司祭の国の変な仲間たち2

ひしご

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はじめに

◆登場人物紹介◆

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突っ込み所満載ですがエブリスタより転載しています。
番外編版とはキャラの性格が違い、こちらが正規となります。

●リシェ=エルシュ=ウィンダート
 16歳。アストレーゼンの隣、シャンクレイス出身。
158センチ。黒のストレートのさらさらした髪の白い肌。目の色は元は両目共黒かったものの、後程オーギュによる魔力の移植により魔力負けして黒味がかった赤に変色、同時に左側の腰部に魔力注入による紋様が現れる。少女と見紛いそうな可愛らしい外見で、華奢。その為に義理の兄リオデルに悪戯をされ続け、シャンクレイスを出るきっかけになる。逃げ出した先でアストレーゼン全域の遠征途中だったロシュを見て一目惚れし彼を護衛したいと願うようになる。
持ち前の素早さと機転の早さで、剣士としての才覚を発揮、アストレーゼンの宮廷剣士の入隊試験をクリアするがその体型の為に力は強くない。剣の技を競い合う催し物で、ロシュを護衛する役目を持つ白騎士に任命され、宮廷剣士と白騎士の二足の草鞋を履く事になる。
集中し過ぎると痛みを感じないのか大怪我を負っても表情を変えず反撃を繰り返す癖があり、根底では大切な者の為なら自分はどうなっても構わないという自虐的な意識を持つ。
オーギュから引き出された魔力は専門の魔導師より微弱だが、剣に魔法を絡めた攻撃が出来るようになる。
性格は淡白そのもので、武士のような思考を持つが、最愛のロシュに対しては年頃の少年らしい顔をする。周囲のノリに影響されやすく、短気な面も。
基本的にあまり運がない。むしろ不運を呼び寄せるタイプ。作中若干身長が伸びる。

● ロシュ=ネレウィン=ラウド=アストレーゼン
 28歳。178センチ。アストレーゼン大聖堂次期大司聖。現在は司聖として国の象徴の一部となっている。
アストレーゼンの数ある貴族の中で上位の力を持つラウド家の一人息子として生まれる。生まれた時から猫可愛がりされて成長したせいで、少年時代はとにかくプライドが高く生意気に過ごす。
頭脳もさながら魔力において天性の才能を持ち、常にトップクラスをひた走りするが、オーギュの出現により共に嫌味を言い合いながら切磋琢磨する生活を送っていた。宮廷魔導師を目指していたものの、転機が訪れ司祭への道を進むと同時に、生意気だった性格が丸くなり、丸くなり過ぎてヘタレの域に達した。若い時にエネルギーを使い続けた反動のせいか仕事が煮詰まりすぎると現実逃避をしたがるようになり、補佐役となったオーギュにキレられる。
司祭転向した際、攻撃的な魔法が使えない制約があり、破ると堕落の証として右のほほに黒い紋様が出現する為に自制をしなければならない。
肩までの茶色くふわふわしたウェーブがかった髪色で、三十路近いとは思えない中性的な童顔。常に穏やかな表情をする。ある程度筋肉はあるものの、細身。白地に金色の縁取りをされた司祭用の法衣を身に付ける。
司祭は人前で肌を見せる事は禁止されていて、大衆浴場のような場では入浴用のローブを着用。
普段はほとんど怒らないものの、怒る際は元々の性格が出現。アルコールには相当弱く一口で卒倒し、生来の自意識過剰で横柄な性格に戻ってしまう。
司聖を冠する者には、必ず名前の最後に国名でもあるアストレーゼンの名が付く。

● オーギュスティン=フロルレ=インザーク
 27歳。アストレーゼン大聖堂宮廷魔導師兼司聖補佐。
ロシュの幼馴染で、少年時代からお互い対抗意識を燃やし切磋琢磨していた仲。最初は険悪そのもので、ロシュの天性の才覚を妬みながら勉学や魔法の技術を磨き続けていた。その努力の甲斐もあって、魔力は他の魔導師よりもかなりのレベルを持つ。
三人兄弟の末っ子で、上の兄弟ばかり見ていた母に認められようと努力を重ねるが、結局彼女が希望していた学者への道を拒んで魔導師を目指す。魔法において貪欲に力を求めるのは、相当なコンプレックスの塊のせい。
黒く若干緩やかな波のある髪に赤い瞳。眼鏡を掛けていて、切れ長の目の為に目付きが悪い、冷たそうと言われやすい。背中には魔導師特有の大きな黒い紋様があり、大衆浴場では予め店員に教えなければならないという不便な体を持つ。
リシェやロシュとは違い外見で非常に損をするタイプだが、面倒見がいい母親のような立ち位置。
179センチの成人男性にしては細い体型。灰色の宮廷魔導師用の法衣で覆う。地味に甘いものが好きで、よくリシェを誘い甘いものを無言でもくもく食べに行く。
冷静沈着な性格だが押しに弱く、それを指摘されるとキレだす。特に無礼過ぎるヴェスカには当たりがきつい。
Sに見られがちだが実は物凄くドM属性。
多数の棘のある、ぱっと見て刺さると凄く痛そうな杖を扱う。

● ヴェスカ=クレイル=アレイヤード
 32歳、182センチの大柄で剣士になる為に生まれてきたような筋肉質体型。燃えるような真っ赤な短髪で年齢を重ねる割には多少若く見られる。父親譲りの浅黒い肌と焦げ茶色の瞳を持つ精悍な顔立ち。
アストレーゼンから少し離れた村のリンデルローム出身。革細工職人の一人息子だが絶望的にセンスが無く、跡継ぎは不可能だと宣告され単独アストレーゼンへ。
出稼ぎのつもりで入隊した大聖堂の宮廷剣士の試験で、知能は低いしミミズが這い寄っているような汚い文字を書くものの、体力は他の候補者よりずば抜けた成績の為に特殊なケースとしてクリアする。
性格は明るく人懐っこいタイプで面倒見が良い。シャンクレイスから来たリシェを気遣う場もあるものの、リシェからは面倒がられている。暑いととにかく所構わず脱ぐ悪い癖がある。
剣技の腕は確かで剣技会ではいい場面まで普通に到達できる。ただ、肝心な場所で自滅する運の悪さも発揮する。
大の虫嫌いで害虫駆除の任務の時には女子のような悲鳴を上げて逃げ出す。
オーギュとは全く接点が無かったが、一度偶然飲み屋に同席して以来顔見知りとなり気になっていく。

● ラス=フラロ=アシェンディール
 17歳、身長175センチ。焦げ茶っぽい髪色で体格は普通の体型。癖っ毛の為、常に短い髪を立てている。
リシェより年上だが彼に憧れて宮廷剣士になっているので先輩呼びをする。
元々運動神経が良く、普通の学生生活を送っていたものの、リシェの出現により宮廷剣士への道へ転向した。剣を振り回すよりも体術が得意らしく剣の腕以外に体術の追求も怠らない。魔法は一切使えない。
リシェの側に居る事に純粋に幸せを感じ、好きだという気持ちを抑えていたが彼がロシュの元に行く際に感情を暴走させてしまう。
自分よりも後に来た同じ年のスティレンと友人関係になるが、彼の独特過ぎる性格に若干引き気味。
周りが周りなので何かとなだめ役になりがち。

● ウィスティーレ=ライ=エルシェンダ
 17歳。シャンクレイス出身で、リシェとは従兄弟関係に当たる。明るめの茶色のふんわりした髪。リシェと似て華奢な体格。170センチ。垂れ目でお伽話の王子様のような美しい顔立ちをしているが、中身は自己中。とにかく自分大好きで、世界で一番自分が美しいと思っている。
リシェの義理の兄リオデルとつるみリシェに対し嫌がらせを繰り返していたが、周囲のろくでなしと絡む事自体が馬鹿馬鹿しくなりアストレーゼンで心機一転して自立する事になる。リシェが先にアストレーゼンに居た事を知らなかったらしく、消息を絶った彼の生存を確認した段階で意地悪な気持ちが再発。
シャンクレイスでの仲間達とつるんでいた頃からナイフの扱いが得意で、アストレーゼンに来る際に勝手に家宝である双剣ヴィラティアを持ち出して来た。魔法のセンスはリシェよりもある。
とにかく自分が好きすぎて無駄にプライドが高く自分中心の性格だが、それを逆手にルイユやシャンクレイスの王子であるサキトに手の平で悠々と転がされてしまう。凄まじいツンデレ属性。

● カティル=ウラニア=エンシュレス
 アストレーゼン大聖堂国立図書館司書役。
28歳、身長179センチで外見からして魔導師のような出で立ちだが魔法は全く使えない。真面目そうな銀縁フレームの眼鏡を掛け、焦げ茶色の髪の色。肩より少し上までの真ん中分けボブスタイル。
本の虫過ぎたせいか日焼けしない色白の肌をしている。
魔法は駄目だが、長い刀を扱う事を得意としているギャップの激しいキャラ。昔馴染みのオーギュに対し、彼がレンタルする書物の中に変態的な本を無理矢理隠して渡したり完全なセクハラ発言を好んで行っては、彼にこっぴどい反撃を喰らっている。
性格は楽天的で、行き当たりばったり。よく図書館を利用するリシェからはカティル先生と呼ばれている。

● ゼルエ=タナスク=ウランリッド
 34歳、身長185センチ。
アストレーゼン宮廷剣士士長。その恵まれた体格は、剣士らの羨望と尊敬を一身に受けている。血気盛んな剣士の中では穏やかな性格だが、有事の際は厳しい顔に変わる。大剣を用いて砕くような攻撃の仕方を好んでいる。
リシェが司聖の塔へ行く前までは同じ部屋を使っていた。(ほとんど留守がち)
剣士らの面倒見も良く、剣の扱い方は元よりそれぞれの悩み相談なども受けている。
恋愛にはとにかく鈍く宮廷魔導師の唯一の女性であるエルレアリのわかりやすい行動でも全く気付かない。
馬鹿力だけが取り柄であるヴェスカの剣士の才能を買い、宮廷剣士に引き入れた人物。たまに彼の本気の頭の悪さと、書類に書かれた字の下手さに悩まされる事もある。

● ファブロス=ディエロ
 リドランの寂れた魔法屋の奥に眠っていた召喚獣。
力の強い魔導師で、尚且つ波長の合う者でないと召喚獣としての契約を結びたがらない程の頑固者。その為に場所を変えながら何百年以上の間理想的な術者を待ち続けていた。性格は真面目で、周りに振り回される苦労人のオーギュに酷く同情している。
体長二メートル程の灰色の皮膚をした強靭な肉体と頭には二つの鋼のような太い角を持ち、古書に描かれるベヒーモスと似た体型。炎を操る事を得意としている。
術師との契約の際には痛みを伴う試練を与え、相手の人格やそれまでの生きた経緯、自分の性格と合うかどうかを判断し、召喚獣側が気に入れば契約完了となり更なる力が術者側に備わっていく。
人の姿に変化し適応する事も可能。ただ、人化した際の容貌は軽度の褐色のしなやかな肉体と銀色の髪に彫刻の像の如く掘りの深い端正な顔立ちという人間離れした美貌の何とも嫌味くさい姿になる。
契約を受けた魔術師側はその生涯を終えた時、力を与えた代価としてその魂を召喚獣が喰らう事になる。その為に術者喰い、または魂喰いという異名を持つ。

● ソレイユ=ラース=ヴェルサボルト
 27歳、身長177センチ。
オーギュと同じく高い魔力を持った宮廷魔導師。外見はロシュと似たような外見で茶色の柔らかな髪と穏やかそうな雰囲気を与えてくるが性格は真逆でほとんど感情を見せず、何事にも無関心で壁一枚隔てたような突き放した話し方をする。
他人にも全く興味が無く、そして自分から他の人間に近寄ろうともしない。
昔は人間らしく笑顔を絶やさない明るい性格だったが、恋人をある事故で亡くしてから激変し、禁忌とされる生死に関わる魔法を研究するようになる。禁じられている死の魔法を操るようになったと同時に、その代価として背中に酷い傷跡がある。

● リューノ=エスリン=ウェンダー
 アストレーゼン宮廷魔導師の一人。
魔導師には見えない大柄な体型でパッと見剣士に見えてしまいがちだが極端なヘビースモーカーな為、持久力が無い。意外に魔法への才覚があり、知識もあるので普通の魔導師よりもワンランク上の宮廷魔導師に選ばれる。
呪いの類に詳しく、暇があればその系統の本を読み漁っている。性格は適当で若干短気で粗暴な口調で話す。
色素が抜けたような灰色の短い髪と無精髭が特徴的で、癖でよく眉間に皺を寄せてしまいがち。
違うタイプのトーヤとは相反するらしく、宮廷魔導師側の扱いがトーヤの所属する生物科学研究室と比べて格差がある時には烈火の如く怒り狂い抗議しに行く事も。
自炊をしないのでオーギュの部屋へ食事を貰う為に手土産持参で通う。

● トーヤ=アムザ=エルクリッド
 アストレーゼン大聖堂において一番の変人と噂される程の特殊な性質を持った生物科学研究員。様々な研究を繰り返し、気になる事は全て試してみないと気が済まないタイプで周囲を混乱と恐怖に無自覚に陥れていく。
まだ若いながらも有望株で、日々大聖堂の未来の為に毎日研究を重ねるが稀に巨大な異臭を放つ花の品種改良や気持ちの悪い触手を持った化け物の生成などあらゆる変な方向へ走っていく。昔は魔力が備わっていたが、成長するにつれてその力が失われてしまい魔導師の落伍者となり研究員へ。ある意味学者を目指そうとして辞めたオーギュと対照的な進路を辿っている。
薄い水色のロングヘアーを後ろ一本にまとめた髪で、牛乳瓶の底のような分厚い眼鏡を着用。体格は研究室に籠もりがちの為に細身。
眼鏡を外せばオーギュばりの切れ長の目をした美形だが、とにかく視力が悪すぎる為に外せない。

● レナンシェ=アイシェス=エルゼリオ
 アストレーゼンから離れた街フレンリッカの教会長。
司祭としての能力は高く、魔力もロシュと並ぶのではないかとまで評価されていたが誰にでも手を出してしまうという噂が出る程の博愛主義の為司聖候補から外れてしまう。だが本人は全く意に介さず気楽に司祭としての道を進む。
自ら手当たり次第口説く性格だと公言しているが、実際は本当に好きな相手じゃなければ手出ししない。
ロシュと過去に関係があったもののロシュ自身は過去の出来事を汚点として感じており、レナンシェへの当たりがきつくなっている。
フレンリッカでは少年らを弟子として教会に住まわせて無償で勉学や作法などを教えたり教会主体の街造りに力を入れており、住民らの評価も高い。
鼻が高く彫りの深い顔に茶色い肩までの髪。同じ色の瞳を持ち、背丈もあり司祭の割にはそこそこ体格も良いが悪い言い方をすれば胡散臭い雰囲気を放つ。38歳。

● シエル=シャスール=エルゼリオ
 元は孤児で教会に身を寄せていたがフレンリッカの教会長であるレナンシェに魔力の質と高さを買われ養子に入った十七歳の見習い司祭。
金色の髪と青系の大きな瞳を持ち、ふわふわした愛くるしさを印象付けるが切羽詰まる場面に遭遇するととにかく決めた事は決して曲げない頑固な一面を持つ。
レナンシェに対し絶対的な忠誠心と愛情を持ち彼の言う事は正しいと思う反面、彼からの愛情を渇望している。
しっかりした性格と一番年上のポジションに居る為に他の見習い司祭の少年達をまとめる役割を担い、少年達からも信頼を寄せられている。
楽天的なレナンシェを叱る時もあるものの、あれこれとかわされ結局は折れてしまう。

● リオデル=エルシュ=ウィンダート
 リシェの腹違いの兄。ウィンダート家の長男として生まれ、周囲から甘やかされて育ってきた結果我儘で自分勝手な性格になり、金をちらつかせて仲間を従える暴君になった。
顔立ちは整っているものの母譲りの神経質な性格も相まってずる賢そうな雰囲気を与えてくる。成長するにつれてリシェに対し性的虐待をし、一線を越える寸前で彼に逃げられてしまう。その為彼に異常な執着心が沸き、自分の玩具だという意識が強くなる。

● エルレアリ=レイリア=フェルネル
 アストレーゼン宮廷魔導師の中の唯一の女性魔導師。貴族出身で、物腰柔らかな美女。
腰まで伸びたストレートの銀色の髪を背中で一つに纏め、白くきめ細やかな肌を持ち、特徴ある垂れ目で優しげな雰囲気を醸し出している。
慎ましやかな雰囲気を持つが、数多くのお見合い話をひたすら断ってしまう頑固な性格。その理由が坊ちゃん育ちのタイプが自分には合わない事と、好みのタイプが筋肉質の黒光りしたマッチョ体型の力強い男性にしか惹かれない為。
あまりにも筋肉質な男性が好き過ぎて好みの男性のブロマイドを集め、筋肉系の書籍やフィギュアを飾る為に彼女の研究室内の机はやけに黒い。

●サキト=エルクシア=セラフィデル・シャンクレイス(16)
 シャンクレイス公国第三王子。悩ましい程の愛くるしさを持つ小悪魔的美少年で、将来有望視されている程知性と教養を備えているが、とにかく我儘で自覚なく持ち前の魅力でヒタカを翻弄する。
癖っ毛のある金髪だが見方によっては銀色にも見える変わった髪質を持ち、肌も国特有の色白さを備えている。
何事にも他人を揶揄う口調が特徴的。
魔力の素質もあり、勉学の他魔法の研究もしている。
アストレーゼンに居る自国出身の剣士、スティレンをおちょくりたい。

●ヒタカ=ウラスト=クロスレイ(27)
 サキトの専属護衛剣士に引き抜かれた新米剣士。性格は優しく純朴な好青年で、シャンクレイス内でもあまり目立たない村で木こり見習いをしていたが、あまりにも内向的な性格の為親から外に出て世間を知るようにと半ば追い出される形で剣士となる。
サキトに関わる事で、婚期が遅れるのを内心恐れている。
身長も185超えと高く、筋肉質の為に足が遅い。
サキトに惑わされながら悩ましい日々を過ごすが、出来れば早く婚活したい。

●ルーヴィル=エルクシア=セラフィデル・シャンクレイス(28)
 シャンクレイス公国第一王子。お伽噺の王子様のような風貌だが、美しさにしか興味が無い為に物事を考える能力に欠けている。
美意識だけが無駄に成長し、サキト以外の他の事に関して興味が持てない。

●フランドル=エルクシア=セラフィデル・シャンクレイス(25)
 シャンクレイス公国第二王子。己を鍛え上げる事が生き甲斐の脳筋タイプ。伝説のバッファローに戦いを挑んだり、余計なものを土産にしてはイルマリネを気絶させている。
王族ながら護衛剣士の一人。

●アルザス=フェイル=スレイジット(29)
 王家を守る任務に着いている王室護衛剣士。一番の最年長で先輩だが、ほとんど先輩らしい事はしない。あわよくばいい手柄を横取りしたいタイプ。真っ赤な髪に沿うような短気な性格だが稀に仲間をフォローする場合もある。熟女が好み。

●イルマリネ=アッシェルト=アロウン(26)
 貴族出身で、優男風の容貌に加え穏やかで理知的な物腰の為か女性からの人気が高い。冷静な性格の一方、潔癖な部分があり男所帯の剣士の中で一番の苦労人。まとめ役になってしまうのでかなりの頻度で仲間達に怒号を飛ばす。

●アーダルヴェルト=クライス=エシャルティン(25)
 ヒタカが護衛剣士に上がるまで一番下の後輩だったが、ようやく立場が少し上になった事で使いっ走り状態から抜けた事を喜んでいる。アルザスと同様短気で、言葉使いが汚い。しかし彼とは違い、話が分かる素直さも持ち合わせている。清純タイプが好き。

●レオニエル=ウィスロ=マルローネ(26)
 喧しい他の剣士の中ではまだ大人しいが、何を考えているのか分からない面を持つ護衛剣士。髪を全部刈り上げた坊主頭。
本当は剣よりも大剣の扱いが得意なものの、危険なので城内で使う事を禁止されている為、他の剣士より能力に欠ける。趣味は薄気味悪いキノコの育成。

● ルイユ=クラリス=ランベール(14)
アストレーゼンの貴族で、ルシルとは双子の兄にあたる。十四歳。登場当時はリシェと大差ない身長だが、徐々に成長し若干高くなっていく。
貴族の出であるが言葉遣いは酷く庶民的で、よく言えば親しみ易いが悪く言えば非常に粗暴。魔力は弟のルシルとは違ってほぼ無いものの、頭の回転はずば抜けて良く、知能は高い。
幼い頃からスリングや弓術を親から教わり、ほぼ確実に標的を定めて仕留める能力が備わっているものの、自分は戦闘面に於いては全く無力だと思っている。
大聖堂で暴漢から守られて以来、リシェに対して信頼以上の感情を持っている。

●ルシル=クラリス=ランベール(14)
ルイユの双子の弟に当たる。
やんちゃな兄とは違い、ゆるふわな雰囲気を醸し出し思考も大人しいが考え方が非常に成熟な為に稀にアダルトな表現も口から突出してしまいがち。
愛くるしい顔立ちを持ち、外見はまるで余ったるい天使を思わせるような雰囲気。愛の天使と思わせるような大人顔負けの表現を口走る事もしばしば。兄のルイユとは異なり、魔力も備わっており少しずつその力を研磨している。
暴走しがちなルイユを必死に制御するものの、強引過ぎる兄に根負けしてしまう事が多く結果的に保護者役のクラウスにとばっちりで叱責されてしまう事が多々ある。


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