私の世界

新しい友達

私の周りには血が広がっていた。

「ねえねえ、はなちゃん今日転校生がくるんだって。」
私の名前ははな。小学6年生!新しいクラスメートが来るってことでみんな楽しそうにしていた。
ガラガラガラ。教室の古い木の扉から鈍い音がした。
先生と転校生が入ってきた。
「みんな座れ～。」
私は一瞬で理解した。彼女はキラキラしている世界の人。私たちとは違う。
「連れて帰んなきゃいけないね。はなちゃん」
うん。私は心の中でそう思い、こくこくと頷いた。
次の日、転校生は学校に来なかった。そしてまた三ヶ月後彼女は転校していった。
私たちが追い出したのだ。
いや、追い出さなきゃいけないんだ。
だって彼女達はまだ生きているから。
その次の日、転校生がきた。それが悪夢の始まりだったのだ。
彼女の名前は、かなというんだって。
彼女はキラキラしていない世界の人。そう思った。今思えば見間違えだったのだろう。
彼女とは仲良くしてはダメ。心のなかで私がそう言っていたのに。彼女からこちらにきて話しかけてきたのだ。
キラキラしていない世界の人。その私の思いが彼女に打ち解けさせた大きな鍵だった。
一緒に遊ぼうと声をかけられてみんなで楽しそうに遊んだ。ものすごく楽しかった。知らない遊びなども教えてくれた。このお話はかなという女の子とはなという女の子の悲しい友情物語。楽しかったあの日から惨劇がくりひろがったあの日までのお話。