踏切 電車 向こう側

相坂 舞雉

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【2】私

(26)休日と終日

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学校で出来た友達と休日遊びに行くようにもなった。
東京と違い渋谷や池袋と言った大都市とまではいかないがボロボロの駅からある程度栄えた町へ出ることができるので、ここら辺の子達は頻繁に行っている。

とは言っても東京を知っている私からすれば田舎と対して変わりないから当初は話に聞くほど栄えていないじゃん!
と、ガッカリしたのだが今では特に気にすることでもなくなった。

カラオケやショッピングモールに映画館

女子高生にはやや物足りないと感じる所もあるものの皆んな満足しているみたいだ。

オシャレなカフェや原宿と言った観光でも知られたガヤガヤした町を若者は好むと思われているし、私も嫌いじゃないけれど彼女たちは慣れ親しんだ町の方が良いと言いこの町を紹介してくれた。
都会と違い人に酔う程密集した信号待ちや流行を我先にとすがって並ぶお店。
そんなものは当然のようにないけれど彼女達が都会の人間に対して堂々と、そして燦々とした地元を紹介するその感じはとても良く思えた。


————————————————


祖母とも最近はよく会話をするようになった。
母の子供の頃を教えてくれて、母の父の死の病についても教えてくれた。
祖父は父の死後結婚した人のようで母とはあまりうまくいかなかったらしい。
母は気難しい性格で育てるのには苦労したみたいだ。
そんな話を笑顔で話す祖母はとても楽しそうにみえた

だけど、その話は終わりなく繰り返し語られている。
時折私の事を母と呼び間違えることもあったがそれは

うっかり

とか

間違い

とか

じゃなくて祖母は少しずつ娘の私を母だと捉えていたように思えた。
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