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そのきゅうじゅう
お礼は何にするべきか
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リシェにキスされて舞い上がり続けるラスは、部屋に戻ってベッドに突っ伏し、足をバタつかせながら幸せの余韻に浸り続けていた。
「んんっふ、うへへへへへ先輩からキスぅうう」
当のリシェは寮の中にある大浴場を利用しに部屋から出払っている。ラスは一人で悶えていた。
あの唇の柔らかさ、肌のきめ細やかさ。
真近でも何の加工無しに綺麗だとは。睫毛も長く、完全に外見は美少女のリシェからキスを貰ったなんて、明日間違って死ぬのではないかと思えてしまう。
とにかく幸せ過ぎて、リシェに対しどんな顔をしたらいいのか分からなくなる程舞い上がる。
あの瞬間を思い出せば心がざわつき、きゅうんと甘く胸を締め付けられ、切なくなったりドキドキしたりとにかく落ち着けない。
「ああ…先輩っ、先輩」
どうしよう。好きで好きで堪らない。
キスを貰ってしまった事で、余計リシェが愛おしくなる。
「はあ…どうしよう、めちゃくちゃ嬉しくて死にそう」
枕に顔面を押しつけ、彼は唸った。
しばらく黙っていたが、やがてハッと頭を上げる。
待てよ、これって先輩からのアピールだったのか?
俺も何か反応しなければならないやつだったのか?
不意にそんな事を思い浮かべてしまう。
受け入れOKです、とか態度で示さなければいけないのかもしれない。
ぐぬぬと震え、ラスは頭の中を整頓し始めた。
「せ、先輩に改めて好きですって言うのも今更感あるし」
キスを返す?いやいや、待てよ。
「ううん、どうしよ…」
悶々と考えていると、やがて頭の中であらぬ妄想が湧いてきた。
ベッドの上で優しくリシェのパジャマを脱がしながら、これが俺からの返事ですと彼にキスをして体を少しずつ撫でていく。やや怖がるリシェに対し、優しくしますからとその華奢な身を抱きしめて甘い甘いシーンに…。
ラスは「ふあぁあああ!!」と我に返った。
いやいや、まだ早すぎるって!!
ふるふると頭を振りながら彼は真っ赤になる顔を押さえた。あわよくばエッチな事をしたいけれど、でも!と逸る心を落ち着かせていると、浴場からリシェが戻って来た。
火照った全身をパジャマで包み、彼は無言で室内に入ってくる。
「先輩…」
「?」
しっとりとした濡れた髪と、やけに艶めく顔がラスの混乱した気持ちを更にかきたててくる。
「はあっ…先輩ったらもう!!」
「何だよ?気持ち悪いなニヤニヤして…」
まだ舞い上がっている様子に、リシェは困惑した。
「何かお礼をしなきゃいけないって思ってるのに、そんな艶めかしい姿を見せられちゃうと」
「?」
「先輩」
「何だよ、しつこいな」
ラスはほうっと溜息混じりにリシェに近付き、彼の手を取り握り締めた。
「いずれは、優しくエッチしてあげますからね!」
「………」
いきなり言われて口をあんぐりさせていたリシェは、紅潮していた顔を余計に真っ赤にさせる。
どうしてそうなってしまうのだろうか。
「こ…断る!!!!」
リシェは目の前のラスの額目掛け、激しく頭突きをした。
「んんっふ、うへへへへへ先輩からキスぅうう」
当のリシェは寮の中にある大浴場を利用しに部屋から出払っている。ラスは一人で悶えていた。
あの唇の柔らかさ、肌のきめ細やかさ。
真近でも何の加工無しに綺麗だとは。睫毛も長く、完全に外見は美少女のリシェからキスを貰ったなんて、明日間違って死ぬのではないかと思えてしまう。
とにかく幸せ過ぎて、リシェに対しどんな顔をしたらいいのか分からなくなる程舞い上がる。
あの瞬間を思い出せば心がざわつき、きゅうんと甘く胸を締め付けられ、切なくなったりドキドキしたりとにかく落ち着けない。
「ああ…先輩っ、先輩」
どうしよう。好きで好きで堪らない。
キスを貰ってしまった事で、余計リシェが愛おしくなる。
「はあ…どうしよう、めちゃくちゃ嬉しくて死にそう」
枕に顔面を押しつけ、彼は唸った。
しばらく黙っていたが、やがてハッと頭を上げる。
待てよ、これって先輩からのアピールだったのか?
俺も何か反応しなければならないやつだったのか?
不意にそんな事を思い浮かべてしまう。
受け入れOKです、とか態度で示さなければいけないのかもしれない。
ぐぬぬと震え、ラスは頭の中を整頓し始めた。
「せ、先輩に改めて好きですって言うのも今更感あるし」
キスを返す?いやいや、待てよ。
「ううん、どうしよ…」
悶々と考えていると、やがて頭の中であらぬ妄想が湧いてきた。
ベッドの上で優しくリシェのパジャマを脱がしながら、これが俺からの返事ですと彼にキスをして体を少しずつ撫でていく。やや怖がるリシェに対し、優しくしますからとその華奢な身を抱きしめて甘い甘いシーンに…。
ラスは「ふあぁあああ!!」と我に返った。
いやいや、まだ早すぎるって!!
ふるふると頭を振りながら彼は真っ赤になる顔を押さえた。あわよくばエッチな事をしたいけれど、でも!と逸る心を落ち着かせていると、浴場からリシェが戻って来た。
火照った全身をパジャマで包み、彼は無言で室内に入ってくる。
「先輩…」
「?」
しっとりとした濡れた髪と、やけに艶めく顔がラスの混乱した気持ちを更にかきたててくる。
「はあっ…先輩ったらもう!!」
「何だよ?気持ち悪いなニヤニヤして…」
まだ舞い上がっている様子に、リシェは困惑した。
「何かお礼をしなきゃいけないって思ってるのに、そんな艶めかしい姿を見せられちゃうと」
「?」
「先輩」
「何だよ、しつこいな」
ラスはほうっと溜息混じりにリシェに近付き、彼の手を取り握り締めた。
「いずれは、優しくエッチしてあげますからね!」
「………」
いきなり言われて口をあんぐりさせていたリシェは、紅潮していた顔を余計に真っ赤にさせる。
どうしてそうなってしまうのだろうか。
「こ…断る!!!!」
リシェは目の前のラスの額目掛け、激しく頭突きをした。
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