12 / 18
困惑
しおりを挟む
チュン チュンチュン
鳥の囀りが聞こえて目を開けると、隣でローランドが眠っていた。
周囲を見渡したけどアンジェリーナの部屋なのは間違いない。
寝ぼけて間違えちゃったのかな?
ローランドのまつ毛や唇や喉仏や胸筋を見ていたら急に恥ずかしくなった。
アンジェリーナの身体に入る前の私は交際経験もエッチしたことも無かった。起き上がったアレを見るのも初めてだった。
確かアンジェリーナはうつ伏せに寝て、ローランドが潤滑油で手早く馴染ませて、子作りするって聞いていたのに、あちこち触られて見られて 舐められて吸われて、指でナカをかき混ぜられ、アレを受け入れることになった。仰向けで。
あんなの入れたら割けちゃうから“ムリ”と言ったのに、“何度も入ってるから大丈夫だ”と挿入された。抵抗はしてみたけどローランドの力に敵わなかったし、最初からすごく気持ち良かった。
恥ずかしさはいつの間にか快楽で麻痺してしまった。ローランドは貪るようにキスをし、腰を押し付けて奥を押し上げた。ナカで更に大きく膨らんだと思ったら、首筋で脈拍を測っているかのような脈動をナカで感じた。
それが落ち着くと少しだけ腰を引き、“リーナのナカ、気持ちいい”と言うと、今度は後ろから大きく抽送を始めた。腰を打ち付けられ揺さぶられる。
必死にヘッドボードに手を付いた。
お尻を鷲掴みにされ、彼が打ち付ける度に 濡れた肌と肌がぶつかるとグチュンと音がした。
“注いだものが漏れちゃったな”
ローランドの言葉で、さっきのが吐精だと知った。
何故まだ続けているのか分からないけど、尋ねるほどの余裕は無かった。
“また痙攣してる…そんなに気持ちいいのか?”
嬉しそうな声で囁きながら、またすぐ攻め立てられてしまった。
やっと終わってヘトヘトで、ボーッとしているうちに寝てしまった。
さて、どうしよう。
謝罪はしてもらったけど、きっとアンジェリーナのことが好みじゃないのよね?嫌っていたくらいだし。
…でもすごかった。
ベッドから抜け出し立ち上がると、精液が脚を伝って落ちてきた。
ヨタヨタと浴室へ向かい、拭ってからガウンを羽織り廊下へ出るとメイドを探した。
「アンジェリーナ様」
「おはよう。悪いけどお風呂に入れないかな。
使用人の共同風呂でいいから」
「お部屋でご用意いたします」
「ローランドが寝ているから起こしたくないの」
「それでは別のお部屋にご案内しますので、そちらでお支度をいたします」
「ありがとう」
お風呂に入ってスッキリ出来たのは良いけど、メイドがナカを綺麗にするとは知らず、恥ずかしかった。注射器のようなものがビデ代わりになっていて洗浄された。
次からは自分でやろうと思う。
髪を乾かしているときに思い出した。
そうだ。ローランドはヴァイオレットだけじゃなくてその前もいたと聞いた。
…そっか。ヴァイオレットがいなくなって間が無いから、手近な私だったんだ。
そう思ったら 急に昨夜の出来事に感情を揺らすのは馬鹿なことだと思った。
この世界の貴族の男は、愛人がいても妾がいても珍しいことではないらしい。だからこれまで恋人を作ってきたローランドはまた作るだろう。
「ヤンヌ邸に戻るから、先触れをお願い」
「朝食はどちらで召し上がりますか」
「要らないわ。ローランドも起こさないでゆっくり寝かせてあげて」
「ですが、」
「ヴァイオレットのことで疲れてるのよ」
「かしこまりました」
「マリーにも伝えてもらえる?」
「直ぐに」
ローランド宛にメッセージを書き置きして ミュローノ邸を後にした。
ヤンヌ邸に到着し お茶を飲みながら、マルトー商会の招待状のことを報告し、パーティが終わり次第子爵領にいる叔母様の元へ戻る説明をした。
「つまり、月に一度ミュローノ邸に帰るのね?」
「子さえ産めば ほぼ自由だから。それにまた恋人を作るだろうし」
「だったら此処にいる間は遊びましょう」
「ありがとう」
「ちょうどパトリックと王都の外れまで行くの。一緒に行く?」
「デートの邪魔はできないわ」
「違うわ。私の下の兄が婿入りしたお屋敷に行くの。行きましょうよ」
「パトリック様にも聞いてね。もしかしたらお邪魔かもしれないから」
「大丈夫よ、心配なら聞きに行ってもらうわ」
マルトーのパーティまで、レジーヌにあちらこちらに連れ回され、ローランドからはメッセージカードが届いていたが、“親戚付き合いをしているから、マルトーのパーティの日に帰る”と返事を出した。
そして当日、ミュローノ邸に到着すると、またローランドは息を切らして出迎えてくれた。
「出迎えなくていいのに」
「目を離すと消えると分かったから捕まえにきた」
「はい?」
「ちょっと来い」
手を繋がれて居間に入ると人払いをされた。
ソファに座らせ、ローランドが側で膝をつき 私の両手を握った。
「リーナ、何が嫌だったんだ」
「何がって?」
「何で此処を出てヤンヌ邸に滞在するんだ」
「それがいいんじゃないかと思って。
月に1回の子作りは終えたから問題ないでしょう?マルトーのパーティが終わったらヤンヌ領へ行くつもりよ。また1ヶ月後には戻るから」
「ヴァイオレットとのことが許せないのか」
「許すも許さないも、目覚めたらローランドと結婚していて、夫の貴方には恋人がいて。
まあ、都合のいいときだけ王命婚を持ち出して、妻以外と関係を持つんだな~とは思ったわ。
その点では人としてどうかと思ったけど、この世界の貴族の男は珍しいことではないと聞いたから、良しとしただけ。
そもそも私達は恋愛していないしね」
「これから、前向きにリーナと関係を築きたいんだ」
「ヴァイオレットの前にも別の女性と交際していたんでしょう?」
「そうだが、リーナとまともな夫婦になりたいんだ」
「まともな夫婦って?」
「一緒に過ごして支え合って、子を産み育てて、夫婦として親として成長していきたい」
「じゃあ、他の女性と関係を持ったりしないの?」
「そうなる」
「そんな約束して大丈夫?」
「大丈夫だ」
本当かなぁ。
鳥の囀りが聞こえて目を開けると、隣でローランドが眠っていた。
周囲を見渡したけどアンジェリーナの部屋なのは間違いない。
寝ぼけて間違えちゃったのかな?
ローランドのまつ毛や唇や喉仏や胸筋を見ていたら急に恥ずかしくなった。
アンジェリーナの身体に入る前の私は交際経験もエッチしたことも無かった。起き上がったアレを見るのも初めてだった。
確かアンジェリーナはうつ伏せに寝て、ローランドが潤滑油で手早く馴染ませて、子作りするって聞いていたのに、あちこち触られて見られて 舐められて吸われて、指でナカをかき混ぜられ、アレを受け入れることになった。仰向けで。
あんなの入れたら割けちゃうから“ムリ”と言ったのに、“何度も入ってるから大丈夫だ”と挿入された。抵抗はしてみたけどローランドの力に敵わなかったし、最初からすごく気持ち良かった。
恥ずかしさはいつの間にか快楽で麻痺してしまった。ローランドは貪るようにキスをし、腰を押し付けて奥を押し上げた。ナカで更に大きく膨らんだと思ったら、首筋で脈拍を測っているかのような脈動をナカで感じた。
それが落ち着くと少しだけ腰を引き、“リーナのナカ、気持ちいい”と言うと、今度は後ろから大きく抽送を始めた。腰を打ち付けられ揺さぶられる。
必死にヘッドボードに手を付いた。
お尻を鷲掴みにされ、彼が打ち付ける度に 濡れた肌と肌がぶつかるとグチュンと音がした。
“注いだものが漏れちゃったな”
ローランドの言葉で、さっきのが吐精だと知った。
何故まだ続けているのか分からないけど、尋ねるほどの余裕は無かった。
“また痙攣してる…そんなに気持ちいいのか?”
嬉しそうな声で囁きながら、またすぐ攻め立てられてしまった。
やっと終わってヘトヘトで、ボーッとしているうちに寝てしまった。
さて、どうしよう。
謝罪はしてもらったけど、きっとアンジェリーナのことが好みじゃないのよね?嫌っていたくらいだし。
…でもすごかった。
ベッドから抜け出し立ち上がると、精液が脚を伝って落ちてきた。
ヨタヨタと浴室へ向かい、拭ってからガウンを羽織り廊下へ出るとメイドを探した。
「アンジェリーナ様」
「おはよう。悪いけどお風呂に入れないかな。
使用人の共同風呂でいいから」
「お部屋でご用意いたします」
「ローランドが寝ているから起こしたくないの」
「それでは別のお部屋にご案内しますので、そちらでお支度をいたします」
「ありがとう」
お風呂に入ってスッキリ出来たのは良いけど、メイドがナカを綺麗にするとは知らず、恥ずかしかった。注射器のようなものがビデ代わりになっていて洗浄された。
次からは自分でやろうと思う。
髪を乾かしているときに思い出した。
そうだ。ローランドはヴァイオレットだけじゃなくてその前もいたと聞いた。
…そっか。ヴァイオレットがいなくなって間が無いから、手近な私だったんだ。
そう思ったら 急に昨夜の出来事に感情を揺らすのは馬鹿なことだと思った。
この世界の貴族の男は、愛人がいても妾がいても珍しいことではないらしい。だからこれまで恋人を作ってきたローランドはまた作るだろう。
「ヤンヌ邸に戻るから、先触れをお願い」
「朝食はどちらで召し上がりますか」
「要らないわ。ローランドも起こさないでゆっくり寝かせてあげて」
「ですが、」
「ヴァイオレットのことで疲れてるのよ」
「かしこまりました」
「マリーにも伝えてもらえる?」
「直ぐに」
ローランド宛にメッセージを書き置きして ミュローノ邸を後にした。
ヤンヌ邸に到着し お茶を飲みながら、マルトー商会の招待状のことを報告し、パーティが終わり次第子爵領にいる叔母様の元へ戻る説明をした。
「つまり、月に一度ミュローノ邸に帰るのね?」
「子さえ産めば ほぼ自由だから。それにまた恋人を作るだろうし」
「だったら此処にいる間は遊びましょう」
「ありがとう」
「ちょうどパトリックと王都の外れまで行くの。一緒に行く?」
「デートの邪魔はできないわ」
「違うわ。私の下の兄が婿入りしたお屋敷に行くの。行きましょうよ」
「パトリック様にも聞いてね。もしかしたらお邪魔かもしれないから」
「大丈夫よ、心配なら聞きに行ってもらうわ」
マルトーのパーティまで、レジーヌにあちらこちらに連れ回され、ローランドからはメッセージカードが届いていたが、“親戚付き合いをしているから、マルトーのパーティの日に帰る”と返事を出した。
そして当日、ミュローノ邸に到着すると、またローランドは息を切らして出迎えてくれた。
「出迎えなくていいのに」
「目を離すと消えると分かったから捕まえにきた」
「はい?」
「ちょっと来い」
手を繋がれて居間に入ると人払いをされた。
ソファに座らせ、ローランドが側で膝をつき 私の両手を握った。
「リーナ、何が嫌だったんだ」
「何がって?」
「何で此処を出てヤンヌ邸に滞在するんだ」
「それがいいんじゃないかと思って。
月に1回の子作りは終えたから問題ないでしょう?マルトーのパーティが終わったらヤンヌ領へ行くつもりよ。また1ヶ月後には戻るから」
「ヴァイオレットとのことが許せないのか」
「許すも許さないも、目覚めたらローランドと結婚していて、夫の貴方には恋人がいて。
まあ、都合のいいときだけ王命婚を持ち出して、妻以外と関係を持つんだな~とは思ったわ。
その点では人としてどうかと思ったけど、この世界の貴族の男は珍しいことではないと聞いたから、良しとしただけ。
そもそも私達は恋愛していないしね」
「これから、前向きにリーナと関係を築きたいんだ」
「ヴァイオレットの前にも別の女性と交際していたんでしょう?」
「そうだが、リーナとまともな夫婦になりたいんだ」
「まともな夫婦って?」
「一緒に過ごして支え合って、子を産み育てて、夫婦として親として成長していきたい」
「じゃあ、他の女性と関係を持ったりしないの?」
「そうなる」
「そんな約束して大丈夫?」
「大丈夫だ」
本当かなぁ。
2,080
お気に入りに追加
2,309
あなたにおすすめの小説
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。

溺愛されていると信じておりました──が。もう、どうでもいいです。
ふまさ
恋愛
いつものように屋敷まで迎えにきてくれた、幼馴染みであり、婚約者でもある伯爵令息──ミックに、フィオナが微笑む。
「おはよう、ミック。毎朝迎えに来なくても、学園ですぐに会えるのに」
「駄目だよ。もし学園に向かう途中できみに何かあったら、ぼくは悔やんでも悔やみきれない。傍にいれば、いつでも守ってあげられるからね」
ミックがフィオナを抱き締める。それはそれは、愛おしそうに。その様子に、フィオナの両親が見守るように穏やかに笑う。
──対して。
傍に控える使用人たちに、笑顔はなかった。

【片思いの5年間】婚約破棄した元婚約者の王子様は愛人を囲っていました。しかもその人は王子様がずっと愛していた幼馴染でした。
五月ふう
恋愛
「君を愛するつもりも婚約者として扱うつもりもないーー。」
婚約者であるアレックス王子が婚約初日に私にいった言葉だ。
愛されず、婚約者として扱われない。つまり自由ってことですかーー?
それって最高じゃないですか。
ずっとそう思っていた私が、王子様に溺愛されるまでの物語。
この作品は
「婚約破棄した元婚約者の王子様は愛人を囲っていました。しかもその人は王子様がずっと愛していた幼馴染でした。」のスピンオフ作品となっています。
どちらの作品から読んでも楽しめるようになっています。気になる方は是非上記の作品も手にとってみてください。
愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。


【完結】溺愛婚約者の裏の顔 ~そろそろ婚約破棄してくれませんか~
瀬里
恋愛
(なろうの異世界恋愛ジャンルで日刊7位頂きました)
ニナには、幼い頃からの婚約者がいる。
3歳年下のティーノ様だ。
本人に「お前が行き遅れになった頃に終わりだ」と宣言されるような、典型的な「婚約破棄前提の格差婚約」だ。
行き遅れになる前に何とか婚約破棄できないかと頑張ってはみるが、うまくいかず、最近ではもうそれもいいか、と半ばあきらめている。
なぜなら、現在16歳のティーノ様は、匂いたつような色香と初々しさとを併せ持つ、美青年へと成長してしまったのだ。おまけに人前では、誰もがうらやむような溺愛ぶりだ。それが偽物だったとしても、こんな風に夢を見させてもらえる体験なんて、そうそうできやしない。
もちろん人前でだけで、裏ではひどいものだけど。
そんな中、第三王女殿下が、ティーノ様をお気に召したらしいという噂が飛び込んできて、あきらめかけていた婚約破棄がかなうかもしれないと、ニナは行動を起こすことにするのだが――。
全7話の短編です 完結確約です。

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる