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実母との再会

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やっぱりベロノワからペルランは遠いなと痛感した。ベロノワのお父様達が遊びに来れるのはそう多くないかもしれない。コンドラー港で会うということも視野に入れないと。

それも大変そうに感じる歳になったらジュエルとベロノワに会いに来ないと。その頃にはオベール兄様も伴侶を迎えて私とのことなど過去の出来事にしているはずね。

ペルラン城でお祖父様国王と待っていると、私にそっくりの女性が 女性と男の子を連れて入室した。

「アイリーン!」

「……」

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

膝をつき私に抱きついて泣きながらずっと謝り続ける人は私の母だ。

「イレーネ」

パパが引き離して座らせた。

パ「イレーネと一緒にいるのはカスカードの王女ソフィール17歳。王子ノア9歳だ。
ソフィール王女は亡くなった国王と前妻の間に生まれた王女で、即位したのも前妻との間に生まれた王子だ。
イレーネとの間に生まれたのはサリー王女13歳とノア王子になる。ソフィール王女はペルランとの交流のため、ノアは異母姉に会いたいとイレーネに付いて来た。

彼女が私とイレーネとの間に生まれたアイリーンで、隣はアイリーンの婚約者ジュエル・ベロノワだ」

私「初めましてソフィール王女殿下、ノア王子殿下」

ジュ「お会いできて光栄にございます」

ソ「こちらこそ光栄ですわ」

ノ「アイリーン姉様、ジュエル様、初めまして」

ソ「本当にイレーネ様そっくりですわ。ジュエル様も似ている感じがしますが」

パ「偶然似ている一家がいるんだ。もちろん血縁関係は一切無い」

一緒に過ごすと直ぐに2人は懐いてくれた。

ソ「アイリーン様は婚約者に愛されていて羨ましいですわ。私は政略結婚で二つ先の国へ嫁がなければなりません」

イ「アイリーンは生まれる前から不遇を強いてしまったけど、素敵な方が側にいてくれたのね」

右のソファを見るとノアに懐かれたジュエルが仲良く座っている。こう見ると、ノアがジュエルの弟のように見えてくる。もしかして、私とジュエルの子が生まれたらこんな感じなのかしら。

ソ「リアム殿下のお妃様になれないかしら。そうすれば この優しい空間に身を置けるのよね」

つまりカスカードか嫁ぎ先が優しくない空気ってこと?

当然そんなことは許されるわけはない。国同士の婚姻も同然なのだから。


数日後、ソフィール王女とノアは帰国した。


私達は4人で再出発の住処を見に行った。
パパは既に公爵家の執務に手を付けていて、代わりにリアム殿下が王太子の仕事を引き継いでいる途中なのだとか。

「こちらが私とジュエルの部屋ですか」

「個室もあるが、2人はいつも一緒みたいだからここでいいだろう」

当主夫妻とは別の階にある夫婦の間だった。

「ジュエルは大丈夫?」

「自制できるよう頑張るよ」



レナード王太子殿下(パパ)が公爵になり、リアム殿下(異母兄)が王太子に。同時にイレーネ(お母様…ママ)との入籍と私の公表をまとめて一つの祝賀会で行った。
それはもう大騒ぎだった。
翌日の号外は平民も騒がせた。

パパ達の婚姻式も終わって公爵邸に移った数日後、パパとジュエルに呼び出された。

ジュ「3年間、この国での実績を作ろうと思う。その前に正式に婚約して欲しい。もちろんアイリーンの気持ちを待つことに変わりない。だが、縁談が舞い込んでいる以上虫除けにならないと」

私「実績って?」

パ「北の討伐隊に同行するという任務だ」

私「…なんで」

パ「数週間から数ヶ月、北に行って野盗狩りなどをして王都に戻るということを3年間繰り返す」

私「ジュエル!」

ジュ「俺は他国の伯爵家の次男だ。普通ならアイリーンの夫にはなれない。だから祝賀会でアイリーンのエスコートをしていても誘いも釣書も届くんだ」

私「でも」

ジュ「浮気しないで待っていてくれるといいな」

出発前日まで“寂しい”と言い続けたけどジュエルの決意は変わらなかった。


出発前夜、横になって向き合って寝ているジュエルの寝巻きを捲り唇を付けた。
匂いを嗅いで頬擦りをしているとジュエルの股間は盛り上がり私の胸を押していた。

「アイリーン…」

ジュエルの声を無視して胸の間を吸い付いた。

「アイリーン…誘ってるの?」

さらに無視して舌を押し付けると、ジュエルは私の上に乗り、寝巻きを巡って同じことをしだした。

チュウッ

「んっ」

胸の間に吸い付き、そのまま舌を這わせて頂を口に含んだ。

「ジュエル」

そこまでしてないのに…

「ずっとずっと我慢してきたのに」




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