踏切 電車 向こう側

相坂 舞雉

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【3】私

(34)心の篝火

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式が終わり2日立った。

母は私のことを心配してか祖父の家に
泊まっており予定では明日の朝東京へ発つとのことだ。
祖父は手続きやら何やらで昼間は家を空けており母は昼食に腕を振るっていた。

式の時は取り乱していたが、冷静さを取り戻したかのように私には何も聞かず
学校の話をするようにと親の顔だ。

そんな母が時折見せる寂しそうな顔は、
私が祖父母の家に出発する際、母が見せた時の顔によく似ていた。



『友達はできたの?』
『勉強はちゃんとしているの?』

私は笑みを浮かべながらこう言う


大丈夫だよ。と


母は小さな声で『そう。————』と、それだけ。

そんな母親を見て


ジワリジワリと

胸を切りつけるこの痛みを噛みしめる。

私は私のした事で出来てしまったこの
現実を受け止めなければならない。

どんなに相手に非があろうと

どんなに自分が傷つけられようと

思った事を口に出して毛嫌いされるこの世の中のように

行いには必ず対価が求められる

その対価が今の現状だ。

母は泣き疲れた赤子のように弱り果て



私は———————————










その晩は3人で食卓を囲んだ。

誰も口を開かず、最後の晩餐のように思えた。

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