200 / 281
向き合う時
茅鶴も薫も向き合うべき
しおりを挟む
「お母様・・お父様。ごめんなさい。ごめんなさい。」
志綾は頭を下げる。薫が志綾に近づいて肩に手を置く。茅鶴は紙を持ち志綾を見つめているだけ。
「お父様は、前に聞いたと思います。お母様に言っておきたいことがあるんです。でもその前に、私は・・いえ、僕は王高校に行こうと思っています。」
その言葉に紙を持つ茅鶴の手に力が入り少しの皺がつく。
「な、なんでっ・・共学に・・共学に行けば、まだっ誤魔化せるのに・・」
茅鶴が泣きそうな声で言う。
「・・お父様。壱竺南恵先生のお宅で言ったことを覚えていますか?」
「・・あぁ」
「お母様。私は高校に入る前にやりたいことがあります。多分、お母様は反対すると思います。それでも聞いてくれますか?」
「・・反対すると思うなら、聞かせないでください・・。」
志綾は頭を下げる。薫が志綾に近づいて肩に手を置く。茅鶴は紙を持ち志綾を見つめているだけ。
「お父様は、前に聞いたと思います。お母様に言っておきたいことがあるんです。でもその前に、私は・・いえ、僕は王高校に行こうと思っています。」
その言葉に紙を持つ茅鶴の手に力が入り少しの皺がつく。
「な、なんでっ・・共学に・・共学に行けば、まだっ誤魔化せるのに・・」
茅鶴が泣きそうな声で言う。
「・・お父様。壱竺南恵先生のお宅で言ったことを覚えていますか?」
「・・あぁ」
「お母様。私は高校に入る前にやりたいことがあります。多分、お母様は反対すると思います。それでも聞いてくれますか?」
「・・反対すると思うなら、聞かせないでください・・。」
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説


僕のために、忘れていて
ことわ子
BL
男子高校生のリュージは事故に遭い、最近の記憶を無くしてしまった。しかし、無くしたのは最近の記憶で家族や友人のことは覚えており、別段困ることは無いと思っていた。ある一点、全く記憶にない人物、黒咲アキが自分の恋人だと訪ねてくるまでは────

そんなの真実じゃない
イヌノカニ
BL
引きこもって四年、生きていてもしょうがないと感じた主人公は身の周りの整理し始める。自分の部屋に溢れる幼馴染との思い出を見て、どんなパソコンやスマホよりも自分の事を知っているのは幼馴染だと気付く。どうにかして彼から自分に関する記憶を消したいと思った主人公は偶然見た広告の人を意のままに操れるというお香を手に幼馴染に会いに行くが———?
彼は本当に俺の知っている彼なのだろうか。
==============
人の証言と記憶の曖昧さをテーマに書いたので、ハッキリとせずに終わります。

華麗に素敵な俺様最高!
モカ
BL
俺は天才だ。
これは驕りでも、自惚れでもなく、紛れも無い事実だ。決してナルシストなどではない!
そんな俺に、成し遂げられないことなど、ないと思っていた。
……けれど、
「好きだよ、史彦」
何で、よりよってあんたがそんなこと言うんだ…!


【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる