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カレンの人生
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【 カレンの記憶 】
ベネット王国
男は武力、女は男を癒す存在。
そんなお国柄の王家に産まれた第四王女カレン。
国王は国内外から妃を5人娶っていた。
愛人も多数。
カレンの母は第五妃。カレンの髪の色と同じ。
カレンの瞳の色は父である国王や多くの兄弟姉妹達と同じ色で青銀といったらいいのか、そんな色だ。
だけどカレンだけが黒髪ではなかった。母の色だった。
黒髪の中でカレンの髪は目立つ。それに美人だ。
令息達は姉妹達には目もくれずカレンに声をかける。
王族は黒でも他の貴族達は真っ黒は少なかった。
だから令息達は黒よりも母譲りの美しいカレンの髪を好み、顔の美しさも好んだ。
カレンが断り続けられたのは王族だったから。貴族の令嬢だったら身分次第でベッドに連れ込まれただろう。
姉妹達はカレンの悪評を流した。
男を取っ替え引っ替えするアバズレ。
王族の恥。
我儘悪女。
友達はできなかった。
兄達は私を相手にしない。弟達は無視。姉妹達も嫌味や悪口は言っても輪の中には加えてくれなかった。
そしてヴァジル王国のシュヴァル公爵との縁談。
王族でもなく、貴族の第三夫人など望む王女はいなかった。
ベネットは武力に力を入れるので食糧に余裕はない。大きな不作があれば国外からの輸入に頼るしかない。
だからシュヴァル公爵家との縁談は政略結婚だ。
ヴァジルは代わりに有事のときの援軍をベネットに求めた。
泣く泣くカレンは嫁いだが、初夜の心の準備はできていなかった。処女だったから。
カレンは初夜の支度に抵抗した。
メイドは公爵に叱られると思い弛緩薬で大人しくさせた。
だけど量が多かった。
死んだ肉体に私の魂が入った。
私は日本に住み 通り魔に刺された。死んだのだろう。
社会人二年目でブラック寄りの会社勤めていた。
給料は安く勤務時間も長く休みは日曜と祝日のみ。
休日に駆り出されることもあった。
1Kのアパートだが駅からは近い。お風呂とトイレを分けたかったが高望みだった。
太ったら救助を呼ばなくてはならない浴槽でも満足だった。
毒親から逃げられたから。
節約して借りた学費を返さなきゃならないからトイレの水も洗濯もお風呂の残り湯を使った。
エアコンは夏場の厳しいときだけ。
冬はとにかく着込んで湯たんぽを抱えた。
平日は夜遅くに帰るだけ。水道光熱費は安く済んだ。
食費のやりくりが大変だった。
それに比べたら天国だ。
屋敷を見て回り 声をかけた。
「貴女と貴女。専属メイドをお願いできないかしら」
「わ、私達は平民の出身ですが」
「仕事をしてくれて、私に悪意を向けなければ構わないの。私が求めているのは貴族籍じゃないわ。
一緒に楽しく過ごしてくれる人なの」
二人は顔を見合わせた後に頷いた。
二人を連れて公爵に会いに行った。
「突然申し訳ございません、ご主人様。
この二人…マリーとセロンを私の専属メイドにして欲しいのです」
「好きにしろ」
「ありがとうございます。夫人の専属メイドならお給金も上げてください」
「分かった」
「あと、彼女達に他のメイド達が意地悪しないよう、メイド長にご主人様から話をしておいてください。さっき通りかかったら何処かの貴族の娘が同じメイドなのに彼女達に仕事を押し付けていたのを目撃してしまいましたの。それって怠慢ですよね?」
「……分かった」
「内装を扱う業者を呼ぶのは誰かご存知でしょうか」
「執事のボルケを向かわせる」
「感謝します。では失礼します」
「……」
午後には内装業の人が来てくれた。
私の予算をボルケに聞いたらかなりの額だった。
5回くらい聞き返した。
それでも第一夫人や第二夫人よりも少ないらしい。
エリザベス様を呼んで、業者に次々と伝えた。
「こんなケバケバしい意味不明な壁紙は嫌。無地の白か薄い薄~い水色やグリーンとか。とにかく主張しない色。
無地がないから柄だと分からない程度のものがいいわ。
金色にこだわるのは止めて。
必要の無い装飾は要らないの。
花瓶は一輪挿しがいいわ。でも洗いやすいものにして。3つくらいちょうだい。
ソファは壁紙が決まったら色を決めるけど、ソファのカタログは無いかしら。
ベッドも替えたいの。
ソファもベッドも最高級のものにして。私が払える程度だけど。
えっと、イメージ図を描くわね。
ソファはこっちに普通のソファにして。
長居させるつもりはないから、立ち上がりやすいものがいいわ。
で奥のソファはくつろぎ用なの。座ると言うより寝そべる感じ。L字型にして。
クッションも同じ生地たいの。背もたれはこっちは普通に。こっちは傾けて欲しいわ。
こっちとこっちにサイドテーブルを付けて、中央には可動式肘置き兼カップホルダーを付けたいの。
こんな感じよ。
ベッドはもう少し大きくして。
背もたれは必要よ。引き出しのあるナイトテーブルが欲しいわ。灯りはここと ここ。
踏まえてカタログを用意してくださる?」
「か、かしこまりました。探して出直して参ります」
「よろしくね」
業者が一旦引き上げた。
エリザベス様とお茶を飲みながら話を始めた。
「あの図やお話だと かなり質素なお部屋になりますね」
「質素こそ上品なのです。誤魔化しがききませんから。逆に飾りが増えるほど難しいと思いますよ」
「大きなベッドですか?」
「ええ。……ご主人様公爵のためじゃないですよ。
私とエッチするの嫌なんですって」
「エ…エッチ?」
「閨。閨事です。
なんて言うのかしら。白い結婚?
アバズレで使い古した身体は嫌とかなんとか。
処女だし交際経験も無いのですけどね」
「そう仰れば、」
「駄目よ。バレたら しなくちゃならないじゃない。
あ、失礼しました。しなくてはなりませんもの」
「カレン様は王女殿下です。
私に敬語は必要ありませんわ」
「本当!? ありがとう!
エリザベス様もそうしてくれる?」
「私がですか?」
「無理にとは言わないわ。考えてみてね。
さっきの続きだけど、ご主人様公爵も私を嫌々娶ったらしいけど、私だって嫌々なの。
だから白い結婚は嬉しいわ。
エリザベス様はあるのよね?
任せたわ。
私は政略結婚だし妻が二人もいれば夜のお相手はしなくていいでしょう。
自由に過ごしていいらしいから友達を作るつもり。
お友達とすごく親しくなったら話は尽きないでしょう?そのまま一緒のベッドで寝るかもしれないわ。
出来なかったら犬でも飼って一緒に寝るからいいの」
「楽しそう」
「エリザベス様は結婚して何年?」
「二年です」
「お部屋に飽きたら改装したら?
何年かに一度改装して気分を変えるのも良いと思うの」
「そうですね」
「あ!浴室と洗面室を忘れていたわ」
後で戻って来た業者に浴槽の形を伝えると特注だと言われた。ソファとサイドテーブルも特注。
ドレッサーも三面鏡を教えて特注。ならばとキャビネットも合わせて作ってもらうことにした。
統一感出るからね。
「よろしくね。ソファやベッドの硬さとかを指定したいけど」
「カレン様。屋敷中のソファやベッドを確認してはどうでしょう。
客間もランクがありますし、イアン様の部屋はすごいかもしれませんよ」
「私なんか入れてもらえないわ」
「付き添います」
「ありがとう!エリザベス様はお優しいのね」
エリザベス様はメイドに言伝を頼んだ。
ベネット王国
男は武力、女は男を癒す存在。
そんなお国柄の王家に産まれた第四王女カレン。
国王は国内外から妃を5人娶っていた。
愛人も多数。
カレンの母は第五妃。カレンの髪の色と同じ。
カレンの瞳の色は父である国王や多くの兄弟姉妹達と同じ色で青銀といったらいいのか、そんな色だ。
だけどカレンだけが黒髪ではなかった。母の色だった。
黒髪の中でカレンの髪は目立つ。それに美人だ。
令息達は姉妹達には目もくれずカレンに声をかける。
王族は黒でも他の貴族達は真っ黒は少なかった。
だから令息達は黒よりも母譲りの美しいカレンの髪を好み、顔の美しさも好んだ。
カレンが断り続けられたのは王族だったから。貴族の令嬢だったら身分次第でベッドに連れ込まれただろう。
姉妹達はカレンの悪評を流した。
男を取っ替え引っ替えするアバズレ。
王族の恥。
我儘悪女。
友達はできなかった。
兄達は私を相手にしない。弟達は無視。姉妹達も嫌味や悪口は言っても輪の中には加えてくれなかった。
そしてヴァジル王国のシュヴァル公爵との縁談。
王族でもなく、貴族の第三夫人など望む王女はいなかった。
ベネットは武力に力を入れるので食糧に余裕はない。大きな不作があれば国外からの輸入に頼るしかない。
だからシュヴァル公爵家との縁談は政略結婚だ。
ヴァジルは代わりに有事のときの援軍をベネットに求めた。
泣く泣くカレンは嫁いだが、初夜の心の準備はできていなかった。処女だったから。
カレンは初夜の支度に抵抗した。
メイドは公爵に叱られると思い弛緩薬で大人しくさせた。
だけど量が多かった。
死んだ肉体に私の魂が入った。
私は日本に住み 通り魔に刺された。死んだのだろう。
社会人二年目でブラック寄りの会社勤めていた。
給料は安く勤務時間も長く休みは日曜と祝日のみ。
休日に駆り出されることもあった。
1Kのアパートだが駅からは近い。お風呂とトイレを分けたかったが高望みだった。
太ったら救助を呼ばなくてはならない浴槽でも満足だった。
毒親から逃げられたから。
節約して借りた学費を返さなきゃならないからトイレの水も洗濯もお風呂の残り湯を使った。
エアコンは夏場の厳しいときだけ。
冬はとにかく着込んで湯たんぽを抱えた。
平日は夜遅くに帰るだけ。水道光熱費は安く済んだ。
食費のやりくりが大変だった。
それに比べたら天国だ。
屋敷を見て回り 声をかけた。
「貴女と貴女。専属メイドをお願いできないかしら」
「わ、私達は平民の出身ですが」
「仕事をしてくれて、私に悪意を向けなければ構わないの。私が求めているのは貴族籍じゃないわ。
一緒に楽しく過ごしてくれる人なの」
二人は顔を見合わせた後に頷いた。
二人を連れて公爵に会いに行った。
「突然申し訳ございません、ご主人様。
この二人…マリーとセロンを私の専属メイドにして欲しいのです」
「好きにしろ」
「ありがとうございます。夫人の専属メイドならお給金も上げてください」
「分かった」
「あと、彼女達に他のメイド達が意地悪しないよう、メイド長にご主人様から話をしておいてください。さっき通りかかったら何処かの貴族の娘が同じメイドなのに彼女達に仕事を押し付けていたのを目撃してしまいましたの。それって怠慢ですよね?」
「……分かった」
「内装を扱う業者を呼ぶのは誰かご存知でしょうか」
「執事のボルケを向かわせる」
「感謝します。では失礼します」
「……」
午後には内装業の人が来てくれた。
私の予算をボルケに聞いたらかなりの額だった。
5回くらい聞き返した。
それでも第一夫人や第二夫人よりも少ないらしい。
エリザベス様を呼んで、業者に次々と伝えた。
「こんなケバケバしい意味不明な壁紙は嫌。無地の白か薄い薄~い水色やグリーンとか。とにかく主張しない色。
無地がないから柄だと分からない程度のものがいいわ。
金色にこだわるのは止めて。
必要の無い装飾は要らないの。
花瓶は一輪挿しがいいわ。でも洗いやすいものにして。3つくらいちょうだい。
ソファは壁紙が決まったら色を決めるけど、ソファのカタログは無いかしら。
ベッドも替えたいの。
ソファもベッドも最高級のものにして。私が払える程度だけど。
えっと、イメージ図を描くわね。
ソファはこっちに普通のソファにして。
長居させるつもりはないから、立ち上がりやすいものがいいわ。
で奥のソファはくつろぎ用なの。座ると言うより寝そべる感じ。L字型にして。
クッションも同じ生地たいの。背もたれはこっちは普通に。こっちは傾けて欲しいわ。
こっちとこっちにサイドテーブルを付けて、中央には可動式肘置き兼カップホルダーを付けたいの。
こんな感じよ。
ベッドはもう少し大きくして。
背もたれは必要よ。引き出しのあるナイトテーブルが欲しいわ。灯りはここと ここ。
踏まえてカタログを用意してくださる?」
「か、かしこまりました。探して出直して参ります」
「よろしくね」
業者が一旦引き上げた。
エリザベス様とお茶を飲みながら話を始めた。
「あの図やお話だと かなり質素なお部屋になりますね」
「質素こそ上品なのです。誤魔化しがききませんから。逆に飾りが増えるほど難しいと思いますよ」
「大きなベッドですか?」
「ええ。……ご主人様公爵のためじゃないですよ。
私とエッチするの嫌なんですって」
「エ…エッチ?」
「閨。閨事です。
なんて言うのかしら。白い結婚?
アバズレで使い古した身体は嫌とかなんとか。
処女だし交際経験も無いのですけどね」
「そう仰れば、」
「駄目よ。バレたら しなくちゃならないじゃない。
あ、失礼しました。しなくてはなりませんもの」
「カレン様は王女殿下です。
私に敬語は必要ありませんわ」
「本当!? ありがとう!
エリザベス様もそうしてくれる?」
「私がですか?」
「無理にとは言わないわ。考えてみてね。
さっきの続きだけど、ご主人様公爵も私を嫌々娶ったらしいけど、私だって嫌々なの。
だから白い結婚は嬉しいわ。
エリザベス様はあるのよね?
任せたわ。
私は政略結婚だし妻が二人もいれば夜のお相手はしなくていいでしょう。
自由に過ごしていいらしいから友達を作るつもり。
お友達とすごく親しくなったら話は尽きないでしょう?そのまま一緒のベッドで寝るかもしれないわ。
出来なかったら犬でも飼って一緒に寝るからいいの」
「楽しそう」
「エリザベス様は結婚して何年?」
「二年です」
「お部屋に飽きたら改装したら?
何年かに一度改装して気分を変えるのも良いと思うの」
「そうですね」
「あ!浴室と洗面室を忘れていたわ」
後で戻って来た業者に浴槽の形を伝えると特注だと言われた。ソファとサイドテーブルも特注。
ドレッサーも三面鏡を教えて特注。ならばとキャビネットも合わせて作ってもらうことにした。
統一感出るからね。
「よろしくね。ソファやベッドの硬さとかを指定したいけど」
「カレン様。屋敷中のソファやベッドを確認してはどうでしょう。
客間もランクがありますし、イアン様の部屋はすごいかもしれませんよ」
「私なんか入れてもらえないわ」
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