「虚空の記憶」

るいす

文字の大きさ
上 下
11 / 26
第1章: リナの発見

第11話 次のステップへの決意

しおりを挟む
リナは記憶の断片を見つけたことで、一層強い決意を持つようになった。彼女はジョンに再度助力を求め、記憶の消失に関わる可能性のあるデータを徹底的に調査することを計画した。

「ジョン、またお願いがあるの。記憶ストレージシステムのデータを詳しく調べたいの。私の記憶がなぜ消えたのか、その真相を知りたい。」リナは真剣な表情でジョンに話しかけた。

ジョンは少し考え込んだ後、頷いた。「分かった、リナ。君がこれほど強い決意を持っているなら、全力でサポートするよ。ただし、これにはリスクが伴うことを覚悟しておいてくれ。」

リナは感謝の意を込めて微笑んだ。「ありがとう、ジョン。どんなリスクがあっても、私は真実を知りたい。」

ジョンの助けを借りて、リナは記憶ストレージシステムの奥深くにあるデータを調べ始めた。彼女は自分の記憶の消失に関わる手がかりを一つずつ丁寧に探し出し、それらを繋ぎ合わせて真実に近づこうとしていた。

「ここに何か手がかりがあるはず…」リナは自分に言い聞かせながら、システムのデータを慎重に解析していった。

数週間の調査の末、リナはついにある特定の記録に辿り着いた。それは、彼女の記憶が消失した日と同じ日に行われたシステムの大規模なメンテナンスログだった。リナはそのログを詳細に調べ、記憶の消失が意図的に行われた可能性が高いことを確信した。

「これは…間違いない、誰かが意図的に私の記憶を操作したんだ。」リナは心の中で強く思った。

彼女はその事実を受け入れるとともに、次のステップに進むための決意を新たにした。リナはジョンと共に、この謎を解き明かすためにさらなる調査を続けることを誓った。

「ジョン、私たちはまだ始まったばかりだ。真実を見つけるために、これからも協力してくれる?」リナは真剣な表情で尋ねた。

ジョンは笑顔で頷いた。「もちろんさ、リナ。君の決意に応えるために、全力でサポートするよ。」

しかし、システムの奥深くにアクセスしようとする度に、リナとジョンは強固なセキュリティ壁に阻まれるようになった。彼らの持つアクセス権限では、限界があることを痛感したのだ。

「リナ、どうやら私たちのアクセス権限では、これ以上は無理のようだ。」ジョンはフラストレーションを抱えた声で言った。「この先に進むためには、もっと高いレベルの権限が必要だ。」

リナは唇を噛みしめ、考え込んだ。「それなら、その権限を持つ人物に協力を求めるしかないわね。あるいは、別の方法を見つけるしかない。」

ジョンは深く頷いた。「君が決めたことなら、私はそれに従うよ。でも、リナ、慎重に進めよう。私たちが探しているのは非常に危険な領域だ。」

リナはジョンの言葉に感謝しながら、次のステップを考え始めた。彼女は自分の記憶の消失の真相に迫るために、どんな手段を講じるべきかを真剣に考えた。彼女の決意はますます強くなり、真実を解き明かすための旅はまだ始まったばかりだった。

次の日、リナはシステムの奥深くにアクセスするための新たな戦略を練り始めた。彼女はジョンと共に、次の調査のための準備を進めることを決意し、さらなる挑戦に立ち向かう覚悟を持っていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

性転換マッサージ

廣瀬純一
SF
性転換マッサージに通う人々の話

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

性転換タイムマシーン

廣瀬純一
SF
バグで性転換してしまうタイムマシーンの話

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲

俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。 今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。 「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」 その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。 当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!? 姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。 共に 第8回歴史時代小説参加しました!

忘却の艦隊

KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。 大型輸送艦は工作艦を兼ねた。 総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。 残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。 輸送任務の最先任士官は大佐。 新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。 本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。    他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。 公安に近い監査だった。 しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。 そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。 機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。 完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。 意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。 恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。 なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。 しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。 艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。 そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。 果たして彼らは帰還できるのか? 帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...