86 / 105
第二章
第85話:要望
しおりを挟む
「えっ⁉︎」
俺がネタバラシをすると、シーナはかなり驚いていた。
そんなに意外だったのか?
「アリアさんはわかりましたか⁉︎」
シーナが尋ねると、アリアは首を横に振る。
どうやら、アリアにも本当のことだと思われていたらしい。
俺がこの世界のことについて詳しく知らないのは一緒に過ごしている二人なら分かりそうなものだと思うのだが、まさか仲間すらも騙してしまっていたとは。
「カズヤさんならできそうだと思ってしまいました……」
「うん……アリアも」
「ええ……?」
確かに、俺は普通ではできないとされることを出来るようになってきた。
しかし、なんでもできるわけではない。
いつの間にか少し過大評価されるようになってしまったようだ。
まあ、常に一緒にいる二人をも騙せる雰囲気を出せていたとだけ受け止めておこう。この感じなら、あの店主も俺の嘘に気づくことはないだろう。
「それにしても、どこで餌を買えばいいのやら」
昼には片桐たちと合流する必要があるので、ここで時間を無駄にしてしまったのは痛い。
商業地区の中には他にもペット用の餌を取り扱う店はあるはずなので、急いで探すとしよう。
——と思っていたところ。
「カズヤ様、我々は人間用の普通の食料が一番効率良く吸収できます」
ソラがこのようなことを言ってきた。
「え? 人間が食べるようなやつでいいのか?」
「はい。雑食なので」
「ダイヤとコッコも?」
「はい」
「そうです」
……あれ?
じゃあ、最初から余計なこと考えなくて良かったってことなのか……?
さっきの店に寄った意味とは……?
「お伝え遅くなりすみません」
申し訳なさそうに頭を下げてくる魔物たち。
「いや……俺が直接みんなから聞かなかったのが悪い。気にしないでくれ」
まあ、普通の食料でいいならいくらでも手に入るし、値段も安いのでいい事ずくめだ。
それに、悪徳商人に困らされていた飼い主やペットたちを救えたと思えば……まあいいか。
「じゃあ、俺たちの食料と兼用ってことで。今から買いに行くか」
こうして俺たちは旅に出る前の準備を済ませ、約束の時間に片桐たちと合流したのだった。
俺がネタバラシをすると、シーナはかなり驚いていた。
そんなに意外だったのか?
「アリアさんはわかりましたか⁉︎」
シーナが尋ねると、アリアは首を横に振る。
どうやら、アリアにも本当のことだと思われていたらしい。
俺がこの世界のことについて詳しく知らないのは一緒に過ごしている二人なら分かりそうなものだと思うのだが、まさか仲間すらも騙してしまっていたとは。
「カズヤさんならできそうだと思ってしまいました……」
「うん……アリアも」
「ええ……?」
確かに、俺は普通ではできないとされることを出来るようになってきた。
しかし、なんでもできるわけではない。
いつの間にか少し過大評価されるようになってしまったようだ。
まあ、常に一緒にいる二人をも騙せる雰囲気を出せていたとだけ受け止めておこう。この感じなら、あの店主も俺の嘘に気づくことはないだろう。
「それにしても、どこで餌を買えばいいのやら」
昼には片桐たちと合流する必要があるので、ここで時間を無駄にしてしまったのは痛い。
商業地区の中には他にもペット用の餌を取り扱う店はあるはずなので、急いで探すとしよう。
——と思っていたところ。
「カズヤ様、我々は人間用の普通の食料が一番効率良く吸収できます」
ソラがこのようなことを言ってきた。
「え? 人間が食べるようなやつでいいのか?」
「はい。雑食なので」
「ダイヤとコッコも?」
「はい」
「そうです」
……あれ?
じゃあ、最初から余計なこと考えなくて良かったってことなのか……?
さっきの店に寄った意味とは……?
「お伝え遅くなりすみません」
申し訳なさそうに頭を下げてくる魔物たち。
「いや……俺が直接みんなから聞かなかったのが悪い。気にしないでくれ」
まあ、普通の食料でいいならいくらでも手に入るし、値段も安いのでいい事ずくめだ。
それに、悪徳商人に困らされていた飼い主やペットたちを救えたと思えば……まあいいか。
「じゃあ、俺たちの食料と兼用ってことで。今から買いに行くか」
こうして俺たちは旅に出る前の準備を済ませ、約束の時間に片桐たちと合流したのだった。
43
あなたにおすすめの小説
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
無能勇者の黙示録~勝手に召喚されて勝手に追放されたので勝手に旅に出ます~
枯井戸
ファンタジー
力も強くない、足も速くない、魔法も使えないし、頭も大してよくない、どこにでもいるちょっとオタク趣味の主人公・東雲真緒が白雉国に勇者として転生する。
同期の勇者はそれぞれ力が強かったり、魔法が使えたり、回復ができたりと各々の才能を開花させ頭角を現していくのだが、真緒に与えられた才能は異世界転生モノでよく見る〝ステータスオープン〟のみだった。
仲間には使えないと蔑まれ、ギルドには落第勇者の烙印を押され、現地人には殺害されかけ、挙句の果てに大事な人を亡くし、見ず知らずの土地の最底辺で生きていくことになった真緒だったが、彼女はまだ〝ステータスオープン〟の可能性に気づいていないだけだった。
─────────────
※投稿時間は多少前後しますが毎日投稿は続けていくつもりです。
※タイトルは予告なしにガラリと変わる場合があるのでご了承ください。
※表紙は現在の主人公のイメージ図です。もしまた別の国へ行く場合、彼女の装いも変化するかもしれません。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
勇者召喚の余り物ですが、メイド型アンドロイド軍団で冒険者始めます
水江タカシ
ファンタジー
28歳独身、一般事務の会社員である俺は、勇者召喚に巻き込まれて異世界へと転移した。
勇者、聖女、剣聖――
華やかな肩書きを持つ者たちがもてはやされる中、俺に与えられたのは聞いたこともないスキルだった。
【戦術構築サポートAI】
【アンドロイド工廠】
【兵器保管庫】
【兵站生成モジュール】
【拠点構築システム】
【個体強化カスタマイズ】
王は落胆し、貴族は嘲笑い、俺は“役立たず”として王都から追放される。
だが――
この世界には存在しないはずの“機械兵器”を、俺は召喚できた。
最初に召喚したのは、クールな軍人タイプのメイド型戦闘アンドロイド。
識別番号で呼ばれる彼女に、俺は名前を与えた。
「今日からお前はレイナだ」
これは、勇者ではない男が、
メイド型アンドロイド軍団と共に冒険者として成り上がっていく物語。
屋敷を手に入れ、土地を拠点化し、戦力を増強しながら、
趣味全開で異世界を生きていく。
魔王とはいずれ戦うことになるだろう。
だが今は――
まずは冒険者登録からだ。
出戻り勇者は自重しない ~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~
TB
ファンタジー
中2の夏休み、異世界召喚に巻き込まれた俺は14年の歳月を費やして魔王を倒した。討伐報酬で元の世界に戻った俺は、異世界召喚をされた瞬間に戻れた。28歳の意識と異世界能力で、失われた青春を取り戻すぜ!
東京五輪応援します!
色々な国やスポーツ、競技会など登場しますが、どんなに似てる感じがしても、あくまでも架空の設定でご都合主義の塊です!だってファンタジーですから!!
異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる
名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる