踏切 電車 向こう側

相坂 舞雉

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【2】私

(21)おはなし

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周りは人気もなく静か。

そんな空間に身を委ねていたせいか同じベンチに腰掛けていた彼の存在には少し立ってから気がついた。
制服からしてどうやら同じ学校の人のようだ。

どこかで見たことのある横顔。
私はその横顔を、彼を知っていた。
彼は私がまだ都内にいた時に知り合った?人だった。


こんばんは——————


あの時と同じように私からかけた言葉により彼はこちらを向き

『こ...こんばんは。』

挨拶を返した。
偶然なのか必然なのか、たまたまファミレスで出会った彼はどうやらこの街に住んでいて同じ学校で同じクラスらしい。
挨拶から始まった会話は自己紹介に
続き、街のことや暗くなるまで何をしていたのかと話は広がっていった。
あの時は全く喋らなかった私たち。
私のことを誰も知らない土地に来たはずなのに孤独感からか暇つぶしで声をかけた彼に出会う。


少しホッとした気持ちと同時に
私の心には何か違うものが芽生えそうな気がした。


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感想 1

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