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日本統一編
11.マーリャの過去
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「それじゃ行こっか」
夕が鳴海とマーリャに声をかける。
「夕さーん、櫓ー、連絡先交換しときましょう」
太陽が二人に声をかける。
「これから三日間とはいえ別行動になるわけですから、随一連絡は取り合っておいた方がいいと思いまして」
確かに、ここまで急な展開で師匠の元へ行くことになった。同じ境遇、同じパーティー同士連絡の取り合いは大切だ。
『わかった』
そう言うと連絡先を交換していよいよ分かれ別の道へ進んだ。
「ここから静岡空港まで20分くらいだし歩きます?」
鳴海がそう言うと、二人は頷き静岡空港まで歩き出した。
「ところでマーリャちゃん、なんで覇李さんの元へ?」
夕がマーリャに聞くと、少し黙ってからゆっくりと喋り出した。
「覇李さん、いや覇李様は私の恩人なの」
夕と鳴海が顔を見合わせた。
「少し長くなるけどいい?」
二人は頷く。
「あれは初めて空が光った日から一ヶ月後のこと」
そう言うとまーリャは過去あったことを話し始めた。
「私ね、能力がすごい貴重らしいんだ。なぜかまだ分からないはずの能力を政府の人たちが知ってて私を捕獲しようとしてきたの」
「え、捕獲?」
-保護-ならまだわかる気もするするが捕獲となるとこれから利用する気満々な雰囲気だ。
「それでね、私少し裕福なところに住んでたから初めは政府の人たちをなんとか撒けてたの」
マーリャはボディーガードを雇い政府の人たちからなんとか逃げていたらしい。
「でも、学校行かないわけにいかないし、家とかにいるより学校の方が安全と思って学校に行ってたの。でも帰りはどうしても少し一人になる時間ができちゃうの」
女の子に聞くのは御法度だが、女子の事情というやつで一人になる時間があったらしい。
「そこを見計らって彼らは私を攫ったの。でも私の住んでる場所は愛知県だから、政府の本拠地がある東京までは一度、支部に寄ってから行くことになっているからそこで一泊してたの」
その日は周りは知らない人だらけ裕福で友達もできなかったマーリャはその環境はあまりにも荷が重すぎた。
「でもね、確かあれは深夜2時だったかな」
その言葉を発したマーリャは先程の深刻な顔とは真反対の笑顔を見せて話し出した。
「急にね、支部内が騒がしくなったの。侵入者が入ったって政府の人が騒いでて支部内は大騒ぎ。その瞬間に私を助けてくれたのが覇李様だったの」
夕が鳴海とマーリャに声をかける。
「夕さーん、櫓ー、連絡先交換しときましょう」
太陽が二人に声をかける。
「これから三日間とはいえ別行動になるわけですから、随一連絡は取り合っておいた方がいいと思いまして」
確かに、ここまで急な展開で師匠の元へ行くことになった。同じ境遇、同じパーティー同士連絡の取り合いは大切だ。
『わかった』
そう言うと連絡先を交換していよいよ分かれ別の道へ進んだ。
「ここから静岡空港まで20分くらいだし歩きます?」
鳴海がそう言うと、二人は頷き静岡空港まで歩き出した。
「ところでマーリャちゃん、なんで覇李さんの元へ?」
夕がマーリャに聞くと、少し黙ってからゆっくりと喋り出した。
「覇李さん、いや覇李様は私の恩人なの」
夕と鳴海が顔を見合わせた。
「少し長くなるけどいい?」
二人は頷く。
「あれは初めて空が光った日から一ヶ月後のこと」
そう言うとまーリャは過去あったことを話し始めた。
「私ね、能力がすごい貴重らしいんだ。なぜかまだ分からないはずの能力を政府の人たちが知ってて私を捕獲しようとしてきたの」
「え、捕獲?」
-保護-ならまだわかる気もするするが捕獲となるとこれから利用する気満々な雰囲気だ。
「それでね、私少し裕福なところに住んでたから初めは政府の人たちをなんとか撒けてたの」
マーリャはボディーガードを雇い政府の人たちからなんとか逃げていたらしい。
「でも、学校行かないわけにいかないし、家とかにいるより学校の方が安全と思って学校に行ってたの。でも帰りはどうしても少し一人になる時間ができちゃうの」
女の子に聞くのは御法度だが、女子の事情というやつで一人になる時間があったらしい。
「そこを見計らって彼らは私を攫ったの。でも私の住んでる場所は愛知県だから、政府の本拠地がある東京までは一度、支部に寄ってから行くことになっているからそこで一泊してたの」
その日は周りは知らない人だらけ裕福で友達もできなかったマーリャはその環境はあまりにも荷が重すぎた。
「でもね、確かあれは深夜2時だったかな」
その言葉を発したマーリャは先程の深刻な顔とは真反対の笑顔を見せて話し出した。
「急にね、支部内が騒がしくなったの。侵入者が入ったって政府の人が騒いでて支部内は大騒ぎ。その瞬間に私を助けてくれたのが覇李様だったの」
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