浮気でレベルアップ

日本統一編

3.報告書

「えー、どうかしたの？」
下から母の声が聞こえる。そんなに大きな声を出していたのか。自分でも驚きのあまり声の調節ができていなかった。
「なんでもなーい、平気！」
それにしてもどういう事だ何をしたわけでもないのにレベルアップとは。もしかして
「ひーくんに浮気されたから？」
思わず声に出てしまった。つまり、この能力は浮気がされればされるほどにレベルが上がっていくということだ。
「ん？ステータス爆上がりしてない？」
ステータスの方に目をやると通常ではあり得ないほどにステータスが向上していた。レベル7通常は能力発現後レベルは少しずつ上がっていく、しかし夕の能力はその常識を嘲笑うかのように超越していった。
1週間経ち学校に自分の能力の説明報告書を出しに行った。先生に
「夕さん、この能力本当？」
「はい、これって政府に連絡いく系ですよね？」
「うん、そうねあまりに普通ではないから」
政府への連絡。つまり危険能力ということだ。政府に危険視されると色々不便なことが起こるとかなんとか。学校終わりに香衣に話かけられた。
「夕、能力発現したんだって？どんな能力なの？」
「うん、それがさぁ」
これまでの経緯を話した。
「うぇーそりゃ大変な能力授かったね」
「本当だよ、」
「あ、いた夕さんベルティーから連絡。明日この場所に集まるようにだって」
渡された手紙には住所と集まるようにとだけ書かれていた。ベルティーは政府の敵組織。何を企んでるかは正直わからない。
「はい、」
渋々ながらも返事をした夕を見て香衣は気の毒そうに笑った。
翌日12時00分指定された場所の扉を開ける。そこには同い年であろう7人がいた。
「あなたで最後ですね」
役員のような人がそういうと袴を着た偉そうな人が入ってきて声を上げた
「君たち8人は通常ではあり得ない能力を手にした。君たちのことを政府は君たちを政府の敵の意を込めてエネメントと名付けた」