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その日がやってくる

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「ん・・・」

目を覚ましたレティシアナを見慣れた景色が出迎えた。

私の部屋だわ。
体が少しだるい。
呼び鈴を鳴らした。

「あれ?来ない」

立ち上がると少しふらついた。
歩こうとしたその時、ドロッとしたものが膣内から漏れ出た。

「 !! 」

「レティシアナ、入るわよ」

母だった。

「レティシアナ。顔色が悪いわ。座って」

「あっ・・・、お母様、エストールは」

「いるわよ」

「あの・・・私・・・」

「おめでとう!」

「えっ?」

「エストールと結ばれたって聞いているわ。初めてだったから、体もだるいでしょう」

「…私……神の教えに背いてしまったのですね」

「レティシアナ、気にすることはないわ。侍女が来るから着替えましょう」

「お母様?」

「今はお昼を過ぎてるの。もう少ししたら、王宮医が到着しそうよ」

「あぁ!!なんてことなの!どうなるの」

「レティシアナ!出迎えて、断るだけ。
罪ではないの!未婚の者は純潔でいなければならないなんて法律はないのよ。
ほら、侍女が、来たから顔を洗って着替えましょう」

「…はい、お母様」



2時間後、到着の知らせを聞き、応接室に向かう。

「レティシアナ、堂々としていればいいの。王子殿下も来てしまっているわ。
まずは、王子殿下と2人にするから、資格が無いことを告げましょう」

「はい」

もう、ここまで来てしまったら開き直るしかないわ。
検診っていっても、すごくヌルヌルしてるからパッとみたら諦めるわね。



「お初にお目にかかります。
レティシアナ・バルトでございます。
第三王子殿下にご挨拶を申し上げます」

「レティシアナ!会いたかった!
早く会いたくて同行してしまった。
顔を上げて、私を見てくれ!」

「遠い所にお越しくださり感謝申し上げます」

「あぁ! 君の美しい瞳が・・・やっと私を見てくれた!
シリウスと呼んで。堅苦しくしなくていいんだ、座ろう」

「失礼します」

「この後、医師の検診を受けたら出発しよう」

護衛騎士は扉の外だから、今言おう。

「殿下、お伝えしたいことがございます」

「なんだい?」

「・・・私、レティシアナ・バルトは王子妃になるための資格がございません」

「え?」

「条件を満たせないのです」

「事前調査では問題無いと・・・

まさか、病気が?
レティシアナ、大丈夫だ!優秀な宮廷医を付けるし、私が看病するから、心配しないで。

たとえ子供が産めなくてもかまわないんだ。君さえいてくれたら何もいらない」

「王子殿下、
私は純潔ではございません」

「・・・は?」

「処女ではないので王子妃にはなれないのです」

「・・・最近か?」

「・・・はい」

「無理矢理か?」

「いいえ、望んだことです」

「私との婚姻を回避する為か」

「愛する人に捧げたのです」

「誰だ」

「・・・」

「殺してやるから、誰だか教えなさい」




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