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不誠実です
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機嫌の悪い公爵を目の前にお茶を飲んでいる。
理由は…
「俺と行けば済むことじゃないか」
王太子殿下の誕生日のパーティにジャレッド公爵と行くと伝えたからだ。
「公爵は契約通りトリシア様をパートナーとして同伴なさってください」
「ジャレッド公爵は親世代だぞ!?」
「はい。お会いしましたので存じ上げております」
「何で父親みたいな公爵が良くて俺が駄目なんだ!」
「貴族間で歳が離れてることなんて咎められませんわ。
それに私が決めたのではなく公爵が決めたのです。
公爵は私に社交をしなくていいと。伴うのはトリシア様だと。
それを忠実に守っているのに何が駄目なのですか。
ジャレッド公爵は今のところ恋人ではありませんが、恋人を作って構わないと決めたのは公爵です。
だから出会いを望んだだけです。
そして互いに干渉しないということも公爵が望まれたことです。
守れないのなら契約不履行で婚姻の解消を申し立てます」
「だから、あの日 俺はどうかしていたんだ。
婚姻式の日に君を見た時から心を奪われて、」
「では、婚姻式後にトリシア様と体の触れ合いはなさっていないと?」
「そ、それは…」
「つまり、公爵のお気持ちなんてその程度のものなのです。
それに、どうかしてたで一々契約が覆っては堪ったものではありません。それを防ぐために教会へ提出したのです。
平民なら知識不足だと思うでしょうが、公爵は生まれながらにウィンター家の保護の元、幼い頃から優秀な家庭教師を雇い 学園を卒業なさって、公爵の執務までなさっているお方です。
自ら言い放ったことを書面にして署名する行為がどれだけ拘束力のあるものかご存知だったでしょう?
挙句、新婦を一目見て心を奪われたというのに愛人との生活を止めず、体の関係まで続けていたのは不誠実極まりない。
私にもトリシア様にも失礼です。
その様な貴方と親しくなりたいなどとは微塵も思いません。
最後まで己の発言に責任を持って、契約したことを守りトリシア様を大事になさってくださいませ」
はっきりと告げて居間から退室した。
あ~気分悪い。
そして数日後、王太子殿下の誕生日のパーティ当日となった。
ピアが言うにはトリシア様も出席するために支度をしていたらしい。これぞ元鞘。
「アイリーン様、ジャレッド公爵家の馬車が到着します」
窓の外を見ていたセイビアンが教えてくれた。
「下へ行くわ。みんな留守番をお願いね」
「付き添わなくてもよろしいのですか」
「大丈夫よ、ロザリーナ」
一階に降りると公爵とトリシア様がいた。
「ごきげんよう。直ぐに退きますのでお先に失礼します」
ジャレッド公爵家の馬車を出さないとウィンター家の馬車が出し難いはずだ。
外に出ると公爵が立っていた。
「びっくりした」
「驚かせてすみません、ジャレッド公爵」
「いえ、こちらこそ。
ご挨拶を、」
「直ぐに参りましょう。ウィンター公爵の馬車も出るところですので」
「では、このまま向かいましょう」
馬車に乗せてもらい王城を目指した。
ジャレッド公爵は引き締まった体をしている感じがした。
「ジャレッド公爵。そのスタイルをキープする秘訣は何ですか」
「え?」
「私、食べるのが好きなので、今のうちはいいとして そのうち太りやすくなったときの参考にしたいなと」
「……そうか。だが、私の場合は剣を中心とした鍛錬をほぼ毎朝行っている。
参考にはならないだろう」
「剣は重すぎますから無理ですね」
「ベロノワ伯爵夫人はどうしているんだ?」
「定期的に断食したり、食べる量をセーブしています」
「そうか」
「後でカトリス侯爵夫人に聞いてみます」
「残念だが、ナディアは太らない体質だ」
「ずるい」
「……」
「仕方ないので太りやすくなったら食べる量を減らします」
「多少ぽっちゃりしていても可愛いんじゃないか?」
「それ、実際にぽっちゃりすると捨てられるパターンです。
自国で聞いたことがあります。
“太っても可愛いよ”とか言っておいて本当に太ったら“醜いから寄るな!別れる!”って言い出していました」
「そ、そうなんだ。酷いね」
「ええ、本当に」
「伯爵はどう維持しているのかな。伯爵夫人は食べる量をセーブしているんだよな。具体的にどの程度なんだ?」
「父は常に忙しいので仕事痩せですね。母は服がキツくなると食べたつもり痩せしていました」
「ん?つもり?」
「はい。本当は食べていませんが食べたつもりになるんです。
例えばケーキの代わりに野菜のゼリー寄せとか、お肉の代わりに茹でた野菜を固めてお肉に見立てて軽く焼いてソースかけるとか」
「つまり、将来 何かしらしないといけないということだな」
「やっぱりそうですか……でも食べるのは止めたくないので母式は選ばないと思います」
そんな話をしている間に到着し、控え室に入った。
皆さん こちらを見てちょっと驚いている。
「アイリーン様」
「カトリス侯爵夫人」
「外でもナディアと呼んで。
お兄様。お互いに名前で呼ばないと変な感じよ」
「…アイリーン嬢といった感じだが夫人なんだよな。
アイリーン様でいいか」
「は、はい。ルイ様」
「今回は当主夫妻宛の招待で、一緒に出席できない場合は他のパートナーを同伴するんだ。
第一王子が婚姻して王太子となったのが昨年だ。
王太子になって初の誕生日のパーティになる。
王子のうちは学友でもデビューしていれば呼べるが、王太子になれば招待を当主にして関わりを持たせるんだよ」
グゥ~
「……」
「可愛い返事だな」
「失礼しました!」
「オナカすいちゃったのね。困ったわ」
「ちょっと外します」
控え室からでて、廊下の突き当たりの奥の影に隠れてポケットから取り出した物を口に入れた。
「何してるんだ」
「!!」
理由は…
「俺と行けば済むことじゃないか」
王太子殿下の誕生日のパーティにジャレッド公爵と行くと伝えたからだ。
「公爵は契約通りトリシア様をパートナーとして同伴なさってください」
「ジャレッド公爵は親世代だぞ!?」
「はい。お会いしましたので存じ上げております」
「何で父親みたいな公爵が良くて俺が駄目なんだ!」
「貴族間で歳が離れてることなんて咎められませんわ。
それに私が決めたのではなく公爵が決めたのです。
公爵は私に社交をしなくていいと。伴うのはトリシア様だと。
それを忠実に守っているのに何が駄目なのですか。
ジャレッド公爵は今のところ恋人ではありませんが、恋人を作って構わないと決めたのは公爵です。
だから出会いを望んだだけです。
そして互いに干渉しないということも公爵が望まれたことです。
守れないのなら契約不履行で婚姻の解消を申し立てます」
「だから、あの日 俺はどうかしていたんだ。
婚姻式の日に君を見た時から心を奪われて、」
「では、婚姻式後にトリシア様と体の触れ合いはなさっていないと?」
「そ、それは…」
「つまり、公爵のお気持ちなんてその程度のものなのです。
それに、どうかしてたで一々契約が覆っては堪ったものではありません。それを防ぐために教会へ提出したのです。
平民なら知識不足だと思うでしょうが、公爵は生まれながらにウィンター家の保護の元、幼い頃から優秀な家庭教師を雇い 学園を卒業なさって、公爵の執務までなさっているお方です。
自ら言い放ったことを書面にして署名する行為がどれだけ拘束力のあるものかご存知だったでしょう?
挙句、新婦を一目見て心を奪われたというのに愛人との生活を止めず、体の関係まで続けていたのは不誠実極まりない。
私にもトリシア様にも失礼です。
その様な貴方と親しくなりたいなどとは微塵も思いません。
最後まで己の発言に責任を持って、契約したことを守りトリシア様を大事になさってくださいませ」
はっきりと告げて居間から退室した。
あ~気分悪い。
そして数日後、王太子殿下の誕生日のパーティ当日となった。
ピアが言うにはトリシア様も出席するために支度をしていたらしい。これぞ元鞘。
「アイリーン様、ジャレッド公爵家の馬車が到着します」
窓の外を見ていたセイビアンが教えてくれた。
「下へ行くわ。みんな留守番をお願いね」
「付き添わなくてもよろしいのですか」
「大丈夫よ、ロザリーナ」
一階に降りると公爵とトリシア様がいた。
「ごきげんよう。直ぐに退きますのでお先に失礼します」
ジャレッド公爵家の馬車を出さないとウィンター家の馬車が出し難いはずだ。
外に出ると公爵が立っていた。
「びっくりした」
「驚かせてすみません、ジャレッド公爵」
「いえ、こちらこそ。
ご挨拶を、」
「直ぐに参りましょう。ウィンター公爵の馬車も出るところですので」
「では、このまま向かいましょう」
馬車に乗せてもらい王城を目指した。
ジャレッド公爵は引き締まった体をしている感じがした。
「ジャレッド公爵。そのスタイルをキープする秘訣は何ですか」
「え?」
「私、食べるのが好きなので、今のうちはいいとして そのうち太りやすくなったときの参考にしたいなと」
「……そうか。だが、私の場合は剣を中心とした鍛錬をほぼ毎朝行っている。
参考にはならないだろう」
「剣は重すぎますから無理ですね」
「ベロノワ伯爵夫人はどうしているんだ?」
「定期的に断食したり、食べる量をセーブしています」
「そうか」
「後でカトリス侯爵夫人に聞いてみます」
「残念だが、ナディアは太らない体質だ」
「ずるい」
「……」
「仕方ないので太りやすくなったら食べる量を減らします」
「多少ぽっちゃりしていても可愛いんじゃないか?」
「それ、実際にぽっちゃりすると捨てられるパターンです。
自国で聞いたことがあります。
“太っても可愛いよ”とか言っておいて本当に太ったら“醜いから寄るな!別れる!”って言い出していました」
「そ、そうなんだ。酷いね」
「ええ、本当に」
「伯爵はどう維持しているのかな。伯爵夫人は食べる量をセーブしているんだよな。具体的にどの程度なんだ?」
「父は常に忙しいので仕事痩せですね。母は服がキツくなると食べたつもり痩せしていました」
「ん?つもり?」
「はい。本当は食べていませんが食べたつもりになるんです。
例えばケーキの代わりに野菜のゼリー寄せとか、お肉の代わりに茹でた野菜を固めてお肉に見立てて軽く焼いてソースかけるとか」
「つまり、将来 何かしらしないといけないということだな」
「やっぱりそうですか……でも食べるのは止めたくないので母式は選ばないと思います」
そんな話をしている間に到着し、控え室に入った。
皆さん こちらを見てちょっと驚いている。
「アイリーン様」
「カトリス侯爵夫人」
「外でもナディアと呼んで。
お兄様。お互いに名前で呼ばないと変な感じよ」
「…アイリーン嬢といった感じだが夫人なんだよな。
アイリーン様でいいか」
「は、はい。ルイ様」
「今回は当主夫妻宛の招待で、一緒に出席できない場合は他のパートナーを同伴するんだ。
第一王子が婚姻して王太子となったのが昨年だ。
王太子になって初の誕生日のパーティになる。
王子のうちは学友でもデビューしていれば呼べるが、王太子になれば招待を当主にして関わりを持たせるんだよ」
グゥ~
「……」
「可愛い返事だな」
「失礼しました!」
「オナカすいちゃったのね。困ったわ」
「ちょっと外します」
控え室からでて、廊下の突き当たりの奥の影に隠れてポケットから取り出した物を口に入れた。
「何してるんだ」
「!!」
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