サラの案内があったなら仕方ないな。
サラは私が送るからサシャは急いで授業に戻りなさい」
「はい。姉様ありがとう。後で行くね」
「頑張って」
*** 側近だけの執務室では ***
「可愛いなぁ」
「閣下が“パパ”と呼ばれてデレデレでしたね」
「お強請りがまた可愛い」
「お小遣いと聞いた時にどうなるかと思いましたが、刺繍の道具とは」
「うちの娘なんかどこどこのネックレスが欲しいとか夢見たいなことを言い出すんだぞ」
「笑うと更に可愛くなりますね」
「あれじゃあ血眼になって探すはずだよ」
「サシャ様も懐いておられますね」
「さっきの、姫様が庇ったんだろうな。サシャ様の顔に“しまった”って書いてあったからな」
「姫様が見つかって良かったですね」
【 イザークの視点 】
父上の侍従が伝言を伝えに来た。
「明日、大公閣下の姫様がこちらへいらっしゃるそうです」
「サラが?」
「はい。大公閣下とご一緒とのことです」
そこに兄上が息を切らしてやってきた。
「イザーク!サラが来る!」
「…そうですね」
「泊まりらしい。今から全部キャンセルしないと」
「兄上?」
「どうしよう、何しよう、お忍びでも連れて行くか」
「兄上!?」
「じゃあな」
私の声は全く耳に届かない程 興奮していた。
この後、兄上の側近や侍従は大慌てで予定を調整しなおしていたし どこに連れて行こうか いい店などはないか聞いて回っていた。
それに敏感に反応したのは兄上の正妃だ。
「イザーク殿下。サラ・ガードナー侯爵令嬢はどのような方なのでしょう」
「自身の出生の秘密に少し混乱していました。養父の侯爵のことをとても愛していたようで、叔父上のことを受け入れられずにいました。それでも親子にかわりはありません。彼女なりに努力していたところでした。
性格としては、はっきりと発言をする子で、記憶を失くした今も同じに見受けられます。失くした記憶は人に関することで自分や相手のことは分かりませんが常識など教養は残っています。外傷性のはずですが心因性かもしれないと医者から言われて叔父上はショックだったようですが、連れてくると 思ったよりも順応が早く、兄上やサラの異母弟から纏わりつかれても叔父上を利用してあしらっていました」
「侯爵令嬢はレノー様の妃を望むと思いますか」
やっぱり聞きたいのはソレだよな。
「サラは望まないでしょう。ジューネスの第一王子の縁談を断ったくらいです。“妃”というものには興味はないと思います」
「レノー様個人を好きになれば分からないということですね?」
「義姉上、どんな人間でもそうですよ。
王族に嫁いだのですから覚悟はできているはずです。兄上に寵妃ができたとしても、王太子妃として兄上を支えて役目を全うするのみです。サラはブランパーン大公の愛娘です。大恋愛の相手との一人娘ですので既に尻に敷かれていますし、喜んで手のひらの上で転がされています。絶対に敵対しないよう忠告します」
「イザーク殿下から見て、レノー様の気持ちは令嬢に向いていると思っていらっしゃるのですね」
「可能性の話をしているのですよね?サラでなくても可能性はあります。あれこれ探ってもレノー兄上次第なのです。貴女は価値を示し続けることだけ考えるべきだと思います」
「それでも、寵妃という存在は脅威なのです。呼び止めてしまい申し訳ありません。失礼します」
兄上が無自覚なのが原因だ。
“若い令嬢の喜びそうな場所”と聞き回るから こんなことになるのだ。もっと上手くやって欲しいものだ。
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