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アクセルとジャクリーンの処遇
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【 アクセルの視点 】
悪夢のパーティの翌日。
会場入りが遅くなって、聞き逃してしまった数十分を団長が教えてくれた。
あの時点ではジャクリーンは自白していなかった。私がバラしたことになる。
「お前の部屋から見つかった物だ。説明してくれ」
「これは避妊薬、これは男用の媚薬、これは堕胎薬です」
金が足りなかったこと、平民御用達の粗悪品を買っていたこと、緩くて射精が困難になり媚薬を使っていたこと、避妊薬が無くて、女性用避妊薬を飲むよう言いそびれたこと、店で説明された堕胎薬のこと、月のモノが来たと言っていたことを話した。
「何やってるんだよ、お前は…」
「申し訳ございません」
「しかもあちこちで摘み食いをしたり、王女殿下と二股をかけていたようだな」
「はい」
「近衛騎士団はクビだ。王女に手を出したのだから服務規定違反だ」
「……」
「私がクビにしなくとも資格が無い」
「え?」
「婚姻無効。そしてバックス侯爵家は本日付けでお前の兄君が継がれたので、お前は独立することになった。つまり現在は平民だ」
「……はい」
「報告書をカミュ王太子殿下に提出する」
「お世話になりました」
パーティで会ったソフィアは私の知らない女だった。
髪は巻かれて美しく波打ち、化粧で血色も良く、美しい緑色の瞳が際立っていた。
ドレスは薄い紫と銀色で、美しいシルエットだった。
胸はやや豊かで柔らかそうだし、ウエストは引き締まっていて、尻は丸く形が整っていた。私好みの体だった。
顔はジャクリーンの方が好みではあるが、ソフィアも華やかさは無くとも凛とした美しさを持っていた。
誰だか分からなかった。
ジャクリーンとの関係を清算して、ソフィアを敬って、大事にしていたら……。
あの眩しいソフィアが脳裏から離れない。
【 ジャクリーンの視点 】
目が覚めると大分体調は良くなっていた。
呼び鈴を鳴らすと専属メイドではなく、メイド長がやってきた。
「マリア達は?」
「ジャクリーン様、専属侍女、専属メイド、専従騎士は解任されました」
「どうして?」
「昨夜のパーティは何処まで覚えていますか?」
「とても具合が悪くて、覚えていないの」
「ジャクリーン様はアクセル様と不倫をしていたことが明るみになりました」
「不倫だなんて」
「他人の夫と寝る事を不倫と言うのです」
「私達は、愛し合って、」
「アクセル様が言い出せなくても、ジャクリーン様がお父上に、そう申し上げればこんなことにはなりませんでした」
「それは……」
「専属メイドは階級を落として下女からやり直しです。専属侍女もメイドからやり直しです。専従近衛騎士はアクセル様以外は専従では無くなりましたが騎士団所属です。
ジャクリーン様が彼女達の人生を傷付けてしまいました。今までの努力が水の泡。お給料も大幅に下がります。
報告を欠いた彼女達にも責任はありますが、ジャクリーン様の責任です。
彼女達の主人は貴女なのですから」
「メイド長だからって、さっきから不敬よ!」
「先に言っておきます。
おめでとうございます」
「何がよ」
「ジャクリーン様は現在妊婦です」
「え!?」
「まだ初期ですが。体調不良はそのせいです」
「月のモノは来たわ」
「メイドから聞きました。あれは月のモノではありません。単なる出血です。直ぐ止まるのは月のモノではありません」
「そんな」
「ソフィア殿下とアクセル様は婚姻無効となりました。同時にアクセル様とジャクリーン様は夫婦になりました」
「え!本当!?」
「はい。カミュ国王陛下が許可を出されましたので」
「さっきからおかしいわ。あの女が何故殿下と呼ばれるの?お兄様はまだ王太子よ?」
「ジャクリーン様、本当に覚えていらっしゃらないのですね。
昨日、スフェール王国の国王陛下を歓迎するパーティが開かれたのは覚えていますか?」
「ジェラルド国王陛下でしょう?」
「そうです。ソフィア殿下はジェラルド国王陛下の妹です」
「は!?」
「あの女などと言えば処刑されますので気を付けてください」
さっきから何なのよ!
「私だって王女よ!」
「違います。
そうだとしてもあちらの国の方が格上ですから同等ではありません」
まず、ソフィア殿下とアクセル様は婚姻無効になりました。アクセル様はバックス侯爵家の籍に戻ったと思われましたか?
バックス侯爵はアクセル様の兄君が継がれた後ですので、戻ることは出来ずに独立ということになります。
つまり平民です。
平民になったので近衛騎士もクビです」
「そんな!」
「アクセル様は服務規定を無視して王女殿下と関係を持ち、その間も他の令嬢や使用人達と関係を持ち、婚姻後も不貞を繰り返しました。
国王陛下は素行調査もせずに大国スフェールの王族に王命を出して婚姻を無理強いしました。
そして判断を間違い続けた結果、強制退位されました」
「パパが!?」
「カミュ国王陛下が取り仕切り、徹底して調査をして処分を下しました。侍女達もその一環です。
因みに私も減俸です。
婚姻後、アクセル様は騎士の給料だけでジャクリーン様の贈り物や生活費、買い物を賄っていました。
足りなくて、避妊薬を平民が使う粗悪品にかえました。最近のジャクリーン様との閨は男性用の媚薬を使っていたようです。
最終的に避妊薬さえ買えなくなって、外に出すと言う危険な避妊法で最初は事を終えたようですが、直ぐにジャクリーン様が跨って、高めてしまって、退いてと言ったそうですが、ジャクリーン様がそのまま……。
アクセル様は事後避妊薬を飲むようジャクリーン様に言うつもりだったそうですが、疲れ果て眠ってしまい、朝にメイドに追い出され、伝えようにも王妃様達と別荘へ行ってしまわれて伝えられなかったそうです。
その後、月のモノが来たと聞いて安堵していたそうです」
「………」
「王命で無理強いした婚姻でしたのに、大国の王族の夫を寝取ったので、ジャクリーン様は除籍されました」
「は?」
「爵位もありませんし平民です。
アクセル様も平民です。つまり平民同士の婚姻が完了しております。数日中に城から出て暮らしていくことになります」
「そんなの無理よ!」
「本来なら多額の慰謝料を二人で支払わなくてはならないのに、ソフィア殿下は不要だと仰ってくださいました。
ブルノワ侯爵令息ともジャクリーン様の有責で婚約破棄になりましたので多額の慰謝料が発生しましたが、不要だと仰ってくださいました。
ソフィア殿下もブルノワ侯爵令息も王命による縁談だったのです。王命を王女自ら壊したのに、こんなに優しい対応で済んで感謝すべきです。
これからはアクセル様のお給料の中で慎ましく家族三人暮らしてください。
足りなければご自身も働いてください」
「兄様に会わせて!」
「貴女は平民。カミュ国王陛下には簡単にお会い出来ません。
平民の貴女にはメイドを一人付けますが、あくまでも補助です。できる限りご自身のことはご自身でなさってください。
服も平民の服を用意してあります。これなら自分で着られます。
下着はご自身で洗うようにしてください。
食事もメイド達と同じものです。倒れたばかりなので、水や食事は運びます。
ですが、平民は妊娠中でも病気をしても全て自分でやるのが基本ですからね?
因みに、私は男爵夫人です。
敬意を払ってください」
その日の夕方に兄様が部屋に来てくれたけど
「お前のせいで大変なんだ。用はない。
部屋が決まったら直ぐに出て行ってくれ。
私は国王、お前は平民。もう会うことはない」
言い捨てて去っていった。
悪夢のパーティの翌日。
会場入りが遅くなって、聞き逃してしまった数十分を団長が教えてくれた。
あの時点ではジャクリーンは自白していなかった。私がバラしたことになる。
「お前の部屋から見つかった物だ。説明してくれ」
「これは避妊薬、これは男用の媚薬、これは堕胎薬です」
金が足りなかったこと、平民御用達の粗悪品を買っていたこと、緩くて射精が困難になり媚薬を使っていたこと、避妊薬が無くて、女性用避妊薬を飲むよう言いそびれたこと、店で説明された堕胎薬のこと、月のモノが来たと言っていたことを話した。
「何やってるんだよ、お前は…」
「申し訳ございません」
「しかもあちこちで摘み食いをしたり、王女殿下と二股をかけていたようだな」
「はい」
「近衛騎士団はクビだ。王女に手を出したのだから服務規定違反だ」
「……」
「私がクビにしなくとも資格が無い」
「え?」
「婚姻無効。そしてバックス侯爵家は本日付けでお前の兄君が継がれたので、お前は独立することになった。つまり現在は平民だ」
「……はい」
「報告書をカミュ王太子殿下に提出する」
「お世話になりました」
パーティで会ったソフィアは私の知らない女だった。
髪は巻かれて美しく波打ち、化粧で血色も良く、美しい緑色の瞳が際立っていた。
ドレスは薄い紫と銀色で、美しいシルエットだった。
胸はやや豊かで柔らかそうだし、ウエストは引き締まっていて、尻は丸く形が整っていた。私好みの体だった。
顔はジャクリーンの方が好みではあるが、ソフィアも華やかさは無くとも凛とした美しさを持っていた。
誰だか分からなかった。
ジャクリーンとの関係を清算して、ソフィアを敬って、大事にしていたら……。
あの眩しいソフィアが脳裏から離れない。
【 ジャクリーンの視点 】
目が覚めると大分体調は良くなっていた。
呼び鈴を鳴らすと専属メイドではなく、メイド長がやってきた。
「マリア達は?」
「ジャクリーン様、専属侍女、専属メイド、専従騎士は解任されました」
「どうして?」
「昨夜のパーティは何処まで覚えていますか?」
「とても具合が悪くて、覚えていないの」
「ジャクリーン様はアクセル様と不倫をしていたことが明るみになりました」
「不倫だなんて」
「他人の夫と寝る事を不倫と言うのです」
「私達は、愛し合って、」
「アクセル様が言い出せなくても、ジャクリーン様がお父上に、そう申し上げればこんなことにはなりませんでした」
「それは……」
「専属メイドは階級を落として下女からやり直しです。専属侍女もメイドからやり直しです。専従近衛騎士はアクセル様以外は専従では無くなりましたが騎士団所属です。
ジャクリーン様が彼女達の人生を傷付けてしまいました。今までの努力が水の泡。お給料も大幅に下がります。
報告を欠いた彼女達にも責任はありますが、ジャクリーン様の責任です。
彼女達の主人は貴女なのですから」
「メイド長だからって、さっきから不敬よ!」
「先に言っておきます。
おめでとうございます」
「何がよ」
「ジャクリーン様は現在妊婦です」
「え!?」
「まだ初期ですが。体調不良はそのせいです」
「月のモノは来たわ」
「メイドから聞きました。あれは月のモノではありません。単なる出血です。直ぐ止まるのは月のモノではありません」
「そんな」
「ソフィア殿下とアクセル様は婚姻無効となりました。同時にアクセル様とジャクリーン様は夫婦になりました」
「え!本当!?」
「はい。カミュ国王陛下が許可を出されましたので」
「さっきからおかしいわ。あの女が何故殿下と呼ばれるの?お兄様はまだ王太子よ?」
「ジャクリーン様、本当に覚えていらっしゃらないのですね。
昨日、スフェール王国の国王陛下を歓迎するパーティが開かれたのは覚えていますか?」
「ジェラルド国王陛下でしょう?」
「そうです。ソフィア殿下はジェラルド国王陛下の妹です」
「は!?」
「あの女などと言えば処刑されますので気を付けてください」
さっきから何なのよ!
「私だって王女よ!」
「違います。
そうだとしてもあちらの国の方が格上ですから同等ではありません」
まず、ソフィア殿下とアクセル様は婚姻無効になりました。アクセル様はバックス侯爵家の籍に戻ったと思われましたか?
バックス侯爵はアクセル様の兄君が継がれた後ですので、戻ることは出来ずに独立ということになります。
つまり平民です。
平民になったので近衛騎士もクビです」
「そんな!」
「アクセル様は服務規定を無視して王女殿下と関係を持ち、その間も他の令嬢や使用人達と関係を持ち、婚姻後も不貞を繰り返しました。
国王陛下は素行調査もせずに大国スフェールの王族に王命を出して婚姻を無理強いしました。
そして判断を間違い続けた結果、強制退位されました」
「パパが!?」
「カミュ国王陛下が取り仕切り、徹底して調査をして処分を下しました。侍女達もその一環です。
因みに私も減俸です。
婚姻後、アクセル様は騎士の給料だけでジャクリーン様の贈り物や生活費、買い物を賄っていました。
足りなくて、避妊薬を平民が使う粗悪品にかえました。最近のジャクリーン様との閨は男性用の媚薬を使っていたようです。
最終的に避妊薬さえ買えなくなって、外に出すと言う危険な避妊法で最初は事を終えたようですが、直ぐにジャクリーン様が跨って、高めてしまって、退いてと言ったそうですが、ジャクリーン様がそのまま……。
アクセル様は事後避妊薬を飲むようジャクリーン様に言うつもりだったそうですが、疲れ果て眠ってしまい、朝にメイドに追い出され、伝えようにも王妃様達と別荘へ行ってしまわれて伝えられなかったそうです。
その後、月のモノが来たと聞いて安堵していたそうです」
「………」
「王命で無理強いした婚姻でしたのに、大国の王族の夫を寝取ったので、ジャクリーン様は除籍されました」
「は?」
「爵位もありませんし平民です。
アクセル様も平民です。つまり平民同士の婚姻が完了しております。数日中に城から出て暮らしていくことになります」
「そんなの無理よ!」
「本来なら多額の慰謝料を二人で支払わなくてはならないのに、ソフィア殿下は不要だと仰ってくださいました。
ブルノワ侯爵令息ともジャクリーン様の有責で婚約破棄になりましたので多額の慰謝料が発生しましたが、不要だと仰ってくださいました。
ソフィア殿下もブルノワ侯爵令息も王命による縁談だったのです。王命を王女自ら壊したのに、こんなに優しい対応で済んで感謝すべきです。
これからはアクセル様のお給料の中で慎ましく家族三人暮らしてください。
足りなければご自身も働いてください」
「兄様に会わせて!」
「貴女は平民。カミュ国王陛下には簡単にお会い出来ません。
平民の貴女にはメイドを一人付けますが、あくまでも補助です。できる限りご自身のことはご自身でなさってください。
服も平民の服を用意してあります。これなら自分で着られます。
下着はご自身で洗うようにしてください。
食事もメイド達と同じものです。倒れたばかりなので、水や食事は運びます。
ですが、平民は妊娠中でも病気をしても全て自分でやるのが基本ですからね?
因みに、私は男爵夫人です。
敬意を払ってください」
その日の夕方に兄様が部屋に来てくれたけど
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